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収集されたデータの年度
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2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
類似団体平均は上回っているが、全国平均及び静岡県平均を下回っている。財政力指数は年々減少傾向にあり、その主な要因として、新市建設計画に基づく大型事業の実施に伴い公債費が増加しており、基準財政需要額が増加していることが挙げられる。地価の下落が続いていることもあり、今後も歳入の増加は見込めないことから、徹底した歳出の抑制を図ることにより財政の健全化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
令和4年度の経常収支比率は、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回ったものの、87.0%と前年度に比べて1.5%増加している。その要因としては、臨時財政対策債やコロナ減収補填に係る地方特例交付金が減少したことなどにより、経常経費の減少以上に経常一般財源が大きく減少したことによる。今後も既存事業の見直しなどにより経常経費の削減に努め、現在の水準を維持する。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
1人当たりの人件費・物件費等決算額は、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも上回っている。その要因として、合併以前から保有している公共施設が多く、その維持管理に費用を要していることや、広い市域面積において住民サービスを維持するための支所の配置により、その人件費や維持管理費が発生していることに加え、令和4年度より人手不足への対応として窓口業務や施設管理業務の包括業務委託を実施したことに伴い、物件費が増加したことが挙げられる。今後は公共施設再配置計画等に基づく施設の適正化を推進することにより、人件費や物件費の削減を図る。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
国家公務員に準じた55歳以上の昇給抑制措置の実施や、新卒以外の職員の採用、経験年数階層の変動により、類似団体、全国平均に比べ低い数値となっている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
合併により広い市域面積を有していることで住民サービスが低下しないよう旧町地区ごとに支所を設置していることから、職員数が多い傾向にある。今後も財政状況と住民サービスとの均衡を勘案しながら適正な定員管理を行っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体平均は下回っているが、全国平均及び静岡県平均を上回っており、平成30年度から上昇傾向にある。主な要因として平成30年度に実施した新こども園整備事業などの事業で借り入れた起債の元金償還が開始されたことによる公債費の増加が挙げられる。今後も新市建設計画に基づく大型事業の実施により償還額が増加し、実質公債費比率が上昇することが見込まれるが、事業計画の精査等による起債額の抑制を図り、財政の健全化に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも上回っており、前年度より7.6%増加している。その要因として、新中学校整備事業や新ごみ処理施設整備事業などの実施に伴い地方債発行額が増加し、地方債現在高が増加したことが挙げられる。引き続き、新市建設計画に基づく大型事業の実施に伴い地方債残高の増加が見込まれることから、事業計画の精査等による起債額の抑制を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費の経常収支比率は、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回っているものの、前年度に比べて0.3%増加している。主な要因としては、令和3年度人事院勧告による賞与に係る調整を翌年度に行ったことなどにより経費が減少した一方で、経常一般財源が減少したことにより、経常収支比率が増加したことが挙げられる。
物件費
物件費の分析欄
物件費の経常収支比率は、前年度に比べ0.5ポイント減少しているものの、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも上回っている。主な要因として、合併により多く保有している公共施設の整理が進んでおらず、施設の維持管理に経費を要していることが挙げられる。今後は公共施設再配置計画に基づく施設の適正化を推進し、物件費の縮減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費の経常収支比率は、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回っているものの、前年度に比べて0.2ポイント増加している。主な要因としては、障害者サービスの利用増により障害者給付費が増加していることが挙げられる。
その他
その他の分析欄
