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人口の減少や市内に中心となる産業がないことなどにより、主たる自主財源である税収が乏しく、また広大な市域を抱えていることにより行政経費が嵩むなど、財政基盤が弱く、類似団体をかなり下回っている。投資的経費の抑制、定員管理、給与の適正化、組織機構の見直し等、行財政改革推進プランに沿った歳出の削減を行い、また自主財源の根幹をなす市税の徴収強化等を中心とする歳入確保に努め財政の健全化を図る。
公債費及び人件費が主たる要因となり、類似団体平均を上回っている。類似団体に比べ市債残高を多く有していること、借入金の償還ピークが平成27になること、高齢化等の扶助費の増大等義務的経費が増加傾向にあることを踏まえ、行財政改革推進プランに沿った投資的経費削減による新発債の抑制、定員管理、給与の適正化、組織機構の見直し等の歳出削減と償還ピークを緩和する繰上償還(平成23実績約517百万円)を積極的に行い財政の健全化に努める。
人口1人当たりの人件費・物件費等の金額が類似団体平均を大幅に上回っているのは、主に人件費が要因となっている。これは、広大な市域を抱えることや1市8町村で合併したことにより類似団体に比べ職員数が多いためである。この事は、合併協議段階より懸念されていたことであり、合併協議の中で定められた「定員適正化10ヶ年計画」に基づき行財政改革推進プラン(第1期プラン平成17~平成21第2期プラン平成22~平成26)において定員管理、給与の適正化等の総人件費の抑制に取り組んでいる。
年功的な体系になっており、級別構成が上位級の割合が増加していることと、特別昇給により、ラスパイレス指数が上昇し類似団体平均を1.7ポイント上回っている。現在は職員の給料カット(5%)によりラスパイレス指数が下がっているが、今後は級別構成の見直しを図り、給料カットを行わずにラスパイレス指数が他団体並になるよう給料の適正化に努めていきたい。
広大な市域を抱えていることや地区住民の高齢化等、人口や面積等だけで単純に比較できない要素はあるが、全国平均及び県内平均を大きく上回り、類似団体内でも下位となっている。市町村合併以降の行財政改革推進プランに基づき、合併により肥大化した組織のスリム化に取り組んでおり、平成25当初の職員数は行革プランの目標を上回るペースで削減が進んでいる。今後も行政区域の広狭及び行政需要の変化を勘案した組織機構の見直し、民間委託、採用の抑制を行いながら行政の効率化を図り職員数の削減に努める。
借入利率の高い地方債の繰上償還による地方債現在高及び公営企業債等の繰入見込額の減、財政調整基金及び減債基金の積立による充当可能基金の増額等により類似団体平均を下回っている。今後も公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
広大な市域を抱えることや1市8町村で合併したことにより類似団体に比べ職員数が多いために、人件費に係る経常収支比率が類団平均値よりも高くなっている。行財政改革推進プランに沿った定員管理【平成17.4総職員数1,233人→平成27.4総職員数920人(普通会計800人、特別会計120人)】に基づく職員数の削減、給与カット(一般職5%、特別職10%~15%)、各種手当の見直し等(管理職手当20%カット等)による総人件費の抑制により類似団体平均値との差が年々縮まっているが、依然高い水準であるため組織機構の見直し、業務の見直し及び集約化、業務の民間委託、施設の統廃合等を行い定員管理の適正化に努める。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均並みとなっている。平成20、21年度の数値が類団平均を上回っている要因は、情報システムの再構築業務に伴う委託料の一時的な増加によるものである。今後は、施設の統廃合等により事務の効率化を行い、経費の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っているが、生活保護費の負担が大きい。資格審査等の適正化、就労支援、医療扶助抑制のためのレセプト点検の強化、ジェネリック医薬品の活用などにより扶助費の抑制に努める。
その他に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回っているが、繰出金が増加傾向にある。この要因は、国民健康保険事業、後期高齢者医療事業、介護保険事業の給付費増加に伴う繰出金の増加である。また市が保有する施設の老朽化に伴う維持補修費も、増加傾向にある。今後は、繰出金については、保険税(保険料)の適正化を図ることにより普通会計の負担額を減らすよう努め、維持補修費については、計画的に執行することにより経費の平準化を図り、財政負担の軽減を図る。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均に比べ下回っており、第2期行財政改革推進プランに掲げている補助金等の見直しの成果が現われている。しかしながら、合併時のそれぞれの地域事情等により未調整の補助金等もあるため、今後も、行政サービスの公平性、公益性及び透明性、費用対効果の観点から、見直しが必要な補助金については是正していく。
合併市町村の地方債を引き継いだことにより地方債現在高が増加した影響で、地方債の元利償還金が膨らみ、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を10ポイントと大幅に上回っており、公債費の負担は非常に重いものになっている。公債費のピークは、平成27になると見込まれ、また、普通交付税の合併算定替えの加算額が平成27以降5年間で段階的に引き下げれれることにより、非常に厳しい財政運営となることが予測される。そこで第2期行財政改革推進プランの柱として投資的経費を抑制することにより、平成26末の市債残高を21年度末から100億円削減する(※臨時財政対策債、減税補填債等の普通建設事業以外に係る市債を除く)ことを基本的な方針と定め、地方債の新規発行の伴う普通建設事業を抑制することとしている。
公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回っている。扶助費、物件費、補助費等、その他は類似団体平均以下であるが、人件費は、類似団体と比べて高い水準となっている。高齢化による扶助費の増加、人口減少及び合併算定替の加算額の段階的な引き下げによる普通交付税の減少等の要因により将来的に経常収支比率の悪化が懸念される。今後は、第2期行財政改革推進プランに掲げている、定員管理、給与の適正化等の総人件費の抑制、組織機構の見直しによる経費削減、補助金等の見直し、市税等の自主財源の確保等の基本方針を着実に実行し、財政の健全化に努める。
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