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基幹産業である農林業所得の低迷や中心商店街の衰退など、長引く景気低迷により税収は伸び悩み依然類似団体平均を大きく下回っている状況である。地元産業の活性化はもちろん、民間活力の活用など雇用拡大に資する施策の推進により税源の涵養を図り税収増加につなげるとともに、担税力の強化、納税意識の高揚を促しながら自主財源の確保に努め、脆弱な財政基盤の改善を図る。
臨時財政対策債や地方税の減少等により経常一般財源等が減少したことで、前年度より3.4ポイント上昇し、類似団体平均と同水準となっている。合併当初から取り組む職員数の削減や地方債の適正管理により人件費(対平成17年度比-8.9ポイント)、公債費(対平成17年度比-2.9ポイント)は減少してきたものの、社会保障関係費の急速な伸びにより扶助費(対平成17年度比2.7ポイント)は急増している。職員削減による人件費の減少も今後鈍化していく見通しのため、平成23に策定した「第2次財政構造改革大綱」及び「財政健全化計画」に基づき更なる財政改革に努める。
合併により膨れ上がった職員数について、計画を上回る削減を行ってきた結果、類似団体程度まで回復し改善傾向にある。しかしながら、物件費、維持補修費については、施設の老朽化等により管理費が嵩み、依然として高水準で推移している。公共施設再編整備計画に基づく遊休資産の売却、施設の民間移譲を積極的に推進するとともに、存続する施設においては、長寿命化を図りながら長期的視点に立った改修計画を策定し、コストの縮減と平準化に努める。
国家公務員の給与削減が前年度から続いていることにより、前年と同指数となっており、類似団体平均を0.4ポイント下回っている。今後も国や県内各市の状況及び財政状況を踏まえ、給与の適正化に努めていく。
現下の厳しい財政状況の中にあって、職員数は依然として類似団体の平均を上回っており第2次定員適正化計画に基づいた定員管理を行い、総人件費の抑制に努める。しかしながら、従来の退職者不補充による手法だけでは限界があり、事務事業の抜本的な見直しや民間活力の導入を進めるとともに、行政需要に対して臨機に対応できる組織のスリム化、効率化に向けた見直しを図る。
過去の繰上償還や発行額の抑制により一般会計における元利償還金が減少を続けており、公営企業や一部事務組合における公債費負担もそれぞれ減少したため、実質公債費比率についても減少を続けている。しかしながら、現在取り組む主要事業の推進により、今後一般会計における公債費は増加し、比率は上昇傾向を示すものと推察される。全会計を通じた事業の調整、見直し(一部事業の先送り、凍結、廃止等)を図り、公債費管理の適正化に努める。
主要事業(学校規模適正化、新庁舎建設、さくら湯再生等)の推進により、地方債残高が大きく増加したことに伴い、前年度から14.8ポイント増加している。一定規模の基金残高の確保とともに、繰上償還、地方債発行額の抑制に努め、合併特例債、過疎対策債などの交付税算入が有利な地方債を有効に活用し、将来負担の増加を最小限に抑制する。
合併以降、増大した職員数や団塊世代の大量退職により高水準で推移してきた人件費も、老人ホームや公立保育所の民営化、組織機構の見直し等による職員削減策、また、管理職手当の縮減、時間外手当の削減等による給与抑制策の効果として、類似団体平均よりも良好な水準となった。更なる人件費抑制のために、時代に即した給与水準、手当支給に努めるとともに、第2次定員適正化計画の確実な実行が求められる。
保育所臨時職員の賃金単価の増加等により、前年度より0.9ポイント増加している。今後は、施設に係るものについては、公共施設再編整備計画に基づく民間譲渡等を推進すると同時に、省エネ、節電対策による光熱水費の抑制や、指定管理者制度など業務の実施主体からの見直し等により管理コストの縮減に努める。また、公用車の適正配置や最小限の臨時職員任用、電子化を推進した印刷・消耗品費の削減など、あらゆる消費的経費の縮減に努める。
全国平均を上回る高齢化率(平成24年度末:31.4%)に加え、障害者自立支援法の改正に伴い、介護・訓練等給付費が増加傾向にある。各種給付や助成に係る対象者、支給基準、単価など、法令や措置基準に基づいた適正な支給に努めるとともに、増加の根本的解決につながる市民所得の向上、保健指導等による包括的、継続的な疾病予防策を講じ、扶助費増加の抑制を図る。
維持補修費については、公共施設再編整備計画を前提とした長期的改修計画を策定し補修費等の抑制を図る。繰出金については、特別会計において、事業の縮減、延長、廃止等による事業費の削減、平準化により、一般会計と歩調を合わせた経営の健全化、効率化に努め、特別会計の自主性、自立性を高めながら経営基盤の強化を図る。
公営事業(病院事業、水道事業)への繰出しの増加等により、前年度より1.7ポイント増加し、類似団体平均より高い水準にある。公営企業への繰出しについては、各会計が策定する経営健全化計画の実施により、一般会計からの繰入に頼らない経営を推進する。一部事務組合に係る負担金については、組合の事業計画、財政計画を検証し、構成団体と歩調を合わせた改革を要請する。また、各種団体への補助金については、団体の自立化を促進しながら徹底した見直しを図っていく。
現在取り組んでいる主要事業(大型建設事業)の財源を地方債に委ねていることから、今後は一時的に増大することが見込まれる。今後の財政状況を見据え、起債の種類、借入先、償還期間等の借入条件を適確に見極め、長期的視点に立った公債費の平準化を図る。
類似団体平均よりも良好な水準であるものの、物件費や補助費等の増加等により、前年度より3.0ポイント増加する形となった。義務的経費の抑制策を継続・推進するものの、性質上その額にも限界があるため、今後は物件費、補助費等を重点的に健全化策を推進していくものである。平成27年度において、物件費、補助費等とも対平成22年度比-10%の削減を目指し、経常収支比率87%以内を確保するものである。
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