2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度
類似団体平均は上回っているものの、人口が減少していることや高齢化率(令和5年4月1日現在36.3%)が高いこと、また、市内に中核となる企業がないこと等から財政基盤が弱いため、県平均を大幅に下回る数値となっている。このため、市税を中心に、給食費等の確実な徴取・収納、未利用市有地の売却、使用料・手数料の見直し等によって自主財源の確保に努める。
臨時財政対策債発行可能額の減や地方特例交付金等、株式等譲渡所得割交付金等の減により、経常一般財源が約2億9,340万円減少した。また、常勤職員給や施設維持管理費等の増により一般財源が増加したことで、経常経費充当一般財源は約3億2,530万円増加した。その結果、経常収支比率は前年度から5.8ポイント増加し、93.7%となった。全国平均、千葉県平均及び類似団体平均のいずれも上回っており、歳入に占める依存財源の割合が大きいことから、今後も自主財源の確保と経常的経費の削減に努める。
類似団体平均と比較して人件費・物件費等の決算が小さい要因として、ごみ処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っていることや、定員適正化計画に基づき職員数の削減を進めてきたことによる人件費の抑制が挙げられる。一部事務組合に対する負担金のうち人件費・物件費等に充当される額を考慮した場合、決算額は大幅に増加することが考えられるため、今後も関係経費の抑制に努めていく。
全国市平均及び類似団体平均を上回る水準で推移している。第5次行政改革大綱に基づき、管理職手当や特殊勤務手当の抑制等による職員給与の適正化を継続する。
定員適正化計画に基づいた職員数の削減により、全国平均及び類似団体平均を下回る水準で推移している。第4次定員適正化計画に基づき、職員数の適正化を継続する。
臨時財政対策債や合併特例事業債に係る償還金の増や算入公債費等の減により、実質公債費比率の分子が増加した結果、単年度の実質公債費比率は増加し、3カ年平均で前年度と比べて0.4ポイント上昇した。類似団体平均は下回っているものの、全国平均及び千葉県平均を上回っている。今後も地方債新規発行の抑制と、交付税算入率の高い地方債の適切な選択に努める。
充当可能基金は増加したものの、基準財政需要額算入見込額が減少したことにより、充当可能財源等は減少した。一方で、償還が進んだことによる地方債現在高の減及び退職手当負担見込額等の減により、将来負担額が減少し、その結果、将来負担比率は前年度と比べて5.8.ポイント低下した。千葉県平均及び類似団体平均を下回っている。今後も市債の新規発行は真に必要な場合に限定し、財政健全化に努める。
定員適正化計画に基づく職員数の適正化や行政改革による給与の適正化に取り組んだものの、給与改定や育休取得者の復職等により一般職員人件費が増加し、人件費に係る経常収支比率は前年度に比べて1.5ポイント上昇した。全国平均及び千葉県平均を下回っているが、類似団体平均を上回っている。今後も定員・給与の適正化に努める。
物価や燃料費の高騰等により学校給食センター管理費や小中学校施設維持管理費等が増加し、分母となる経常一般財源も減少したため、物件費に係る経常収支比率は1.5ポイント上昇した。全国平均、千葉県平均及び類似団体平均をいずれも下回っているが、今後も施設の維持管理費等の抑制に努める。
施設型給付事業費等の一般財源の増加により、扶助費に係る経常収支比率は前年度に比べて0.6ポイント上昇した。全国平均及び県平均を下回っている一方、類似団体平均と比較すると1.1ポイント上回っている。
その他の費用については、介護保険特別会計繰出金等の増加や、分母となる経常一般財源の減少により、前年度と比べて0.4ポイント上昇した。全国平均、千葉県平均及び類似団体平均のいずれも上回っている。今後も普通会計の負担減少に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、過年度に収入した国県支出金等返還金等の増により、前年度と比べて1.3ポイント上昇した。一部事務組合で実施しているごみ処理業務や消防業務に係る負担金、病院事業会計への補助金等が多額であることから、全国平均、千葉県平均及び類似団体平均のいずれも上回っている。今後も補助金の交付について適正な金額を検討し、抑制に努める。
元金償還額は増加したが、利子額の減により、公債費は減少した。一方で分母となる経常一般財源も減少したため、公債費に係る経常収支比率は0.5ポイント上昇した。全国平均及び県平均を上回っている。今後も合併特例事業債や臨時財政対策債の借入見込みがあるが、公債費の増加は後年の財政運営に多大な影響を及ぼすため、市債の新規発行は真に必要な場合に限定し、健全な財政運営に努める。
