日南市
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2011年度
人口の推移
財政比較分析表(2023年度)
財政力
財政力指数の分析欄
地方税収は、個人市民税の分離譲渡所得(一般株式)の減、製造業・林業の業績低下による法人市民税の減により、0.8%の減となるほか、人口減少(前年比1.9%の減)や高齢化に歯止めがかからないため、財政基盤が非常に弱く、前年度に引き続き類似団体内平均値を下回っている。そのため、第三次日南市行財政改革大綱に基づく歳出削減や第三次日南市定員適正化計画に掲げた職員数の削減に努める。また、国県支出金や将来的に交付税措置のある有利な起債を活用するとともに、地方税徴収業務の更なる強化、使用料等の見直し等、自主財源確保に取り組み、財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
普通交付税や地方譲与税(自動車重量譲与税・地方揮発油譲与税)は増加したものの、地方税(市民税「法人」・市民税「個人」)や財産収入(建物貸付収入・土地貸付収入)の減により、前年度に比べ1.0ポイントの減となった。第三次日南市定員適正化計画に掲げた職員数の削減や、日南市重点戦略プランに基づいた事業を基本に、行政コストを意識し、創意工夫を重ねながら、事業見直しを進め、経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体内平均値を上回っているのは、主に人件費、物件費が要因となっている。人件費については、人口千人当たりの職員数が類似団体内平均値と比較して0.75人多いことなどが要因となっている。物件費については、前年度に引き続きふるさと納税の増加を受けたことによる関係経費の増や、大型施設の解体経費が発生したことによるものである。平成30年度より窓口業務等の民間委託を実施しているが、今後も第三次日南市定員適正化計画に基づく職員数の削減を進め、コスト低減を図っていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
令和5年度においても、前年度までと同様に、全国市平均値・類似団体内平均値いずれも上回る水準となっている。人事院勧告を尊重しながらも、適正な給与水準を保つとともに、職務・職責・能力をより重視した給与制度への転換を行い、人件費縮減に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成30年度から学校給食調理業務や資源物回収業務、窓口業務の一部を民間委託している。また、第三次日南市定員適正化計画に基づき職員数の削減が図られたことで、職員数は改善した。しかし、人口減少に歯止めがかからないことから、人口千人当たり職員数は、前年度に比べ0.22人増となっており、依然として類似団体内平均値を上回っている。今後も「民間にできることは民間に委ねる」という基本原則のもと、行政のスリム化を図りながら適正な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
臨時財政対策債発行可能額や災害復旧費等に係る基準財政需要額の減、普通交付税や密度補正により基準財政需要額に算入された元利償還金及び準元利償還金等の増により、前年度に比べ0.1ポイントの増となり、依然として類似団体内平均値を上回っている。今後は、地方債発行額を公債費以下に抑制するとともに、事業見直しや交付税措置のある有利な地方債借入を行うことにより、実質公債比率の改善に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
新庁舎建設事業(大型事業)の終了に伴い、地方債発行額の減による地方債現在高の減により、4.0ポイントの減となった。依然として類似団体内平均値を大きく上回っているため、今後も、財政調整基金等の充当可能な基金の積立てや地方債発行の抑制、事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は23.4%で前年度に比べて1.9ポイント減少している。減の要因としては、前年度に比べ、定年延長に伴い、退職手当が減少したことが挙げられる。類似団体内平均値においては下回ってはいるものの、人口千人当たりの職員数は類似団体内平均値より0.75人多い状況であるため、引き続き行政のスリム化を図りながら適切な定員管理に努め、人件費の削減を行う。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、旧南郷町総合支所の解体工事に伴う経費の増や一部事業への特定財源の減などにより前年度に比べ0.5ポイントの増となっており、類似団体内平均値と同水準となっている。今後も令和元年度に策定した公共施設の個別計画に基づき、施設の整理・統合等による施設維持管理費の縮減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、前年度に比べ0.8ポイントの増となり、類似団体内平均値より高い水準である。比率が増加した要因としては、扶助費に対する特定財源の減による経常一般財源等の増によるものである。今後、様々な独自支援なども考えられることから、独自支援についてはふるさと納税等の特定財源を確保したうえで実施するなど、硬直化する財政運営に歯止めをかけるよう努める。
その他
その他の分析欄
経常収支比率は前年比で0.4ポイントの増となっており、類似団体内平均値より高い水準である。今後も、高齢者の増により給付費をはじめとする社会保障経費が増えることが想定されるため、普通会計の負担額を減らしていくよう、保険料等の財源の適正化に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、前年度に比べ0.4ポイントの減となっており、類似団体内平均値より低い水準である。比率が減少した主な要因としては、公共下水道事業会計や病院事業会計への繰出金の減による経常一般財源等の減が大きい。今後も、医師不足による外来・入院患者数の減による診療報酬の減等により、病院事業会計への繰出しが増える可能性もあるが、市単独の補助金・交付金について、その必要性及び妥当性の再検討や終期の設定、事業効果の検証等、計画的な見直しを行っていく。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、新庁舎建設の終了に伴う、新庁舎建設事業債の減により、前年度に比べ0.4ポイント減少し、令和5年度も類似団体内平均値より低い水準である。地方債発行の計画的抑制により改善基調が継続しており、今後も、投資事業の計画的な実施や地方債発行の抑制に努め、公債費の削減を図っていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
