赤井川村
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2014年度
2013年度
2012年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和3年度財政力指数と同値で推移、基準財政収入額の約70%を占める大型リゾート施設等の固定資産税等により類似団体平均を0.06上回った。令和4年度基準財政収入額では、令和3年度と対比して、過年度算定額の精査により、固定資産税収入額が7.2%減であったが、収入総額では8.8%増、基準財政需要額では人口減少等の影響により、令和3年度対比0.5%減であった。コロナ禍における人口推計や観光施設を中心としたインバウンド需要の落ち込みは村の財政力指数に大きな影響を及ぼした。今後も継続的な行財政改革に沿った人件費の抑制、行政の効率化、使用料・手数料の見直し等を検討する一方で、滞納額の圧縮と税収の収納率向上に努め、投資的経費は必要事業の峻別を今後より一層徹底し、財政基盤の強化を官民連携にて図り、財政健全化に引き続き取り組む。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
令和3年度において、コロナ禍を背景とした過年度分地方税の清算(令和2対比11.6%増)や地方交付税の増(令和2対比22.8%増)によって、令和3年度財政構造の弾力性は大きく改善したが、この改善はあくまでも一時的なものであったため、令和4年度では令和3年度対比12.3%増となり、村の経常収支比率は令和元年度ベースとなった。村の財政力指数から鑑みて、交付税が総収入の約42%を占める現状を念頭に、今後も自主財源を確保し経常経費の抑制に努めるよう取り進めながら、今後においても職員の採用は退職者の補充を原則とするとともに、財務書類より有形固定資産減価償却率が6割程度であることを踏まえた公共施設等の長寿命化による適正管理及び事業の見直しを含め持続可能な事業への検討を進め、物件費の節減等によって、令和8年度を目途に経常収支比率の3ヵ年平均95%未満を目標とする。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
施設等の管理業務を民間に委託していることによる物件費の高止まりの財政構造に加え、ゼロカーボン推進による持続可能なむらづくりの基盤を構築していることによって、当該決算額は類似団体を大きく上回った。さらに、コロナ禍における新型コロナウイルス感染症対策事業によって、物件費が増額したと考えられる。平成29年度より住民サービスを保つための職員補充や民間委託等の財政構造によって、当該決算額は年々増加傾向であるが、数値の改善に向け、委託業務そのものの意義や提供しているサービス自体の必要性及び事業としての持続可能性について検証するとともに、公共施設等総合管理計画等に基づく公共施設の維持管理費等の見直しや一部施設においても指定管理者制度を継続し、より一層の歳出削減と行政の効率化に取り組む。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成25年度から給与是正措置を実施し、国を下回ったものの類似団体より0.9%上回っている状況である。今後も中長期的な視点に立って、従前同様に職務職責に応じた給料体系、各種手当の見直しを行い、「集中改革プラン」に掲げたラスパイレス指数100を超えることが無いよう、また住民の理解が得られるよう給与の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口1,000人当たりの職員数を類似団体と比較すると、職員数は多い状況にあるが、民生費・衛生費関係の専門職の複数配置や平成29年度より住民サービスを保つための職員補充による要因が大きく、事業の見直しや効率的な職員配置等により、今後の職員採用においても退職者の補充を原則とした行政運営を継続し、住民サービスを低下させることなく、より適正な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体内平均を1.8%下回って、当該比率は平成30年度ほぼ同水準にあった。平成30年度及び令和元年度償還額約2.4億円をピークに、令和4年度における当該比率は令和3年度対比0.6%減となった。今後も緊急性・住民ニーズを的確に把握した事業の選択や、交付税措置の見込まれる地方債の優先的な活用、借入条件の見直し等、償還額の平準化と実質公債費率の上昇を抑えるよう努める。加えて、公共施設等の大型改修を見据えて、事業債以外の特定財源の獲得を取り進める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