その他の経常収支比率は、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回っているものの、前年度と比べて1.1%増加している。主な要因として、介護サービス利用者の増による介護保険給付費の増に伴う介護保険特別会計繰出金の増加が挙げられる。今後も適正な保険料の設定を行い、特別会計への繰出金の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等の経常収支比率は、全国平均及び静岡県平均、類似団体平均を上回っているものの、前年度と比べて0.9%減少している。主な要因として、これまで整備を進めてきた広域廃棄物処理施設の完成年度を迎えたことにより、廃棄物処理施設組合への負担金が減少したことが挙げられるが、依然として高い水準となっているため、今後は補助事業の見直しを進め、補助費等の抑制に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費の経常収支比率は、全国平均及び静岡県平均を上回っており、前年度と比べて1.3%増加している。主な要因としては、平成30年度に実施した新こども園整備事業などの事業で借り入れた起債の元金償還が開始されたことが挙げられる。今後も新市建設計画に基づく大型事業の実施に伴い、公債費の増加が見込まれるため、事業計画の精査等により起債額の抑制を図る。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、前年度に比べて0.2%増加となったものの、類似団体平均、全国平均及び静岡県平均のいずれも下回っている。中でも、合併により多数所有している公共施設の維持管理費に係る物件費や、各種補助金制度などに係る補助費が課題となっていることから、公共施設再配置計画に基づく施設の適正化を推進し物件費の縮減を図るとともに、補助金の見直しによる補助費の抑制に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
主な構成項目のうち、衛生費は住民一人当たり87,098円となっており、前年度と比べて大幅な減額となっている。主な要因としては、これまで整備を進めてきた広域廃棄物処理施設が完成年度を迎えたことにより、廃棄物処理施設組合への負担金が減少したことが挙げられる。消防費は住民一人当たり69,914円となっており、前年度と比べて19,334円の増額となっている。主な要因としては、松原公園津波避難複合施設整備事業の本格化に伴う事業費の増が挙げられる。教育費は住民一人当たり111,401円となっており、前年度と比べて40,716円の増額となっている。主な要因としては、新中学校整備事業において建築工事が開始されたことに伴い事業費が増加したことが挙げられる。公債費は、一人当たり60,044円となっており、平成30年度から逓増している。今後も新市建設計画に基づく大型事業の実施により地方債残高が増加することが想定されるため、事業計画の精査等による起債額の抑制を図り、財政の健全化に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり780,686円となっており、前年度に比べて15,098円の増額となっている。主な構成項目である普通建設事業費(うち新規整備)については、新市建設計画に基づく大型事業として実施している新中学校整備事業や松原公園津波避難複合施設整備事業の本格化により、一人当たり109,461円と大幅に増加している。また、補助費等は一人当たり152,412円となっており、類似団体平均及び静岡県平均と比べ高い数値となっているものの、前年度と比べ大きく減少している。その要因としては、これまで整備を進めてきた広域廃棄物処理施設が完成年度を迎えたことにより、廃棄物処理施設組合への負担金が減少したことが挙げられる。物件費についても一人当たり112,145円となっており、類似団体平均及び静岡県平均と比べ高い数値となっているが、その要因としては、合併以前から保有している公共施設が多く、維持管理に費用を要していることが挙げられる。今後も新市建設計画に基づく大型事業の実施が見込まれるが、事業計画の精査等により事業費の抑制を図るとともに、公共施設再配置計画に基づく施設の適正化や補助金の見直しなどに取り組み、財政の健全化に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄令和4年度は、新市建設計画に基づく大型事業の実施に加え、新型コロナウイルス感染症対策及び物価高騰対策による臨時財政需要があったため、歳入歳出ともに増加した。その結果、標準財政規模に対する実質収支額の比率は14.58%となり、前年度より0.94%増となっている。また、前年度決算剰余金の増に伴う財政調整基金積立額の増加により、標準財政規模に対する財政調整基金残高の比率は48.41%となり、前年度と比べて8.29%増となっている。実質単年度収支については、単年度収支の黒字額は減少したものの、普通交付税の増などにより前年度に引き続き財政調整基金からの取り崩しを行わず、積み立てのみであったことから前年度並みとなった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄国民健康保険特別会計は、保険給付費などの減による歳出の減に比べて、国民健康保険税の減などによる歳入の減が大きいため、実質収支額は前年度に比べて減少したことで標準財政規模比は0.49%と前年度に比べて0.43%減少した。介護保険特別会計は、サービス利用者の増に伴う保険給付費の増などにより歳出が前年度に比べて増加したものの、繰越金の増などにより歳入が前年度に比べて増加したことにより、実質収支額が前年度に比べて増加し、標準財政規模比で2.03%と前年度に比べて0.36%増加した。水道事業会計は、流動負債の増により資金余剰額が前年度に比べて減少し、標準財政規模比で7.41%と前年度に比べて0.16%減少した。