公共下水道 泉大津市立駐車場 市立病院 簡易水道事業(法適用)
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平成23年度決算は、類型区分が以前のⅡ-3からⅡ-1へと変わっている。Ⅱ-3とⅡ-1では類似団体の平均値が大きく異なっており、Ⅱ-3では平均値以下であったものが、Ⅱ-1で平均値を超える結果となっている。しかし、本市の財政力指数(単年度)の低下傾向は続いており、対前年度比で基準財政需要額1,233,457千円(+346,804千円、+2.9ポイント)、基準財政収入額8,544,264千円(+213,375千円、+2.6ポイント)となっており、需要額の伸びが収入額の伸びを上回っており、結果として単年度財政力指数0.69277(対前年度増減率-0.32ポイント)、三カ年平均0.70947(対前年度増減率-2.43ポイント)となったものである。
経常収支比率は近年100%前後を推移しており、非常に硬直した財政状況である。対前年度の比較で言えば、経常経費充当一般財源額は163,253千円の減となっており、比率を0.9ポイント下げる結果となったが、これは職員退職手当に退職手当債300,000千円を充当したことによるもので、そのことは比率を1.8ポイント押し下げている。一方、経常一般財源等は192,234千円の減となっており、比率を1.1ポイント上げる結果となり、これらのことから経常収支比率は、前年度と比較して0.2ポイント上昇する結果となった。
高齢・高給者の退職や経験年数層内の職員分布が変わり、給料月額の低い者で経験年数階層が構成されるようになるなどの原因により、低下傾向にあったが、国の給料改定の影響を受けて、平成23年度は類似団体及び全国市平均は下回っているものの、指数自体は上昇する結果となった。
業務の民間委託推進、保育所の民営化、勧奨退職の実施(平成20年度まで)、団塊世代の大量退職、技能労務職員の退職不補充などにより職員数を削減している。また、採用については、今後の職員構成を鑑み、平準化をはかっている。
実質公債費比率は平成21年度決算から起債許可基準である18%を超過している。また、全国平均などの各平均値も大きく上回っている。これは、都市計画街路事業や南海本線連続立体交差事業などをはじめとする普通建設事業を実施するにあたり地方債を発行したことによるものである。また、退職手当の財源として、退職手当債を発行しているが、その償還により実質公債費比率が増加している。
将来負担比率は減少傾向であるが、類似団体平均及び全国平均と比較するといまだ高い数値となっている。これは、一般会計等が過去に実施した投資的経費の財源として発行した地方債残高が多額であること(標準財政規模の約2倍程度)、及び下水道事業特別会計等をはじめ企業債残高のうち、一般会計が負担すべき額も多額であることが原因である。比率が下がっているのは、前述の地方債残高が減少していることによるものと、企業債の一般財源繰入見込額が減少していることによるものである。
経常収支比率における人件費の占める割合は、類似団体と比較して3.3ポイント下回っている。これは、内部管理事務の抜本的見直し等、組織の簡素化による職員数の削減や給料の縮減をはかってきたことによるものである。
類似団体平均と比較すると、その差は広がっている。全国平均と比較しても高い数値であるが、大阪府平均は下回っている。生活保護費については、平成21年度から平成22年度にかけて急激に増加したものの、平成23年度は依然増加してはいるものの、伸び率は鈍化している。近時は、児童福祉費や障がい者福祉費の伸びも著しく、民生費関係全体が伸びているような状況である。今後も経常収支比率における扶助費の割合は、大きな部分を占めるものと考える。
その他については類似団体平均と比較して4.9ポイント上回っており、繰出金が大きな要因となっている。これは、本市が大阪湾沿岸の平坦部に位置し、市域全域が都市計画区域であることから、大雨に見舞われると浸水する虞があったことから、その対策として雨水先行型の整備をすすめたこともあり、下水道事業特別会計に対する繰出が多額となり、経常収支比率を押し上げる原因となっている。近年では、後期高齢者医療(広域連合負担金含む)会計に対する繰出しも増嵩しており、当面経常収支比率はこの水準を推移するものと考える。
類似団体平均と比較して2.8ポイント上回っている。補助費等で大きな割合を占めているのが、病院事業会計に対する繰出である。病院事業会計の経営状況如何によっては、経常収支比率だけでなく、連結実質赤字比率等の財政状況に多大な影響を与えることから、収支改善は大きな課題である。他に、一部事務組合に対する負担金も、大きな割合を占めているが、構成市による査定を厳格に行い、引き続き負担の軽減をはかっているところである。
類似団体と比較して4.2ポイント上回っている。これは、泉大津駅東地区市街地再開発事業をはじめとする関連街路事業、南海本線連続立体交差事業、学校教育施設の大規模改修事業を短期間に実施したことや、退職者の増加に伴う退職手当支払額が増加し、これらの財源として地方債を発行したこと等によるものである。
公債費を除いた経常収支比率は、近年は類似団体平均をやや上回る程度であったが、平成23年度は類似団体平均との差は広がっている。本市の経常収支比率は、ほぼ全ての性質別経費において類似団体を上回っており、非常に硬直した財政状況である。各性質別経費の項目で述べているとおり、経常収支比率の数値は現状の水準で推移する見通しではあるが、比率を引き下げに努める必要があると考える。
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