自主財源である税の収納率向上を図るとともに、地方債の新規・継続事業の実施について総点検を図り、公債費等義務的経費の削減を中心とした行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費にかかるものは、従前より類似団体平均とほぼ同水準程度で推移していた。令和2年度において、会計年度任用職員制度等の影響により費用が増加したが、令和3年度において、退職等により再び類似団体と同水準程度に戻り、令和4年度も類似団体平均とほぼ同水準程度であった。職員採用は退職者の補充を基本としているが、住民サービスを保つために人件費は平成29年度以降より自然増加の傾向となっていた。今後も指定管理制度等による官民連携を検討・活用しながら、職員の定数管理とともに人件費の抑制を検討していく。
物件費
物件費の分析欄
物件費は類似団体平均と比較し、9.1%上回り、経常収支比率が著しく高く、財政構造の弾力性の硬直化の要因となっている。コロナ禍を背景として、一時的な経常収入が令和2年度対比33.9%増となった令和3年度では、当該費にかかる経常収支比率が令和2年度対比7.0%減となったが、令和4年度では、令和3年度と比較して、介護保険事業の指定管理制度導入したことにより類似団体平均との格差が大きくなった。経常支出の側面では、施設等の維持管理業務を委託している財政構造が高止まりの要因でありながらも、遊休施設等の利活用の見直しを含め、より一層の経費節減を図っていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は類似団体平均と比較し、1.1%下回っており、比率はほぼ一定して推移している。令和3年度における臨時給付金事業の補助事業が完了したことにより、当該費における経常経費充当一般財源等は令和3年度対比6.7%増であった。今後も高齢化の進展などを見極め、財政を圧迫するような過度な施策(独自施策)は慎重に検討し、かつ住民サービスの低下を招かないよう努める。
その他
その他の分析欄
その他の経費は類似団体平均と比較し、3.9%上回った。コロナ禍を背景として、経常収入が令和2年度対比33.9%増であった令和3年度では、平成30年度からほぼ同水準であった当該水準が令和2年度対比3.2%減となったが、令和4年度では更新期を迎える公営企業会計施設の管理運営業務委託料等として、公営企業会計への繰出金が必要となったことが要因として挙げられる。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、事業全般の見直しに努め、公営企業会計における事業収入の見直しによる繰出金の抑制や施設の長寿命化などによって経費の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等は類似団体平均と比較し、3.6%上回った。平成29年度から令和2年度までは一部事組合等への負担金増や居宅介護支援事業所運営に対する補助事業が主な増加要因であったが、経常収入が令和2年度対比33.9%増となった令和3年度では、当該費にかかる経常収支比率が令和2年度対比4.7%減となった。各種団体活動や各振興事業等の見直し、効率化を図りながら負担経費の抑制に可能な限り取り組み、改善に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費の償還が平成17年度をピークに過ぎたことから、公債費残高は年々減少傾向だったが、平成30年度と令和元年度においては過疎対策事業債等の元金償還が起因し、公債費が増加した。経常収入が令和2年度対比33.9%増となった令和3年度では、経常収支比率は令和2年度対比より3.7%減となったが、令和4年度では償還額は0.42%減額はしたものの経常収支比率は1.7%増加した。今後とも新規借入にあたっては、行政改革大網に基づき必要性・緊急性及び財源の見直しなど総合的な検討を行い、交付税措置等有利な起債を優先的に利用する。
公債費以外
公債費以外の分析欄
職員数、外部への業務委託をはじめとした物件費、並びに他団体等への補助・負担金の水準が、類似団体と比較し、経常収支比率の高止まりである財政構造に課題を有しているが、経常収入が令和2年度対比33.9%増となった令和3年度では、類似団体平均差が令和2年度27.6%から令和3年度9.3%となり、その差が18.3%減となった。しかし、一時的な経常収入による要因に伴う改善では根本的な改善にならないため、令和4年度では、類似団体平均差が、令和元年度程度の17.2%となった。今後においても行政改革大網に基づき必要性・緊急性及び財源の見直しなど総合的な検討を行い、投資的経費は必要事業の峻別を今後より一層徹底し、財政健全化に引き続き取り組む。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