下水道事業会計は、流動資産の増により標準財政規模比で2.52%と前年度に比べて0.13%増加した。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄元利償還金については、平成30年度に実施した新こども園建設事業や道の駅整備事業などで起債した地方債の元金償還開始に伴い増加した。また、下水道会計の借入金償還額が増加したことにより、繰入金が増加した。算入公債費等については、新市建設計画に基づく大型事業の財源として起債した合併特例債に係る償還費の増により増加となった。今後、新市建設計画に基づく事業の実施により地方債残高が逓増し、元利償還額も増加していくことが想定されるため、事業計画の精査等による起債額の抑制を図り財政の健全化に努める。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債は利用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄将来負担額は、広域廃棄物処理施設組合負担金や新中学校整備事業等に係る起債の増などにより、地方債現在高が増加したことに伴い、前年度に比べて2,377百万円の増額となった。一方で、充当可能財源等については、前年度決算剰余金の増による財政調整基金への積立金の増などにより充当可能基金が増加したことに伴い、前年度に比べて1,839百万円の増額となった。今後は、新市建設計画に基づく事業の実施に伴う地方債現在高の増加に加えて、財源不足の補填による基金の取り崩しにより将来負担比率の分子が増加することが想定されるため、事業の精査による地方債借入額の抑制と事務事業の見直し等による基金取崩額の抑制を図り、健全な財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和4年度末の基金残高は、普通会計で10,073百万円となっており、前年度から610百万円の増加となっている。地域振興基金に係る起債の償還に充てるため減債基金を69百万円、ふるさと納税で寄附を受けた使途目的の事業に充てるためふるさと伊豆市応援基金を532百万円取り崩すなど基金全体で857百万円を取り崩した一方で、決算剰余金やふるさと納税寄附金を積み立てたため、基金全体の積立額は1,467百万円となった。前年度決算剰余金の増加に伴い財政調整基金に749百万円、ふるさと納税寄附額の増加によりふるさと伊豆市応援基金に609百万円積立てたことが主な要因である。(今後の方針)基金の使途を明確化するために、個々のその他特定目的基金への積み立てを優先する。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和4年度末の基金残高は、5,072百万円となっており、前年度から749百万円の増となっている。主な要因は、前年度決算剰余金の増加に伴い、決算剰余金の2分の1相当額735百万円を積み立てたことによる。(今後の方針)災害等不測の事態への備えのため、20億円程度の基金残高を維持することとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和4年度の基金残高は547百万円となっており、67百万円の減少となっている。主な要因は、基金運用による利子2百万円を積み立てたが、平成30年度に造成した地域振興基金に係る合併特例債の元利償還金の財源とするために、69百万円を取り崩したことによる。(今後の方針)新市建設計画に基づく事業の実施により公債費の増加が見込まれるため、決算剰余金を積み立てていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯強化又は地域振興に要する経費の財源に充てる。・ふるさと伊豆市応援基金:ふるさとへの愛着のある個人又は団体から寄附金を募り、その寄附金を活力に満ちた地域づくり事業の財源に充てる。(増減理由)・地域振興基金:基金運用による利子7百万円を積み立てた一方で、地域づくり協議会への補助金等、地域振興に資する事業への充当により148百万円の減少となっている。・ふるさと伊豆市応援基金:令和3年度の寄附金の一部である532百万円を寄附者の指定する事業へ充当したことによる取崩を行ったが、寄附額の増額により609百万円積立てたことにより、77百万円の増となっている。(今後の方針)・地域振興基金:基金の運用益や借り入れた合併特例債の償還額の範囲内で地域振興に資する事業の財源に充てる。・ふるさと伊豆市応援基金:ふるさと納税に対する返礼品の拡充や寄附者に対する利便性の向上に取り組むことで積立金(寄附金)の増加を目指す。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市の有形固定資産償却率は全国平均、静岡県平均、類似団体平均と比較し低い比率となっており、合併以降のインフラ整備や施設整備などにより現状所有資産は比較的新しい資産が増加していることが原因となる。その反面、合併以前からの施設等も多く抱えていることや類似団体との有形固定資産減価償却率の差も縮小していることも踏まえ、今後公共施設等総合管理計画や統廃合の検討、長寿命化等の計画に基づき老朽化施設の早期解体の着手や改修を計画的に実施する必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
伊豆市の債務償還比率は令和3年度全国平均および県平均を上回る率となった。原因として分子である将来負担額のうち地方債発行額の増が影響している。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
