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指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
前年度に引き続き類似団体内平均値を下回っている状況が続いている。今後も税の徴収強化等による税収の確保や事業費の見直しによる歳出削減等の取組みを継続する必要がある。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
前年度比で3.8ポイント高くなった。人件費における職員給料の増や、物件費において、体育施設の指定管理者制度移行に伴う委託料の増、市役所庁舎の移転に伴う庁舎管理業務委託料の増等が影響している。歳入においては普通交付税が前年度比60,930千円減となったこと等が影響している。次年度以降過度な歳入見込みとならないよう予算編成を行っていく必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体内平均値を10,898円下回っているものの、前年度より11,657円の増となった。人件費については、常勤職員給料19,154千円増、会計年度任用職員給料14,176千円増となった一方で退職金が減額となり、人件費全体では1,551千円の増となった。物件費については、体育施設の指定管理者制度移行に伴う委託料の増、市役所庁舎の移転に伴う庁舎管理業務委託料の増等もあり物件費全体で159,027千円の増となっている。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
前年比0.1ポイント増となっている。類似団体内平均値を0.4ポイント下回っているが、今後増加傾向が続かない様に指標を注視していく必要がある。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
これまで実施してきた定員管理により職員数削減を実施してきたが、類似団体内平均値との比較では2.5人上回っている。当市は県内唯一の有人離島を有するため支所・診療所・定期船に職員を配置しなければならない地理的要因や、私立保育園が市内に2園しかなく公立保育園を確保しなければならないこと等に起因するものである。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成24年度以降18%を下回っており、本年度は前年度比0.6ポイント減となり4年連続の減少となっている。しかしながら、依然として類似団体内平均値を上回っており、今後も小学校建設事業や庁舎建設事業等に係る地方債の償還をはじめ、大型公共事業等も控えていることから、公債費の上昇が予想されているため事業の優先順位を決めつつ、新発債の抑制に努める必要がある。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度比で14.0ポイント減となっており、類似団体内平均値と比較し38.8ポイント上回っている状況となっている。減少要因としては津波避難タワー建設事業に係る債務負担について事業が完了となった点及び決算剰余金処分による積立や将来の公債費負担に備えた基金への計画積立を行い充当可能基金の残高が増加したことなどがあげられる。今後についても大型建設事業が計画されていることから比率が上昇することが見込まれるため、一層の事業実施の適正化を図るとともに発行債の抑制に努め、借り入れる場合も基準財政需要額に算入される起債を中心に借入れを行い、将来負担比率の減少に取り組む。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度比2.0ポイント増加し、類似団体内平均値を1.1ポイント上回っている。退職者数の減少に伴い退職手当が減少した一方、人事院勧告への対応等に伴い常勤職員給料が18,946千円の増、会計年度職員給料が14,105千円の増となったこと等を含め人件費全体で86,217千円の増額となったことが要因となっている。
物件費
物件費の分析欄
物件費は前年度比0.7ポイントの増となっている。体育施設の指定管理者制度移行に伴う委託料の増、市役所新庁舎での業務開始に伴う庁舎管理業務等委託料の増及び物価高騰に伴う給食材料費の増等が影響している。類似団体内平均値との比較では3.5ポイント下回っており今後も競争によるコスト削減に努め物件費の縮減を図る。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度比0.1ポイントの減少となっているが、昨年度に引き続き類似団体内平均値を上回っている。児童手当、児童扶養手当扶助の減少がみられるものの、生活保護費医療費扶助等が増額となっている。
その他
その他の分析欄
前年度比0.6ポイントの増となっており、類似団体内平均値との比較については昨年度に続き上回っている。繰出金が前年度比で17,180千円増額となっているが、今後は各特別会計等における自主財源の確保等に取り組み繰出金等の抑制に努める必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等については前年度と同じ10.1%となっており、類似団体内平均値を2.9ポイント下回っているが、今後、一部事務組合が行う大型事業に係る負担金等の増加が見込まれることから、引き続き定例的な補助金の見直しを中心とした補助費等の抑制に取り組む。
