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平成25年度決算における財政力指数は0.53となり、ここ数年減少傾向にあったが、昨年度と同様の数値に留まった。ただし、今後も市税収入の減少、高齢者人口の増加等による社会福祉費や生活保護費を主な要因として、基準財政需要額が伸びていくことが見込まれ、低下していくことが予測される。この状況に対応するため、市町村合併以降、各種行政財政改革への取り組みなどにより財政基盤の強化に努めてきたところであるが、今後も引き続き市税の徴収強化や新たな歳入の確保に取り組み、財政基盤の安定化に努めるものとする。
平成25年度決算における経常収支比率は87.3%となり、前年度決算数値と比べ0.6%の増となった。この要因として、公債費の増等が挙げられる。本市の経常収支比率は、類似団体や全国平均、千葉県平均と比較すると若干低い数値となっているものの、人件費が31.6%、公債費が18.4%と両比率が高い水準にあることや、交付税が算定の特例により平成27年度以降減少していくため、今後も歳出全般にわたる経費の削減等に取り組み、経常経費の縮減を図る一方で、徴収強化などにより市税等経常一般財源の確保に努めるものとする。
平成25年度決算における人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額は、類似団体の平均値より約2,000円低い数値となっているが、全国平均や千葉県平均と比較すると28,000円から38,000円高い数値となっている。この主な要因として、ごみ焼却施設やし尿処理施設、保育所、給食センターなどの施設運営を直営で行っているため、人口規模に比して職員数が多いことが挙げられる。今後は、施設の統廃合や業務の民間委託の拡大などで人件費のコスト縮減を図る取り組みを行っていく必要がある。
本市における平成25年4月1日現在のラスパイレス指数は100.8であり、全国平均を上回る水準となっている。この主な要因としては、国家公務員は震災復興財源として、特例措置の減額(平均7.8%)を実施していること、また本市においては現給保障者の割合が、国家公務員と比較すると少ないためである。今後も引き続き、より一層の給与の適正化に努める。
本市における人口千人当たりの職員数は11.61人であり、類似団体平均と比較すると高い数値となっている。この要因としては、地理的条件等により保育園、幼稚園が多く、清掃センター、衛生センター、給食センター、総合運動施設など市の規模に比して直営施設が多くなっているためである。このため、平成18年3月に策定した定員適正化計画により、平成18年4月1日現在の総職員数556名を5年間で60名(10.8%減)以上削減し、平成23年4月1日現在の総職員数496名以下とする目標を設定したところである。計画策定以降は、給食センターやごみ焼却施設の統廃合、小学校及び中学校の適正配置(統廃合の推進)、幼稚園・保育園の一元化、養護老人ホームの民営化、ごみ、し尿の収集業務への民間委託導入等を積極的に図り、定員適正化計画の目標値が達成できるよう努め、目標を達成したところである。平成25年4月1日現在の総職員数は494名であり、今後も引き続き適正な職員配置等を行っていくことにより、総職員数の管理に努めていく。
平成25年度決算における実質公債費比率は11.6%となり、直近3か年の推移では、13.8%→12.6%→11.6%と改善が図られている。この主な要因としては、標準財政規模の増、基準財政需要額算入公債費等の増等が挙げられる。本市の実質公債費比率は、類似団体平均より若干低い数値となっているが、全国平均や千葉県平均との比較では約3%程度高い数値となっていることから、今後も改善に向けた取り組みが必要である。このため、今後の大規模事業は5か年計画に則って適切な取捨選択を行うなど、起債発行の抑制に努め、安定した財政運営に努めていく。
平成25年度決算における将来負担比率は104.4%となり、前年度決算数値に比して8.6%の減となった。この主な要因は、分母である標準財政規模の増や債務負担行為に基づく支出予定額の減が挙げられる。本市の将来負担比率は、類似団体平均や全国平均、千葉県平均のいずれと比しても高い水準にあるが、これは過去に実施してきた施設整備等の事業財源に地方債を積極的に活用してきたことや、債務負担行為に基づく太海多目的公益用地取得事業に係る将来負担が主な要因となっているものである。今後も、行財政改革を進めるとともに、財政調整基金等の適切な確保を図り、財政基盤の安定化を図っていく。
人件費は、市の人口規模に比して、保育所や幼稚園の施設数が多いこと、また、ごみ焼却施設、し尿処理施設、総合運動施設、給食センターなどを市直営方式で運営していること、さらに、現在は民営化しているものの、数年前まで養護老人ホームも市営施設であったことなどから、職員数が多い状況となっているためである。人件費に係る経費を削減するためには、市有施設の統廃合の実施、ごみやし尿収集等に係る業務への民間委託導入や民営化の推進が不可欠なものであることから、現在、行財政改革大綱に基づき進められている各種施策を着実に実行していく必要がある。
物件費の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均、千葉県平均を下回っている状況である。しかし、前年度と比して0.8ポイント上回っており、今後も歳出の抑制及び削減に努めていく必要がある。
扶助費の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均、千葉県平均を下回っている状況であるものの、国全体の社会保障経費の増大に伴い、障害者福祉や生活保護に係る扶助費等が年々増加しており、上昇傾向となっている。今後も適正な給付に努める。
その他の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均を下回っており、千葉県平均を多少上回っている状況である。しかし、前年度と比して0.4ポイント上回っており、この主な要因として、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金が挙げられる。今後も景気の動向に影響されやすいことや高齢者の増加に伴う給付費等の増額が見込まれることから上昇していくと思われる。
補助費等の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均をやや下回っており、千葉県平均よりは高い数値となっている。そのため、平成21年6月に策定した補助金等の見直しに関するガイドラインに基づき、引き続き見直しを実施していく必要がある。
本市の経常収支比率における公債費の比率は20%前後の高い水準で推移している。この要因としては、大規模企業による法人税収入が見込めないなど、自主財源に乏しい本市においては、過年度に実施してきた総合運動施設や義務教育施設等の大規模事業の財源として地方債を積極的に活用してきたことによる。今後は、行財政改革大綱に基づく各種施策による徹底した歳出削減を図る一方で、市税徴収の強化や未利用財産の処分等に取り組み、一般財源の捻出に努めていかなければならない。
公債費以外の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均、千葉県平均を下回っている状況である。今後も、歳出削減や市税の確保等に努め、財政の健全化を図る。
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