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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
市内に大型事業所等が少ないことにより、法人市民税収入額の割合が低いため、財政基盤が弱いことが以前より課題となっている。類似団体との比較では、平成27年度国勢調査において人口が5万人未満となり、市町村類型が下位グループ(人口5万人未満)になったため、それ以降は上回っている。今後も市税の徴収率の向上、受益者負担の適正化等により、財源の確保に努めるとともに、行財政改革の推進、費用対効果を重視した事業選択により歳出の抑制及び効率化に取り組み、財政基盤の強化に努める。
歳出面で扶助費や人件費が増加し、歳入面で臨時財政対策債が減少したため、前年度比0.3%増の99.8%となり、依然として類似団体平均を大きく上回っている。扶助費については、障害福祉サービス費や医療扶助費等の社会福祉関係費が年々増加しており、比率が悪化する大きな要因となっているため、資格審査等の適正化による抑制を図る。人件費の増加については、人勧に基づく給与改定によるものだが、職員数の抑制や時間外手当の縮減を図り、人件費の抑制に努める。今後も企業誘致の推進や有料広告等の歳入確保策、歳出面では公共施設のあり方の見直し(施設の統廃合等)を行うことで経常経費の削減に努め、経常収支比率の改善を図る。
類似団体平均を大幅に下回っている要因として、ごみ処理業務、常備消防、電算業務等を一部事務組合において共同処理を行っていることなどが挙げられる。令和5年度は、ふるさと納税の増収に伴い事務委託料等が増加した。今後は、システム関係委託料、点検等の維持管理経費や、公共施設のあり方を含めた管理経費の見直しなどによる物件費の抑制に努める。
人材確保の観点から初任給を国より高く設定していること、また、高等学校卒・短期大学卒の職員も職務遂行能力に応じて管理職に就任していることが要因となり、類似団体を上回っている。給与の適正化及び人件費抑制策として昇給基準を改正しているが、今後さらに給与制度の見直しを検討する等、引き続き給与の適正化に努める。
職員数の抑制に努めていることもあり、類似団体内平均値を下回る状況を維持している。今後も行政サービスを維持するとともに定員管理の適正化に努める。
臨時財政対策債、義務教育施設等の空調設備整備事業、道路整備事業の財源として発行した市債の元金償還の開始に伴い、実質公債費比率が増加し、類似団体平均を上回っている。公債費は令和4年度にピークを迎え、その後減少に転じるものの、依然として高い水準で推移することから、引き続き、実施事業の選択を慎重に行い、市債発行額を抑制することで改善に努める。
義務教育施設等の空調設備整備事業や大道路整備事業等の大型事業の実施に伴い平成22年度から令和元年度まで市債現在高が増加し続けたことや、財源不足を基金の取崩しによって対応したことにより、令和元年度には将来負担比率が86.1%まで悪化したが、その後の比率は、市債発行額の抑制による市債現在高の減少や基金取崩しの抑制(ふるさと納税、普通交付税の増加や支出の節減等による)により、大きく減少している。今後も、市債発行額の抑制により市債現在高は大きく減少する見通しであることから、比率は減少すると見込まれる。類似団体平均と比べると依然高い水準であることから、優先度と緊急性を考慮した事業の選択と集中に努め、市債発行の抑制、基金残高の増加を図る。
令和5年度は物価高騰の影響やふるさと納税の増収による事務委託料の増に伴い物件費が増加しているが、ごみ処理や常備消防等を一部事務組合で共同処理していることから、一部事務組合への負担金のうち、物件費に相当する経費についても、補助費等に分類されていることが、類似団体平均を下回っている主な要因として考えられる。今後も、行財政改革の取組み強化により、物件費の抑制に努める。
特別会計や公営企業への繰出金等の影響により、全国平均、千葉県平均、類似団体平均のいずれも上回っている。経常経費の削減に努めるとともに、徴収体制の強化などによる一般財源の増加に努める。
類似団体平均を上回っているのは、物件費に相当するごみ処理経費、常備消防費等を一部事務組合で共同処理しており、一部事務組合負担金が補助費に分類されていることが影響していると考えられる。一部事務組合に対しても、職員数、給与の適正化や物件費の抑制を求めるとともに、団体補助金等の適正化を推進し、継続的な見直しを行っていく。加えて、病院事業会計への負担金等も類似団体平均を上回る要因となっていることから、病院の経営改善に向けた取組みに努める。
類似団体平均を下回っているが、令和4年度に公債費はピークを迎えており、財政を逼迫する要因となっていた。令和5年度以降は減少していく見通しであるものの、今後は、公共施設・インフラの老朽化対策に係る普通建設事業費の増加が予定されていることから、市債の発行を当年度の元金償還額以内とするなど、公債費の適正管理に努める。
