平戸市立生月病院
平戸港交流広場駐車場
農業集落排水施設
簡易水道事業(法適用)
あづち大島いさりびの里
電気事業
国民健康保険平戸市民病院
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
平成24年度から0.24の横ばいで類似団体や全国、県平均より低い水準で推移している。これは市内に大型事業所がなく、市の産業構造が中小企業や農林水産業を中心としていることに加え、人口減少により、歳入における市税の割合が低く、財政基盤が弱いことが要因である。そのため、地方交付税に大きく依存した財政構造である。今後とも、的確な課税客体の把握と徴収率向上に努め、自主財源の確保に努める。また、国・県補助金の活用など財源確保に努めるとともに、経常経費の削減による歳出の抑制を進め、適正な財政運営を行う。
合併直後である平成18年度の99.2%と比較すると年々改善し、平成21年度以降は類似団体の平均を下回っており、令和5年度は前年度から3.9ポイント増加し91.3%となった。要因としては、普通交付税、および臨時財政対策債などの歳入が減少(経常収支比率影響+1.5ポイント)し、また、物価高騰や賃金引上げ等の影響により扶助費をはじめほとんどの費目で歳出が増加(経常収支比率影響+2.4ポイント)したためである。今後とも、経常収支比率の悪化を招くことなく、財政構造の弾力性を確保するためにさらに改善を行っていく必要がある。そのため、市税等の徴収確保、定員適正化計画や財政健全化計画等に基づいた人件費・物件費の抑制など財源確保と経常経費の抑制に努める。
類似団体平均に比べ高くなっているのは、本市の南北に縦長である地形や有人離島を有する等の地理的要因により行政機関(支所・出張所、教育関連施設、消防出張所等)を複数設置する必要があるため、配置する職員数が多く、人件費の負担が大きくなっていることが要因である。前年度と比較して、人件費は、人事院勧告によるベースアップや会計年度任用職員期末手当の引上げ等により増加したものの、物件費は、新型コロナウイルス感染症対策経費等が減少したため、全体の決算額としては減少している。ゆえに、人口1人当たり額が増加した要因は、人口減少によるものである。今後も定員適正化計画に基づき職員の適正配置に努めるとともに、公共施設等総合管理計画に基づく施設の集約化・複合化を推進し、公共施設等の適正管理に努める。
類似団体平均と比較して概ね同水準で推移している。令和5年度は、経験年数階層における職員分布の変動により対前年度比0.7ポイントの減となった。今後も本市の財政状況及び類似団体等の状況を踏まえながら、給与の適正化に努める。
類似団体平均に比べ高い水準で推移している。これは人口は年々減少しているものの、本市の地理的要因により行政機関を複数設置せざるを得ないことが大きな要因である。今後も人口減少に伴う交付税額の減額等、厳しい財政運営が予想されることから、定員適正化計画に基づき、計画的な人員の確保を行う。また、定年引上げ等の制度改正を見据え、事務事業の見直しと併せて多様な任用制度を活用するとともに、公共施設等総合管理計画に基づく公共施設の集約化・複合化を進めることにより、人件費の抑制に努める。
実質公債費比率は増加傾向にあるが、類似団体と比較して良好な状況を保っている。令和5年度においては、前年度から1.6ポイント増加し3.3%となった。要因としては、過疎債や臨財債等の元利償還金の増加(実質公債費比率影響+0.6ポイント)、合併特例債をはじめとする公債費、密度補正、事業費補正にかかる基準財政需要額算入額の減少(実質公債費比率影響+0.6ポイント)、北松北部環境組合が実施した施設整備に伴う地方債償還のための負担金の増加等(実質公債費比率影響+0.4ポイント)となっている。また、老朽化していく公共施設の更新や大規模改修、公営住宅の集約建替えなど今後、大型の建設事業が予定されていることから、過疎債や辺地債を中心に交付税措置のある有利な地方債を活用しながら、市債の新規発行額を元金償還額以内に抑え、将来的な公債費負担の抑制に努める。
将来負担比率は平成27年度以降発生していない。これは計画的な繰上償還と財政調整基金をはじめとした基金残高の確保によるものである。令和5年度においては、基準財政需要額算入見込額の減少に伴い充当可能財源等が減少した一方、地方債残高の減少に伴い将来負担額も減少したため、将来負担比率としては前年度と同水準で推移している状況である。今後も市債の新規発行額を元金償還額以内に抑制するなど、公債費等義務的経費の削減を進め、財政の健全化に努める。
