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令和5年度において基準財政収入額は約103億円(+約3億円)、基準財政需要額は約149億円(+約4億円)となり、財政力指数は前年度比-0.02ポイントとなった。本市の基準財政収入額は平成10年度で約96億円だったのに対し、平成22年度に約83億円まで落ち込んだが、平成27年度以降は市町村民税の確保等により90億円以上で推移している。今後も市税の公平かつ適正な賦課及び徴収による歳入の確保に努める。
経常経費充当一般財源等では、主に物件費で約3億円、扶助費で約2億円の増加など、歳出全体で約5億円増加した。経常一般財源等では、主に市民税が1億円、地方交付税が約2億円の増加、臨時財政対策債が約2億円の減少などにより、歳入全体で約1億円の増加となった。これらの結果、経常収支比率は、令和5年度では96.7%となり対前年度比1.9ポイントの増となった。今後も硬直した財政状況が続くことが想定されるため、引き続き事業費の圧縮等に努める。
全国平均・大阪府平均・類似団体内平均値に比べていずれも下回っている。人件費については、職員数の削減、職員給与の抑制や各種手当等の見直しによるものである。今後も引き続き、この水準を維持するよう職員数の適正な管理に努めるものである。物件費については、今後も事業費の圧縮に努める。
平成26年度(平成27.4.1現在)以降、全国市平均、類似団体内平均値を下回っており、令和5年度は95.8となった。今後も引き続き、国家公務員の給与制度に準拠しながら、本市における給与水準の維持に努めていく。
業務の民間委託推進、勧奨退職の実施(平成20年度まで)、団塊世代の大量退職への補充の抑制、技能労務職員の退職不補充などにより職員数を削減しており、全国平均、大阪府平均のいずれにおいても下回っている。また、採用については、今後の職員、構成を鑑み、平準化を図っているところである。
実質公債費比率は平成21年度から起債許可基準である18%を超過していたが、平成28年度には起債許可基準を下回った。その後も事業の平準化や地方債の発行抑制を行っていることから横ばいとなっているが、全国平均・大阪府平均を依然として超えている状況である。これは、過去に実施した普通建設事業の財源として多額の地方債を発行したことが高い要因となっている。今後も地方債を財源とする事業については、その必要性等を検討したうえで実施していく。
将来負担比率は9.5%であり前年度と比較し3.4ポイント増加となった。これは地方債現在高や退職手当負担見込額、組合等負担等見込額などの増加によるものであり、依然類似団体内平均より高い数値を示している。今後も地方債を財源とする事業については、後年度の公債費負担を考慮のうえ、可能な限り発行額の抑制に努める。
令和5年度は前年度から1.5ポイント増加した。これは委託料の増などが主な要因である。全国平均・類似団体内平均値と比較すると下回る水準で推移しているが、事業費の抑制を行い、現状の水準から悪化しないように努める必要がある。
扶助費については、大阪府平均値と比較すると下回ってはいるものの、全国平均、類似団体内平均値と比較すると上回っている。この要因としては障がい者総合支援費関連の上昇が著しいためである。扶助費の増加傾向は、今後も続くと見込んでいる。今後も適切な執行に努め、扶助費の上昇を抑えるよう務める。
その他について、令和5年度は前年度と比較して0.9ポイント増加しており、これは他会計への繰出金が主な要因となっている。令和3年度の大幅な減少は、下水道事業会計が法適用事業となり、繰出金から補助費等に性質が変更となったためである。近年では介護保険事業特別会計や後期高齢者医療特別会計(後期高齢者医療広域連合への負担金含む)への繰出金が増加しており、繰出金に係る経常収支比率は、今後もこの水準が続くものと考えられる。
令和2年度以降、全国平均、大阪府平均、類似団体内平均値をいずれも上回る結果となっている。これは令和2年度から下水道事業会計が法適用事業となり、繰出金から補助費等に性質が変更となり大幅な増となったためである。今後も各企業会計においても、経費削減等の経営健全化に努めていく。
令和5年度は、類似団体内平均値と比較して0.1ポイント下回っている。要因としては、事業の平準化や地方債の発行抑制を行ってきたことと考えられる。今後も厳しい財政状況が続くことが予想されることから、地方債の発行にあたっては、基準財政需要額算入の有無も検討したうえで、発行を可能な限り抑制していく。
公債費を除いた経常収支比率は、令和3年度から、全国平均、大阪府平均、類似団体内平均値を上回る結果となった。本市の経常収支比率は、非常に硬直した状態である。扶助費の増加傾向は、今後も続くと見込んでおり、特別会計、企業会計の収支改善に伴う繰出金の減額を待たなければ、その改善は極めて厳しいと考える。当面の間は現状の水準から悪化しないように努めるものとする。
