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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
前年度と比較し、建設業や運輸業、製造業をはじめとする復旧・復興関連事業により市税の収入が幾分か伸びたものの、0.56と依然として類似団体を下回っており、地域の景気動向と同様に歳入見通しが不透明な状況であることから、引き続き、職員定員適正化計画に基づく退職者不補充等による職員数の削減(10年間で90名削減)などによる人件費の抑制、施策別枠配分方式確立による事務事業の新陳代謝を定例化し、効率・効果的に財源を配分することで歳出抑制に努め、債権管理マニュアルによる債権管理の適正化、滞納者の家宅捜索等の実施などの新たな手法を取り入れることで税などの徴収率向上を図ること、さらに、定期的な使用料・手数料の見直しによる受益者負担の適正化などにより歳入の確保に努める。
決算額全体のうち、臨時的経費である東日本大震災からの復旧・復興事業費が依然として多いことから、類似団体の平均より低い数値になっている。今後、復旧・復興事業が少なくなり、数値の上昇が予想されることから、導入済の行政評価システムを有効に活用し、事務事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事業については廃止縮減を進め、中でも扶助費の伸びが今後の懸念材料であることから、全体的な事務事業の点検の中で単独扶助費について重点的に見直しを実施し、経常経費の削減を図ってまいりたい。
類似団体平均と比較して人件費・物件費等の決算額が高くなっている主な要因は、東京電力福島第一原発事故に係る除染等の環境放射線対策による物件費である。これら原発事故関連事業のため、当面は高い傾向が続くが、内部管理経費の徹底的な見直しによる節減等をさらに進めることでこれらの経費の抑制に努める。
本市においては、福島県人事委員会勧告の内容を基に給料表の改定を行っているため、国を上回る改定となっていること、また、職員の年代ごとの給与バランスを図るため、給料表の号給を増設していることから、ラスパイレス指数の上昇要因となっている。なお、平成25年度の定期昇給を半年間延伸し、給与水準の適正化を図ったところである。
職員の定員管理については、平成17年度から平成26年度までの10年間で90人を削減する定員適正化計画に基づき、平成22年度までの6年間で72人を削減した。しかし、東日本大震災による復興業務が増加したこと、平成25年度以降に定年退職する職員について、年金の支給開始年齢に達するまでの間、再任用を希望するものについては再任用するとの方針が閣議決定され、平成25年度と平成26年度の2年間で20人を再任用したことから、最終的な削減人数は65人となった。今後は、平成28年3月に策定した平成27年度から平成36年度までの10年間を計画期間とした定員適正化計画に基づき、全期間を通じて12人の削減を目標とし、引き続き職員定員の適正化に取り組むこととしている。
これまで、交付税措置のある起債を厳選して活用してきたことなどにより、類似団体平均を下回っているが、現在、市庁舎の再建、(仮称)市民交流センター建設等の復旧復興に係る大型事業を進めており、また、須賀川地方保健環境組合における処理場改築等が予定されていることから指標の上昇が懸念されるため、今後も引き続き、交付税措置のある起債を厳選し活用するなど比率の抑制に努めていきたい。
将来負担比率の構成要素のうち地方債現在高については、臨時財政対策債や合併特例債を活用してきたことにより、平成18年度までは増加傾向であったものが、平成19年度以降は元金償還の進捗により減少傾向となっており、平成23年度の震災以降も震災関連事業推進に係る基金の創設等で、充当可能基金が一時的に増額したことにより指標は改善してきている。現在、市庁舎の再建、(仮称)市民交流センター建設等の復旧復興に係る大型事業を進めていることから、数値の上昇が懸念される。
類似団体平均と比べて低い水準にあるが、これは、平成17年4月の市町村合併に伴い、合併によるメリットを最大限に発揮し、簡素で効率的な組織を構築するため、平成26年度までの10年間を計画期間する定員適正化計画において、90人の削減目標を立て、最終的に65人の削減を行ったためである。今後は、平成28年度から平成37年度までの10年間を計画期間とした定員適正化計画に基づき、全期間を通じてで12人の削減を目標とするとともに、さらなる行政の効率化により人件費の抑制に努める。
物件費が類似団体平均を上回っている要因としては、本市は指定管理制度の導入が進んでおり、施設の維持管理業務の大部分を民間委託していることから、職員人件費等から委託料(物件費)にシフトしていることなどが要因となっている。経常的な物件費については、平成26年度予算編成から施策別予算枠配分を実施したことによる効率化により、徹底的な見直しを実施してきたところであるが、指定管理者制度の導入は今後も維持の方針であり、人件費と物件費を一体として経費の低減を図っていく方針である。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているが、指標は上昇傾向にある。主な要因としては、福島県は18歳以下のこども医療費の無料化を実施しているが、10歳から18歳までは県補助(10分の10)対象であるが7歳から9歳は市の単独事業であること、さらに長引く不況により社会保障に要する経費が増加傾向となっていることなどである。今後も受給資格審査を厳格化し、給付内容については他の公費負担との優先順位を精査するなどの適正化を進め、定期的に単独扶助費の見直しを進めることで抑制に努める。
その他の経常収支比率は類似団体平均を下回る値となっている。その他の中で繰出金が大きな割合を占めているが、下水道施設や農業集落排水施設に係る繰出金が多額であることから、事業計画の再検討、維持管理経費の節減など、公営企業としての採算性を重視し健全化を進める。国民健康保険事業、介護保険事業については医療費・介護サービス給付費の低減と適正化を図ることで普通会計の負担額を減らしていくことに努める。
補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っているものの、各種団体への補助金については運営補助金から事業補助金へ転換し、補助金の交付対象が適正なものか明確な基準を設け、原則として独自要綱を整備することで適正化を進めている。さらに、従来からの定期ヒアリング(3年に1度見直し)を引き続き実施し、目的の終えた補助金の廃止や終期設定などにより抑制に努める。
これまで、交付税措置のある起債を厳選して活用し、特別な事情を除いて地方債発行額が元金償還額を上回らないよう上限枠を設定するなど抑制に努めてきたことから、類似団体の平均と同程度で推移してきている。現在、市庁舎の再建、(仮称)市民交流センター建設等の復旧復興に係る大型事業を進めていることから指標の上昇が懸念されるため、引き続き地方債の発行にあたっては事業を厳選し公債費の抑制に努める。
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