地域において担っている役割
小児専門病院として、高度な小児保健医療を提供するとともに、小児3次救急医療を含め、小児医療中核拠点病院としての役割を果たしていく。また、病児を対象とした周産期医療(新生児・産科)に対応できる病院の役割も担っている。
経営の健全性・効率性について
⑤⑥入院(外来)患者1人1日当たり収益は増加傾向にあるが、⑧材料費対医業収益比率は令和2年度から高額な薬品の新規採用により悪化している。また、④病床利用率及び⑦職員給与費対医業収益比率は、令和2年度に新型コロナウイルスの影響により悪化したが、令和3年度は前年度の新型コロナウイルスの影響による診療制限の反動増により改善した。①経常収支比率、②医業収支比率及び③累積欠損金比率は、入院・外来収益が増加したことなどにより、いずれの比率も改善してきていたが、令和2年度は、新型コロナウイルスの影響により悪化し、令和3年度は前年度の新型コロナウイルスの影響による診療制限の反動増により改善した。特に、①経常収支比率の令和3年度は、新型コロナウイルス対策関連の補助金収益により大きく改善した。
老朽化の状況について
①【有形固定資産減価償却率】減価償却率は、救急棟が平成27年度に完成したことから、平成28年度以降は増加しているが、令和3年度は高額なリース資産(医療情報システム)を更新したため減少した。②【器械備品減価償却率】減価償却率は、救急棟が平成27年度に完成したことから、平成28年度以降は増加している。③【1床当たり有形固定資産】1床あたりの有形固定資産の保有状況は、平成27年度に救急棟を増築し、平成28年度に本館を改修し周産期部門を開設したことにより、平成28年度までは増加し、その後は横ばいである。
全体総括
機能再編中の平成29年度は、一時的に経営状況(経常収支比率及び医業収支比率)が悪化したが、機能再編後の平成30年度は経常収支比率が大幅に改善した。令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響により経営状況(経常収支比率及び医業収支比率)が悪化したが、令和3年度の経営状況(経常収支比率及び医業収支比率)は特殊要因により改善した。引き続き、専門医師・看護師等の確保・育成などの体制整備を進めていき経営改善に取り組んでいく。