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臨時経済対策費等の追加交付による普通交付税の再算定があったことや、臨時財政対策債振替額が近年減少していること等により振替後基準財政需要額が増加したため、前年度比0.01ポイントの減少となった。しかしながら、類似団体と比較すると地方税収が多いため、類似団体において上位に位置し、全国平均を上回っている状況である。今後も一層の行政の効率化を図るとともに、課税客体の把握に努め、自主財源の充実を目指し、財政の健全化を図る。
平成27年度から公債費の増加により比率は悪化している。令和2年度及び令和3年度においては数字上は改善となったが、これは新型コロナウイルス禍において、経常経費が一時的に減少したことが原因と考えられ、実質的には改善とは考えていない。令和5年度は前年度比4.1ポイントの増加となっている。引き続き、中期財政収支ビジョン等による人件費、物件費の抑制を図りつつ、公債費の管理に努め、財政構造の弾力性確保に努める。
集中改革プラン等の実施により人件費及び物件費の抑制に努めてきたため、類似団体平均を下回る額となっているが、近年増加傾向にある。令和3年度は新型コロナウイルスワクチン接種事業等、新型コロナウイルス感染症対応により、民間委託業務が比較的多かったため決算額が増加したものの、令和4年度は減少となった。令和5年度は人事院勧告に伴う給与改定等により人件費が大幅な増となった。給与改定や物価・委託料等の増加により、人件費・物件費等は増加が続くことが予想されるため、事務事業の見直しなど適正な管理に努める。
集中改革プラン(計画期間:平成17年度~平成21年度)に基づき、退職不補充や民間委託の推進、課の統合等により職員数を着実に減少し、その後も定員管理計画に基づき定数管理を行ってきたことで、類似団体平均を1.95人下回る職員数となっている。今後も定員管理計画に基づき、基礎自治体への権限移譲や多様な住民ニーズへの対応及びワーク・ライフ・バランスにも配慮した適正な定員管理に努める。
公債費負担適正化計画や、中期財政収支ビジョンに基づく市債発行の抑制等により公債費は減少し、平成19年度の20.7%から平成30年度には7.2%まで減少したが、近年の防災対策事業や都市再生整備事業等の実施により令和2年度から上昇に転じており、令和5年度は前年度比1.0ポイントの増加となった。都市再生整備事業による大型の施設整備事業が令和7年度で終了する見込みであるため、今後も中期財政収支ビジョンに基づく計画的な事業の実施により、公債費負担の健全化に努める。
令和元年度まで少しずつ改善してきたが、近い将来発生が懸念される南海トラフ地震への対策として防災対策事業を進めてきたことや、平成29年度より継続して実施している都市再生整備事業に係る地方債残高の増加により、悪化基調にある。令和5年度においては地方債の発行抑制により地方債現在高が減少したこと等により前年度比2.8ポイントの改善となった。今後も引き続き中長期的な公債費管理を行うとともに、基金の計画的な造成により将来負担の健全化に努める。
令和5年度は前年度比0.7ポイントの増加となったが、これは人事院勧告に伴う給与改定が行われたことが要因である。今後も給与改定による人件費増加が続くことが想定されるため、事務事業の見直しや定員管理計画等により、総人件費の抑制に努める。
令和4、5年度は物価高騰による生活支援として臨時的に学校等給食費の一部を無償化したことや、光熱水費の高騰により物件費が増加した。物件費については、民間委託業務や委託料の増加により増加傾向にあるため、今後も引続き物件費の抑制に努める。
令和5年度は前年度比1.0ポイントの増加となった。これは生活保護費、障害者自立支援給付費や児童福祉施設関係経費等が増加したことが要因である。扶助費は、類似団体平均を上回ることから、子育て環境や福祉の充実を図りつつ、その他の扶助費の伸びを抑え財政運営の健全化に努める。
高齢化率の上昇により後期高齢者医療保険特別会計への繰出しは増加傾向だが、国民健康保険特別会計への繰出しは被保険者数の減少により減少傾向にある。高齢化が進む中、事業の安定的な運営のために予防事業の推進や保険料の適正化等により繰出金の抑制に努める。また、公共施設については公共施設等総合管理計画に基づき適正な管理に努める。
平成16年度から3年間の財政健全化計画、続く平成19年度からは中期財政収支ビジョンを策定する等により、補助金をゼロベースで見直すとともに市単独補助金の一律カットを実施し抑制に努めたこともあり、類似団体内平均、全国平均ともに下回っている。今後も補助目的の明確化、終期の設定等を精査し、引き続き補助費等の適正化に努める。