議会費及び公債費を除き、新型コロナウイルス感染症対応施策費によって、令和元年度から目的別歳出決算額が増加したが、アフターコロナへと社会情勢の変化に伴い目的別歳出決算額は一部を除き低下した。特に、総務費(令和3年度対比23.7%減)では感染予防の持続化支援事業やポストコロナを見据えた投資事業等の完了とともに、巣籠特需の反動に伴うふるさと納税関係事業費の低下、民生費(令和3年度対比4.3%減)では原油価格高騰対策支援給付金事業等の完了よる要因が上げられる。公債費については、令和3年度より平成29年度借入分公営住宅建設事業債等の元金償還が始まったため、歳出額が令和3年度対比0.5%増で横ばいでの推移となった。調査対象年度の1月1日現在の住民基本台帳に登録されている人口が令和3年度対比0.8%減となったが、新型コロナウイルス感染症対応施策費等の縮減により歳出総額に対する住民一人当たりのコストも令和3年度対比11.8%減となった。赤井川村を取り巻く環境は少子・高齢化、人口減少、景気低迷の長期化、安全・安心への意識の高まり、環境保全、再生エネルギーの時代到来、地方分権の進展、地方創生の時到来、さらにはコロナ禍における物価高騰等など変化しており、また、村内においては人口減少への対応や農業の振興と農村環境の保全や保健・医療・福祉の充実、公共交通の確保を重視する住民ニーズが強まっていることから、限られた財源と地域資源を組み合せ活用し、官学等の外部のノウハウを取り入れ、交わりながら、住民生活の向上を進めるために、対処しなければならない地域課題を選択し、財政規律を進める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
類似団体内平均値と比べて大きく乖離かつコスト増加率が顕著な性質別経費は、人件費(令和3年度対比0.2%増(直近2ヵ年の類似団体平均値差額5.5%減))、補助費等(令和3年度対比3.7%増(直近2ヵ年の類似団体平均値差額1.6%減))、並びに物件費(令和3年度対比37.7%増(直近2ヵ年の類似団体平均値差額58.2%増))であった。増加の要因は、人件費を除き、コロナ禍における施策に合わせ、ゼロカーボン推進による持続可能なむらづくりの基盤を構築によるものが大きい。人件費の主な要因である職員数が人口千人当たりの職員数を類似団体平均と比較すると多い状況にあるが、新規採用は退職者の補充を原則とした行政運営を継続し、住民サービスを低下させることなく、より適正な定員管理に努めている。また、人件費抑制のため、施設等の管理業務を外部へ委託、並びに指定管理者制度の導入によって、維持管理等の経常経費の圧縮を民間ノウハウを取り入れながら進めている。人件費、物件費並びに補助費等を合わせた経常経費率が約7割を占めている財政構造を見直す具体的な計画として、赤井川村財政健全化アクションプランを策定した。今後においても公共施設等総合管理計画等に基づく公共施設等の長寿命化による維持管理費等の見直しや一部施設において指定管理者制度を継続しながら、より一層の歳出削減と行政の効率化に取り組むとともに、消費的性質の経費を要する事業そのものの意義や提供しているサービス自体の必要性及び事業としての持続可能性について検討する。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄令和4年度は、実質収支額において、令和3年度対比39.3%減であったため、基準財政規模比が令和3年度対比2.41%減となった。加えて、コロナ禍において、令和3年度は、財政調整基金を実質的に約125百万円を積立てることができたため、実質単年度収支も基準財政規模比が令和2年度対比8.72%増となったが、令和3年度経常収入の一時的な伸び率に伴う反動により実質単年度収支は3.55%減少となった。この減少の主な要因は、一時的な経常収入によるものであるから、行財政運営全般から事業等の必要性・緊急性及び財源確保の見直しなど総合的な検討を行いながら、計画的に施策を実行し歳出の増加は極力避けるよう努め、令和8年度末までに実質単年度収支がプラスに転じるよう財政健全化アクションプランを策定した。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄一般会計及び特別会計ともに赤字となっていないものの、特別会計は利用料金等の他、一般会計からの繰入金により調整されており、今後も一般会計を圧迫しないよう収益に見合った事業運営及び適切な料金改定に努め、計画的な費用投資において効率性かつ安定性を高まるよう努力する。また、一般会計においても、事業等の必要性・緊急性及び財源の見直しなど総合的な検討を行いながら、計画的に施策を実行し歳出の増加は極力避けるよう努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄公共投資事業等の見直しにより、地方債の発行を抑制していたが、平成30年度並びに令和元年度において、公営住宅建設事業等により元利償還金・算入公債費等は増加したが、令和2年度にて義務教育施設整備事業等の償還が完了したため、元利償還金額が令和元年度より5百万円の減額となった。令和3年度では、平成29年度借入分公営住宅建設事業等の元金償還が始まったことで、令和2年度より16百万円の増額となった。令和4年度は横ばいで推移した。