(増減理由)ここ3か年においては、積立では、決算剰余金の財政調整基金への積立、ふるさと応援寄附金のふるさと応援基金への積立及び土地売払収入による公共施設整備基金への積立などが増加している。取崩しとしては、都市施設整備基金の下水道事業会計繰出金事業への取崩しや、ふるさと応援基金活用事業への取り崩し、地域環境基金活用事業への取崩しなどが主なものである。(今後の方針)財政調整基金やその他の特定目的基金について、今後も目的を推進していくために、積立や取崩しを適切に行っていく見込である。
(増減理由)財源調整による積立の増、財源取崩の減などにより、前年度に比べて減少している。(今後の方針)近年増加している災害等、また経済事情の変動等により財源不足に陥った場合に備え、毎年の収支状況を踏まえながら、今後においても、市民サービスの水準を維持しつつ、積立を行っていく見込みである。
(増減理由)臨時財政対策債償還基金費の積立及び土地開発公社買い戻し土地の事業化に伴う繰上償還相当額の積立に伴う現在高の増により、前年度に比べて増加している。(今後の方針)
(基金の使途)・ふるさと応援基金:市制80周年記念事業やあしゆびプロジェクト事業など、寄附者の意思を汲んだ各事業に要する費用に充てるため。・テクスピア大阪産業振興整備基金:テクスピア大阪の施設の維持管理に係る資金並びに市内の繊維産業をはじめとする地場産業の育成及び支援に係る事業に要する資金に充てるため。・公共施設整備基金:公共施設の整備及び大規模改修に備えた財源確保のため。・福祉基金:社会福祉施設の整備その他社会福祉事業に要する費用に充てるため。・泉大津市営住宅整備基金:市営住宅の整備事業の資金や借入金に係る償還金に充てるため。(増減理由)・ふるさと応援基金:ふるさと応援基金活用事業への充当の増により、令和4年度に比べて減少している。・テクスピア大阪産業振興整備基金:ここ3か年においては、テクスピア大阪の貸付収入から施設の維持管理の必要経費を差し引いた額を積立てたことにより増加している。・公共施設整備基金:平成28年度に設置した基金であり、市の保有している土地の売払収入により積立が増加している。・福祉基金:ここ3か年においては、一般寄附金による積立による増、福祉基金事業への充当による取崩しのため減少している。(今後の方針)ふるさと応援基金をはじめとするその他の特定目的基金について、今後も目的を推進していくために、積立や取崩しを適切に行っていく見込である。
本市では、昭和40年代から50年代の半ばにかけて建設された公共施設の多くが更新時期を迎えており、有形固定資産減価償却率については、類似団体と同様に高い数値で推移している。平成26年度に策定の「泉大津市公共施設適正配置基本方針」において、公共施設の総量を15%以上縮減することを目標とし、平成29年度に策定した「泉大津市公共施設適正配置基本計画」に沿って施設の適正配置を進めているところである。また、平成28年度に策定の「泉大津市公共施設等総合管理計画」において、道路などのインフラ資産について、長寿命化や適切な維持保全によるコストの圧縮を図るものとしている。令和5年度には公共施設適正配置基本計画を見直す予定となっている。
債務償還比率は前年度と比較して75.1ポイント増加し、類似団体平均値を上回っている。主な要因としては、経常経費充当一般財源のうち、物件費および扶助費が増加したため、比率が悪化し511.9%となった。引き続き、地方債残高をはじめとした将来負担額の抑制などに努めていく。
将来負担比率は類似団体内平均値を上回っている。過去に発行した市債の影響が大きいため、市債の償還を計画的に進め、可能な限り市債の発行抑制を図っている。また、昭和40年代から50年代の半ばにかけて建設された公共施設の多くが更新時期を迎えており有形固定資産減価償却率については、類似団体と同様に高い数値で推移している。今後は、平成29年度に策定した「泉大津市公共施設適正配置基本計画」に沿って施設の適正配置を進め、平成28年度に策定の「泉大津市公共施設等総合管理計画」において、道路などのインフラ資産について、長寿命化や適切な維持保全によるコストの圧縮を図っていく。
本市の両比率は、類似団体平均値を上回っている。その要因としては、過去に発行した市債が大きく影響している。そのため市債の償還を計画的に進め、可能な限り市債の発行を抑制し、また平成26年度以降、一般財源による土地開発公社の保有土地の買戻しを進めてきた結果、将来負担比率は大きく改善した。また、実質公債費比率については、平成28年度には7年ぶりに地方債発行許可基準である18%を下回る結果となった。しかしながら本市が抱える問題として、公共施設の老朽化に伴う更新整備が控えていることから、今後の財政規律が緩むことのないよう努めていかなければならない。これらの状況を踏まえ、令和3年度に策定した「第2次泉大津市財政運営基本方針」に基づき、市債の発行抑制や土地開発公社が保有する土地の買戻しを継続的に行いながら、両比率を改善できるよう、慎重かつ適正な財政運営に努める必要があるものと分析する。