公債費
公債費の分析欄
公債費にかかる経常収支比率は0.6ポイントの増となっているものの、昨年同様に類似団体内平均値を下回っている。小学校建設事業や庁舎建設事業等に係る地方債の償還をはじめ、学校給食センター建設事業等の大型公共事業等も控えていることから、公債費の上昇が予想されているため事業の優先順位を決めつつ、新発債の抑制に努める必要がある。
公債費以外
公債費以外の分析欄
対前年度比3.2ポイントの増、類似団体内平均値との比較では0.6ポイント高い状況となっており、引き続き各経費の抑制に取り組んでいく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
議会費については住民一人当たりのコストが6,185円となっており、前年度比1,115円(15.3%)の減額となっている。主な要因としては新庁舎議場システム整備工事費28,200千円の皆減があげられる。総務費については住民一人当たりのコストが168,216円となっており、前年度比49,058円(22.6%)の減額となっている。主な要因としては新庁舎建設工事費1,532,209千円の減、マイナンバーカード交付率向上事業費81,545千円の皆減等があげられる。民生費については住民一人当たりのコストが232,059円となっており、前年度比70,287円(23.2%)の減額となっている。主な要因としては統合保育所建設事業費1,071,400千円の皆減、非課税世帯等への臨時特別給付金事業費240,512千円の減、子育て世帯への臨時特別給付金事業費128,446千円の減があげられる。商工費については住民一人当たりのコストが25,157円となっており、前年度比17,319円(221%)の大幅な増額となっている。主な要因としては道の駅すくも建築工事費258,296千円の皆増、宿毛市コロナ対策地域振興券事業108,415千円の皆増等があげられる。教育費については住民一人当たりのコストが51,326円となっており、前年度比32,623円(38.9%)の減額となっている。主な要因としては宿毛小中学校校舎等購入費520,324千円の皆減、空調設備改修工事費103,733千円の皆減があげられる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
義務的経費については、全体で381,232千円の減額となっている。扶助費において、新型コロナウイルス感染症対策事業として実施した非課税世帯等への臨時特別給付金238,899千円の減及び子育て世帯への臨時特別給付金249,698千円の減が主な要因となっている。投資的経費については、全体で3,094,934千円の減額となっている。道の駅改修事業259,946千円が皆増となったものの、統合保育所建設事業及び新庁舎建設事業について、計2,548,574千円が減額となった点が主な要因となっている。その他の経費については、全体で492,876千円の増額となっており、物件費において新庁舎備品購入費72,858千円の皆増、積立金について特定施設整備事業減債基金への積立金300,620千円の増やふるさと寄附金基金積立金52,600千円の増が主な要因となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄令和4年度決算においては、実質収支額が前年度比12,055千円減の771,101千円、実質単年度収支が前年度比656,884千円減の-196,281千円、単年度収支が前年度比471,394千円減の-12,055千円となっている。前年度は実質単年度収支及び単年度収支が黒字となっていたが、令和4年度決算においてはともに赤字となっている。財政調整基金残高については歳出決算額が774千円、取崩し額は185,000千円、前年度決算余剰金の積立てが400,000千円となっており、基金残高は215,774千円増の2,322,481千円となっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄水道事業会計においては前年度比2.65ポイント減となったものの引き続き独立採算性を保っている。近年は借入を抑制し地方債残高の減少に取り組んでいる。一般会計については、前年度比0.11ポイント改善となっており黒字決算が続いている。しかしながら、今後は近年実施している市庁舎や保育園、小中学校改築といった大型建設事業に伴い借り入れた地方債償還が始まることにより公債費が増額することが予想される。また、引き続き学校給食センター建設事業や陸上競技場大規模改修事業等が予定されているため予断を許さない状況が続くものである。土地区画整理事業特別会計については、保留地の売却は進んでいないが市債については完済しているため黒字となっている。学校給食事業特別会計については令和元年度において赤字が改善されて以降、赤字となっていないものの今後も引き続き負担金の収入未済解消に向けた取組みを強化していく必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄元利償還金は前年度比10百万円の増となり、実質公債費比率の分子についても10百万円の増となった。実質公債費比率については0.6ポイント減となったが、依然として類似団体内平均値を上回っている。今後も小学校建設事業や庁舎建設事業等に係る市債の償還をはじめ、学校給食センター建設事業や陸上競技場の大規模改修事業が予定されており公債費の上昇が予想されるため、事業の優先順位を決めつつ、新発債の抑制に努める必要がある。
