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3か年平均である本指標について、令和4年度の指標の算定期間(令和2~令和4)のうち令和4の単年度財政力指数において、企業業績改善を通じた税収増等により財源不足額が減少し、臨時財政対策債が減少したため、前年度から0.01ポイント減少して0.37となった。令和2年3月策定の大分県行財政改革推進計画(令和2~6年度)に基づき、安定した財政基盤の構築に向け取り組む。
令和4年度は、歳出側で社会保障関係経費等の増により経常経費充当一般財源が増加し、歳入側で地方交付税の減等により経常一般財源が減少したため、昨年度よりも5.0ポイント上昇し、92.1%となった。引き続き、事務事業の徹底した見直しを行い、経常経費の削減に努めていく。
人口1人当たり人件費は令和4.6月期の期末手当において令和3.12月期の減額調整を実施したことにより、1,096円減の120,893円となった。物件費等については、社会経済の再活性化に向けた観光誘客対策(新しいおおいた旅割)の実施等により16,293円の増加となった一方、維持補修費が取締船検査費用の減などにより407円の減少となった。このため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は14,790円の増となった。
これまでの給与構造改革などの見直し、平成20年度における職務職責に応じた給与制度とするための級別構成の見直し、平成27年度において給与制度の総合的見直しを実施したことに加え、職員の新陳代謝が進んだこともあり、ラスパイレス指数は、前年度と同水準となっている。
大分県行財政改革アクションプラン(平成27~令和元年度)において、選択と集中による効果的な定数の再配分を行い、職員定数の最適化を図ることで、退職者が増加する中でも職員の採用は必要最小限に抑えるなど、総人件費の抑制に努めてきたところ。人口10万人当たりの職員数は前年度より増加したが、今後とも、限られた職員数や人材資源でも、多様化・高度化する県民ニーズにきめ細かく対応していくため、業務の省力化・効率化に引き続き取り組んでいく。
実質公債費比率は、標準税収入額等は増加したものの、公債費に措置される交付税が減少したことなどにより、前年度に比べ0.5ポイント上昇し、9.1%となった。県債発行に際し、資金調達方法の多様化により借入コストや金利変動リスクの低減に努め、将来の公債費を抑制するとともに、臨時財政対策債等を除く実質的な県債残高について、適正管理に努める。
将来負担比率は、強靭な県土づくりを進める中、臨時財政対策債の新規発行が減少したことに加え、交付税措置率の低い県債の発行抑制等に取り組んだことにより、県債残高は減少したものの、将来にわたる公債費に係る交付税算入見込額が減少したことなどから、前年度に比べ3.9ポイント上昇し、163.8%となった。令和2年3月策定の大分県行財政改革推進計画(令和2~令和6)に基づき、県債残高の適正管理など今後とも持続可能な行財政基盤の構築に努めていく。
人件費は職員の新陳代謝に伴う職員給の減等により、歳出側は2,099百万円減少した一方、歳入側で臨時財政対策債や地方交付税が減となったことから、前年度と比較して1.3ポイント上昇した。
保険適用開始に伴う不妊治療費公費負担の減等により、歳出側は171百万円減少した一方、歳入側で臨時財政対策債や地方交付税が減となったことから、前年度と比較して0.1ポイント上昇した。
被保険者数の増に伴う後期高齢者医療等推進事業費や、利用者数の増に伴う障がい者自立支援給付費の増等により2,162百万円の増となったため、前年度と比較して1.9ポイント上昇した。
公共事業等債の定期償還額が増加したことなどにより、歳出側で865百万円の増となったため、前年度と比較して1.4ポイント上昇した。今後とも発行抑制や調達方法の多様化などにより、公債費の抑制に努めていく。
全体としては、補助費等の増により歳出額が増加したことに加え、歳入側で臨時財政対策債や地方交付税が減少したことから、3.6ポイント上昇した。今後も社会保障関係経費の増加をはじめとする歳出側の増要因に加え、地方交付税等の歳入の動向にも注視していく。
(増減理由)県税収入の増等により財政調整用基金へ積み戻しを行った一方で、大分空港海上アクセス整備事業に伴う県有施設整備等基金の取崩額が増加したことなどから基金全体では5.6億円の減となった(今後の方針)財政調整用基金の残高として、令和6年度末時点で標準財政規模の10%程度となる330億円を目標に取り組んでいく
(増減理由)決算剰余金の一部を含む積立額の増に伴う基金残高の増(今後の方針)減債基金を含む財政調整用基金の残高として、令和6年度末時点で標準財政規模の10%程度となる330億円を目標に取り組んでいく
(増減理由)決算剰余金の一部を含む積立額の増に伴う基金残高の増(今後の方針)財政調整基金を含む財政調整用基金の残高として、令和6年度末時点で標準財政規模の10%程度となる330億円を目標に取り組んでいく
(基金の使途)・県有施設整備等基金:県有施設の総合的かつ計画的な管理に関する計画の推進・おおいた元気創出基金:大分県の元気を創出し、活力ある大分県づくりの推進(増減理由)・県有施設整備等基金:大分空港海上アクセス整備事業への充当額の増加による基金残高の減・おおいた元気創出基金:全国育樹祭開催事業等への充当額の増加による基金残高の減(今後の方針)・県有施設整備等基金:大分県公共施設等総合管理指針に基づき、計画的に老朽化対策等に活用予定・おおいた元気創出基金:先端技術の普及促進や、活力あふれる地域づくりに対する今後の財政需要に活用予定
平成27年度に公共施設等総合管理指針を策定し、それぞれの公共施設等についても個別施設計画を策定済みである。当該計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めており、有形固定資産減価償却率については、上昇傾向にあるものの類似団体平均と比較すると低い水準にある。
国の防災・減災・国土強靱化対策の実施等、交付税措置率の高い有利な県債を積極的に活用したことにより、県債残高など将来負担額が増加した一方、地方交付税が増加したことにより債務償還比率は前年度と比較して改善した。今後も大分県行財政改革推進計画に基づき、全庁をあげて行財政改革の取組を進め、より持続可能な行財政基盤の確立に努めていく。
将来負担比率は類似団体平均より高くなっているが、有形固定資産減価償却率は類似団体平均より低くなっている。将来負担比率は、国の防災・減災・国土強靭化のための対策等を実施するなど、交付税措置率の高い有利な県債を積極的に活用したことにより、県債残高など分子となる将来負担額が増加した一方、県税収入や地方交付税の増により標準財政規模が拡大し分母が増加したため、前年度に比べ改善している。有形固定資産減価償却率については、公共施設等総合管理指針に基づき、施設総量の縮小や計画的な予防保全による長寿命化を推進してきたことによるものと考えられる。引き続き、公共施設等の適正管理に努めていく。
将来負担比率は類似団体平均より高くなっているが、実質公債費比率は類似団体平均より低くなっている。実質公債費比率は県債の発行抑制に努めたことや低金利により利払いが減少したことなどにより、前年度と変わらず8.6%となった。今後も大分県行財政改革推進計画に基づき、全庁をあげて行財政改革の取組を進め、より持続可能な行財政基盤の確立に努める。