経常収支比率は前年比で0.6ポイント減少しているが、類似団体内平均値より高い水準である。比率が減少した要因としては、主に扶助費における教育・保育施設運営費の減(子供の数が減)によるものが挙げられる。今後も、社会保障費経費の増が予想されるため、事業見直しにより行政コストの削減を図り、更なる歳出抑制に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、住民一人あたり168,288円となっており、類似団体内平均値を大きく上回っているが、前年度比では減少している。主な要因としては、新庁舎建設工事が令和4年度末に完了したことによる減が挙げられる。民生費は、住民一人あたり238,562円となっており、類似団体内平均値を大きく上回り、前年度比でも増加している。主な要因としては、物価高騰対応重点支援給付金給付事業や地域医療介護総合確保基金事業の皆増が挙げられる。商工費は、住民一人あたり35,652円となっており、類似団体内平均値を大きく上回り、前年度比でも増加している。主な要因としては、にちなん応援プレミアム付商品券発行事業や北郷温泉施設再開事業の皆増が挙げられる。災害復旧費は、住民一人あたり9,645円となっており、類似団体内平均値を大きく上回っいるが、前年度比では減少している。主な要因としては、台風6号による各種災害はあったものの、前年度の台風災害時の被害公共施設等の災害復旧経費と比べ減となっている。教育費は、住民一人あたり44,985円となっており、類似団体内平均値を大きく下回り、前年度比でも減少している。主な要因としては、陸上競技場3種公認更新改修事業の皆減が挙げられる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり707,059円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり94,206円と前年度より増加しており、依然として、類似団体内平均値を上回っている。職員数は第三次日南市定員適正化計画に基づき削減しているものの、人口減少に歯止めがかからないことから、住民一人当たりの人件費は大きくなる見込みである。今後も「民間にできることは民間に委ねる」という基本原則のもと、行政のスリム化を図りながら適正な定員管理に努める。扶助費は、住民一人当たり159,825円となっており、類似団体内平均値と比較して大きく上回っている。主な要因として、障がい者自立支援給付費や生活保護扶助費が増となっており、今後についても増加が見込まれる。物件費は、住民一人当たり116,934円となっており、類似団体内平均値及び前年度と比較して大きく上回っている。主な要因としては、旧南郷町総合支所の解体工事に伴う関係経費の増によるものである。積立金は、住民一人当たり41,178円となっており、類似団体内平均値及び前年度と比較して大きく上回っている。主な要因として、ふるさと納税を含む寄附金の積立や減債基金の積立によるものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)
分析欄実質収支は、歳入においては新庁舎建設事業の終了に伴う地方債の減、歳出においては、基金への積立金及び新庁舎建設における各種工事が終了したことによる普通建設事業の減、さらには、にちなん応援プレミアム付商品券発行事業(物価高騰対策)などの明許繰越に伴い翌年度に繰越すべき財源の減により、前年度と比べて49百万円の減となっている。また、標準財政規模も55百万円増加しており、財政調整基金残高は、今後の財政事情の変化に対応するため、取崩しを行わず地方財政法第7条に基づく積立のほか任意積立を行ったため、287百万円の増となり、標準財政規模比は1.76ポイントの増となっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)
分析欄標準財政規模に占める割合は、水道事業会計の占める割合が最も大きく、次いで一般会計、介護保険特別会計の順となっている。前年度と比較すると、介護保険特別会計は実質収支額が0.35%(122百万円)の減となった。主な要因としては、基金繰入金が増となったものの、国県支出金等精算返納金が増となったことによるものである。このほか、水道事業会計は実質収支額が0.09%(88百万円)の増となった。主な要因としては、未払金の増による流動負債の増によるものである。
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実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄実質公債費比率における分子の構造は、元利償還金が占める額が最も大きく、次いで公営企業債の元利償還金に対する繰入金等の順になっている。実質公債費比率(3ヵ年平均)は、前年度に比べ0.1ポイント悪化し9.7%となった。中期財政計画に基づき、計画的かつ有利な地方債発行により公債費の抑制に努める。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄将来負担比率の分子における構造は、一般会計等に係る地方債現在高が最も大きく、次いで公営企業債等繰入見込額、退職手当負担見込額の順となっている。将来負担比率は、前年度に比べ4.0ポイント改善し、57.7%となった。今後も財政健全化を図るため、地方債の発行抑制及び職員定数管理の適正化に努める。
