地域において担っている役割
海浜病院では、新型コロナウイルス感染症重点医療機関として新型コロナウイルス感染症入院患者を273人受け入れたほか、救急科において、様々な救急疾患の受け入れを行い、4,377件の救急搬送を受け入れました。また、地域小児科センターとして、救急疾患から一般診療、専門治療まで幅広い小児医療を提供し、周産期医療では、NICU(新生児集中治療室)を21床用意し、リスクの高い新生児や妊産婦への対応を行いました。さらに、海浜病院の老朽化に対応するため、新病院の整備に向けた基本計画策定及び基本設計を行うとともに、実施設計に着手しました。
経営の健全性・効率性について
海浜病院は、当年度の事業収益が10,918,082千円で、前年度比12.4%(1,207,459千円)の大幅な増収となりました。このうち、医業収益は、患者数が前年度を上回ったことにより、7,413,473千円で、前年度比16.6%(1,058,124千円)の大幅な増収となりました。事業費用は9,506,825千円で、材料費が増なったことにより、前年度比3.0%(278,934千円)の増額となりました。これらの結果、事業収益と事業費用の差し引きで、1,411,257千円の純利益が生じました。
老朽化の状況について
平均値を大きく上回る減価償却率となっており、これは主に建物をはじめとする施設の老朽化が進んでいることが挙げられます。老朽化への対応として、設備更新や減価償却率には反映されない修繕を順次行っております。平成29年度から令和3年度にかけて、1年度当たり平均で約98百万円の修繕費用を計上しています。今後も必要な設備更新や修繕を行ってまいります。
全体総括
市立病院が、今後も地域において必要な医療提供体制を確保するとともに、経営の効率化を図り、持続可能な病院経営を目指すため、「千葉市病院改革プラン(第5期)」に基づき、以下4点の実現に取り組んでまいります。1-経営の健全化2-患者サービスの向上と広報の充実3-安全・安心な医療の提供4-持続・発展のための人材の充実