奈良県南和広域医療企業団:南奈良総合医療センターの経営状況(最新・2024年度)
奈良県南和広域医療企業団が所管する病院事業「南奈良総合医療センター」について、2024年度の経営状況と分析コメントを確認できるページです。
収録データの年度
2024年度2023年度2022年度2021年度2020年度2019年度2018年度2017年度2016年度
経営比較分析表(2024年度)
地域において担っている役割
南和保健医療圏における唯一の救急告示病院としての救急医療、小児救急医療を担うとともに、地域の中核病院として消化器疾患、糖尿病、外傷・運動器疾患等の専門医療を提供している。また、災害時に対応する医療、在宅への連携を見据えた高齢者医療、へき地医療を継続しつつ、新興感染症等の健康危機管理においても地域を主導する体制を維持している。加えて、今後も南和の医療提供体制を維持していくべく「教育・人材育成拠点」としての役割を担っている。隣接する看護専門学校を通じた看護師の養成・確保に加え、臨床研修病院として若手医師や多職種の育成に注力し、南和のニーズに応える質の高い医療人材を安定的に供給している。さらに、新型コロナウイルス感染症への対応経験を基盤とし、新興感染症の発生時においても迅速かつ安定的に対応できる高度な感染症診療体制を維持しており、地域全体の健康危機管理を主導する責務を果たしている。
経営の健全性・効率性について
当院は、南和保健医療圏内の公立3病院の病院機能を再編し、平成28年度より救急・急性期医療の拠点として機能を強化してきた。その結果、徹底した収支管理と効率的な人員配置により、極めて健全な経営基盤を維持するに至っている。令和6年度は、病床利用率が98.0%と極めて高い水準に到達し、地域医療の要としての役割を十全に果たしている。経営面においては、物価高騰や人件費増により全国の公立病院平均の経常収支比率が90.7%と大きく落ち込む中、当院は100.3%と黒字基盤を堅持した。こうした長年にわたる健全経営が評価され、本年度、「自治体病院経営健全化に係る総務大臣表彰」を受賞した。特筆すべきは、24時間体制の救急受け入れや不採算部門の維持といった公立総合病院としての使命を果たしながら、5年連続の黒字を達成した点である。様々な診療科を備える総合病院としての選出は全国唯一であり、当院の経営管理体制は全国的にも極めて稀有な成功例として評価されている。この安定経営を支えているのは、医業収支比率91.5%(全国平均79.8%)に象徴される高い収益力と、職員給与費比率55.0%(全国平均65.6%)という徹底した効率化の追求にある。今後も全国の公立病院のモデルケースとなるべく、安定的な経営基盤を背景とした質の高い高度医療の提供と、持続可能な地域医療提供体制の構築を両立させていく。
老朽化の状況について
建物および設備については、開院から約10年が経過し、計画的な維持修繕により概ね良好な状態を維持している。令和5年度には電子カルテシステムを含む医療情報システムおよび関連機器の全面更新を完了し、旧システム機器の除却を行った。これにより、器械備品減価償却率は61.3%(令和6年度)と大幅に低下しており、最新のICT基盤への刷新が図られている。また、医療圏内の公立3病院の再編に伴い、急性期や救急病院として最新の施設整備を行った経緯から1床当たりの有形固定資産(約6,341万円)は引き続き全国平均より高い水準にある。これは当院が圏域の基幹病院として、常に高機能な医療環境を維持している証左である。今後は、これらの初期投資を最大限に活用し、高い病床利用率を通じた収益確保と、徹底したコスト管理を継続する。健全な財務基盤を背景に、さらなる老朽化対策や医療機器の計画的更新を進め、持続可能な医療提供体制を堅持していく。
全体総括
南和保健医療圏内の公立3病院を1つの救急病院(急性期)と2つの地域医療センター(回復期・慢性期)に再編し、平成28年度から運用を開始した。「南和の医療は南和で守る」という基本理念のもと、圏域における安心安全の医療体制を将来にわたって持続的に確保するため、南和広域医療企業団中期計画に基づき、経営基盤の強化と医療機能の充実に努めてきた。令和6年度は、企業団の強みである救急受け入れ体制を軸に、地域医療連携の強化や適正な在院日数の管理(3期の短縮)による病床回転率の向上を図った結果、病床利用率98.0%という極めて高い水準を達成した。この高度な稼働維持と徹底したコスト管理の両立が、物価高騰や人件費増といった厳しい外部環境を跳ね返し、総合病院として全国唯一となる「総務大臣表彰」の受賞(5年連続黒字達成)という、再編以来最大の成果へと繋がった。今後は、最新のICT基盤や既存資産を最大限に活用し、計画的な老朽化対策を推進していく。全国の公立病院のモデルケースとして、持続可能な健全経営と質の高い急性期医療を両立させ、圏域全体の地域医療の発展に寄与していく。
出典:
経営比較分析表
,
よくある質問
このページで何が分かりますか?
南奈良総合医療センターの2024年度の経営比較分析表、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『経営比較分析表』をもとに構成しています。
自治体本体の財政も見られますか?
ページ上部の南和広域医療企業団リンクから、自治体本体の財政状況ページへ移動できます。