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当市においては景気回復の恩恵は目立たず、平成26年度の市税収入においては前年度費0.4%の微減となっている。歳出削減については、退職者補充を縮小するなどの経費削減に努めているが、事業費の削減等の行政のスリム化は依然進まず、財政力指数は類似団体と比較して低いままとなっている。今後は、歳出の削減を進めると共に、若年者世代を呼び込む移住定住政策を進め、自主財源となる市税収入の確保に努め財政力の向上を図る。
類似団体と比較し比率は上回っているが、平成26年度は落ち込みが大きかった。経常経費のうち、前年度比で人件費が2.7%、扶助費が7.6%、公債費が1.1%と全体として上昇したことが要因である。適切な職員定数の見直しや事業の精査による公債費の管理により、義務的経費の削減に努める。
指定管理者制度を導入することで、職員数の削減や施設運営コストの低減を目指してきた。職員数については、計画通りの削減が進んではいるが、指定管理によるコスト削減効果は当初の目論見どおりに進まず、類似単体に比較して高コスト体質となっている。今後は、指定管理料の精査や、ファシリティマネジメントの取組による公共施設の統廃合をすすめ、住民サービスの維持と経費削減に努める。
人事院勧告に伴う給与改定を行っているため、全国平均と同程度の給与水準となっている。今後は、地方公務員法の改正に伴う新たな人事評価制度を取り入れ、職員の勤務成績をより正しく評価することで、組織全体の士気高揚、公務能率を高めていく。
平成16年の市町村合併から10年あまりが経過し、新規採用の抑制や早期退職制度の導入などにより着実に職員の削減を行ってきたが、人口規模に比べ広い市域や、旧市町村から引き継いだ施設を多数抱えるなどの事情により、類似団体と比較して職員数が多くなっている。平成23年度から平成27年度の第2次定員適正化計画(797人→767人)は達成の見込みであるが、今後は第3次計画を策定実行し、平成32年度までに675人までの削減を目指す。
昨年度から0.8%改善したが、依然として類似団体平均を下回っている。繰上償還を実施することで、公債費の削減に努めてきたが、今後は合併算定替の縮減に伴う普通交付税の減少などが見込まれるため、より一層の資金管理を行い、財政の健全化に努める。
類似団体を下回っているが、要因として繰上償還による地方債残高の減や、財政調整基金や減債基金の積立などによる、充当可能基金の造成があげられる。しかし、今後は合併特例債の償還の増加や公立病院建設に基金を充当する予定であり、経常経費の圧縮に努める。
人件費にかかる経常収支比率は、類似団体平均を2.0ポイント下回っている。しかしながら人口一人当たりの歳出決算額は類似団体平均よりも高く、人件費以外にも公営企業会計の人件費に充てる繰出金や臨時職員賃金についても上回っており、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体について、抑制していく必要がある。
物件費にかかる経常収支比率は、類似団体平均を1.6ポイント下回ってはいるが上昇傾向にある。これまで指定管理制度を積極的に取り入れてきたが、費用の削減が想定よりも進まないことが要因である。今後は指定管理費用の適正化に加え、ファシリティマネジメントの手法により施設自体の統廃合を進め、抑制していくように努める。
扶助費については類似団体平均を下回っているが、要因としては生活保護費が平成26年度で181,355千円と比較的低額となっていることがある。ただし、最近では上昇傾向がみられ、義務的経費として今後の支出増が見込まれるものである。
その他に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回っていたがほぼ同水準まで上昇している。これは国民健康保険や介護保険等の社会保障費の給付費の上昇に伴うものや、近年増加する下水道施設の維持管理等に費用がかかり、一般会計からの特別会計への繰出金は増加傾向にある。今後は保険給付費の適正化や、公営企業の独立採算の原則に則った使用料の見直しなどにより、税収を主な財源とする一般会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等にかかる経常収支比率は、類似団体平均を下回っているが、さらなる抑制に努めるため、恵那市の「補助金の適正化に関する指針」に基づき、事業の効果を検証しながら定期的に見直しや廃止に取り組む。
公債費にかかる経常収支比率は、依然類似団体平均よりも高い状態にあるが、平成26年度に11億円の繰上償還を行い将来の負担の軽減に努めた。今後は合併特例事業の元金償還が順次始まる一方、目立った税収の増加が見込めず、比率は上昇していくことが見込まれることから、公営企業も含めた必要な事業の選別を確実に行い、公債費比率等の数値に注意しながら計画的な借入れと償還を行っていく。
その他に係る経常収支比率は類似団体平均より大きく下回っている。物件費等の維持管理経費、補助費等の影響が大きい。人件費では定員適正化計画による職員数の削減等に取り組み、物件費等においては引き続きファシリティマネジメントや行財政改革行動計画に基づき取り組むことで経常収支比率の上昇を抑える。
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