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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の減少・高齢化傾向が続き、旧産炭地を脱却する程の基幹的産業も無いことから財政力指数は全国の類似団体と比較しても低い水準が続いており、本市の財政基盤は弱い状態である。財政基盤強化のため、近年北部九州地域で顕著となっている自動車関連産業の進出にあわせた企業誘致や、地場産業の浮揚対策・中心市街地の活性化事業を推進し、定住人口と税収の改善に取り組んでいる。
一時期からの改善は見られているものの、依然として財政の硬直化が続いている。社会・児童・老人福祉費、生活保護費などの福祉関連経費負担が大きく、また過去に実施した大型基盤整備事業の財源として市債を発行したことにより公債費負担も依然として高い。近年は各種建設事業の規模縮小・期間の繰り延べに取り組み続けており、事業費の削減と市債発行の抑制を図っている。税収等の経常的一般財源の確保に努め、さらなる経常経費の削減と行政改革に継続的に取り組む必要がある。
人件費については、職員給与の臨時減額措置(-7,100万円)に取り組んだ結果、人口1人当たりの人件費も減少しているものの、物件費については、基幹系電算システムの全面改修(9,200万円)や義務教育施設に係る耐震診断委託料(5,200万円)等、25年度に新しく行った事業に加え、人件費を抑制するために近隣市に依託したゴミ処理業務も例年多額(3.4億円)であるため、人口1人当たりの物件費は高い水準にある。
職員給与の臨時減額措置(-7,100万円)により、昨年度より-8.2%と大幅に数値が下がっているが、それでも全国平均を上回る水準となっている。給与の見直しについてはまだ改善の余地があり、職員数の削減と合わせた人件費抑制に努める。
平成19年度から進めてきた定員合理化政策によって例年改善を続けていたが、施策見直しによる小学校の少人数学級の実施に伴う任期付職員の配置や、国の施策及び県からの権限委譲による業務増に対応するための人員増等により、平成23年度以降人員の増加が続いている。引き続き、業務の見直しや効率化を徹底し職員の適正な配置に取り組む必要がある。
事業費の削減と市債発行の抑制に努めた結果、市債償還金額は減額(元金-6,600万円、利子-3,100万円)し、実質公債費比率も改善しているものの、市債残高は依然として高く、近年では特別会計である下水道事業に対する準元利償還金が大きな負担となっている。今後も事業についての取捨選択を厳格に行い、地方債発行の抑制に努める。下水道事業については事業のペースを落とすことで対処してきたが、その結果、進捗が遅れ、使用料歳入が増えないことから、国庫補助枠の獲得拡大・事業ペースアップに方針を転換していく。
平成10~13年度にかけて行った大型基盤整備事業によって、地方債発行額が多額であることに加え、宅地造成会計において、分譲価格を大幅に下げたことにより、売却益での地方債全額償還が不可能となったことが要因として挙げられる。また今まで要因となっていた土地開発公社が先行取得している土地の買戻しの遅れについては、地域活性化事業債を財源として土地の買戻しを行っており、25年度については事業費約4.6億円を支出、今後5年間でいわゆる「塩づけ」となっている土地の買戻しは、概ね完了できる見通しである。
職員削減や各種手当の廃止等の人件費抑制により、類似団体平均よりも抑制された状況が続いている。本市は学校給食事業やごみ収集運搬業務などを直営で実施してきた事から職員総数が多い状況にあったが、業務の外部委託や組織の再編成に取り組んだ結果、職員数の削減が進んでいる。団塊の世代の大量退職時期も過ぎ、職員年齢層の新陳代謝も進んで来たことから基本的に改善基調であったが、地方議員の年金制度破綻に伴い、負担金の大幅な増が新規の悪化要因として発生しており、これは平成27年度が負担のピークとなる見込みである。
ほぼ類似団体平均で推移しており、この部門についての歳出額は抑制が続いている。行政目的別に見ると、衛生目的で支出した委託費が他の類似団体平均と比較して、人口1人あたり決算額2.1倍と高い水準にあるが、これは本市がごみの焼却・最終処分施設を保有しておらず、その処分を他市に委託しているためである。
類似団体平均と比較して非常に重い負担となっている。人口1人あたりの決算額で見た場合、類似団体との比較して生活保護費3.0倍をはじめ、ほとんどの項目が軒並み高い水準にあり、本市の財政を圧迫している主要因となっている。扶助費については、その性質から今後も大幅な改善が見込み難い状況であるが、市単独で実施している事業については見直しを進めており、財政を圧迫している現状の改善に努めている。
介護保険事業会計・下水道事業会計への繰出金負担が大きく、これが「その他」の費用に係る経常収支比率を押し上げる要因となっている。今後は下水道事業会計への繰出金の増加も予想されるため、各特別会計の経費削減等を行うことにより繰出金の削減を図る必要がある。
補助費等については、類似団体と比較しても、「補助費等」、「単独で行う補助交付金」ともに0.3倍、平均を下回っており、本市のこの部門の歳出額は非常に低い。本市は一部事務組合などを組織して実施している事業が小規模であり、結果これらに対する負担金も少ない事が要因である。平成25年度には市補助金の見直し(一部廃止など)も実施し、適正な補助金交付に努めている。
平成10~13年度にかけて、地方債を財源とした大型基盤整備事業を実施したため、これに伴う償還額が増大している事が公債費負担が高い要因である。事業費に対する地方債の発行抑制は進んでおり、近年は改善基調が続いている。大幅な改善が見込まれるのは前述の大型基盤整備事業の償還が完了する平成27年度以降となる見込みである。
本市の経常収支比率(総合)は97.4%となっている。全国の類似団体平均87.2%と比較してもかなり高い水準となっているが、ここに示す「公債費以外」、つまり公債費を除いた部分では左に示すとおり大きく劣っているものではなく、経常収支比率が高止まりしている要因が重い公債費負担にあることは明白である。前述の公債費改善策に継続して取り組み続けた結果、市債残高は平成20年度の248億円から219億円にまで減少しているが、例年の支払額(公債費負担)は、償還が完了しないと効果があらわれず、実際に負担が軽減される時期は平成27年度以降となる見込みである。
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