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平成26年度決算における財政力指数は0.53となり、平成24年度までは減少傾向にあったが、その後2か年は同数値を維持する形となった。ただし、今後も市税収入の減少、高齢者人口の増加等による社会保障経費の増を主な要因として、基準財政需要額が伸びていくことが見込まれ、低下していくことが予測される。この状況に対応するため、市町村合併以降、各種行政財政改革への取り組みなどにより財政基盤の強化に努めてきたところであるが、今後も引き続き市税の徴収強化や新たな歳入の確保に取り組み、財政基盤の安定化に努めるものとする。
平成26年度決算における経常収支比率は90.1%となり、前年度決算数値と比べ2.8%の増となった。この要因として、人件費、公債費の増等が挙げられる。本市の経常収支比率は、類似団体や全国平均、千葉県平均と比較すると若干低い数値となっているものの、人件費が33.1%、公債費が19.2%と両比率が高い水準にあることや、交付税が算定の特例により平成27年度以降減少していくため、今後も歳出全般にわたる経費の削減等に取り組み、経常経費の縮減を図る一方で、徴収強化などにより市税等経常一般財源の確保に努めるものとする。
平成26年度決算における人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額は、類似団体の平均値より約5,000円高い数値となっており、全国平均や千葉県平均と比較してもそれぞれ37,000円から47,000円程度高い数値となっている。この主な要因は人件費によるものであり、具体的にはごみ焼却施設やし尿処理施設、保育所、給食センターなどの施設運営を直営で行っているため、人口規模に比して職員数が多いことが挙げられる。今後は、施設の統廃合や業務の民間委託の拡大などで人件費のコスト縮減を図る取り組みを行っていく必要がある。
本市における平成27年4月1日現在のラスパイレス指数は100.2であり、全国平均を上回る水準となっている。この主な要因として、本市においては現給保障者の割合が、国家公務員と比較すると少ないためである。今後も引き続き、より一層の給与の適正化に努める。
本市における人口千人当たりの職員数は11.67人であり、類似団体平均と比較すると高い数値となっている。この要因としては、地理的条件等により保育園、幼稚園が多く、清掃センター、衛生センター、給食センター、総合運動施設など市の規模に比して直営施設が多くなっているためである。このため、平成26年3月に定員適正化計画を策定し、小学校及び中学校の適正配置(統廃合の推進)、幼稚園・保育園の一元化、給食センターの民営化、ごみ、し尿の収集業務への民間委託導入等を積極的に図りつつ、技能労務職員については退職者の補充を行わないことなどにより、職員削減を進め、適正な定員管理に努めていく。
平成26年度決算における実質公債費比率は10.8%となり、直近3か年の推移では、12.6%→11.6%→10.8%と改善が図られている。単年度の数値では平成25年度と同様の10.6%であり、変動がなかった主な要因として、基準財政需要額算入公債費が増となっている一方で、元利償還金も増となっていることが挙げられる。本市の実質公債費比率は、類似団体平均より若干低い数値となっているが、全国平均や千葉県平均との比較では約3%程度高い数値となっていることから、今後も改善に向けた取り組みが必要である。このため、今後の大規模事業は5か年計画に則って適切な取捨選択を行うなど、起債発行の抑制に努め、安定した財政運営に努めていく。
平成26年度決算における将来負担比率は113.8%となり、前年度決算数値に比して9.4%の増となった。この主な要因として、本庁舎の大規模耐震改修事業に伴う地方債発行で、将来負担額が大幅に増となったことが挙げられる。本市の将来負担比率は、類似団体平均や全国平均、千葉県平均のいずれと比しても高い水準にあるが、これは過去に実施してきた施設整備等の事業財源に地方債を積極的に活用してきたことや、債務負担行為に基づく太海多目的公益用地取得事業に係る将来負担が主な要因となっているものである。今後も、行財政改革を進めるとともに、財政調整基金等の適切な確保を図り、財政基盤の安定化を図っていく。
人件費は、市の人口規模に比して、保育所や幼稚園の施設数が多いこと、また、ごみ焼却施設、し尿処理施設、総合運動施設、給食センターなどを市直営方式で運営していることから、職員数が多い状況となっているためである。人件費を削減するためには、施設の統廃合の実施、ごみやし尿収集等に係る業務への民間委託、民営化の推進が不可欠なものであるため、平成26年度においては3地区の幼稚園、保育所計6施設を1つの幼保一体化施設に統合したほか、ごみ収集の委託部分の拡大などを実施したところであり、今後もこれらの取組みを進め、人件費の抑制に努める。
物件費の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均、千葉県平均を下回っている状況である。しかし、5か年の推移を見ると、増加傾向にあるため、今後も歳出の抑制及び削減に努めていく必要がある。
扶助費の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均、千葉県平均を下回っている状況であるものの、国全体の社会保障経費の増大に伴い、障害者福祉や生活保護に係る扶助費等が年々増加しており、上昇傾向となっている。今後も適正な給付に努める。
その他の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均を下回っており、千葉県平均を多少上回っている状況である。前年度と比較して0.2ポイント下回ってはいるが、今後も景気の動向に影響されやすいことや高齢者の増加に伴う給付費等の増額が見込まれることから上昇していくと思われる。
補助費等の経常収支比率については、類似団体平均や全国平均をやや下回っているが、千葉県平均よりは高い数値となっている。そのため、平成21年6月に策定した補助金等の見直しに関するガイドラインに基づき、引き続き見直しを実施していく必要がある。
本市の経常収支比率における公債費の比率は20%前後の高い水準で推移している。この要因としては、大規模企業による法人税収入が見込めないなど、自主財源に乏しい本市においては、過年度に実施してきた総合運動施設や義務教育施設等の大規模事業の財源として地方債を積極的に活用してきたことによる。今後は、行財政改革大綱に基づく各種施策による徹底した歳出削減を図る一方で、市税徴収の強化や未利用財産の処分等に取り組み、一般財源の捻出に努めていかなければならない。
公債費以外の経常収支比率については、全国平均、千葉県平均を下回っているが、類似団体平均比較では上回っている状況である。推移を見ると増加傾向となっているので、今後も歳出削減や市税の確保等に努め、財政の健全化を図る。
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