分析欄:減債基金活用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄将来負担比率の分子については前年度比で984百万円の減額となっている。津波避難タワー建設事業、道の駅改修事業等の大型建設事業における地方債の借入に伴い、地方債現在高が前年度比で535百万円の増額となっている一方で、充当可能財源等においては地方債償還に備えるための基金に積立を行ったことにより充当可能基金が前年度比で1,176百万円の増額となったことが主な要因である。今後についても学校給食センター建設事業や陸上競技場大規模改修事業等が予定されており、地方債の現在高は増加傾向となることが予想されている。そのため、これまで実施した大型建設事業に係る地方債の償還が本格的に始まる時期を見据えて基金への計画的な積立てを行い、財政負担をできる限り小さくすることが重要となってくるとともに、今後も新規発行債の抑制に努め、借り入れる場合も基準財政需要額に算入される地方債を中心に借入れを行い、将来負担比率の減少に取り組むことが必要である。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)基金全体では、前年度比1,146百万円基金残高が増加している。主な要因としては年々増加傾向にあるふるさと寄附金の増加によりふるさと寄附金基金残高が287百万円増加となった点や、令和3年度に新設した特定施設整備事業減債基金が601百万円増加となった点があげられる。(今後の方針)今後は小中学校建設事業や庁舎建設事業、保育所建設事業、津波避難タワー建設事業及び道の駅改修事業等の大型建設事業により借り入れた地方債の償還に伴い後年度において関連する基金の取崩しが見込まれている。そのため特定施設整備事業減債基金へ計画的に積立てを行う必要がある。また、災害等の対応に伴う突発的な財政出動も懸念されるため、取崩しに備えた基金積立てを継続していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金残高については一時的に185百万円の取崩しを行ったものの、前年度決算余剰金の積立てが400百万円となり、基金残高が前年度末に比して216百万円増額の2,322百万円となった。(今後の方針)「基金全体」で記載したとおり、今後複数の大型建設事業施行の影響により基金の取崩しは避けられない状況にあるが、平成30年7月豪雨規模の災害が到来した場合には更なる財政出動が想定されるため、必要額を見極めた上で基金積立てに向けた取組みを継続していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)減債基金については預金利子による収入分の積立てのみを行い6千円の増額となった。(今後の方針)今後予定されている大型建設事業の財源として地方債を活用することが見込まれることから、公債費を抑制する手段として減債基金の取崩しも想定されるため、計画的な基金積立てに向けた取組みを継続していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)ふるさと寄附金基金:宿毛市ふるさと寄附金条例に基づき寄附された寄附金を適正に管理し、運用する。特定施設整備事業減債基金:庁舎建設事業や保育園建設事業等の特定施設整備事業に伴い借入をした地方債の元利償還金に充てる。施設等整備基金:施設等の整備に要する財源を円滑に調整する。地域振興基金:高齢化社会の到来に備え、在宅福祉の向上、健康づくり、ボランティア活動の活発化、快適な生活環境の形成等を図る。総合運動公園施設整備等基金:宿毛市総合運動公園の施設整備及び同施設整備に要する地方債の元利償還金に充てる。(増減理由)ふるさと寄附金基金については、363百万円の取崩をしたものの、寄付金収入の増額により積立額が取崩額を上回ることとなったため、基金残高が296百万円の増額となった。特定施設整備事業減債基金については近年実施してきた大型建設事業に伴い借入した地方債の償還に備えるために積立を行い601百万円の増となった。(今後の方針)ふるさと寄附金基金については、寄附金の増加に伴い基金残高が増加しているものの、今後寄附金収入が減少することも予想されるため住民サービス向上に資する事業の財源としての活用を慎重に検討しつつ取崩しを行っていく。特定施設整備事業減債基金と施設等整備基金については、既発債の償還及び今後予定されている大型建設事業の財源として活用することが見込まれることから、今後も計画的な積立てを継続していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市では、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設総延床面積の10%削減を目指して、公共施設等の整備を進めている。有形固定資産原価償却率については全国平均を0.2ポイント、高知県平均を2.6ポイント、類似団体内平均値を2.9ポイント、下回っている。要因として近年の大型建設事業により減価償却率が減少したものと考えられる。引き続き人口規模及び防災・減災対策の観点を踏まえ老朽化した施設の機能集約等を検討していく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