定員適正化計画を上回る職員数の削減(退職不補充、早期退職勧奨)等により人件費の抑制が図られているものの、令和5年度においては、会計年度任用職員期末手当の引上げ等が影響し対前年度比0.6ポイントの増となった。類似団体と比較すると人件費に係る経常収支比率は低くなっているが、定員適正化計画により職員数の削減が進む一方で、会計年度任用職員は増加傾向にあることから、今後は職員数と同様に適正化を図っていく必要がある。
類似団体や全国、県平均より低い数値で推移している。令和5年度は、ネットワークシステムの機器更新や物価高騰等の影響により、対前年度比0.7ポイントの増となった。今後も物価高騰や委託費の増等により増加が見込まれるため、維持管理経費や内部管理経費について徹底した見直しを行い、物件費の抑制に努める。
類似団体と比較すると扶助費に係る経常収支比率は高くなっており、令和5年度においては、対前年度比1.2ポイントの増となった。主な要因としては、保育所等に対する施設型給付費の公定価格の引上げや、新型コロナウイルス感染症5類移行を契機に病院受診控えから平時に戻ったことによる生活保護費における医療扶助費の増加があげられる。扶助費については、少子高齢化や物価高騰などの社会情勢により増加していくことが予測されるため、今後も給付の適正化や事業見直しにより、健全な財政運営の確保に努める。
近年は類似団体や全国、県平均より低い水準で横ばいに推移している。経費の内訳としては、国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険等の特別会計への繰出金が主なものである。令和5年度は後期高齢者医療費のうち入院費が大きく増加しており、その要因は新型コロナウイルス感染症対策として入院制限(空床確保)されていたものが緩和されたことによるものと推察される。特別会計への繰出金については、大部分が一般財源で賄われているため、医療費などの抑制を促すとともに、収入の確保や保険料などの適正化による経営の健全化を図り、一般会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等に係る経常収支比率は、令和元年度からは類似団体平均より低い水準となっているが、令和5年度においては対前年度比0.6ポイントの増となった。主な要因としては、本市と近隣市の2市で構成するごみ・し尿処理を行う一部事務組合(北松北部環境組合)に対する運営に係る負担金の増や、病院事業会計繰出金の増によるものである。当該負担金や繰出金が補助費等の大半を占め、この負担金等には公債費が含まれているため、今後も同程度の水準で推移すると見込まれる。引き続き、適正な額の精査に努め、補助費等の抑制を図る。
類似団体や全国、県平均より高い数値で推移しており、任意の繰上償還などにより年々減少傾向であったが、令和2年度の合併特例事業債基金積立借入分の元利償還金等により令和4年度から上昇に転じ、令和5年度は対前年度比0.5ポイントの増となった。令和3年度までで合併特例事業債の発行が終了し、それに代わる有利な市債の発行が見込めないことから、今後は事業を適切に選択していく必要がある。併せて、市債の発行額を元金償還額以内に抑制を図り、将来を見据えた財政運営を行い、後年度の公債費の縮減を図るよう努める。
近年は類似団体や全国、県平均を下回って推移しており、令和5年度は対前年度比3.4ポイントの増となった。主な増加費目としては、影響が大きい順に扶助費で1.2ポイント、物件費で0.7ポイント、人件費、補助費等で共に0.6ポイントの増となっている。市税収入の少ない本市は国庫補助、地方交付税などに依存した財政構造であり、その影響が財政指標に直結している。このため、今後も国の動向を注視しながら、事業の点検や見直しなどを行い、経常的な歳出の抑制に努めていく。
(増減理由)増加した基金の主なものは、財政調整基金である。財政調整基金は、前年度の決算剰余金処分としての積立などにより残高が310,927千円の増加となっている。減少した基金については、「やらんば!平戸」応援基金において、寄附金が前年度より86,588千円減少したこと、事業への充当額がより増して増加したことから残高が278,524千円減少し、令和5年度末の残高は3,230,081千円となり、基金全体の約22.7%となっている。その他にも、事業への繰入(総合戦略に掲げる重点主要施策への充当)により基金残高が減少している。基金全体としては、令和5年度末の基金残高は14,257,937千円で、前年度と比較して19,597千円の増となった。(今後の方針)持続可能な財政運営を行うために、国の動向を注視しながら積立や活用を行っていく予定である。また、平戸市公金管理に関する基本方針に基づき、基金を原資とした各種債券の購入等、運用方法を検討し有効活用を図る。
