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財政力指数は、人口の減少や長引く景気低迷による市税収入の減少など悪化傾向となっており、平成23年度では0.50と類似団体平均を下回っている。今後は積極的な企業誘致活動による税収の確保、また高額滞納分を地方税回収機構へ送付・処理することなどによる税収の徴収率の向上に努め、持続可能な行財政運営を目指す。
経常収支比率については、平成22年度と比較して4.5%悪化し類似団体平均を上回っている。主な要因の歳入では、普通交付税の減少や臨時財政対策債などの減少により、経常一般財源が減少したこと、歳出においては、後期高齢医療や国民健康保険など特別会計への基準内繰り出しなどの繰出金の増加、また物件費では認定こども園管理運営委託料の増加などにより、充当の経常的経費が増加したことがあげられる。今後はマイナスシーリングの枠配分予算による物件費、補助費など経常経費の削減、行政改革推進計画や事務事業評価制度のによる事業のスクラップアンドビルド、また定員削減による人件費などの削減を継続実施し、全国平均値への数値に近づけるよう努力する。
人件費については、定員適正化計画に基づき職員数を削減したため職員給が減少となっているが、職員の大量退職により退職金が増加している。今後は団塊の世代の大量退職が終了するまで退職金が増加傾向となる見込みである。物件費については、年々増加傾向となっている。中でも認定こども園の新設による管理運営委託料などが主な増加要因となっている。今後も保育園と幼稚園を統廃合した認定こども園構想を推進していくため、委託料としての物件費が増加傾向となる見込みである。
ラスパイレス指数は昨年に比べ、7.8の増加となった。これは国家公務員が平成24年度から2年間、「国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律」に基づき、人件費を削減したことによるもので、この削減がなかった場合の同指数は98.4(参考値)となり、前年度より微減となる。今後も民間の給与水準を基に出されている人事院勧告や、和歌山県、県内他市及び近隣市町の給与制度の動向を注視し、適正な給料水準を保つように努める。
平成18年3月1日合併により新橋本市となり、平成18年4月1日を基準とした場合、6年間で職員の約10%である72人の職員数の削減が図れた。具体的には平成22年度までは退職者の5割採用以内を基準とし、平成23年度は退職者の8割採用を基準とした組織機構の見直し、事務事業の見直し、職員配置の見直し、民間委託の推進などにより定員の適正化を推進した。今後とも住民サービスを低下させることなく、基幹システム更改による更なる事務の効率化の推進を図り、より適切な定員管理に努める。
実質公債費比率については、市町合併後の新市まちづくり計画に基づく事業を実施しているため、地方債の借り入れが増え地方債残高が増加傾向にあるが、合併特例債など財源の有利な起債を発行しているため、良化傾向にある。今後については、保健福祉センター、認定こども園の建設やあやの台小学校新設事業、橋本小中一貫校整備事業などの大型公共事業の実施に伴う地方債の借り入れ、また平成24年度で土地開発公社を解散し、その債務の代位弁済を行うために第三セクター等改革推進債の借り入れる予定となっており、地方債残高の増加による元利償還金が増加となる見込みであるため、実質公債費比率は一時的に悪化傾向となる見込みである。今後は、普通建設事業を抑制し地方債の借入を減らしていくよう努めていく。
将来負担比率については、平成22年度と比較して10.6%悪化し類似団体平均を大きく上回っている。主な要因として、市民病院新設時に借入をおこなった地方債が多額にのぼることや、公共下水道事業の継続実施、保健福祉センター、認定こども園の建設や各小中学校の耐震化事業などの大型公共事業の実施により地方債残高が増えたことにより、将来負担率が悪化したが、合併特例債などの財源の有利な起債を借り入れ、その悪化率を小さくできるように努める。また平成24年度で橋本市土地開発公社を解散する予定となっており、その債務の代位弁済を行うために第三セクター等改革推進債を借り入れ、地方債現在高が増加するものの、当該公社を解散しその債務を弁済することにより、設立法人の負債額等負担見込額が減少するため、今後の将来負担比率は良化傾向となる見込みである。
人件費については、減少傾向にあるものの平成23年度においては28.7%と類似団体平均と比べて高い水準にある。これは本市が単独消防をもっていることや市町合併前から各市町単独でクリーンセンターを整備しており、そのための職員数が類似団体平均と比較して多いこと、団塊の世代の大量退職に伴う退職金の増加などが要因となっている。合併後の平成18年11月に定員適正化計画を策定し、新規採用を抑制することで平成18年度から5か年で69人の削減が図られたが、今後も平成23年6月に策定した第2次定員適正化計画によりさらなる経費の削減に努める。
物件費については、類似団体平均を下回っているが、これは平成20年度より取り組んでいるマイナスシーリング枠配分予算による経常経費の削減の効果によるものである。今後は認定こども園管理運営委託料などが増加する見込みであるため増加傾向となるが、行政改革推進計画や事務事業評価制度による事業のスクラップアンドビルドによる経費削減を継続実施するとともに、さらなるコストの縮減に取り組む。
扶助費については、類似団体平均と比べて低い水準となっている。要因としては、生活保護費が平成22年度に比べて14.9%減少したことによる。今後も事務の適正化を図り扶助費の増加を抑制するよう努める。
その他に係るものは、平成22年度と比較して1.2%悪化し類似団体平均を上回っている。これは公共下水道事業の整備を現在も継続実施しており多額の繰出金が必要となっていること、後期高齢者医療特別会計、国民健康保険特別会計に対する繰出金が増加したことなどが主な要因となっている。今後は経費の削減を図りながら普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等については、平成22年度と比較して0.6%悪化し類似団体平均を若干上回っている。主な要因として、橋本周辺広域ごみ処理場の建設に係る地方債の償還額の増加に伴い橋本周辺広域市町村圏組合負担金が増加したことなどによる。今後は市単独補助金の見直しも含め補助費等を抑制していく必要がある。
公債費に係るものは、平成22年度と比較して0.7%悪化し類似団体平均を下回っている。これは、新市まちづくり計画に基づく合併特例債、また臨時財政対策債の発行が増えたため増加となった。今後も大型公共事業が終了するまでは、公債費の割合が高くなる傾向となるが、交付税算入率の高い地方債(合併特例債など)を活用することにより、将来負担の少ない行政運営を目指す。
公債費以外の割合については、人件費や繰出金が類似団体平均より高くなっている。人件費は、本市が単独消防をもっていることや市町合併前から各市町単独でクリーンセンターを整備しており、そのための職員数が平均と比較して多いこと、また繰出金についは、後期高齢者医療特別会計、国民健康保険特別会計に対する繰出金が増加したことなどの理由により平均より高くなっている。
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