今後も緊急性・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、過度な負担となる事業や非効果的な施策とならないよう、効率的かつ安定的な事業の執行、かつ地方債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債の償還の財源として、減債基金の積み立てを行っていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄地方債の発行を抑制し、元利償還金は平成17年度をピークに減少傾向にあったが、平成26年度から平成29年度まで新たに公共施設整備(公共インフラ含む)事業(道路改良工事・村営住宅建替・体育館屋根改修等)により地方債の発行を行ったため、増加が続いた。平成30年度から令和2年度までは主に継続事業による地方債の発行に留まったため、地方債の償還額が発行額を上回ったことで地方債残高は減少した。令和3年度では、地域公共交通バスの購入や高度無線環境整備事業等の新規事業を行ったため、地方債残高が令和2年度対比3.1%増となった。将来負担額に対して充当可能額等が上回っている状態に変わりはない。令和3年度の大型新規事業の完了に伴い、令和4年度地方債残高は令和3年度対比4.5%減となった。今後も地方債の発行を必要とする事業等は必要性・緊急性及び財源の見直しなど総合的な検討を行うとともに、有利な起債を優先的に利用するなど、負担軽減に努め、状況に応じて充当可基金の新規積立等を行うなど将来負担に備える。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和3年度では経常収入が令和2年度対比33.9%増加したことなどの要因により、財政調整基金を125百万円、減債基金を84百万円、及びその他特定目的基金を152百万円積み立てたことで、基金全体としては363百万円の増額となった。平成29年度から令和2年度にかけての歳入補てん等の支消はせず、新規積立による支消分の一部復元につながった。令和4年度においては、令和3年度繰越金のうち、地方財政法の規定により66百万円を新規積立等によって、基金残高は令和3年度対比5.1%増となった。(今後の方針)財政調整基金は歳入補てん分のみ取り崩し、単年度歳出額の1割~1.2割以内を目安とし保有する。また、基金の使途の明確化による特定目的基金を積み立てていくことを予定している。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)方針を目安に、利子積立による増額。(今後の方針)単年度歳出額の1割~1.2割以内を目安とし保有する。
減債基金
減債基金
(増減理由)交付税措置分による14百万円の減額.(今後の方針)平成26年度から平成29年度まで地方債残高が増加傾向であったが、その後、地方債発行よりも地方債償還が多かったため、令和2年度まで減少した。推計では、地方債残高は減少傾向であるが、令和3年度より再び地方債償還が増えるため、それに備えて毎年計画的に取崩と積立てを行った。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)□公共施設整備基金:公共施設の整備に必要な財源を確保し、及び財政の健全な運営に資するため。□敬老福祉基金:村の財政の健全な運営を図り、敬老福祉諸施策が円滑に運用されることを期するため。□農産物価格安定基金:農産物価格の適正な水準を確保していくため農産物価格安定対策事業を実施し、農業の健全な発展と農家所得の安定に資するため。□さくら・もみじ基金:さくらやもみじの植樹等を通じ、地域の特性を生かした良好な景観の形成及び村民の環境意識の向上に資するため。□畑地かんがい排水施設管理基金:畑地かんがい排水施設の維持管理を適正に行うため必要な財源を確保し、本村農業の健全な発展と、財政の健全な運営に資するため。(増減理由)□公共施設整備基金:有形固定資産減価償却率が約60%であるため、令和3年度繰越金分にかかる新規積立による67百万円の増額。□農産物価格安定基金:条例に定める運用後、余剰金が生じたため、新規積立による1百万円の増額。□さくら・もみじ基金:さくら・もみじの事業に必要な財源を充てたため、2百万円の減額。□畑地かんがい排水施設管理基金:使途目的に資するためめ、新規積立による0.3百万円の減額。(今後の方針)□公共施設整備基金:有形固定資産減価償却率が約60%であるため、公共施設の整備に必要な財源を確保を他の特目基金より優先して積立てる予定である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率が類似団体より6.9%高い水準であり、公共施設等の維持管理及び投資的経費に係るコスト削減が課題である。施策として、公共施設等総合管理計画、赤井川村学校長寿命化修繕計画等の長寿命化計画を策定し、現状の施設等の適切な維持管理に努めている。公共施設等総合管理計画による試算では2027年に公共施設の大規模改修費がピークとなるため、更新・統廃合・長寿命化等の計画の具体化と村づくりの合意形成を平行しながら、計画的に財政負担の軽減・平準化に取り組みたい。さらに民間活力の導入によるライフサイクルコストの縮減と併せ、既存事業の見直し、使用料の適正化による財源の確保等を推進していきたい。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