当市の将来負担比率は令和元年度に急増し、令和3年度は類似団体平均値が減少している中、当市については上昇しており、平均より高くなった。原因として大型建設事業費やインフラ整備に係る地方債発行増などのためである。有形固定資産減価償却率は類似団体平均よりも低いものの、減価償却累計額の増額と合わせ上昇している。今後も大型事業を抱える当市においては有形固定資産減価償却率の上昇も考慮すると、将来負担比率は上昇すると見込まれる。老朽化した資産の長寿命化も検討しつつ2つの数値も注視していく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
当市の実質公債費比率については類似団体平均よりも低いものの、前年比0.1ポイント減少。国の財政計画に基づく臨時財政対策債発行抑制などによる地方交付税の増などに伴い基金など起債充当可能財源の増が原因である。しかしながら、以降も新市建設計画に基づく大型事業も予定されており、税収等では賄うことができない財源は今後も起債等に頼らざるを得ないこともあり、将来負担比率は逓増していることから、今後の実質公債費比率は横ばいもしくは上昇が見込まれる。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
当市では「認定こども園・幼稚園・保育所」については令和2年度にこども園新築が行われた一方で、令和3年度旧園舎に係る固定資産の除却控除を行ったため一人当たりの面積は減少となった。有形固定資産全体として人口減少により一人当たりの延長や面積は増加しているものの、「公営住宅」、「橋りょう・トンネル」において有形固定資産減価償却率が高く、特に「橋りょう・トンネルについては類似団体および県平均より数値が高いことから長寿命化の対策を講じる必要がある。「市営住宅」については従前からの施設等の更新は行われていないことにより令和3年度において有形固定資産減価償却率は類似団体平均を上回った。「学校施設」についても類似団体および全国、県平均より有形固定資産減価償却率は高い。多くの校舎は築年数が数十年経過しているものの、学校再編成により統合済みの学校については長寿命化等実施したものの有形固定資産減価償却率は逓増となっている。今後、統合など学校再編成方針に基づき長寿命化など施設改修を実施する必要がある。なお、「道路」については、平成16年の旧町合併後に整備した道路台帳を基準に固定資産台帳を作成したことにより、取得年度が平成19年度としているため比較的新しい施設として有形固定資産減価償却率が低い数値となっている。また、「港湾・漁港」施設については「道路」に区分できる固定資産について施設分類を令和3年度において見直したことにより、有形固定資産減価償却率の大幅増および一人当たり有形固定資産額は減少した。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
施設一人当たり面積全体は人口減少に伴い逓増している。「図書館」については一部施設改修整備により有形固定資産減価償却率は減少している。当市における減価償却率については「市民会館」(86.0%)、続いて「福祉施設」(82.3%)、「体育館プール」(75.5%)の順に償却率が高く、特に老朽化が進んでいることが分かる。特に市民会館は86.0%と高い償却率となり早急に対策が必要である。体育館プールについては老朽化が著しい建物について整理を実施しているものの、未だ類似団体平均よりも有形固定資産減価償却率は高いことから、今後継続となる施設の長寿命化工事を順次行っていくなど適正管理に努める。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、普通交付税の追加交付等により繰越金の増による財政調整基金の増となった一方で、所有固定資産における減価償却累積額3,306百万円の増加により資産総額は、昨年度から167百万円減少となった。負債総額については前年度より3,185百万円増加している。これは市建設計画に基づく複数の大型建設事業が本格化したことによる地方債の増加によるものである。水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から771百万円増加(+0.5%)し、負債総額も前年度末から3,757百万円増加(+9.8%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していることから一般会計等に比べて24,819百万円多く、負債総額も下水道処理施設改築事業に地方債(固定負債)を充当したこと等により一般会計等に比べて15,747百万円多くなっている。駿東伊豆消防組合、伊豆市伊豆の国市廃棄物処理組合等を加えた連結では、資産総額が前年度末から3,749百万円増加(+2.6%)し、負債総額も前年度末から3,757百万円増加(+9.7%)した。資産総額は、駿東伊豆消防組合の緊急車両等の物品を計上していること等により一般会計等に比べて31,657百万円多く、負債総額も設備整備等に地方債(固定負債)を充当したこと等により一般会計等に比べて17,170百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等における純経営コストは19,634百万円となり前年比150百万円減少となった。物件費の減少や移転費用における補助金等の減少が主な要因となる。