久米南町
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2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2023年度)
財政力
財政力指数の分析欄
収入額のうち税収は、コロナ禍からの地域経済の回復に伴い微増している。需用費は、光熱水費の高騰など物件費が増大している。人口の減少や全国平均を上回る高齢化率に加え、農業以外の中心となる産業が少ない等、財政基盤が弱く、低い財政力指数で推移している。今後も歳出の徹底的な見直し等による削減、定員管理、町税等の徴収強化等の取組を通じて、財政基盤の強化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常的歳入の一般財源については、国の経済対策等による普通交付税の追加交付などにより、0.6ポイント改善した。経常的歳出の一般財源については、人件費は増加したが、公債費が減少したため、全体で0.6%減少した。経常収支比率については、類似団体平均値よりも若干高くなっており、財源の依存体質は変わらず厳しい状況が続いている。公債費等の義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は、職員給与費の給与改定、定年引上げや会計年度任用職員に勤勉手当の支給等により増加した。また、物件費は、庁舎等複合施設の供用開始に合わせて備品購入費や委託料が膨らんだ。しかし、類似団体との比較では大きく下回っており、職員数が類似団体の平均よりも少ないことが要因と考えている。一部事務組合の人件費・物件費に充てる負担金、公営事業会計の人件費・物件費等に充てる繰出金といった費用を合計した場合でも、人口一人あたりの金額は類似団体平均より低い。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
経験年数階層の変動によるプラス要因により、0.5ポイント上昇し、類似団体平均と同水準となった。国における給与制度改革の動向を踏まえ、近隣町、人事院勧告、地域民間企業の給与差等を勘案しながら給料、職員手当の適正化を図る必要がある。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
市町村合併を行っていないこと、また、平成初期に行った新規採用の抑制により、類似団体平均を下回っている。現在は退職職員の補充で新規採用を行っているため、70人強で推移している。採用抑制により職員の年齢構成に偏りがあり、今後は住民サービスを低下させることがないよう、計画的な採用を行い、適正な定員管理に努める必要がある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
庁舎等複合施設建設事業が進行中であったことから令和4年度の地方債発行額が少なかったことが起因し、実質公債費は1.0ポイント改善した。類似団体平均より高いのは、近年行ってきた大規模工事にかかる起債の償還及び下水道事業に係る元利償還金が影響しているため。今後は、新小学校校舎の建設、可燃ごみの広域処理施設の整備等の大型ハード事業に伴う起債の新規発行を見込むことから、引き続き事業計画を十分に勘案し、地方債の発行抑制に努めていく必要がある。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、令和元年度の起債償還のピークアウトとともに、国の経済対策等による普通交付税の追加交付や、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金などの特定財源の活用により基金取崩が抑制され充当可能基金が増加したため、0となった。今後は、新小学校校舎の建設、可燃ごみの広域処理施設の整備等の大型ハード事業の進捗により、財政運営適正化計画において令和8年度には28.6%になる予測をしている。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較して4年連続で若干上回っている。類似団体平均よりも上回ったのが令和2年度であることから、同年度開始された会計年度任用職員制度の予算構成によるものが起因し、人口千人当たりの会計年度任用職員数が類似団体平均よりも多いと分析している。一部事務組合、公営事業会計の人件費に充てる負担金・繰出金を含めて、抑制していく必要がある。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、令和2年度以降、コロナ禍による事業収縮によって経常的な消費的経費の抑制が慣習化し、良好な数値となっている。コロナ禍の財政事情は特異的であったことと、今後のインフレリスクを鑑み、行財政改革とともに公共施設総合管理計画等に沿って公共施設を適正な規模に見直し、物件費を抑制していく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、令和5年度は類似団体平均よりも若干高くなった。物価高騰に伴う町民への商品券発行を行ったことが起因している。高齢化率が高く高齢者福祉にかかる経費が嵩んでいることと、少子化対策として乳幼児、児童生徒、高校生に係る医療費の扶助を行っており、今後も高い数値で推移していくものと予測している。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率が、類似団体平均を大きく上回っているのは、特別会計への繰出金が起因している。社会保障関係の特別会計(国保特別会計、介護保険特別会計等)への繰出とともに下水道施設の維持管理費が増加している。水道事業、下水道事業は、令和6年4月から企業会計へ移行しており、独立採算の原則、経営戦略を交えた計画的な経営改善を図り、普通会計からの繰り入れの減少を見込む。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費に係る経常収支比率は、各種負担金、補助金交付全般について見直しを行っているため、近年は類似団体平均と同水準で推移している。しかし、定住促進や子育て支援等で時代に合った新たな補助等を新設しており、今後も各種団体の事業、補助基準を引き続き見直しを行っていく必要がある。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、庁舎等複合施設建設事業が進行中であったため、令和4年度発行が比較的少なかったこが起因し、1.2ポイント改善した。今後は、新小学校校舎の建設、可燃ごみの広域処理施設の整備等の大型ハード事業に伴う起債の新規発行を計画しているから、令和11年度から再び起債償還額が大きくなることを見込んでいる。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外では、人件費及びその他の経費で類似団体平均を上回っているものの、国の経済対策等により普通交付税が追加交付されたことと、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金などの特定財源の活用により、健全な財政運営ができたといえる。今後は、物価高騰により物件費等の消費的経費の膨張が予測されることから、人件費、扶助費等の義務的経費を見直し、経常経費全体をスリムにしていく必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
