地域において担っている役割
市民の命と健康を守り、安心で安全な医療を提供していくために、小児・周産期・救急医療などの政策医療を担っている。
経営の健全性・効率性について
令和3年度において、経常収支比率は125.5%で前年度から9.4ポイント上昇した。要因としては、前年同様に新型コロナウイルス感染陽性者及び発熱外来等への対応に係る国及び兵庫県からの補助金等が影響している。病床利用率については、新型コロナウイルス感染症の拡大に対応するため、感染症専用の病棟を2病棟設置した。その結果、一般の入院患者の受入れ数が減少し、昨年度と比較して病床利用率は低下した。
老朽化の状況について
市立川西病院は、病院開設から施設の法定耐用年数である39年に近づき、耐用年数を経過した医療機器が多くあったが、資金不足の発生等により、機器の更新が進んでいなかったため、有形固定資産・器械備品減価償却率ともに、類似病院平均値と比較し、高い数値となった。なお、市立川西病院は令和4年8月に閉院及び移転し、川西市立総合医療センターとして9月に開院したため、老朽化に係る数値は令和4年度から新たに算出することとなる。
全体総括
令和元年度の指定管理者制度導入後に4北病棟の休棟や看護基準の7対1から10対1への変更があったが、令和2年11月に病棟を再開、令和3年10月から看護基準の回復が図られた。また、新型コロナウイルス感染症にも適切に対処し、公立病院としての役割を果たしている。令和4年9月には総合医療センターが開院し、施設や設備が新たに更新された。開院初年度における平均病床利用率は70%を目指し、重症系病床の整備や全室個室の特徴を活かしたベッドコントロールを行っていく。今後も指定管理者と共に、安定した経営のもとで、小児、周産期、救急などの政策医療に取り組み、高度急性期病床を一定確保し、医療の圏域内完結率の向上を図る。