地方債現在高は令和2年度をピークに減少に転じている一方、有形固定資産償却率の高さから裏付けがあるとおり、公共施設等の改修に財源が必要であり、平成26年度からの計画的な公営住宅建替並びに過疎計画に基づく起債等に伴い今後も地方債の借入は増加する見込みである。また、令和2年度にはコロナ禍による税収の減等による歳入の減少の影響により、充当可能財源が減額した結果、債務償還比率が1,301.9%とさらに下降した。令和3年度においては、税収の回復や地方交付税の増により充当可能財源が大幅に回復したため、債務償還比率についても類似団体と同程度まで回復した。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
充当可能基金額、特定財源見込額並びに地方債現在高等に係る基準財政需要額見込額が将来負担額を上回っているため、将来負担額として0.0%であるが、有形固定資産減価償却率が増加傾向であるため、公共施設等総合管理計画並びに各種長寿命化計画に基づく資産管理運用を進めたい。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
充当可能基金額、特定財源見込額並びに地方債現在高等に係る基準財政需要額見込額が将来負担額を上回っているため、将来負担額として0.0%であるが、実質公債費比率は増加傾向である。起債においては、将来負担の平準化を念頭に、基準財政需要額への算入がある起債を中心に適債性を検討する。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
公共施設等総合管理計画に基づく分析を行うと、平成26年度より計画的に公営住宅の建替を行った結果、有形固定資産減価償却率は類似団体より令和3時点で14.4%低く、公営住宅長寿命化計画に基づき廃止と更新を行ってきた。一方で、道路並びに橋りょうについては類似団体平均を下回っており、特に、橋りょうは、平成25年度橋梁長寿命化修繕計画の試算によると、2033年には50年以上経過する橋りょうは全体の46%に及ぶため、有形固定資産減価償却率が高い水準である。今後も公共施設等総合管理計画並びに各種長寿命化計画によって財政負担の軽減・平準化を進めるため、施設の利活用実態や人口の推移等を加味し、将来負担額を見定め、計画と実績の検証のもと、資産運用管理に取り組みたい。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
公共施設等総合管理計画に基づく分析では、公共施設等にかかる将来費用の総額は令和3年度より40年間で約345.3億円と試算、建設時から35年にて大規模改修、70年経過で統廃合の検討を加えた長寿命化を見据えた場合では、同期間において約333.2億円となり、約12.1億円の縮減となる試算である。長寿命化の基本方針として建設から40年以下の施設は小規模な改修工事や点検等を定期的に行うことによって、性能・機能を初期性能あるいは許容レベル以上に保持、建設後40年以上の公共施設を優先的に法定耐用年数を経過した時点で診断を行い、さらに使用可能であれば必要に応じて改修工事を行い長期使用し、コストを削減することを検討していく。さらに、施設統廃合の推進方針として「新しく造ること」から「賢く使うこと」を基本認識とし、公共施設等の点検や劣化診断を計画的・効率的に行うことにより、維持管理費・修繕費を平準化し、再生可能エネルギー設備の導入や省エネルギー化に取り組むことで建物維持にかかるトータルコストの縮減を図っていく。また、単純な面積縮減とすることなく、行政サービスとして必要な水準や機能や村民にとっての利便性を配慮しながら検討していく。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が11,805百万円(前年度比△2.7%)となった。資産総額のうち有形固定資産の割合が約76%を占めており、減価償却率が60%(令和2年度値)で推移している。これらの資産は将来の維持管理や更新に要する支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画を踏まえた個別の公共施設等のあり方を十分に検討し、各施設ごとの長寿命化計画に基づいた適正管理(集約化・複合化・広域化等)に努める。水道事業会計等を合算した全体では、資産総額は13,542百万円(前年度比△2.9%)となった。上水道管、下水道管等のインフラ資産が計上されることにより、資産総額のうち有形固定資産の割合が約79%となり一般会計に比べ1,737百万円の増加となっている。