特別会計や公営企業会計への繰出金等の影響により、全国平均、千葉県平均、類似団体平均のいずれも上回っている。病院事業及び下水道事業においては、今後、人口減少や施設の老朽化等により経営環境の厳しさが一層増すものと見込まれていることから、経費の節減など、一般会計の負担額を減らすため、経営改善に向けた取組みに努める。
(増減理由)その他特定目的基金は、森林環境整備基金を除き、各基金の使途に沿って取り崩したため、合計66百万円の減となったものの、財政調整基金は、歳入面での普通交付税の増加や歳出の抑制等により、68百万円積み立てることができたため、基金全体としては、3百万円の増となった。(今後の方針)基金に依存した予算編成からの脱却を目的に、未利用公有財産の売却や有効活用をはじめとする歳入の確保策の強化や、歳出面では既存事業の廃止・縮小や公共施設の効果的な維持管理手法の検討・実施などによる経費の削減に重点的に取り組むとともに、計画的な基金への積み立てを行っていく。
(増減理由)近年、公債費の増加や、平成25年1月1日の市制施行による扶助費の増加が主な要因となり、歳出が増加し財源不足が生じている。その財源不足に対し、基金の取崩しに頼った調整を続けたことから基金残高は減少傾向にあったが、令和5年度は、歳出面での抑制に加え、公債費のピークアウトや普通交付税の増加等によって取崩し額を抑制し、決算剰余金を420百万円積立てることができ、増加となった。(今後の方針)基金に依存した予算編成からの脱却を目的に、未利用公有財産の売却や有効活用をはじめとする歳入の確保策の強化を図るとともに、歳出面では、効果の検証を踏まえた既存事業の廃止・縮小などによる経費の削減に重点的に取り組むとともに、計画的な基金への積み立てを行っていく。財政調整基金の残高は、標準財政規模の20%(約20億円)を目標とする。
(増減理由)増減なし。(今後の方針)将来の市債の償還に備え、償還財源を確保するため、『持続可能な財政運営に向けた取組み』に基づいて財政体質の改善を図り、引き続き、基金への計画的な積み立てを目指す。
(基金の使途)・庁舎等建設基金:大網白里市庁舎等の建設のための財源・社会福祉基金:高齢化社会の到来に備えた地域における福祉活動の促進や生活環境の形成等を図るための財源・公共施設整備改修基金:教育施設、ごみ処理施設、道路などの公共施設等の建設又は改修のための財源・森林環境整備基金:森林整備及びその促進を図るための財源・スポーツ振興基金:市民のスポーツ振興を図るための財源(増減理由)・庁舎等建設基金:庁舎整備実施設計(前払金)の財源として取崩しを行ったため。・社会福祉基金:子育て交流センターの運営に係る指定管理料等の財源として取崩しを行ったため。・公共施設整備改修基金:市単独事業である道路や排水路の維持修繕事業の財源として取崩しを行ったため。(今後の方針)庁舎等建設基金:本庁舎の整備改修工事の進捗に伴い、取崩し予定。その他の基金:財源不足を補うため、基金の使途に沿った事業へ複数年度に分けて、取崩し予定。
当市では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を約30%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めることとしている。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と比較すると低い水準にあるものの伸びており、個別施設計画等に基づく施設の適切な維持管理や統廃合等を進めていく必要がある。
債務償還比率は類似団体平均を上回ってはいるものの、直近5年間でみると減少傾向にあるといえる。主な要因としては、新規の普通建設事業を抑制してきたことが考えられる。引き続き、債務償還比率が増加しないよう、新規の普通建設事業を抑制するとともに、市債発行額の縮減に取り組んでいく。
地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率が低下している。有形固定資産減価償却率についても、上昇傾向にあるが、類似団体よりも低い水準となっている。今後も、市債発行額の縮減に努めるとともに、公共施設等総合管理計画や個別施設計画等に基づく施設の適切な維持管理や統廃合等に取り組んでいく。
実質公債費比率は上昇傾向にある。上昇の主な要因としては、過去に施設等の整備のために発行した市債の償還開始が考えられる。将来負担比率は類似団体と比較して高いものの、低下傾向にある。低下の主な要因としては、新規の普通建設事業を抑制し、市債発行額を縮減してきたことが考えられる。今後も、事業の選択を慎重に行い、市債発行の抑制に努める必要がある。