経営の健全性・効率性について
御殿場市公設浄化槽整備事業は、市債の借り入れは行わず、国交付金、県補助金、個人負担金、特定地域内にある一般社団法人からの寄付による基金を主な財源としている。当事業の令和2年度の収益的収支比率は104.47%、経費回収率は177.50%と高い値になっており、その理由は以下によるものである。①浄化槽の維持管理費(保守点検・清掃・法定検査)として、定額の使用料を徴収するため、使用開始年度は次年度への繰越が発生しやすい。②浄化槽法第7条検査の検査手数料を工事実施前に徴収しているが、使用開始後3~8ヶ月後に実施することが定められているため、実際に検査を実施する時期が次年度になることがある。なお、長期的には維持管理の収支はほぼ同額になると思われる。
老朽化の状況について
平成25年度より供用を開始し、順次供用開始浄化槽が増加している状況である。供用開始後数年が経つ浄化槽については、電気設備の軽微な修繕が必要な施設が発生しているが、いずれも当初から想定されている消耗部品の交換のみで、大規模な修繕は発生していない。
全体総括
当事業の資本的収支は、市債の借り入れを行わずに、国交付金等の財源にて実施している。収益的収支についても、使用料を主な財源として事業を実施し、現状は収支バランスが取れている。