安中市
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地方公営企業の一覧
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収集されたデータの年度
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2023年度)
財政力
財政力指数の分析欄
基準財政収入額は市民税法人税割、固定資産税の増加により、全体で8.8億円増加し、基準財政需要額も2.0億円増加した。需要額より収入額が大きく増加したことで、単年度の数値は上昇(改善)した。(令和4:0.763→令和5:0.820)。3か年平均も0.01上昇(改善)し、類似団体平均を上回っている。経済状況の変化等にも対応できるように、事業の見直しや適正な定員管理による歳出削減、企業誘致や移住定住促進等での税源かん養など更なる財政基盤の強化を進める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、5.9ポイント上昇(悪化)し、類似団体平均と比較すると6.1ポイント上回っている。歳出では、委託料の増加などにより物件費が大幅に増加したため、総額として増加した。歳入では、法人市民税、固定資産税が増加したが、普通交付税の大幅な減少もあり、総額としては減少した。経常経費の増加は3年間続いており、直近で最も高い水準となっている。今後、新規事業の精査と既存事業の抜本的な見直しを徹底することで、持続可能な行政運営を目指していく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
住基人口が600人以上減少しており、悪化要因となっている。人口減少に合わせて経費削減が必要だが、人件費、物件費、維持補修費のすべてが増加している。人件費は、職員給・報酬等全般的に増加しており、職員数の抑制が必要である。物件費は、指定管理等委託料などが増加している。外部委託を行う際は、人件費その他経費の削減を合わせて進め、コストの低減を図っていく。維持補修費は、施設の維持補修費が増加している。施設全体が老朽化しているが、計画的に修繕するとともに、統廃合や再配置を検討していく必要がある。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
例年通り類似団体平均と近い数値となり、平均的な水準といえる。今後とも国や近隣市町村の動向を踏まえ、給与の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数は411人で1人増加となり、指標も増加した。現状は類似団体平均と同程度なので、ここから乖離しすぎることのないよう注意する。DXの推進などで業務を効率化するとともに、事業の見直しによる人員の適正配置を進め、職員数を抑制していく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は0.4ポイント低下(改善)し、単年度で比較しても前年度より0.14ポイント低下(改善)している(令和3:7.42、令和4:7.27、令和5:7.13)。しかし、類似団体平均と比較すると0.5ポイント上回っている。改善した要因として地方債の元利償還金が減少したことがあげられるが、依然として公債費は25億円と多額になっている。今後は、大規模な建設事業が見込まれているが、類似団体平均水準を目安として、新規発行の抑制に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、前年度から引き続き、将来負担額よりも将来負担額に充当可能な財源等が多いため算定されなかった。主な要因としては、地方債の元金償還額が新規発行額を上回ったことで地方債現在高が減少したこと、充当可能基金が増加したことがあげられる。引き続き、将来負担額を抑えるため、新規地方債発行事業の適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費は0.54億円減少したが、経常一般財源等の減少により比率は0.6ポイント上昇している。また、主な減少要因は退職手当だが、これは定年延長の影響が大きく、退職手当を除くと0.93億円の増加となっている。類似団体平均と比較すると0.9ポイント下回っているが、今後、税収規模の縮小が予想されることから、事業の見直しと合わせて必要な職員数を見極め、人件費を必要最小限に抑制していく。
物件費
物件費の分析欄
物件費は3..37億円増加し、比率は2.7ポイント上昇した。2年連続の大幅な増加により、類似団体平均を1.3ポイント上回る状況となった。主な要因は、指定管理等外部委託を進めたことにより委託料が増加したことによる。外部委託を行う際は、それに伴う人件費その他経費の削減を合わせて行うことでコストの低減に努める必要がある。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は1.35億円増加し、比率は1.2ポイント上昇した。類似団体平均と比較すると0.4ポイント上回っている。扶助対象は今後も増加が予想されること、また、制度改正や社会情勢の変化等による影響も考慮しながら歳入確保等安定的な財政運営に努める必要がある。
