簡易水道事業(法適用) 公共下水道 市立藤井寺市民病院 藤井寺市立藤井寺駅南駐輪・駐車場
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本市の財政力指数は、年々低下してきており、0.60を割り込む状況にまで至っている。また、平成23年度で市町村類型の変更があったものの、類似団体平均を下回る状況も続いている。これは、歳入の根幹である市税の減少傾向が続いており、一方の歳出面でも、生活保護費や児童福祉費などの扶助費等も増加傾向で推移している。本市の財政構造は、地方交付税や臨時財政対策債などの依存財源に大きく影響され、今後も厳しい財政運営が見込まれるため、引き続き、行財政改革の推進を図り、健全な財政運営に努めるものである。
経常一般財源収入は、普通交付税が減少したものの市税の増加もあり、前年度比で4億円以上増加した。しかしながら、経常経費充当一般財源は、補助費等、人件費、扶助費、物件費、繰出金が大きく増加したことで、結果的には、経常収支比率は0.3ポイントの改善にとどまった。ここ10年は95%を超える比率が継続しており、財政構造の硬直化が進んでいる。本市の「行財政改革推進プラン」では、数値目標として、経常収支比率を95%以下を目指しており、様々な取組項目を着実に推し進め、自律的で持続可能な行財政運営の確立を図るものである。
当該決算額については、類似団体平均額と比べてやや低い金額となっているが、本市の場合、消防・ごみ処理・学校給食の事務を一部事務組合で実施していることなども影響していると考えられる。そのため、一部事務組合への負担金(補助費等)や公営企業への繰出金に含まれる人件費・物件費等の内容もふまえて抑制していくことが必要であり、これらを含めた経費が低い金額となるように努める必要がある。また、維持補修費についても、現時点では類似団体平均額と比べて低いものの、老朽化した公共施設の対応は喫緊の課題であり、状況を注意しておく必要がある。
平成18年度に給与構造改革として、給料の引き下げを実施し、その後も人事院勧告に基づく給料改定(マイナス改定)を行っている。さらに平成23年度及び26年度に新規採用職員の初任給基準をそれぞれ4号給引き下げ、国と同水準としている。しかしながら、国家公務員の時限的な給与改定特例法による影響もあり、平成23年度以降の指数は悪化しているものの、ここ数年は類似団体平均とほぼ同水準で推移しており、今後も引き続き、給与の適正化に努める。
平成23年度で本市の市町村類型が変更になったことで、類似団体平均と比べ数値がやや低くなっている。しかしながら、本市は狭小な市域に市立の保育所が6か所、幼稚園が8園(分園1園含む)あるなど、直営部分も多い。また、消防事務を一部事務組合で実施していることもあり、必ずしも職員数が少ないとは言えない状況でもある。業務量が増大する中で、民間委託や事務の効率化などを推し進めることで行政のスリム化を図り、引き続き、職員数の適正化に努める必要がある。
比率については年々低下し、また、類似団体平均も下回っている。これは、本市では以前から、普通建設事業については、慎重に実施してきたこともあり、歳出決算額に占める普通建設事業費の割合は低く、そのため建設地方債の発行も抑制されてきたために、1人あたりの地方債現在高は類似団体平均と比べても少ない。このような状況を維持することが望ましいものの、今後、学校施設の耐震化や老朽化した公共施設の大規模改修など多くの事業が見込まれるため、地方債の発行については、今まで以上に注意が必要である。
将来負担比率については、年々低下しており、また類似団体平均と比べても低い値となっている。これは、基準財政需要額算入見込額が増加したことなどがその要因となってはいるものの、一般会計の地方債現在高は増加傾向であり、今後は地方債を財源とする事業については、慎重に進めていく必要がある。現時点では、比率については特に問題はないが、将来世代への負担については注意が必要で、引き続き、地方債現在高の抑制や財政調整基金等の積み立てを行うことで将来負担の軽減を図る必要がある。
類似団体平均よりも高い数値となっているが、これは狭小な市域に市立の保育所が6か所、幼稚園が8園(分園1園含む)あり、また、これまでごみ収集を直営で行ってきたことも、人件費の占める比率が高くなっている要因であると考えられる。また、退職手当の増加や平成22年以降退職手当債を発行していないことも比率に影響を与えている。さらに、本市は、消防・ごみ処理・学校給食の事務を一部事務組合で実施しており、人件費相当分を加えるとさらに人件費の占める比率が高くなるため、注意が必要である。
類似団体平均と比べるとやや低いものの、本市は、消防・ごみ処理・学校給食の事務を一部事務組合で実施していることもあり、そのことも比率に影響を与えていると考えられる。そのため、一部事務組合の執行状況にも注意を払いつつ、今後、増加が見込まれる電算関連経費や光熱水費、あるいは消費税の増加などの状況もふまえ、物件費全体で抑制に努める必要がある。
扶助費については、長引く景気の低迷や取り巻く環境の変化により、年々増加している。大阪府平均よりは下回ってはいるものの、類似団体平均と比べ下位にあるため、その動向には十分注意が必要である。近年、増加が著しい生活保護費については伸びが鈍化したものの、依然高い水準にあり、また障害福祉費や児童福祉費などの増加は続いている。抑制することが難しい経費でもあるが、状況に応じて、単独扶助費の見直しなどを進めていく必要がある。
繰出金については、類似団体平均と比べて大きく上回っているが、整備途上である公共下水道事業会計や、社会保障としての役割を担う国民健康保険特別会計、介護保険事業会計などへの繰出金が多額であることが要因である。また、維持補修費については、類似団体平均と比べてやや下回っているものの、老朽化した公共施設等の維持補修に係る経費については、今後増加が見込まれるため、計画的な対応が必要である。
病院事業会計への繰出しや一部事務組合への負担金が大きいため、類似団体平均を大きく上回っている。本市が加入する一部事務組合は、比較的事業規模の大きい消防やごみ処理を行うとともに、他団体にはあまりない学校給食の事務も組合で行っているということもあり、負担金が大きくなっている。一部事務組合への負担金については、本市の意向のみで抑制することが難しいが、各構成市へ与える影響も大きいため、関係団体とも調整し、抑制に努める必要がある。
公債費については、類似団体平均等と比べても低い水準にあるが、これは、本市が普通建設事業については事業を精査し、実施してきたこともあり、歳出決算額に占める割合も小さく、その財源として発行した建設地方債も比較的少ないことが挙げられる。しかしながら、今後予定されている学校施設の耐震化等をはじめとした普通建設事業の事業量を考慮すると、地方債現在高も増加が見込まれ、公債費についてもこれまで以上にその動向を注視していく必要がある。
本市では、公債費、物件費、維持補修費だけが類似団体平均を下回っているため、比率の低い公債費を除いてしまうとたちまち比率は悪化し、今回、類似団体内では最下位となった。このように財政構造が極めて硬直した状況下においては、非常に厳しい財政運営を強いられることが予想される。本市が策定した「行財政改革推進プラン」では、経常収支比率95%以下を目指しており、経常経費の削減や自主財源の確保に努めながら、財政の健全化を進めていくものである。
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