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基金残高に係る経年分析(2023年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金の287百万円の積増しや、ふるさと応援基金への852百万円の積増し等により、基金全体としては、300百万円の増となった。(今後の方針)計画的な基金の積増しにより、日南市中期財政計画での見込額を上回る基金残高となっているが、今後、老朽化が進む公共施設の改修や、大規模災害に備えた対応ができるよう、適正な基金を確保していく必要がある。また、統一的な見解をもとに基金運用を進め、事務事業の見直し等による歳出の合理化を図り、より一層の経費削減に努めることで財源を生み出し、着実に積増しを図る必要がある。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)基金取り崩しを行わず、地方財政法第7条による積立てを282百万円、任意積立て等を5百万円行ったことにより、前年度比で287百万円の増となった。(今後の方針)行政ニーズへの対応に必要な調整財源であることを重視し、実質収支額や実質収支比率の状況、さらには増加が見込まれる扶助費や公共施設の維持管理経費などの後年の財政見直しを勘案しながら、他の基金とのバランスを考慮した適切な積立目標を設定し、必要な額を積み立てたい。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和5年度普通交付税措置の臨時財政対策債償還基金費分等65百万円を積立てたことにより、前年度比で64百万円の増となった。(今後の方針)任意積立てについては、経費削減により財源を生み出さないと困難であるのが現状であり、借入状況により判断していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)ふるさと応援基金は、当該年度に納付のあったふるさと納税額を積立て、翌年度に取崩し、子育て支援・高齢者支援・まちづくり支援等、寄附者が指定する使途に沿った事業に全額充当している。過疎地域振興基金は、寄附者の意向に沿った事業の財源として、取崩して充当する予定である。(増減理由)新庁舎建設事業の財源として「公共施設等整備基金」を91百万円、体育施設整備の財源として「過疎地域振興基金」を293百万円取崩したものの、「ふるさと応援基金」への852百万円の積立てたことなどにより、全体で300百万円の増となった。(今後の方針)油津文化遺産振興戸村基金については、令和5年度から油津文化遺産振興事業に充当しているが、国県補助金を活用して、少しでも取り崩し額を減らすよう努めていきたい。ふるさと応援基金は、基金運用としては一時的な積み立てとなるが、ふるさと納税の更なる確保を図ることで寄附者が希望する様々な事業の充実を図っていきたい。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成28年度に策定(令和3年度改訂)した公共施設等総合計画において、公共施設等の延べ床面積を令和8年度までに10%以上削減するという目標を掲げ、令和元年度に個別施設計画を策定した。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均を下回っているものの、令和3年度に比べ0.3ポイント上昇しているため、引き続き計画に沿った施設の集約化等を進めていく必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は類似団体平均を上回っている。主な要因としては大型事業に対する地方債発行に伴う地方債現在高の増や、基金残高が少なく、充当可能基金が低水準であるためである。地方債発行額を公債費以下に抑制するとともに、基金残高の積み増しを進める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
基準財政需要額算入見込額や充当可能基金は増加したものの、大型事業における地方債発行に伴う地方債残高の増加や公営企業債等繰入見込額が増加したことにより、将来負担額は増加傾向であり、類似団体平均よりも高い状態にある。また、有形固定資産減価償却率は類似団体平均よりも下回っているが、増加傾向にあり、公共施設の集約・複合化を図り保有率を縮減していかなければ、今後も増加していくことが想定されるため、公共施設等総合管理計画を進めていく中で、将来の人口動向やニーズ、財政状況を踏まえながら、「選択と集中」により、公共施設への投資を行っていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率については、大型事業における地方債発行に伴う地方債残高の増加や公営企業債繰入見込額が増加したことにより、前年度と比較し8.5ポイント増加している。実質公債費比率については、公営企業の地方債の償還財源に充てられたと認められる繰入金の増などにより、0.3ポイントの増となり、依然として類似団体平均を大きく上回っている。今後とも中期財政計画に基づき、公債費発行の抑制を図るとともに、県内でも低水準にある基金残高を改善させるため、適正な積み増しを進めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
施設情報の分析欄
類似団体平均と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、学校施設、児童館であり、低くなっている施設は道路である。学校施設については、小学校が有形固定資産減価償却率91.0%、中学校が83.1%となっており、特に小学校の有形固定資産減価償却率が高くなっている。令和元年度に長寿命化計画を策定したところであり、同計画に基づいて年次的に外壁や屋根などの施設改修に取り組んでいくこととしている。児童館については、有形固定資産減価償却率が100%となっているが、令和元年度より全ての児童館を休園としている。今後、子ども数の推移を踏まえた結果、施設の解体を予定している。道路については、これまでに計画的に道路改修、維持補修を行ってきていることにより、有形固定資産減価償却率は類似団体平均より低くなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