(増減理由)前年度の決算剰余金処分としての積立により300,000千円、利子等の積立により10,927千円増加した。(今後の方針)財政健全化計画に基づき、財政調整基金の残高が、令和5年度末時点で標準財政規模の20%程度、27億円の確保に努める。(達成済)
(増減理由)利子等の積立により9,817千円増加した。(今後の方針)財政健全化計画に基づき、縁故債について繰上償還を実施してきたが、今後も後年度の負担軽減を図るため、必要に応じて減債基金を活用し繰上償還の実施も検討していく。また、同計画に基づき、減債基金の残高について令和5年度末時点で市債残高の10%程度、27億円の確保に努める。(市債残高の10%以上達成済)
(基金の使途)・新しいまちづくり基金:合併に伴う市民の一体感の醸成と地域の個性あるまちづくりの推進・「やらんば!平戸」応援基金:ふるさと納税による寄附金を原資とし、産業の振興と人口減少抑制に取り組む施策の推進・ひらどふれあい福祉基金:地域における福祉活動の促進、快適な生活環境の形成及び保健福祉の増進・ひらど生き活きまちづくり基金:市民が夢とゆとりをもっていきいきと暮らす活気みなぎるまちを目指し、地域の特性を生かしたまちづくり推進・森林環境譲与税基金:森林の整備及びその促進に関する施策の推進・再生可能エネルギー活用離島活性化基金:本市の自然環境が生み出す再生可能エネルギーを活用し、離島の特性を活かしたまちづくりと産業振興(増減理由)・新しいまちづくり基金:余剰財源を活用した積立金91,000千円と利子等3,309千円の積立による増加と南部市民屋内運動場整備事業等に76,317千円を充当。・「やらんば!平戸」応援基金:寄附金及び利子等785,427千円の積立による増加と総合戦略に掲げる最重点主要施策に1,063,951千円を充当。・ひらどふれあい福祉基金:利子等3,343千円の積立による増加と高齢者いきいきおでかけ支援事業等に29,938千円を充当。・ひらど生き活きまちづくり基金:利子5千円の積立による増加と国際交流振興事業やにぎわいづくり支援事業等に3,523千円充当。・森林環境譲与税基金:森林環境譲与税交付金17,884千円と利子1千円の積立による増加と森林経営管理事業等に4,197千円を充当。・再生可能エネルギー活用離島活性化基金:利子1千円の積立による増加と離島航路対策関係事業等に14,293千円を充当。(今後の方針)各基金の目的に応じ、基金活用に応じた効果的な予算配分を行うよう努め、国の動向を注視しながら積立や活用を行っていく予定である。
当市では、平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設の量や質の適正化により、更新費用を約40%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の統廃合や複合化、長寿命化を進めている。有形固定資産減価償却率については、年々上昇傾向にはあるものの、令和4年度は61.5%で類似団体平均を下回っている。
債務償還比率については類似団体平均を下回っている。これは地方債の新規発行の抑制や、充当可能基金の増加によるものである。今後も、必要に応じた繰上償還や交付税措置が有利な起債の活用を行いながら、将来的な負担の抑制を図る。
地方債の新規発行の抑制や、充当可能基金の増加により、将来負担比率はマイナス算定となっており、類似団体と比較して低い水準にある。有形固定資産減価償却率については、類似団体とほぼ同水準で推移しているが、建築後30年を経過した施設が全体の40%以上あるため、引き続き施設の適正管理を進めていく。今後、老朽化した施設の更新等による財政負担が懸念されることから、公共施設等総合管理計画に基づき、効率的・効果的な公共施設等の管理に取り組むとともに、将来的な財政負担の軽減を図る。
将来負担比率及び実質公債費比率について、ともに類似団体と比較して低い水準にある。将来負担比率の低下傾向の要因としては、新発債の発行抑制により地方債残高が減少傾向にあることや、財政調整基金などの積み立てにより充当可能基金が確保されていることなどが考えられる。一方、実質公債費比率については、低水準を維持しているものの、事業費補正や密度補正により基準財政需要額に算入された公債費が減少したことなどに伴い、0.2ポイント増となっている。将来負担比率が低下傾向にあるため、実質公債費比率についても、低水準で推移するものと見込まれるが、交付税への依存度が高いため、今後の交付税制度次第では上昇していく可能性がある。