全国平均を257.9ポイント、高知県平均を147.9ポイント、類似団体内平均値を210.3ポイント上回っている。前年と比較して199.0ポイント減少しているものの今後も大型建設事業を予定しているため市全体の事業量を調整し数値の悪化を招くことの無いように努めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率についてはR01までは減少傾向にあったものの、R02に大型建設事業を実施したことにより大きく増加し、R03においても類似団体内平均値を大きく上回っている状況となっている。有形固定資産減価償却率については近年の大型建設事業により減少し類似団体内平均値を2.9ポイント下回っている。今後も引続き発債の抑制及び基準財政需要額に算入される地方債を中心とした借入を行う等、将来負担比率の減少に取り組む。また、公共施設等総合管理計画に基づく公共施設等の整備を進めることにより、有形固定資産減価償却率の減少に取り組む。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率についてはR02に大型建設事業を実施したことにより大幅な増となった。R03は19.8ポイントの減となったものの、今後も大型建設事業が予定されていることから類似団体内平均値と比べ高い状況が続くことが予想される。実質公債費比率については減少傾向にあるものの類似団体内平均値より高い状況が続いている。今後も大型建設事業が複数控えている状況であるため、市全体の事業量を調整し数値の悪化を招くことの無いように努めていく必要があるとともに、引続き発債の抑制及び基準財政需要額に算入される地方債を中心とした借入を行う等、将来負担比率よび実質公債費比率の減少に取り組む。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
上記の通り、橋梁・トンネル、公営住宅、港湾漁港及び児童館における有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値を上回っている。公営住宅については類似団体内平均値を20ポイント以上上回る状況が続いていたが、平成25年に策定した宿毛市公営住宅等再編計画に沿った維持更新を進めており、令和03は類似団体内平均値との差は17.7ポイントになった。現在既存の住宅に係る建替え工事を実施していることから今後も減少することが見込まれる。橋梁については「宿毛市橋梁長寿命化修繕計画」に基づき、予防保全型の維持管理を導入することで、長寿命化を図っていくこととなっている。公民館及び児童館においては、築30年、40年を超える建物が多々あることから必要に応じた修繕を行うとともに老朽化に対応するための方針を検討する必要がある。一方で、保育所等及び学校施設については統合新築により有形固定資産減価償却率は減少し、一人当たり面積も減少している。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
上記の通り、保健センター・保健所、福祉施設及び消防施設における有形固定資産減価償却率が類似団体内平均を大きく上回っている。保健センター・保健所については、有形固定資産減価償却率が類似団体平均値を48.3ポイント上回っている。有人離島における診療所が築30年を超えることから高い数値となっているものであるが、島民に必要不可欠な施設であるため、適宜修繕等を行い現状維持に努めていくこととしている。消防施設については、類似団体平均値を上回る状況が続いている。主に消防団に係る施設の老朽化が原因であるが、今後は移転新築等の施設整備を予定しており、減少していく見込みである。庁舎については、築50年を経過した本庁舎を津波浸水想定区域外に新築した庁舎に移転したため、大幅な減少となっている。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
資産総額について、高台へ移転した新庁舎の完成のほか、小中学校整備事業に係る資産計上等により、一般会計等で前年度比3,895百万円の増加となっています。一方で負債総額も、上記庁舎建設事業に充てられる新規起債額が大きく、一般会計等で前年度比3,685百万円の増加となっています。昨年度に引き続き、令和元年度以前の例年に比べて大きな変動幅となっており、全体・連結においても増減の主たる要因となっています。一般会計等と全体との間では、資産では上下水道の管渠等のインフラ資産(合計9,603百万円)、負債では同じく上下水道会計の地方債(合計5,343百万円)による差が主な要因となっています。連結においては、全体の占める割合が資産・負債共に9割以上であることから、全体までと同様の推移となっています。近年、防災対策等として公共用施設の高台移転事業等を行っていることから、資産残高が増す一方で負債についても増加しており、負債の多くを占める地方債の償還に備えるため、減債基金への積立等を積極的に行っていきます。