施設情報の分析欄
類似団体平均と比較して有形固定資産減価償却率が特に高くなっているのは市民会館、図書館、庁舎、一般廃棄物処理施設であり、低くなっているのは消防施設である。市民会館については、日南市文化センターが築60年経過しており有形固定資産償却率が高くなっているが、令和元年度に策定した個別計画に基づき、適切に改修等を行っていく予定としている。図書館については、昭和57年度に取得した飫肥図書館や昭和63年度に取得した北郷図書館の老朽化により、有形固定資産減価償却率が高くなっているが、長寿命化計画に基づき、適正に改修等を行っていく予定としている。庁舎については、昭和30年に建築した本庁舎を令和2年度に解体し、令和5年度の供用開始(令和4年度末に新庁舎完成)に向けて、外構等含め整備を進めているところである。一般廃棄物処理施設については、平成10年度に取得したクリーンセンターや昭和57年度に取得した衛生センターの老朽化により、有形固定資産減価償却率が高くなっているが、長寿命化計画に基づき、適正に改修等を行っていく予定としている。消防施設については、平成25年度に消防本部を移転・施設整備を行ったため、有形固定資産減価償却率は類似団体平均より低くなっている。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,580百万円の増加(+1.3%)、負債総額が前年度末から300百万円の増加(+0.9%)となった。資産総額のうち、金額の変動が大きいものは事業用資産と基金であり、事業用資産は、市営住宅の改修事業や新庁舎建設事業等の実施による資産の取得額(1,659百万円)が、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から518百万円増加した。基金についても、篤志家からの寄附金を後年度に実施する事業のために基金へ積み立てたこと等により、基金(固定資産)1,525百万円増加した。負債総額のうち、金額の変動が大きいものは地方債であり、前年度に引き続き、新庁舎建設や(仮称)道の駅北郷建設事業の実施により、地方債償還額以上の発行額となったことで472百万円増加した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は26,227百万円となり、前年度比499百万円の増加(+1.9%)となった。このうち、業務費用は15,215百万円、移転費用は11,012百万円と業務費用の方が多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(10,285百万円、前年度比+96百万円)であり、純行政コストの34.5%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、寄附金(前年度比+1,389百万円)や地方交付税(前年度比+531百万円)の増加により、財源(31,094百万円)が純行政コスト(29,780百万円)を上回ったことから、本年度差額は1,314百万円(前年度比+2,136百万円)となり、純資産残高は1,280百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は3,884百万円であったが、投資活動収支については、新庁舎建設事業や(仮称)道の駅北郷整備事業等の公共施設等整備費支出や基金積立金支出の増により、△4,226百万円となった。財務活動収支においては、公共施設の整備等に伴い地方債発行額が地方債償還額を上回っていることから477百万円となっているものの、本年度資金残高は前年度から135百万円増加し、1,217百万円となった。公共施設の整備完了後は、地方債発行抑制に努めるとともに、積極的に基金への積立を行っていく。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は232.3万円であり、前年度末に比べ7.2万円増加しており、類似団体より14万円多くなっている。これは新庁舎建設事業等の実施に伴う資産の増だけでなく、3市町の合併により各市町が持っていた資産を現時点でも保有していることや人口減少が原因と想定されている。今後は、公共施設等総合管理計画(平成28年度策定)及び個別施設計画(令和元年度策定)に基づき、公共施設等の適正配置・集約化による施設保有量の適正化に取り組む。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、税収等の財源が純行政コストを上回ったことから、純資産が1,280万円増加したものの、地方債残高が前年度に比べ736万円増加したことにより、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、0.9万円の増加となった。今後は、新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、前年度と比べ3.5万円減少したものの、依然として類似団体平均を上回っている。これは物件費等や社会保障給付によるものが大きいと想定されるが、一人当たりの資産額でも分かるように、保有資産が大きく、減価償却費が影響を与えていることも想定される。事業見直しにより行政コストの削減に加え、公共施設等の適正配置・集約化により、施設保有量の適正化に取り組む。
4.負債の状況
負債の状況は、負債合計が前年度に比べ29,975万円増加しており、住民一人当たりにすると前年度から1.8万円増加している。新庁舎建設等に伴い地方債発行額が地方債償還額を上回っていることが要因であり、類似団体平均値と比較すると高い水準にあるため、中期財政計画に基づき地方債残高の縮小に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、前年度と比較して0.1%の減少となったものの、類似団体平均を上回っている状況にある。これは、前年度同様、プレミアム商品券の販売収入によるものである。今後、人口減少等による税収の減少が見込まれる中で、持続的な行政サービスを提供していくためにも、受益者負担の適正化に努めるとともに、中期財政計画に基づく行財政改革により、経費の削減に努める。