類似団体平均と比較すると、総務費以外は同等あるいは下回っている。総務費は、庁舎等複合施設建設事業の主要整備の完了及び供用開始に伴う経費、職員給与(給与改定)により増加した。民生費は、物価高騰対応重点支援給付金事業及び保育所等の職員給与(給与改定)により増。土木費は、道路橋りょうの防災事業等により増。教育費の減は、昨年度、図書館等の照明施設をLED化する公共施設等脱炭素化事業を実施したため。公債費は、庁舎等複合施設建設事業が進行中であったため、令和4年度発行が比較的少なかったことから減少した。少子高齢化・人口減少が進む過疎地域であることから、各項目において、分母となる人口の減少に伴って必然的に住民一人当たりのコストは大きくなっていくと考えている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
類似団体平均と比較すると、普通建設事業費(更新整備)及び繰出金以外は同等あるいは下回っている。特に物件費や維持補修費、公債費については、類似団体平均を大きく下回っている。人件費について職員給与費が給与改定に伴って増。庁舎等複合施設建設事業の主要整備の完了に係る支出及び令和5年5月豪雨・台風7号の現年災害復旧事業によって投資的経費が膨らんだ。物件費は、庁舎等複合施設の供用開始に合わせて備品購入費や委託料が膨らんだもの。公債費は、庁舎等複合施設建設事業が進行中であったため、令和4年度発行が比較的少なかったことから減少した。繰出金については、類似団体平均を上回っているが、これは介護保険等社会保障にかかる特別会計と下水道会計への繰出金が影響している。扶助費は、物価高騰に伴う町民への商品券発行により増加した。歳出全体に関しては、国の経済対策等により普通交付税が追加交付されたことと、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金などの特定財源の活用により、健全な財政運営ができたといえる。少子高齢化・人口減少が進む過疎地域であることから、分母となる人口の減少に伴って必然的に住民一人当たりのコストは大きくなっていくと考えている。
実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)
分析欄
実質単年度収支は、これまで赤字が続いていたが、令和元年度で起債償還がピークアウトしたことと、国の経済対策等により普通交付税が追加交付されたことや物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金などの特定財源の活用により健全な財政運営ができ、実質単年度収支は黒字に転じている。しかし、黒字はわずかであり、今後、赤字に陥ることのないよう歳入歳出の均衡を重視する。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)
分析欄
当町の一般会計及び公営企業会計等については、すべての会計で毎年度黒字を計上しており、連結実質赤字は生じていない。今後も、黒字の会計については引き続き健全な財政運営に努め、町全体として健全な財政運営に努めていく必要がある。
実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
当町の実質公債費比率は、令和元年度のピークを越えて令和2年度から4年連続で減少した。これは、一般会計の起債償還額及び下水道事業特別会計等の公営企業債の元利償還金に対する繰入金がピークアウトするとともに、算入公債費等が減少したため。元利償還金が減少したのは、庁舎等複合施設建設事業が進行中であったことが起因し、令和4年度の地方債発行額が少なかったため。今後も極力、普通交付税の算入公債費等が有利な地方債を活用していくとともに、地方債抑制等により実質公債費比率の抑制に努める。
分析欄:減債基金
満期一括償還地方債の財源としての積み立ては行っていない。
将来負担比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
将来負担比率は、令和4年度から2年連続で0となった。地方債の現在高が増加したのは、庁舎等複合施設建設事業の主要整備の完了に伴う地方債の発行によるもの。公営企業債等繰入見込額が減少したのは、下水道事業特別会計等の公営企業債の元利償還金に対する繰入金がピークアウトしたため。充当可能基金が増加したのは、国の経済対策等に伴う普通交付税の追加交付等によるもの。将来負担比率は今後、新小学校校舎の建設、可燃ごみの広域処理施設の整備等の大型ハード事業の進捗により、財政運営適正化計画において令和8年度には28.6%になる予測をしており、公債費等の義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める必要がある。
