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類似団体と比較すると若干ではあるが平均を上回っている。しかしながら、全国平均、京都府平均と比較した場合、財政力指数が大きく下回っており財政力に乏しい状況が続いている。その要因の一つとして、基幹産業の農業離れと就労のため若年層を中心に町外への転出がおびただしく人口減少が顕著となっていることが挙げられる。少子高齢化過疎化が進む中、税収の伸びも見込めず厳しい状況が続いているが、事業の優先順位や経費の節減を図りながら健全な行財政運営に努める。
前年度と比較すると3.2ポイント改善したが、類似団体と比較すると経常収支比率が高くなっている。比率が低減した主な要因は、普通交付税や地方消費譲与税等の経常一般財源が対前年度96,107千円増加したことによるものであり、自主財源である町税は対前年度4,511千円減少している。自主財源が乏しい反面、社会保障関連経費の自然増に伴う扶助費が増加傾向にあることから、今後も国の動向に注視しながら経費の節減と行財政改革を進めていく。
定員適正化計画に基づいて人件費を抑制してきたため改善が図られているものの、全国平均や京都府平均と比較すると人口1人当たりの決算額は高くなっている。人口減少に歯止めをかけ、活力あるまちづくりを進めるにあたり行政需要が増大する中、今後も適正な定員管理により人件費・物件費等の抑制に努める。
東日本大震災に伴う復興財源として、国においては給与削減が行われたが、本町においては、これまでのラスパイレス指数の状況や近隣町村の動向をみた中で、給与削減を行わなかったため平成23・24年度において100を超えてしまった。しかしながら平成25年7月から本町においても給与削減を実施しており、適切な給与水準になるよう努めている。なお、国家公務員の時限的な給与特例法による措置がない場合の、平成23年度の数値は94.9、平成24年度の数値は95.4であり、過去5年間において100を超えることはない
本町では、定員適正化計画に基づき、平成12年度から平成19年度にかけて、退職不補充として38人の削減を行い、その後も相楽東部広域連合による全国初の教育委員会の事務の統合により行政改革を進め、人件費の抑制と適正な定員管理に努めている。京都府や全国平均と比較すると大きく上回っているが、人口減少に相反して行政需要が年々増加する中、退職に伴い新規職員の採用を行っているため平成24年度から若干上昇傾向にある。更なる行政改革を進めるとともに、今後も適切な定員管理に努めることとする。
これまで進めてきた下水道整備事業、簡易水道統合整備事業、道路整備事業により、類似団体や全国平均と比較するとかなり高くなっている。前年度と比較すると、公営企業や一部事務組合の起こした地方債に充てたと認められる負担金は減少傾向にあるものの、一般会計における元利償還金が増加している。平成27年度の普通交付税が前年度より増加したため実質公債費比率が低減したが、次年度以降においては、国勢調査人口の置き換えが行われ、普通交付税額が減少すると推測されることから、地方債発行の抑制や繰上償還を実施し、比率が18%を超えないように計画的に事業を進める。
比率の改善が見られるものの類似団体、全国平均、京都府平均と比較するとかなり高い。その要因としては、これまで進めてきた下水道事業や簡易水道統合整備事業、町道整備事業等の地方債残高が、将来負担比率を大きく押し上げている。更に、道路・橋梁の長寿命化対策や幅員狭隘な道路拡幅改良事業、防災無線整備事業等災害に強いまちづくり対策を進めているため、地方債残高が増加傾向にある。今後も、事業の選択と集中により計画的に事業を遂行しながら将来負担比率の抑制に努めることとする。また、減債基金の繰入れにより繰上償還を行い、比率の低減に努めていく。
平成18年度に策定した定員適正化計画により計画当初98人の職員数を平成22年度までに81人にする計画を達成し、平成27年度末は再任用職員を含めて78人と人件費の抑制を図っている。
全国平均や京都府平均に比べて比率は良く、類似団体の中で上位に位置しているが、これは、教育委員会業務を相楽東部広域連合で行っているためで、平成20年度まで物件費として支出していた経費を、平成21年度以降は相楽東部広域連合への負担金として支出しているため、物件費が減少しているにすぎない。平成27年度は公共施設の大規模な修繕費用が発生しなかったため、物件費が前年度より減少したが、各公共施設の老朽化が進んでいるため、今後も引き続き経費の節減に努めることとする。
平成27年度扶助費の決算額は対前年度-4,419千円(-2.2%)と減少したが、類似団体と比較すると若干高い傾向にある。平成27年度決算では、老人医療費が-6,279千円減少したが、障害者自立支援給付事業、身体障害者補装具給付事業は増加している。高齢化が進む中、自然増となることが予測されるが、安心して暮らせるまちづくりをめざして行政運営していく。
その他の経費の中で主なものは、下水道をはじめとする特別会計への操出金がウエートを占めている。高齢化が進む中、介護保険特別会計への繰出金が年々増加するとともに、医療費の増加により国民健康保険特別会計への繰出金も増加傾向にある。更に人口減少が著しい中、水道使用料や下水道使用料等の料金収入も伸び悩み、経営が厳しい状況になっていることから一般会計からの基準外繰出金を抑えるとともに特別会計においても引き続き経費の節減に努める。
相楽中部消防組合や相楽東部広域連合への負担金により補助費等の占める割合が非常に大きく、類似団体の中で最下位であり、全国平均や京都府平均を遙かに上回っている。前年度と比較すると1.6ポイントの減少であるが、平成27年度は、小中学校のコンピュータ教室整備事業や小学校のスクールバスの購入事業、中学校の空調設備設計事業が嵩み、相楽東部広域連合への教育費関係の負担金が対前年度43,921千円となったことや農業振興を図るため強い農業づくり交付金事業(81,109千円)を実施したため、補助費等の決算額が増加した。また、相楽東部広域連合により他団体比較が難しいが、物件費と補助費の比率の合計を類似団体と比較しても8.1ポイント高い状況であることから、今後も本町の財政運営とともに一部事務組合の財政運営に十分注視しながらまちづくりを進める。
過去5年を見てみると減少傾向にあるが、類似団体の減少幅の1/2であり、公債費負担が高くなっている。平成24年度に着手した防災同報無線整備事業、橋梁長寿命化対策事業、道路拡幅改良事業や町営住宅建替事業等により公債費が増加することが予測されることから、事業の優先順位や費用対効果を検証しながら今後も18%以下となるよう努めていく。
一部事務組合負担金をはじめとする補助費等並びに各特別会計への繰出金の占める割合が大きく、前年度と比較すると若干の改善が図られたが、類似団体の中では、以前比率が高く、今後も事務の合理化と経費の節減に努める。
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