公営企業の抜本的な改革の推進が求められているが、地方公共団体の事業主体としての位置づけが法定されていることや、人口減少に伴うサービス需要の減少、施設等の老朽化に伴う更新費用の増大が見込まれているため、使用料金の改定や適切な財源確保を行い事業の持続的経営に向けた対応策を経営戦略や長寿命化計画に基づき検討する。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は2,879百万円となり、前年度比208百万円の増加(+7.8%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は2,067百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は812百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(1,612百万円)であり、純行政コストの約61%(前年度対比+1.7%)を占めている。委託料等の消費的性質の経費を要する事業そのものの意義や提供しているサービス自体の必要性及び事業としての持続可能性について検証するとともに、公共施設等総合管理計画等に基づく公共施設等の適正管理(集約化・複合化・広域化等)により、経費の縮減に努める。全体では、コロナ禍によるインバウンド需要が令和2年から引き続き低調であるため、水道使用料を含めた経常収益が前年比1百万円の増加に留まる一方で、業務委託料や維持補修費を含む物件費等が107百万円の増加、総体として純行政コストは232百万円の増加となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(2,698百万円/前年度対比+17.0%)が純行政コスト(2,649百万円/前年度対比+3.9%)を上回っており、本年度差額が49百万円となった。要因は、コロナ禍において、令和2年度分税収が当該年度にて収納され、令和3年度分税収が落ち込まなかったことが上げられる。財源については前年度よりも寄附金等によって393百万円増加したが、コロナ禍による特別定額給付金等の国策事業の完了によって国県等補助金は減少した。本年度差額と本年度純資産変動額の乖離は、照査による臨時的な要因の結果であった。今後も各行政サービス自体の必要性及び事業としての持続可能性について検証し、純行政コスト(特に物件費等)の経費の縮減と財源の検討・獲得に努める。全体では、一般会計等に比べて、税収等の財源が200百万円の増加となったが、純行政コストも242百万円の増加となり、コストに見合った財源の確保が特別会計事業内だけでは確保できていないため、純資産残高は452百万円の減少となった。全体会計においても、一般会計同様に、事業の持続可能性を維持できるよう検証と実行のサイクルが必要である。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は435百万円(税収等収入前年度対比+519百万円)、投資活動収支は、△459百万円(投資活動収入のうち、基金積立金支出前年度比+227百万円)となった。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、70百万円となっており、本年度末資金残高は、135百万円となったが、世代間負担の衡平性に十分注視しながら、経常的なサービス水準の提供に支障が出ないよう努める。今後の見通しでは、地方債の発行収入以外による単独投資活動に必要な資金を基金からの取り崩しによって補う状況となっているため、未活用財源やふるさと納税(寄附金)を活用しながら、将来にわたるサービス水準の持続可能性を検証する。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料や手数料収入があることなどから、業務収入では一般会計等と比べてコロナ禍でのインバウンドの影響で減少したが、業務支出が業務収入の減少分を上回る減少であたため。業務活動収支は451百万円、投資活動収支は△469百万円(一般会計等投資活動による)となったが、財務活動収支については、一般会計等より収支差が縮小したが、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、59百万円となっており、本年度末資金残高は140百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産総額については、類似団体平均よりも327.7万円多くなっており、人口の減少が影響している。資産総額のうち約76%を有形固定資産が占め、歳入額対資産比率では、減価償却率が高い本村の現状を背景として、資産合計と歳入合計が反比例の関係により類似団体平均を下回った。資産の持続的な活用を計画的に検討・推進する必要があるため、令和3年度において個別施設ごとの長寿命化計画を総合施設等管理計画に反映した。