基金残高に係る経年分析(2023年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金を180百万円、公共施設等整備基金173百万円、町勢振興基金32百万円を積み、庁舎改修整備基金200百万円、公共施設等整備基金9百万円、町勢振興基金21百万円を取り崩したことなどにより、基金全体としては165百万円の増となった。主な理由は、国の経済対策等により普通交付税が追加交付されたことと、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金などの特定財源の活用による一般財源の余剰分について、今後の公共施設の更新に備え、公共施設等整備基金へ積み立てたことによる増加(今後の方針)今後の公共施設更新の財源とするため、公共施設等整備基金を計画的に積み増す。庁舎改修整備基金は、庁舎等複合施設建設事業の進捗に応じて計画的に取り崩し、令和6年度の事業の完了をもって廃止する予定。また、基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して個々の特定目的基金に積み立てていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)国の経済対策等により普通交付税が追加交付されたことと、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金などの特定財源の活用により、取り崩しが抑えられたため。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して個々の特定目的基金に積み立てていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)普通交付税の追加交付のうち臨時財政対策債償還基金費分を積み立てたことのよる。利子等による微増。(今後の方針)今後の地方債償還に備えるため、現在の状況を維持する。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設等整備基金:公共施設の改修、修繕等による整備事業及び除去に関する事業町勢振興基金:町勢振興を図るための事業庁舎改修整備基金:庁舎の改修整備事業両部篤育英基金:奨学金の貸与スポーツ振興基金:健康で明るい町づくりを推進するスポーツ団体又は個人の活動に対する助成(増減理由)公共施設等整備基金:公共施設の更新のため173百万円を積み立てたことによる増加町勢振興基金:ふるさと納税事業にかかる経費21百万円を取り崩し、ふるさと納税32百万円を積み立てた差引による増加庁舎改修整備基金:庁舎等複合施設建設事業充当による200百万円を取り崩したことによる減少両部篤育英基金:貸付を行うため1百万円取り崩し、貸付金の返還金1百万円を積み立てた差引スポーツ振興基金:スポーツ団体等への助成経費1百万円の取り崩しによる微減(今後の方針)公共施設等整備基金:公共施設の更新事業に応じて取り崩し、毎年度の一般財源の状況に応じて計画的な積立を行う町勢振興基金:ふるさと納税事業の状況に合わせ取り崩しと積立を行う庁舎改修整備基金:庁舎等複合施設建設事業の進捗に応じて計画的に取り崩し、令和6年度の事業の完了をもって廃止する予定両部篤育英基金:現状を維持するスポーツ振興基金:現状を維持する
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、類似団体よりやや高いが、個別施設計画に基づき施設の維持管理は適切に進めている。ここ数年めぼしい施設の新設等を行っていないため上昇傾向にあるが、庁舎等複合施設の建設工事を進めており、完成する令和5年度以降は数値の下降を想定している。岡山県平均値より低いのは、本町が市町村合併をしていないことによる重複施設等が少ないため。全国でも市町村合併が進んだ岡山県の平均値が高い水準にあるものと考えている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
当町の債務償還比率は、これまで類似団体内平均値と比較すると大幅に高い水準にあった。大規模な建設事業による起債償還が令和元年度でピークアウトしたことと、算出の要素となる経常一般財源等がコロナ禍における事業の中止等や普通交付税の追加交付もあって増加するとともに、充当可能財源が増加したことにより数値は改善しており、徐々に類似団体内平均に近づいている。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
当町は、類似団体内平均に比べて将来負担比率は高い水準で推移してきた。令和元年度に起債償還がピークアウトし数値の改善傾向にあるが、今後は、庁舎等複合施設建設事業等の大型事業に伴う起債の新規発行により再び上昇することが見込まれる。有形固定資産減価償却率は類似団体内平均に比べてやや高めで推移している。要因としては、市町村合併をしておらず比較的公共施設数が少ないことと先行して公共施設の更新を行ってきたため、更新のための起債などにより数値が上下している。公共施設等総合管理計画に基づき、今後、老朽化対策に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
当町の実質公債比率、将来負担比率ともに類似団体内平均値よりも高い水準で推移してきたが、数値は改善しており、類似団体内平均に近づいている。これは、令和元年度に起債償還がピークアウトしたことにより将来負担比率が低下するとともに、実質公債費比率も低下しているものであるが、今後は、庁舎等複合施設建設事業等の大型事業に伴う起債の新規発行により再び上昇することが見込まれる。実質公債費比率、将来負担比率を注視しながら、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率については、多くの施設で類似団体内平均値と同等あるいは下回っている。学校や公民館など大きな施設については、耐震化等とあわせ、更新工事が完了している。有形固定資産減価償却率が顕著に高い認定こども園・幼稚園・保育園(本町には保育園のみ)は、施設の構造が木造であることが要因している。一人当たり面積については、類似団体内平均値と同等あるいは下回っており、規模は適正であると考えている。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