その他
その他の分析欄
比率は1.5ポイント上昇した。維持補修費は0.76億円増加している。類似団体平均と比較すると2.5ポイント上回っている。施設修繕の増加が主な要因であるが、施設全般が老朽化しているため、急激な減額は困難である。そのため、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき施設を計画的に維持するとともに、施設の取捨選択を進め、統廃合や再配置を検討していく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費は0.34億円減少したが、経常一般財源等の減少により比率は0.4ポイント上昇した。類似団体平均と比較しても2.9ポイント上回っている。主な要因として、公立碓氷病院への負担金がある。経営改善に向け、経営強化プランに基づき、患者数の増加や病床稼働率の向上、コスト削減などによる収支改善等に努める必要がある。
公債費
公債費の分析欄
公債費は1.85億円減少し、比率は0.5ポイント低下した。地方債の新規発行額を抑制したことによるもので、類似団体平均を0.1ポイント下回っている。今後、大規模な建設事業が予定されており、多額の地方債発行が見込まれている。また、金利上昇による利子負担の増加も懸念される。公債費の平準化・抑制のため、施設を計画的に整備・修繕するとともに、将来負担を考慮しながら新規発行額を定めていく必要がある。
公債費以外
公債費以外の分析欄
比率は6.4ポイント上昇し、類似団体平均と比較すると6.2ポイント上回っている。比率の悪化が顕著であるため、既存の事業や施設について、廃止を含む抜本的な見直しを行い、経常経費の削減を進める必要がある。また、企業誘致や移住定住促進等での税源かん養による地方税の増加など、一般財源を安定的かつ持続的に確保する取組も積極的に進めていく必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
前年度同様に議会費、民生費、衛生費、公債費で類似団体平均を上回る結果となった。また、新たに教育費が類似団体平均を上回った。数値の変動率が特に大きかったのは、民生費、教育費、土木費、総務費である。民生費は、住民一人当たり10,297円増加し、180,564円になった。物価高騰対応給付金給付事業が増加したことなどによる。教育費は、住民一人当たり8,520円増加し、57,937円になった。小学校給食施設整備事業や給食調理業務委託料が増加したことなどによる。土木費は、住民一人当たり5,367円増加し、42,266円になった。道路維持補修事業や住宅管理事業が増加したことなどによる。総務費は、住民一人当たり3,404円増加し、60,935円になった。新庁舎建設事業が増加したことなどによる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
主な経費では前年度と同様に、扶助費、公債費、維持補修費、補助費等、繰出金が類似団体平均を上回っており、物件費、普通建設事業費が類似団体平均を下回っている。また、今年度人件費が類似団体平均を下回った。数値の変動率が特に大きかったのは、普通建設事業費、扶助費、物件費である。普通建設事業費は、住民一人当たり12,357円増加し、49,965円になった。新庁舎建設事業や小学校給食施設整備事業が増加したことなどによる。扶助費は、住民一人当たり10,619円増加し、116,291円になった。物価高騰対応給付金給付事業が増加したことなどによる。物件費は、住民一人当たり4,412円増加し、67,152円になった。委託料が増加したことなどによる。
実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)
分析欄
実質収支は13.0億円から9.5億円に減少し、単年度収支は3.5億円の赤字となった。さらに、令和財政調整基金を8億円取り崩している状況である。実質単年度収支の赤字は2年連続で、赤字幅も増加している。持続可能な行政運営に向け、早期に経常経費を削減し、基金の取崩しに依存した財政状況から脱却する必要がある。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)
分析欄
前年度に引き続き、各会計とも黒字を維持しているが、全体の標準財政規模比は減少している。一般会計の減少率が大きく、財政調整基金は令和4年度は4億円、令和5年度は8億円を取り崩している。また、病院事業会計への一般会計からの繰出金が一般会計の財政を悪化させている要因の一つであり、経営改善が喫緊の課題である。
実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
元利償還金の減少により、実質公債費比率は改善した。近年は建設事業の厳選により、地方債発行額を抑えることができているが、今後は、大規模な建設事業が予定されている。また、金利上昇による利子負担も見込まれる。引き続き、公債費をコントロールする観点からも、建設事業量を計画的に管理し、公債費の平準化・抑制を図ることが重要である。
分析欄:減債基金
本市では満期一括償還地方債の借入は行っていない。
将来負担比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
