地域において担っている役割
当院は、急性期医療を中心に基幹医療を提供し、地域の中核病院として地域全体の医療・福祉の向上に寄与している。救急医療・小児医療に加え、平成22年には、地域周産期母子医療センターをオープンし、地域住民が安心して分娩と子育てができる環境の整備を行い、市民の健康を守る総合病院として地域医療を行っている。
経営の健全性・効率性について
④病床利用率については、前年度と比べて2.2ポイント増の52.1%となったが、類似病院平均値を下回っている。特に令和元年度以降は、これまでの近隣病院との競合に加え、新型コロナウイルスの影響により大きく低下した。②医業収支比率については、前年度と比べて4.8ポイント増の78.0%となった。医業収益、特に病床利用率低下による入院収益が減少したことから、令和2年度以降類似病院平均値を下回っている。③累積欠損金比率については、補助金や市からの追加繰入等により、前年度と比べて23.5ポイント減の175.9%となった。累積欠損金そのものは減少しているが、比率計算上分母にあたる医業収益も減少しているため、横ばい傾向となっている。
老朽化の状況について
現在の建物は平成10年に建替えを行い、地域周産期母子医療センターについては平成22年に整備したものであるが、施設全体の老朽の度合いを示す有形固定資産減価償却率は年々上昇しており、類似病院平均値を上回る結果となっている。器械備品減価償却率についても、類似病院平均値を上回っているため、施設・器械備品の計画的な更新が必要と考えられる。
全体総括
コロナ禍以前から経営的な苦境にある当院では、地理的に近接し、かつ機能的にも類似・重複する民間病院との機能統合、再編・ネットワーク化により、高度急性期・急性期機能を統合した新市立病院を令和6年度中に開院(運営は指定管理)するとともに、現市立病院は周産期医療と小児医療に、民間病院は回復期医療と地域包括ケアの機能にそれぞれ特化する予定である。また、これらの医療機関の機能統合、再編・ネットワーク化を円滑に進めるとともに、再編後における緊密な連携強化を図るため、地域医療連携推進法人を令和3年度に設立した。