市民会館や庁舎、一般廃棄物処理施設については、類似団体内平均値を大きく上回り更新の必要性を表しており、庁舎等複合施設事業及び、岡山市・玉野市・久米南町との共同による可燃ごみの広域処理施設建設事業を進めているところである。既存施設からの更新が完了後は、数値は改善していくことを見込んでいる。一人当たり面積については、類似団体内平均値と同等あるいは下回っていることから、規模は適正であると考えている。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産合計は15,538百万円、将来世代の負担が4,035百万円、今までの世代の負担で形成された資産は11,539百万円。資産総額が前年度末か409百万円の増加(2.7%)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が80.0%となっており、これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努めていく必要がある。負債総額は、前年度末から323百万円の増加(8.7%)となった。金額の変動が最も大きいのは地方債(固定負債)であり、庁舎等複合施設の建設にかかる地方債を発行したことにより279百万円増加した。庁舎等複合施設の建設にかかる地方債の新規発行などにより令和11年度から令和15年度に再び償還額が増加することを予測しており、今後の少子高齢化や人口減少によって地方債の発行は将来世代への負担を過重にする恐れがあるため、慎重に行っていくことが重要である。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、純経常行政コスト3,839百万円のうち、経常費用は3,768百万円。また、災害復旧事業費や売却等による臨時的な損失が182百万円ある。社会保障費などの移転支出的なコストが1,664百万円、次いで物件費などの物にかかるコストが1,344百万円、人件費が733百万円と続く。移転費用よりも業務費用が大きく、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(1,344百万円)であり、純行政コストの36.7%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める必要がある。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(3,884百万円)が純行政コスト(3,839百万円)を上回っており、本年度差額46百万円の増加は、税収等や国県等補助金の財源で一年間のコストを賄いきれたことを表している。これは、令和3年度は新型コロナウイルス感染症対策の国庫補助金などの特定財源が確保されたことが要因しているが、新型コロナ関連は特異的な事情であったものと捉え、地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努めていく。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、人件費・物件費・社会保障費といった支出とそれに対する収入との差の業務活動収支は758百万円であった。この部分は黒字であるが、投資活動収支についてはすべての会計において赤字となっている。これは、一般会計等における、庁舎等複合施設の建設や公共施設等整備基金積立金への積立を行ったことによる△928百万円の影響が大きい。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、334百万円となっており、本年度末資金残高は、355百万円となった。令和3年度は借金である地方債が増加したことを表している。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、337.4万円で、前年度に比べて14.7万円増加している。これは、分母となる人口の減少に加え、庁舎等複合施設の建設にかかる建設仮勘定といった資産の増加が要因している。当町では合併をしていないため、保有する施設数が合併団体よりも少ないことにより、類似団体平均を下回っていると思われる。インフラ資産などは、全体の機能を維持するために最低限必要な存在量があり、これは人口とは必ずしも比例するものではないため、今後も人口の減少とともに必然的に割合が増加することが予測される。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は、74.0%、これは資産形成に要する費用の約75%を返済の必要のない財源で賄い、将来世代に過度な負担を残すことなく資産を形成することができたといえる。前年に比べて1.5%下降、類似団体平均と比較しても下回っている。令和3年度に比率が下がったのは、庁舎等複合施設の建設に伴い、負債である地方債が335百万円増加したことが影響している。負債の大半をしめているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行した臨時財政対策債である。この臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子とし、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均と比較しても2.2ポイント下回っている。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、83.4万円で、前年度に比べて0.8万円減少しているが、高めの水準で推移している。これは、人口の減少に加えて、令和2年度の増加要因であった特別定額給付金やコロナ対応創生臨時交付金といった補助費が影響している。類似団体平均を下回っており、純行政コストのうち人件費や物件費が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが低くなっていると考えられる。今後は、少子高齢化社会の進行により、社会保障経費の増加や公共施設の更新問題等、受益者負担収入の減少が予想され、住民一人当たりの行政コストは大きなることが見込まれるため、引き続きコスト削減に努めていく必要がある。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、87.6万円で、前年に比べて8.4万円増加しており、これは庁舎等複合施設の建設に伴い、負債である地方債が335百万円増加したことが影響している。類似団体平均との比較では下回っている。今後、庁舎等複合施設の建設など大規模資産の更新に伴う地方債の発行が、将来世代に過大な負担を残さないよう、地方債残高を圧縮し、負債額を抑えるなどの対策が必要である。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、2.8%で、前年に比べて1.4%減となった。類似団体平均と比較しても下回っている。これは、退職手当引当金の戻入や交通災害共済事業の清算金などの影響により、その他(経常収益)が減少したことによるもの。施設利用料が含まれる「使用料及び手数料」では、受益者である住民の負担を減らすために、減価償却費といった見えないコストを含め、施設別の費用を可視化し、適正な使用料を見直していく必要がある。
類似団体【336637_01_0_000】