公債費以外の費用に係る経常収支比率は、千葉県平均を下回っているものの、全国平均及び類似団体平均は上回っている。今後、特に増加が見込まれる費用については、様々な観点から見直し等を行うことで、健全な財政運営に努める。
(増減理由)取り崩しにより残高が減少した基金がある一方、財政調整基金やふるさと振興基金等による積立額が上回ったことにより、基金全体としては2億9,400万円の増加となった。(今後の方針)令和元年度、2年度と基金残高が減少していたが、令和3年度以降財政調整基金の取り崩し額を抑制したことにより、基金残高が増加に転じている。基金残高を大幅に減らさずに財政運営できるよう、歳入に見合った歳出の見直しを進めていく。
(増減理由)臨時財政対策債等の減少により一般財源が不足し、前年度よりも取崩額が大きくなったが、前年度剰余金による積立額が取崩額を上回ったことにより残高が増加した。(今後の方針)市税は今後大きな増加を見込むことができず、普通交付税及び臨時財政対策債についても国勢調査人口の減による算定額の減少が見込まれており、財源不足の拡大が予想される。財源不足に対応するための取り崩しの増加が見込まれるが、財政調整基金を大幅に減らさずに財政運営できるよう、歳入確保や歳出削減に取り組んでいく。
(増減理由)基金運用益の積立てにより、表示単位未満で増加している。(今後の方針)経済事情の変動等による市債償還財源の不足や、繰上償還時の財源としての活用等に備えて残高を維持していく。
(基金の使途)地域振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興の推進ふるさと振興基金:歴史、伝統、文化、産業等を活かした地域づくりの推進社会福祉振興基金:高齢社会に対応した在宅福祉の向上、健康対策、ボランティア活動その他の地域福祉の推進スポーツ推進基金:市民の生涯スポーツの推進森林環境整備基金:間伐や人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進(増減理由)地域振興基金:債券の利子及び買替えによる売却益が繰入額を上回ったことにより増加した。ふるさと振興基金:ふるさと納税寄附金等による積立額が繰入額を上回ったことにより増加した。社会福祉振興基金:保育所用備品の財源とするため取り崩したことにより減少した。森林環境整備基金:森林環境譲与税の積立てにより増加した。(今後の方針)地域振興基金:市民の連帯強化及び地域振興の推進に資する事業の財源として取り崩す予定ふるさと振興基金:地域づくりの推進に資する事業の財源として取り崩す予定
令和3年度の有形固定資産減価償却率は65.0%であり、令和2年度から1.8ポイント上昇した。類似団体内平均より2.6%高く、わずかに高い水準である。学校施設や体育館・プール、一般廃棄物処理施設等の有形固定資産減価償却率は改修が行われたことで類似団体内平均よりも低いが、庁舎や福祉施設等多くの施設で減価償却率が平均を上回っている。施設の老朽化が進み、有形固定資産減価償却率は上昇傾向にあるため、公共施設総合管理計画等に基づき、適切に管理、改修等を行う必要がある。
令和3年度の債務償還比率は436.0%であり、令和2年度から214.6ポイント減少し、類似団体内平均を87.9ポイント下回っている。令和3年度は地方債の新規発行を抑え、償還が進んだことにより、令和2年度よりも債務償還比率が減少している。定員適正化計画に基づいた職員数の削減により、職員数が類似団体よりも低い水準で推移していることが類似団体内平均を下回る要因であると思われる。今後も地方債の新規発行を抑制し、財政の健全化や定員適正化計画に基づく職員数の適正化に努める。
令和3年度において、将来負担比率は令和2年度よりも減少し、類似団体内平均と比較すると低い水準にあるが、有形固定資産減価償却率は令和2年度よりも上昇し、類似団体内平均と比較すると高い水準である。有形固定資産減価償却率は上昇傾向にあり、庁舎や橋りょう・トンネル、福祉施設は80%以上となっている。今後も庁舎を始めとする施設の老朽化により上昇が見込まれ、施設整備のために地方債の借入れをすることとなると将来負担比率を増加させる要因となるため、施設の更新や統廃合、長寿命化を計画的に行う必要がある。
令和3年度において将来負担比率は15.5%、実質公債費比率は6.4%であり、令和2年度から将来負担比率は8.9ポイント減少し、実質公債費比率は0.6ポイント上昇している。地方債の償還額が発行額を上回った等により将来負担比率が減少している。また、類似団体内平均と比較すると将来負担比率、実質公債費率ともに低い水準である。地方債の新規発行を抑制し、地方債の発行にあたっては交付税算入率の高い地方債を選択することで、今後も将来負担比率や実質公債費比率が低い水準となるよう努める。
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