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長引く景気低迷による個人市民税及び固定資産税の減収などから平成24年度においては、単年度で0.970となり、3ヶ年平均では平成13年度以来の1.00を割り込む結果となった。景気好転による市税の増収は確実には見込めないことから、今後も歳入面では厳しい状況が続くことが考えられる。平成25年度から税の徴収強化のための室を設置し、税収増加等を中心とする歳入の確保に努めるとともに、歳出面においても投資的経費を含めた事務事業等の見直しを行っていく。
地方税が減収となっている中、人件費、扶助費及び公債費が増額となっているため、比率は前年度より悪化している。類似団体と比較すると、経常収支比率は低くなってはいるが、扶助費をはじめとする義務的経費は年々増加しており、引き続き行政改革への取り組み等を通じて義務的経費の削減に努める。
平成24年度決算は、物件費については、東日本大震災被災者支援事業などの減により前年度比1.5%の減となったものの、人件費については、退職者が前年度より増えたことから4.4%の増となっている。1人あたりの決算額が減となっている要因としては、外国人も住民基本台帳人口に含まれることとなったことで、分母が大きくなったことが挙げられる。今後、人件費については、退職者数の減に伴い、減少することが見込まれるが、給与制度の見直しや職員数の見直しなど、人件費関係経費全体について、抑制していく必要がある。
例年、人事院勧告に準拠した給与適正化に努めているが、前年度より水準が低下したとはいえ、類似団体平均を4.6%上回り、全国的にも高い水準となっている。団塊世代の退職により、多くの新規採用職員が入ってきているが、今後とも、人事院勧告及び地域の民間給与に準拠した給与適正化に努めるとともに、更なる人件費の縮減策を検討する。
本市の特徴として、旧町村の地域振興及び財産区事務並びに住民に密接な窓口事務を行う支所(6支所)があること、東富士演習場に係る事務を行う専門部署があること、公立保育園(9園)及び公立幼稚園(8園)を直営で管理運営していること、農地や山林が多いこと等が挙げられる。現在、パスポート交付窓口業務等の民間委託を実施しており、市立図書館においても、民間委託にシフトしつつある。今後も民間の活用等を図りながら、定員適正化計画に基づき適正な定員管理に努める。
赤字特例債の借入による元金償還の開始等により、元利償還金が年々増額傾向となっている。今後は、償還金額の大きい臨時地方道整備事業債や、利率の高い時期に借入した地方債の償還終了が近づいているため、減少傾向になるとが見込まれる。また、歳出面における事業の見直しなど経費削減に努め、実質公債比率11%程度を目標とする。
前年度と比べ、地方債の現在高が減少したことから、比率は低くなった。今後は、退職手当負担見込み額が減少となることから、減少傾向となる見込みである。また、市起債計画に沿った起債発行額を実施するようにし、債務負担行為の水準を抑えていく必要がある。
平成24年度決算は、前年度に続く給与削減等を実施していたが、退職者が前年度より増えたことから、4.4%の増となった。類似団体と比較すると、人件費に係る経常収支比率は若干低くなってはいるが、その差は小さくなってきている。今後も国の動向等も視野に入れながら給与制度の見直しや職員数の見直しなど、人件費関係経費全体について、抑制していく必要がある。
平成24年度決算は、東日本大震災被災者等支援事業や予防接種費等の減により、前年度比で1.5%の減となった。しかしながら、物件費に係る経常収支比率は高くなっており、類似団体と比較すると、若干低くなってはいるが、差は小さくなっている。今後は、民間委託に係るコスト削減をより一層促進するなど、物件費全体の経費を抑制していく必要がある。
平成24年度決算は、自立支援給付金、生活保護費及び子ども医療費助成事業等の増により、前年度比で3.8%の増となった。類似団体と比較すると、扶助費に係る経常収支比率は低くなっているものの、扶助費は年々増加の傾向にあるため、単独事業の見直しや不正受給の防止など、より適正な財政運営を図っていく必要がある。
その他に係る経常比率は類似団体平均よりも低い水準とはなっているが、積立金のうち、地域振興推進基金、特定防衛施設周辺整備調整交付金事業基金等の増がある。また、当市の財政を圧迫しているものとして、維持管理経費に多額の経費を要する下水道事業特別会計や、年々増加する国民健康保険特別会計や介護保険特別会計への繰出金が挙げられる。繰出金は前年度と比較し微減したが、今後、見直しを図っていく必要がある。
平成24年度決算は、御殿場市小山町広域行政組合負担金等の減により、前年度比6.6%の減となった。補助費に係る経常収支比率は、年々減少の傾向にあるが、類似団体と比較すると高い水準にある。その理由として、広域ごみ処理施設であるRDFセンターの運営経費が嵩んでいることが挙げられるが、平成27年度をもって廃止されることから、中期的に見れば減少する見込みである。また、不適当な補助金・交付金の見直しや廃止を行うなど、経費を抑制していく必要がある。
平成24年度決算は、赤字特例債の元利償還金などの増により、前年度比6.5%の増となった。類似団体と比較すると、公債費に係る経常収支比率は年々差は縮まり、ほぼ同水準となった。借入額より償還額の方が上回っているという決算に鑑み、世代間の公平性の確保という観点からも、市の起債計画に基づいた適正な借入を行う必要がある。
その他の経費のうち積立金は、年々減少する実質収支などの影響によりいわゆる余剰金を生み出せず、緊急時の場合に備えた重要な財源である、財政調整基金等に積立できない状況にある。同基金残高の逓減傾向が当市にとって大きな課題となっている。各種行政改革の推進はもちろんのこと、抜本的な歳出削減などを視野に入れ、適正な基金残高を確保するための打開策の検討が必要である。
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