令和5年度は地方債発行額が9.1億円に対し、公債費の償還元金が24.7億円と償還額が大幅に上回ったため、地方債残高は15.6億円減少し、比率も改善した。今後、大規模な建設事業が予定されており、地方債発行額及び基金取崩額の増加が見込まれている。将来負担は新発債の発行状況等によっては容易に比率が悪化する可能性がある。将来負担を増大させないために、公債費以外も含めた歳出規模の是正に努め、基金に頼らず地方債残高を抑制することが重要である。
基金残高に係る経年分析(2023年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和5年度末の基金残高は、普通会計で114.5億円となっており、前年度末から1.1億円減少した。・主な要因としては、財政調整基金の1.0億円の減少、庁舎建設基金の2.9億円の減少などがある。(今後の方針)・財政調整基金は、歳入の変動に備えるため現在の残高水準を維持する。・資産の有効活用のため、特定目的基金で役目を終えたものがあれば整理していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和5年度末の基金残高は、66.4億円となっており、前年度から1.0億円減少した。・これは、前年度決算剰余金を7.0億円積み立てた一方、取崩しが8.0億円だったことによる。(今後の方針)・本市の歳入は景気動向・企業業績に影響されやすい市税(法人市民税)の割合が高く、コントロールできないため、市税の減収が数年続いた場合に予算編成に支障が生じる恐れがある。歳出の抑制によって取崩しを減らし、現在の残高を維持する必要がある。
減債基金
減債基金
(増減理由)・令和5年度末の基金残高は、9.7億円となっており、前年度末から0.8億円増加した。・これは、令和5年度普通交付税の再算定により措置された臨時財政対策債償還基金費相当分を積み立てたことによる。(今後の方針)・今後、地方債発行額の増加により公債費の増加が見込まれるため、財政調整基金と合わせて残高を維持することが必要である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興に充てるため・職員退職手当基金:職員の退職手当の財源に充てるため・庁舎建設基金:庁舎建設に必要な財源の確保に資するため・福祉基金:福祉事業の推進を図るため・ふるさと創生基金:地域づくりに必要な財源の確保に資するため(増減理由)・職員退職手当基金は、一定のルールにより取崩しと積立を行っている。・庁舎建設基金は、庁舎建設事業の財源として取り崩している。・福祉基金は、高齢者タクシー料金補助等の財源として取り崩している。・ふるさと創生基金は、ふるさと納税の目的に沿った事業へ充当するため積み立てており、事業実施とともに取り崩している。(今後の方針)・庁舎建設基金は、引き続き庁舎建設事業の財源として取り崩していく。・利子の積立しか動きのない基金が存在するため、役目を終えた基金を整理していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産の取得価額で道路が全体の約半分を占めるが、その道路の中でも4割強が道路台帳が整備された昭和62年3月を取得年月日としているため、道路の有形固定資産減価償却率は類似団体平均より低い数字となっている。また、そのことが全体の有形固定資産減価償却率も引き下げていると推測されるが、古い資産の減価償却が進むにつれて、徐々に類似団体平均との差が小さくなってきている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成27年度まで集中的に行っていた学校施設の耐震補強などの事業の起債の影響で、比率の分子である将来負担額を増大させていたが、近年は新発債を抑えることで地方債残高は減少傾向にあり、債務償還比率も類似団体平均を下回っている。しかし、今後は庁舎の建替えや各施設の老朽化対策など、地方債残高の増加が見込まれるため、慎重な財政運営を行う必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
交付税措置のない地方債は極力起債しないこと、地方債の償還期間が比較的短いこと、学校等の耐震改修・大規模改修事業が平成27年度に終了した後は新発債を抑止できていることなどから、将来負担比率は減少傾向となり、令和4年度は前年度に続きマイナスとなった。しかし、今後は庁舎の建替えや施設の老朽化に対する経費の増加などが想定されるため、公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき効率的かつ効果的な施設の整備を行う必要がある。また、有形固定資産減価償却率については、前述のとおり、道路により数値が下がっていると推測される。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率については上記の理由等により、比率が減少傾向にあると推測される。実質公債費比率についても減少傾向にあるが、類似団体と比較すると依然として高い数値になっている。これは平成27年度まで学校施設の耐震補強等の事業が続いていたこと、比較的償還期間を短く設定した地方債が多いことの影響が大きいと考えられる。