奈良県南和広域医療企業団:五條病院の経営状況(最新・2024年度)
奈良県南和広域医療企業団が所管する病院事業「五條病院」について、2024年度の経営状況と分析コメントを確認できるページです。
収録データの年度
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経営比較分析表(2024年度)
地域において担っている役割
南和広域医療企業団における後方支援拠点として、急性期治療を経過した患者の受け入れや、リハビリテーションおよび療養への対応を担っている。地域包括ケア病棟を活用し、患者が住み慣れた地域へスムーズに復帰できるよう、在宅への連携を見据えた高齢者医療を実践している。また、五條市域における地域医療の中心的な役割を担う病院として、内科・整形外科を中心とした身近な外来機能を維持するとともに、五條市域における健診・人間ドック等の予防医療についても積極的な役割を果たしている。急速な人口減少に伴うサービス需要の変化については、適時把握しつつ、医療提供体制のあり方について継続的に検討していく。加えて、南奈良総合医療センター及び吉野病院、訪問看護部門と緊密に連携し、地域における在宅医療(訪問診療・訪問看護等)の提供体制を整えることで、患者が住み慣れた地域で安心して生活を継続できる体制を支えている。さらに、企業団内での電子カルテ共有を活かし、南奈良総合医療センター・吉野病院との緊密な病床連携を通じた適切な転院受け入れを行うことで、南和医療圏全体の病床稼働の最適化と、切れ目のない医療提供体制の構築に寄与している。
経営の健全性・効率性について
南和保健医療圏内の公立3病院を再編し、地域医療センターとして平成29年度より一般病棟、平成30年度に療養病棟と順次運用を開始した。令和6年度は、企業団3病院が一体となり、南奈良総合医療センターからの後方受入れを軸とした「シームレスな病床連携と病床運用の高効率化」に注力した結果、病床利用率は85.0%(前年度比7.5pt増)と過去最高水準に達した。職員給与費の増加や物価高騰等により全国の公立病院平均(経常収支比率93.7%)が苦戦する中、当院は98.9%と、全国平均を大きく上回る高い水準を堅持している。効率性においては、職員給与費比率を68.4%(全国平均80.9%)と低位に管理し、R2に75.9%あった累積欠損金比率を9.7%まで激減させた。かつての欠損体質から完全に脱却しており、今後も持続可能な病院運営をさらに強固なものにしていく。
老朽化の状況について
再編前の既存施設をリニューアルして有効活用しており、1床当たりの有形固定資産(約2,666万円)は全国平均(約4,831万円)を大幅に下回っている。再編時の整備コストを最小限に抑制し既存資産を最大限活用する戦略が、累積欠損金の劇的な解消に寄与している。器械備品については、令和5年度の医療情報システム更新等により、減価償却率は63.6%となった。最新のICT基盤刷新により診療の質と業務効率の向上を図っている。今後は有形固定資産原価償却率の上昇(54.4%)を踏まえ、施設の老朽化に伴う更新需要の増大への対応が必要となるのが見込まれることから、強固な経営基盤を背景に、将来の設備更新を見据えた「計画的な修繕・整備計画」を策定し、優先順位に基づいた再投資を行っていく。
全体総括
南和保健医療圏における再編により、圏域の回復期・慢性期医療を支える安定的な後方支援拠点としての役割を担っている。令和6年度は南奈良総合医療センターとの連携深化により、過去最高水準の病床利用率(85.0%)を達成し、累積欠損金を劇的に解消させるなど、公立病院改革のモデルケースと言える成果を収めている。今後も人材確保の困難や営業費用の増加など厳しい局面にあるが、経営強化プランに基づき、徹底したコスト管理と収益確保を両立させ、経常収支比率100%以上の早期回復と安定的な維持を目指し、持続可能な地域医療提供体制の維持と、質の高い医療サービスの提供に邁進していく。
出典:
経営比較分析表
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よくある質問
このページで何が分かりますか?
五條病院の2024年度の経営比較分析表、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『経営比較分析表』をもとに構成しています。
自治体本体の財政も見られますか?
ページ上部の南和広域医療企業団リンクから、自治体本体の財政状況ページへ移動できます。