普通建設事業の抑制等、公債費負担の適正化に努めたことにより類似団体平均を下回っているが、平成25年度から南海トラフ地震対策の防災関係事業を集中的に行っていることや、大型事業の都市再生整備事業を行っていることもあり、公債費負担の増加が見込まれる。事業の取捨選択を行うなど公債費の適正管理がこれまで以上に必要となる。
前年度比3.5ポイントの増加となった。これは物価や委託料上昇等の影響や、令和5年度は物価高騰による子育て世帯の負担軽減を目的に8月以降の給食費を無償化したため、給食費収入が入らなかったことが原因であると考えられる。今後も中期財政収支ビジョンの策定により、資金不足が生じないよう引き続き経常経費の抑制に努める。
(増減理由)財政調整基金は取崩し額に比べ決算剰余金積立額が多く22百万円の増加、ふるさと応援基金はふるさと納税が前年度を下回ったため80百万円の減少となっている。また、高知南国地区国営緊急農地再編整備事業基金は、国営緊急農地再編整備事業に係る負担金の支払いに発行する地方債の償還財源等とするため、計画的に積み立てを行い50百万円の増加となっている。基金全体としては、13百万円の増加となった。(今後の方針)基金の使途の明確化と今後増大する公債費への対策として、財政調整基金のみ積立てるのではなく、特定目的基金にも積立を行う。令和8年度以降、公債費が高水準で推移することが予想されるので、単年度の収支を緩和させるため、減債基金や特定目的基金を活用する。
(増減理由)300百万円の取崩しを行ったものの、決算剰余金を320百万円を積立てたこと等により22百万円の増加となった。(今後の方針)財政調整基金の残高は、標準財政規模の20%程度となるよう努めている。
(増減理由)基金運用利子を積立てたことにより2百万円増加している。(今後の方針)令和8年度より公債費が高水準で推移する見込みであり、年度ごとの実質的な公債費負担を抑制するため減債基金の活用を検討している。
(基金の使途)地域福祉基金:市民の保健・福祉サービスの増進を図るために要する経費に充てるための基金ふるさと応援基金:市を愛し、応援しようとする個人又は団体から広く寄附金を募り、これを財源とする各種事業の経費に充てるための基金退職手当基金:職員の退職手当の支給に要する経費に充てるための基金高知南国地区国営緊急農地再編整備事業基金:国営緊急農地再編整備事業に係る負担金の支払及び当該支払のために借り入れた市債の償還並びに中心経営体農地集積促進事業の財源に充てるための基金庁舎建設・整備基金:庁舎の建設及び整備に要する経費に充てるための基金(増減理由)高知南国地区国営緊急農地再編整備事業基金に50百万円を積立てたものの、ふるさと納税受入額の減少によるふるさと応援基金80百万円の減少等により、特定目的基金全体としては11百万円の減少となった。(今後の方針)高知南国地区国営緊急農地再編整備事業基金:国営緊急農地再編整備事業を令和2年度から10年間の計画で実施しているため、今後も計画的に積立てを行っていく。
有形固定資産減価償却率は類似団体平均よりやや低い水準にあるが、これは南海トラフ地震対策のため、施設の新設や更新を行ったことが要因として考えられる。しかしながら、老朽化の進む施設が多数あるため、個別施設計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めていく。
債務償還比率は分母である地方消費税交付金や市税が増加しているため、令和元年度の値からは改善している。類似団体と比較すると、令和2年度に同水準となったものの、令和3年度は再び上回った。これは地方債の現在高が増加したことにより債務償還比率の分子である将来負担額が増大したためである。分子である将来負担額は今後も増加傾向にあるので、今後の起債発行額を適正に管理するよう努める。
南海トラフ地震対策の津波避難タワー等の建設や香南清掃組合のごみ処理施設の建設に係る地方債の発行により、将来負担比率は平成28年度から類似団体を上回った。平成30年度・令和元年度においては一時的に減少しているものの、都市再生整備事業や土地区画整理事業等に係る普通建設事業費の進行により、令和2年度において大きく上昇した。さらに令和4年度に臨時財政対策債償還費の減等の影響もあり上昇した。この増加傾向は当面続くものと考えられるため、将来を見据えた健全な財政運営を目指す。有形固定資産減価償却率は類似団体よりやや低い水準にあるが、保育所等の子育て関連施設など老朽化が進んでいく施設も多く、個別施設計画に基づき老朽化対策に計画的に取り組んでいく。
実質公債費比率は平成27年度から類似団体と比較して低い水準となっていたが、近年進めてきた防災関連事業や都市再生整備事業の償還が始まったため、増加傾向となった。現在、都市再生整備事業や土地区画整理事業など大型の普通建設事業の進行により地方債残高が増加しており、将来負担比率、実質公債費比率ともに今後しばらく増加していく見込みであるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。