今後も庁舎の建替えなどの大規模事業により各比率への影響が想定されるため、長期的な計画に基づく適正な財政運営に努める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に低くなっている施設は、【道路】、【認定こども園・幼稚園・保育所】である。要因としては、【道路】については整備された時期が不明の市道の取得年月日を道路台帳が整備された昭和62年3月としていること、それ以降も市道の新規整備や資本的支出を伴う修繕が続いていることが考えられる。【認定こども園・幼稚園・保育所】については、現在、市立保育所が2園あるが、それぞれ平成22年度築、平成27年度築と経過年数が耐用年数の半分以下ということもあって減価償却率が低くなっている。一方で、【学校施設】については類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高く、その差も年々開いてきている。要因としては、老朽化した校舎を建替えではなく耐震補強を行ったことにより、減価償却累計額が多くなっていることが挙げられる。今後、体育館の改修を行うなど、老朽化対策に取り組んでいく予定である。また、一人当たりの数値が類似団体平均を大きく上回っているものとして、【道路】、【橋りょう・トンネル】、【公営住宅】が挙げられる。【道路】と【橋りょう・トンネル】については、市の立地条件として山地が多いことの影響が大きいと推測される。特に橋りょう・トンネルは面積・延長当たりの新設・修繕にかかる費用が多額になるため、今後は台帳を精査しながら、橋りょう整備について慎重に検討していく必要がある。【公営住宅】の一人当たり面積は類似団体平均の倍以上となっており、老朽化に伴う修繕費の増加も予想されることから、個別施設計画に基づき適切に管理を行っていく必要がある。【認定こども園・幼稚園・保育所】については、市立の保育所が2園と数が少ないため、一人当たり面積が少ないと推測される。市民ニーズに合わせた子育て環境の整備に不足がないか検討する必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、【図書館】、【一般廃棄物処理施設】、【保健センター】、【庁舎】があり、今後設備の更新事業の増加が予想される。【保健センター】、【庁舎】については、すでに庁舎の建替え事業を開始している。また、一人当たりの数値が類似団体平均を大きく上回っているものとして、【一般廃棄物処理施設】が挙げられる。要因としては、一部事務組合などの共同利用の場合は自治体の所有とならず、一般会計等の固定資産として計上されないため、本市のように市が所有している場合と比較すると数値の差が大きいことが考えられる。【庁舎】についても、一人当たり面積が類似団体平均を若干上回っているが、本市は合併前の市町の庁舎をそのまま利用しているため、庁舎の建替えで面積を削減したり、合併後に支所を廃止・縮小等した団体との差だと考えられる。一方で、【図書館】、【保健センター】、【市民会館】など合併前の施設をそのまま利用していても、類似団体平均を下回っているものもある。市民サービスが不足している可能性があるため、今後施設の改修などを行う際に、数値を参考にしたい。前年度と比較すると、【福祉施設】は令和3年度まで類似団体平均より低い減価償却率であったが、令和4年度は平均を上回った。中でも高齢者福祉施設と障害者福祉施設の減価償却累計額が大きいため、今後老朽化による経費の増が想定される。反対に、【体育館・プール】は令和3年度までは類似団体平均を上回っていたが、令和4年度は平均とほぼ同数値となっている。その理由として、個別施設計画に基づく体育館の改修が行われたことが挙げられる。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
昨年度までと同様、令和3年度単年度の状況としては一般会計等、全体、連結のいずれにおいても資産が負債を大きく上回っている。全体財務書類で連結されている額が大きいが、これは公営企業会計のうち水道事業会計、下水道事業会計及び病院事業会計の額が大きいことによる。連結財務書類については、連結対象の規模が公営企業会計ほどではないため、全体財務書類との差は比較的小さくなっている。一般会計等では令和2年度から令和3年度にかけて、資産が1,705百万円増加し、負債が1,094百万円減少している。資産では、後年度の庁舎建設のための積立て等により基金が増加したこと(1,198百万円)の影響が大きく、負債では地方債の減(979百万円)の影響が大きい。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
令和3年度の一般会計等の純経常行政コストにおいては、経常費用24,877百万円となり、そのうち、業務費用は12,921百万円、移転費用は11,956百万円である。前年度比4,000百万円の減少(△約16.1ポイント)となっているが、これは補助金等の減少(4,271百万円)の影響が大きい。最も金額が大きいのは物件費等(8,229百万円、前年度比+185百万円)であり、純行政コストの約34.4%を占めている。今後は委託料の見直しを行う等、経費の抑制に努める必要がある。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
