特定地域排水処理施設 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用) 日南町国民健康保険 日南病院 電気事業 簡易水道事業(法適用)
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本町の財政力指数は低数値で推移しており、前年から0.01ポイントの悪化。類似団体の平均からは-0.03、鳥取県平均からは-0.15となった。需要に対して地方税収入が乏しく法人町民税、固定資産税等が低いのが特徴で、自主財源の確保に苦慮しているところであり、依存財源に頼った財政運営を余儀なくされている状態が続いている。基幹となる産業への支援や新たな起業支援、雇用と定住に重点を置いた取り組みを通じて財政基盤の強化に努める必要がある。
類似団体平均との比較は10.7ポイント高く、財政構造は非常に硬直している。公債費償還は近年減少続きであったが、平成27年度から続く大型ハード事業等の元金償還が始まり再度増額に転じており、身の丈にあった財政運営が求められる。今後は公共施設の老朽化に伴う維持補修費が増額することにより経常収支比率が増加していくと見込まれる。財政構造の弾力性の維持のため計画的な財政運営に努めていく必要がある。
人件費は類似団体平均を下回ってはいるものの、物件費の増大に伴い今年度は類似団体平均と比較して31,818円の増となった。物件費の中でも近年委託費の増加が大きい。デジタル化に伴う電算関係経費の増や、町有施設の運営委託経費の増が主な要因となっている。そのような物件費が全体に占める割合が高く、推移には注視する必要があると理解している。
直近5年間で増加しているものの、類似団体平均よりも下回っている状況が続いている。歯止めのかからない人口減少に立ち向かうため、移住・定住促進を施策の大きな柱に、選んでもらえる自治体となるべくきめ細やかなサービスの向上を目指して事業に取り組んでいる。職員数の増加は見込めないが、今後も退職者数と新規採用者数のバランスに配慮した定員の適正管理に努めていく必要がある。
本町の地方債の償還額は平成18年頃をピークに、これまで計画的な償還により県内でも上位の健全指数を維持してきた。しかしながら地方創生を掲げ平成27年度から取り組んだ中心地域整備事業において「道の駅にちなん日野川の郷」の建設や「日南町体育館」の改築、「CATV施設光化」等の大型ハード事業に充てた地方債の元金償還が始まり、再度増加に転じている。借入と償還のバランス感覚を持ったうえで、身の丈にあった事業の展開と適正な財政運営が求められると理解している。
平成20年度以降、将来負担は生じていない。要因として、将来負担に充当可能な基金に十分な貯えがあることと将来的に交付税として算入される公債費等の割合が大きいことが挙げられる。しかしながら、公共施設等の老朽化は進んでおり、今後は基金を取り崩しながら適正な維持管理を行っていかなければならず、世代間公平性などにも配慮した財政運営が必要と認識している。今後も国の情勢等を勘案しながら、負担の少ない財政運営を進めていかなければならないと理解している。
求められる業務量は増え続け、労働時間の削減においては難しい局面となっており、事務の効率化に本腰を入れていかねばならない状況から、令和2年より就業管理システムを導入し時間外勤務の可視化や出退勤にかかるルール化を明確にし人件費の抑制に努めている。一方、業務の民間委託を推進するも委託した分人件費の減につながらなければならないが、成果として見えてきていないことを懸念している。
特に当町は庁内の電算管理委託料などに多額の経費が必要で、毎年増加傾向である。行財政改革実施計画に基づき、業務の民間委託を推進し人件費から委託料へシフトしているところであり、物件費が高い水準であることにも現れている。
類似団体平均と比較して毎年低い数値で推移している。小・中学校の児童・生徒数が少ないことから教育行政における扶助費が少額であることが要因として挙げられるが、地域の次世代を担う人材育成のためにもきめ細かな教育施策を実施していく。
