地域において担っている役割
地域で唯一の中核公的病院として、急性期を中心とした医療を提供している。主な指定状況としては、「地域医療支援病院」「救急告示病院」「地域周産期母子医療センター」「災害拠点病院」「地域がん診療連携拠点病院」等があり、がん、脳卒中・心筋梗塞等の心血管疾患、小児周産期等の疾患等、幅広い疾患に対応している。また地域医療機関との連携にも力を入れており、地域完結型医療の提供に努めている。救急医療については、救急搬送患者や地域医療機関からの紹介患者を積極的に受入れており年々患者数は増加している。
経営の健全性・効率性について
収益の状況を示す指標である「医業収支比率」においては、令和2年度に比べると患者数が回復していることもあり若干上昇している。類似病院・全国平均値と比較しても高い水準にあり、また経常収支比率も100を超えていることから健全な病院運営が行えていると思われる。主な要因としては、救急患者・紹介患者を積極的に受入れていることもあり、病床利用率が高いこと。がん患者に対する化学療法や手術が必要な症例が多いため、診療単価も高い傾向にあること。また一方で「職員給与費対医業収益比率」については、健全経営の目安である50%を若干上回っているものの、他の類似病院と比較し低い水準で推移していること等から効率的な経営が行われていると思われる。ただ依然としてコロナ禍の影響下にあることは間違いなく今後も予断を許さない状況である。
老朽化の状況について
2012年10月に新病院の稼働、また2018年2月には新病棟、リハビリ棟を稼働させている。施設・設備共に比較的新しいこともあり、「有形固定資産減価償却率」は低い数値となっている。「器械備品減価償却率」については、新病院稼働時に購入した医療機器等の減価償却がほぼ終了しているため平均値より高い値となっているが、高額な医療機器や総合情報システムの更新などが控えており数値は徐々に低下していくと思われる。
全体総括
コロナ禍の影響により医業収支比率は令和元年度前と比べると依然低い状況ではあるが、各種指定病院として地域において満足できる医療提供をしているものと思われる。その結果として、高い病床使用率、高い診療単価となっており、経営状況は良好であると思われる。今後は、築10年を経過した病院建屋の修繕や改修、医療機器の更新等を計画的行っていく必要があり経営状況をしっかり注視していく必要がある。大分県北部医療圏の中核病院として、経常収支比率、医業収支比率等の経営指標を意識し、効率的な病院運営を心掛け、地域のニーズにあった適切な医療を永続的に提供できるよう努力していく。