純資産残高については、「1.資産・負債の状況」のグラフと密接な関係(資産と負債の差の部分=純資産)がある。一般会計等は全体の差は14,525百万円ほどであり、主に公営企業(特に水道事業会計、下水道事業会計、病院事業会計)の額による。全体と連結の差が小さくなっているのは、第3セクター等で純資産がマイナスとなっているものがあるためである。一般会計等の令和2年度の状況と比較すると、純資産は2,799百万円の増となっているが、これは無償所管換等の増(147百万円)の影響がある。また、純行政コストは大きく減少(4,146百万円)したものの、財源の国県等補助金も減少(4,139百万円)した。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
投資活動収支は主に公共施設等整備費支出に対する国県等補助金収入の収支と、基金の積立、取崩の収支で構成される。公共施設等整備費支出は地方債を財源とするものも多いが、地方債は財務活動収支に計上されるため、投資活動収支は通常マイナスとなる。令和3年度は一般会計等において令和2年度と比較し、基金積立金支出が増加(628百万円)し、かつ基金取崩収入の減少(292百万円)もあったため、投資活動収支では745百万円の減少となった。財務活動収支は地方債の償還と新規発行を収支としてみた場合の数値であり、ほぼ地方債残高の増減と同じである。令和3年度も一般会計で新規発行を抑えたためマイナスとなっている。業務活動収支は一般財源を含むため大きくプラスとなっており、投資活動、財務活動のマイナスを補填する構造となっている。業務活動収支で一般会計等と全体の差が大きいのは、水道事業会計、下水道事業会計及び病院事業会計の業務活動収支のプラスが大きいためである。その理由は一般会計と同じで、業務活動収入(水道料金)で投資活動、財務活動のマイナスを補填する構造があるためである。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
①、②により資産価額は類似団体より高く、③により類似団体に比べて減価償却の進んでいない資産が多いという状況が示されている。これは、令和3年度決算の状況と変わらない。主な理由とすると、平成27年度まで学校施設の耐震補強及び大規模改造事業を集中的に行ってきたこと、資産に占める道路の割合が高いこと(その道路の中でも4割強が道路台帳が整備された昭和62年3月を取得年月日としている)の影響があると考えられる。資産を多く保有するということは、将来の維持管理・更新に対して費用が発生する可能性が高いことから、個別施設計画等で施設を見直すにあたっては類似団体の水準を参考にしていきたい。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
④より、令和2年度決算同様、資産に対する純資産の割合は類似団体平均値と比較して高い状況を維持している。これは資産形成の財源として負債(地方債等)に頼っていない状態であり、言い換えれば将来世代の負担を抑えられているといえる。⑤より、令和2年度決算同様、固定資産に対する地方債残高の比率は類似団体平均値と比較して低い状況であった。資産額は類似団体より高い水準であることから(①、②)、資産額が多い割に地方債残高が少ない状態といえ、④の状況とも整合する。これまでの地方債発行額は必ずしも少なくはないが、交付税措置のある地方債を選択すること、償還期間を比較的短く設定した借入が多かったことで、純資産の減少と負債の増加をともに抑制できたと考えられる。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
⑥より、令和2年度決算では類似団体平均値との住民一人当たり行政コスト差は、住民一人当たり1.7万円であったが、令和3年度ではその差が住民一人当たり1.5万円と縮小した。また、令和3年度の類似団体平均値は令和2年度と比較し△6.6万円なのに対し、本市は△6.8万円と類似団体平均値と比べて減少額が大きくなっている。類似団体平均値を超える状況は直近五年間続いているが、まずは類似団体の平均を目標とし、引き続き今まで以上にコストの削減を目指す必要がある。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
⑦より、住民一人当たりの負債額は減少傾向が続いており、かつ、類似団体平均値は増加傾向であるため、令和元年度で同数値を下回り、以降差額は拡大している。これは地方債の発行額が抑えられたことによるものであり、今後も将来負担を考慮し適切に発行していく必要がある。⑧より、令和元年度は主に公共施設等整備費支出が減少したことで、基礎的財政収支は類似団体平均値を上回る状況となった。将来の更新等の費用も考慮に入れ、個別施設計画等で適切な見直しを行っていく必要がある。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
⑨は令和2年度と比較すると改善したが、類似団体平均値を大きく下回る結果となった。令和元年度以前の水準と比較しても収益費用ともに悪化しているため、今後も経常費用の削減とともに使用料及び手数料の設定、使用料等の減免の見直しなど、適切に行っていく必要があるといえる。
類似団体【102113_06_0_001】