その他の比率の主な構成は特別会計への繰出金及び、維持補修費であり、近年類似団体平均を上回っているのは、除雪費が主要因であると分析している。それ以外にも介護福祉保険会計、後期高齢医療会計へ繰出の割合が高く、高齢化率50%を超える当町そのものを映し出している。
類似団体平均と比較すると7.1ポイント高く、全体に占める割合は他団体と比較して突出して高い数値で推移している。簡易水道事業や下水道事業、病院会計など各会計への繰出金が補助費として計上されていることが要因である。上記以外に、本町における住民への補助事業は多数あり、補助事業の在り方について廃止や対象の見直し等の検討を行い、行政依存度の低い自主的なまちづくりを推進し、健全な数値を維持する必要がある。
平成27年度から続く大型ハード事業「道の駅にちなん日野川の郷」や「日南町防災基地」など地方創生を掲げ実施してきた事業の元金償還が始まったことから再度元利償還金が増加しており、令和10年まで増加していくものと見込んでいる。借入と償還のバランス感覚を持ったうえで、身の丈にあった事業の展開と適正な財政運営が求められると理解している。
類似団体平均と比較すると8.1ポイント高い。本町の特徴として、経常物件費、補助費、繰出金が多くなっている。施策の選択と集中、事業のスクラップ&ビルドなどを実施し、ワイズスペンディングの考え方に沿った予算の組み立てが必要となっている。
(増減理由)財政調整基金は91百万円の積立を実施。減債基金については取崩、積立が無く利子分のみの積立となり大きな増減は無かった。その他特定目的基金については、公共施設等建設基金に113百万円の積立。令和3年度分余剰金の1/2によるもの。また、森林環境譲与税の一部を森林整備基金へ積立を行った。(今後の方針)今後も町税、地方交付税の減額が見込まれるため基金取崩による予算編成、執行となる。適正な予算規模と特定財源の確保に努めた財政運営を行う。
(増減理由)財政調整基金将来の貯えとして91百万円積立を実施。(今後の方針)今後は更なる人口減少により町税、地方交付税の減額が見込まれ一般財源が不足するため、適正予算規模を鑑みながら取崩を行う。
(増減理由)令和3年度は取崩は無く、利子分124万円のみの積立となった。(今後の方針)今後近年の大規模事業の元金償還が開始するため後年度の負担等を見ながら取崩を行う。
公共施設等建設基金町が保有する公共施設の維持修繕、建替え等の際に活用する。地域医療総合確保基金日南病院の健全運営と地域医療の確保に活用する。森林整備基金間伐や人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備に活用する。(増減理由)公共施設等建設基金令和3年度分余剰金の1/2の積立実施。地域医療総合確保基金病院事業会計へ15百万円の取崩。森林整備基金森林環境譲与税の一部を積み立てた。(今後の方針)各目的基金の主旨に基づき、予算額、基金残高のバランスを取りながら事業推進の財源として活用を行う。
本町が保有する資産全体における有形固定資産減価償却率は類似団体平均値よりもわずかに下回った数値となっている。全体の半数を超える資産が更新時期を迎えており、公共施設総合管理計画及び個別施設計画に基づく管理と、更新費用の財源確保に努める必要がある。
平成20年度以降、将来負担比率はゼロ推移であるものの、公共施設の老朽化は顕著であり、また、道の駅整備、町社会体育館整備、木材団地整備、デジタル防災無線整備等新たな施設建設に係る起債額も増加している。今後の事業展開として、計画的な実施を心がけ、借入額の抑制と償還額の平準化を検討していく必要がある。
実質公債費比率は近年良化し令和3年度が底値である。平成27年度から取り組んでいる中心地域整備事業において、複数の大型ハード事業で起債した町債の元金償還が始まったことから、令和4年度より緩やかに増加に転じる。また、将来の備えとするための基金については、必要に応じた取り崩しも含め引き続き適正な管理を行い、町債の発行とのバランスを見極めていく必要がある。
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