将来の維持管理・更新等の支出を伴うものと予測し得ることから、公共施設等総合管理計画を踏まえた個別の公共施設等の今後の在り方を十分に検討の上、計画に基づく公共施設等の適正管理(集約化・複合化・広域化等)に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均と同程度であるが、平成28年度から令和2年度までの純資産変動の状況と異なり、純行政コストが税収等の財源を下回ったが、照査の結果、純資産残高が減少となった。要因としては、資産の減価償却率が高いことを背景に、行政コストが高止まりになっていることが上げられる。資産の維持・更新を進めるにあたり、財源として地方債発行に依存しているが、将来世代負担率の上昇から考察できるように、世代間負担の衡平性には注視する。このようなことから、地方税を確保しつつ、未活用財源による税収等の増加と平行して、サービス自体の必要性及び事業としての持続可能性について検証し、純行政コスト(特に物件費等)の経費の縮減・見直しに努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を107万円上回ったが、令和2年度との比較においては、減価償却費を含む物件費(R2対比+8.4%)、補助金等を含む移転費(R2対比+10.5%)の高止まりであったため、住民一人当たり行政コストは令和2年度対比9.6%の増加となった。当村の主な行政コストとして高い割合を占める物件費については、公共施設の稼働割合に対する施設管理維持並びに管理委託料の純行政コスト高の現状にあり、今後の変革を要する。このようなことから、消費的性質の経費を要する事業(委託業務等)そのものの意義や提供しているサービス自体の必要性及び事業としての持続可能性について検証するとともに、公共施設等総合管理計画等に基づく公共施設等の適正管理(集約化・複合化・広域化等)によって、行政コストの削減に努める。
4.負債の状況
基礎的財政収支は税収等収入による業務収入の改善が見られたことで、業務活動収支が黒字となった一方で、減価償却率が高い本村における公共施設等整備支出費が嵩んだ(R2対比+23.6%)ことにより、投資活動収支については赤字、結果として345百万円となった。また、地方債の発行額が地方債の償還額を上回ったことにより、住民一人当たり負債額は増額したが、令和2年度をピークに地方債残高は減少傾向である。このようなことから、地方債の交付税措置率とともに、新規事業については優先度の高いものに限定するなどにより、世代間負担の衡平性に配慮しつつ、負債の推移と資産の更新に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は経常収益が増額となったことで、類似団体平均を上回った。減価償却率が60%から想定し得るように、将来の維持管理・更新等の支出(維持補修費等)の増加が見込まれる。このようなことから、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化・広域化等や長寿命化を検討していくことにより、経常費用の削減に努める。また、使用料の見直しを含め、類似団体等を参考にしながら、受益者負担の見直しも一方で検討する。
類似団体【Ⅰ-0】
新篠津村
知内町
鹿部町
厚沢部町
島牧村
蘭越町
真狩村
留寿都村
喜茂別町
京極町
積丹町
仁木町
赤井川村
由仁町
月形町
浦臼町
妹背牛町
秩父別町
雨竜町
北竜町
沼田町
比布町
愛別町
中富良野町
南富良野町
和寒町
剣淵町
下川町
美深町
幌加内町
増毛町
小平町
苫前町
初山別村
遠別町
天塩町
猿払村
浜頓別町
豊富町
礼文町
利尻町
利尻富士町
幌延町
津別町
清里町
小清水町
訓子府町
置戸町
佐呂間町
滝上町
興部町
西興部村
雄武町
豊浦町
壮瞥町
厚真町
平取町
様似町
えりも町
上士幌町
中札内村
更別村
豊頃町
陸別町
浦幌町
鶴居村
羅臼町
つがる市
平川市
蓬田村
西目屋村
横浜町
大間町
風間浦村
佐井村
田子町
新郷村
遠野市
八幡平市
田野畑村
普代村
角田市
にかほ市
大潟村
村山市
尾花沢市
大蔵村
鮭川村
田村市
湯川村
昭和村
鮫川村
川内村
双葉町
葛尾村
飯舘村
稲敷市
行方市
鉾田市
上野村
片品村
川場村
胎内市
粟島浦村
中野市
小海町
川上村
南牧村
南相木村
北相木村
中川村
下條村
売木村
大鹿村
生坂村
朝日村
木島平村
栄村
菊川市
牧之原市
新城市
和束町
伊根町
南あわじ市
山添村
有田市
九度山町
日南町
江府町
飯南町
井原市
新庄村
久米南町
阿武町
勝浦町
上勝町
佐那河内村
神山町
東洋町
安田町
馬路村
芸西村
本山町
大豊町
土佐町
大月町
三原村
西海市
小値賀町
菊池市
産山村
湯前町
水上村
相良村
五木村
豊後高田市
国東市
姫島村
西都市
西米良村
木城町
諸塚村
椎葉村
美郷町
日之影町
大宜味村
東村
伊江村
南大東村
伊平屋村
伊是名村
多良間村