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平成24年度は単年度で0.26となり、前年度と同じ指数となった。過去5か年度比で財政力指数が低下傾向にあることを示している。類似団体の平均値を大きく下回る要因として、本市は一島一市であるため行政需要が多岐にわたり基準財政需要額が大きいが、人口減少(毎年約1,000人)や全国平均を上回る高齢化率(37.9%)等から税収増加が見込めず、歳入に占める自主財源の割合が低いことなどが挙げられる。そのことから、財源確保が課題となっている。今後は平成22年3月に策定された第2次佐渡市行政改革大綱等の施策に基づき行政改革を着実に進め、歳入の確保及び歳出の抑制等に取組み、財政の健全化と持続可能な財政運営に努めていく。
経常収支比率は類似団体平均を下回る82.9%となり、前年度の81.0%からやや悪化した。これは、経常一般財源である普通交付税の減(前年度比-1.5%)、臨時財政対策債の減(前年度比-2.1%)が主な要因となっている。このことから、財政構造の弾力性を失いつつある状態が見受けられ、財政のゆとりのために改善が必要である。今後も定員適正化計画に基づく職員数の削減等、行財政改革への取組を通じて経常的経費の削減に努める。
人件費・物件費等の人口1人あたりの決算額は前年度から1,197円増加し、類似団体の平均を大きく上回っている。その理由として、主に人件費が要因となっているが、これは平成16年3月に10市町村が合併しそれぞれの職員や一部事務組合等の職員を引き継いだためである。また、保育所や文化会館、博物館等の施設を直営で運営していることも挙げられる。今後も、定員適正化計画に基づく職員数の削減や公共施設の管理運営の見直しを実施し、コストの低減を図っていく。
前年度比で0.9ポイント低下し、ラスパイレス指数は99.0となっている。国の給与削減措置の影響もあるため、本質的な差異はさらに大きいと推測できる。従来からの給与体系により類似団体を下回る数値となっている。
前年度から0.49人減少し16.29人となったものの、類似団体平均を大きく上回っている。要因として、10市町村が合併しそれぞれの職員や一部事務組合等の職員を引き継いだこと、市の面積が広大で支所等を多く配置しなければならないことのほか、人口が毎年約1,000人減少することが挙げられる。また、消防業務・ゴミ処理施設・保育所・老人ホーム等を直営で運営しているという行政サービスの提供方法の差異も要因の一つである。
単年度実質公債費比率は13.5%となり、前年度の14.0%から改善している。要因としては、元利償還金等の減少が影響したことが挙げられる。比率は改善したものの、起債償還は依然として重い負担となっており、類似団体平均を上回っている。今後、合併特例債事業の実施により公債費の増加が見込まれることから、適正な事業実施を図り、実質的な公債費(地方債の元利償還金)が財政に及ぼす負担の軽減に努めていく。
将来負担比率103.6%で前年度から悪化した結果となり、依然として類似団体平均を上回っている。悪化した要因としては、標準税収入額等、普通交付税額、臨時財政対策債発行可能額の減少によって標準財政規模が減少したことが挙げられる。また、類似団体平均を上回っている要因としては、合併前の10市町村の地方債残高を引き継いだことに加え、下水道事業等の公営企業債繰入見込額が増加していることが挙げられる。今後、合併特例債事業の実施により市債発行額の増加が見込まれることから、後世への負担を少しでも軽減するよう適正な事業実施を図り、財政の健全化に努めていく。
人件費に係る経常収支比率は24.8%で前年度から0.4ポイント上昇した。類似団体平均に近い水準となっている。平成22年3月に策定された「第2次佐渡市行政改革大綱実施計画」では平成21年度の職員数1,466人を基準として平成27年度にかけて470人(-32.1%)の削減を目標としている。進捗率は平成24年4月1日現在で9.1%で、削減数は133人となっている。今後も更なる行政改革を推進し、人件費の削減に努めていく。
物件費に係る経常収支比率は類似団体平均よりやや低い10.8%となり、前年度から0.2ポイント上昇している。物件費の内訳では、委託料と需用費が大きな割合を占めている。今後も学校や保育所等の施設統廃合により、公共施設の適正配置を行い、施設の管理委託料や修繕費等の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は5.8%で前年度から0.5ポイント上昇しているが、類似団体では低い比率となっている。しかしながら、障がい者福祉等に係る扶助費が増加していることから決算額では年々増加する傾向にあり、義務的経費の性質のため抑制には困難な面もある。扶助費の性質を考慮しながらも、歳出の適正化により今後の上昇傾向に歯止めをかけるよう努めていく。
その他に係る経常収支比率は前年度の14.4%から上昇し15.7%となり、類似団体平均を上回っている。要因としては、特別会計への繰出金の増加や公営企業会計への公債費財源繰出の増加が挙げられる。今後は事業の取捨選択により、繰出金の圧縮に努めていく。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回る4.4%となっている。補助費等については、「行政改革大綱」等に基づき、類似事業及び同一・同種団体に対する補助金等の整理統合を行い、第三者機関による補助金の目的、妥当性、効果を検証し、補助金の見直しと終期の設定を推進していきたい。そのうえで目的を達成した補助金等を廃止するなどして今後も一層の見直しを図っていく。
公債費に係る経常収支比率は21.4%で前年度から0.6ポイント低下しているが、依然として非常に重い負担となっており、類似団体平均17.8%を大きく上回っている。今後、合併特例債事業により発行額の増加が見込まれることから、事業を計画的かつ適正に実施することにより、財政の健全化に努めていく。
公債費以外に係る経常収支比率は、61.5%となり前年度から2.5ポイント上昇し、過去3か年度比で増加傾向にある。その要因としては、経常一般財源である普通交付税の減などが挙げられる。
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