2.行政コストの状況
一般会計等の純経常行政コストは概ね横ばいの傾向となっており、令和3年度は前年度比11百万円の微増となりました。前年度にも引き続き新型コロナウイルス感染対策事業に係る臨時損失が多額に計上されているため、純行政コストは令和元年度以前より大きくなっていますが、特別定額給付金に係るコストの分、令和2年度と比較して減少しています。全体の純経常行政コストについても概ね横ばいに推移し、当年度は15,613百万円と、前年度比266百万円の増加となりました。一般会計等と全体の純経常行政コストの差額4,781百万円について、大半は国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療保険の各種補助金・給付が占めています。これらのコストは低減が容易でないことから、行政コストの低減のためには一般会計等のコスト低減が重要といえます。連結においては純経常行政コスト、純行政コストともに全体が占める割合が80%以上を占めています。全体と連結との差額は、主に後期高齢者医療広域連合の負担金によります。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては昨年度に引き続き、地方創生臨時交付金を財源とした固定資産の取得の影響等により、本年度差額が205百万円のプラスとなり、純資産残高は増加しています。全体においては、一般会計等のほかは特別養護老人ホーム特別会計の本年度差額105百万円の影響により382百万円の増加となっています。純資産残高においては全体が連結の95%を占めるため、全体と連結の間では特筆すべき差はありません。
4.資金収支の状況
前年度と同様、当年度は庁舎及び統合保育園建設事業等に係る投資活動支出が大きいため、令和元年度以前と比較して投資活動収支が大きくマイナスになっています。またそれに伴う新規起債により、財務活動収支は大きくプラスになっており、令和2年度と近い収支の形になっています。全体の前年度との変動についても、一般会計等の変動が主たる要因となっています。なお、総務省のマニュアルに則り、連結の資金収支計算書は作成を省略しています。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は類似団体平均と比較して少ない傾向にありましたが、新庁舎の完成のほか、小中学校整備事業に係る資産計上等により、前年度から増加しています。当年度の当該値は248.2万円と、前年度の類似団体平均と同等の水準となりました。こうした大型の新規取得資産が大きい影響で、有形固定資産減価償却率も60.6%まで低下し、前年度までの類似団体平均を下回る水準となりました。一方で、歳入額対資産比率は令和元年度以前や類似団体平均より低い状態が続いています。これは庁舎建設事業等に係る起債や、新型コロナウイルス感染症対策事業に係る補助金収入により歳入額が膨らんでいるためです。
2.資産と負債の比率
庁舎建設事業等、起債を財源とした大型建設事業執行の影響で、純資産比率は低下し、将来世代負担比率は大きく上昇しています。大型建設事業終了後においては、継続的に負債が増加することが無いように普通建設事業の抑制が必要であると考えております。
3.行政コストの状況
大型の建設事業に関するコストの増大、また人口減少等も一因として、住民一人当たり行政コストは上昇傾向にあります。前年度と比較すると減少していますが、前年度の特別定額給付金に係る臨時損失の影響を除くと依然として上昇傾向にあります。経営経費である物件費及び補助費等の抑制が必要であると考えております。
4.負債の状況
住民一人当たり資産額と同様に、一人当たり負債額も類似団体平均に比べ少ない傾向にありましたが、前年度から庁舎建設、学校校舎整備等の大型の建設事業に伴う起債の影響で地方債残高が増加し、類似団体平均の水準を上回っています。住民一人当たり行政コスト同様、負債額の減少に向けた取組が必要です。建設事業に伴い投資活動収支のマイナスが大きいため、基礎的財政収支については例年と比較してマイナス幅が大きくなっています。事業の執行等により一時的に大きなマイナスが出ることはやむを得ませんが、このマイナスを長期間継続させないための取組が必要です。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は横ばいから微減傾向にあり、概ね類似団体平均と同程度で推移しています。近年、コロナ禍やエネルギー価格等の高騰により施設等維持管理費も増加傾向にあることから、施設やサービスの利用率等も考慮し、最適な手数料水準を検討する必要があります。
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