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が1,010百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の医療給付費を社会保障給付に計上しているため、移転費用が6,149百万円多くなり、純行政コストは7,212百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、移転費用が7,980百万円多くなっているなど、経常費用が11,099百万円多くなり、純行政コストは9,980百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(16,295百万円)が純行政コスト(19,646百万円)を下回っており、本年度差額は△3,351百万円となり、純資産残高は3,352百万円の減少となった。今後も地方税の徴収業務の強化により、税収等の増加に努める。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が7,494百万円多いものの、純資産残高は101,417百万円で前年と比べ減少となった。連結では、静岡県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等に比べて財源が14,487百万円多いものの純資産残高は8百万円の微減となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は支出が収入を上回ったことによりマイナスとなり△339百万円、投資活動収支についても、前年度比△2,263百万円と大幅な減少なった一方で、財務活動収支については、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったことから、3,275百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から126百万円増額し1,716百万円となった。しかし、行政活動に必要な資金を地方債の発行収入によって確保している状況である。将来負担のピークはR7年度と見込んでいるものの、将来負担に注視し行財政運営を行う必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より1,036百万円多い697百万円となっている。投資活動収支では、下水道施設の改築事業等を実施したため△3,199百万円となっている。財務活動収支では、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったことから、3,001百万円となり、本年度末資金残高は前年度から498百万円増加し、3,530百万円となった。連結では、静岡県後期高齢者医療広域連合の社会保障給付支出が業務支出に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より3,127百万円多い2,788百万円となっている。投資活動収支は、伊豆市伊豆の国市廃棄物処理施設整備や駿東伊豆消防組合の施設整備により4,911百万円となっている。財務活動収支は、地方債等発行収入が地方債等償還支出を上回ったことから2,989百万円となり、本年度末資金残高は前年度から861百万円増加し、4,354百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額および歳入額対資産比率は合併以前から旧町ごとに保有していた公共施設が多くあり、2項目について類似団体平均を大幅に上回っている。令和3年度について資産総額は減少したものの、一人当たり資産額は人口減少により上昇。歳入額資産比率は資産総額の減や歳入総額の増加により0.19ポイント減少したものの類似団体平均を上回っている状況。有形固定減価償却率については、各公共施設の築年数経過により前年比1.8ポイントの増となったものの、類似団体平均を下回っている。今後も引き続き将来の財政負担を減少させるため公共施設再配置計画に基づく、長寿命化や統廃合を進め保有資産の適正化に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率について前年比2.8ポイント減となるものの類似団体平均を上回っている。合併建設計画に基づく建設事業の充当財源として市債を増額したことにより地方債残高が増加し、将来世代負担比率は前年比3.4ポイント上昇した。
3.行政コストの状況
令和3年度においては令和2年度と比較し純行政コストおよび住民一人当たりの行政コスト共に若干減少したものの、類似団体平均を上回っており、過去4年の比較においても差は最大となっている(差額14.1万円/人)。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、大きく類似団体平均値を上回っており、前年度比12.1万円増加している。これは、人口減少および地方債の発行額が償還額を上回ったためである。基礎的財政収支は、投資活動収支の赤字に加え、業務活動収支が赤字に転じたことにより、△2,331百万円となっている。投資活動収支が赤字となっているのは、新市建設計画に基づく事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担率については類似団体平均をより低くなっているものの、経常費用に対する経常収益が適切か検討し、今後使用料等の見直しを実施する必要がある。
類似団体【Ⅰ-3】
留萌市
赤平市
三笠市
滝川市
砂川市
歌志内市
登別市
北斗市
三沢市
岩沼市
東松島市
能代市
潟上市
つくばみらい市
館山市
勝浦市
いすみ市
大網白里市
南足柄市
小浜市
熱海市
下田市
伊豆市
伊豆の国市
岩倉市
弥富市
尾鷲市
熊野市
宮津市
相生市
養父市
新宮市
境港市
益田市
江津市
柳井市
三好市
善通寺市
さぬき市
東温市
田川市
中間市
嘉麻市
小城市
嬉野市
人吉市
水俣市
由布市
日置市
いちき串木野市
奄美市
南城市