簡易水道事業(法適用) 特定地域排水処理施設 南牧村自然公園
2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
財政力指数は類似団体平均を0.12ポイント下回っている。人口の減少や高齢化率全国トップ(2020年国勢調査65.2%)に加え、村内には大規模な事業所は皆無であり、農林業は従事者の高齢化・後継者不足により衰退し、税収も納税者の減により年々減少傾向にあるため、財政基盤が非常に弱い。南牧村行政改革大綱に基づき、行政組織の改革や事務事業の見直しを徹底し、今後も効率的な行政運営に努めると共に人口減少対策に力を入れ、定住者の獲得と雇用の場の確保に努める。
経常収支比率は、普通交付税、村税の減少により、前年度から2.5ポイント上昇し、公債費の増加により、類似団体平均を1.7ポイント上回っている。新規発行地方債の抑制により、村債残高の縮減を図るとともに、新規採用職員の抑制による人件費の削減など、行財政改革への取組みを通じて義務的経費の削減に努める。
人件費、物件費及び維持補修費の合計の人口1人当たりの金額が類似団体平均を上回り、前年度に比べ上昇しているのは、維持補修費の増加が主な要因となっている。これは、インフラ施設の老朽化に伴う点検・維持補修経費の増加が影響している。公共施設総合管理計画に沿った維持管理により、保全費用の平準化を図る。
南牧村行政改革大綱により補充割合を抑制し、平成20年度から令和2年度で27.1%(16人)の削減を行っている。令和4年度を初年度とし、令和8年度までの5年間で8.5%(4人)の削減を目標とし、適切な定員管理に努める。
実質公債費比率は、ケーブルテレビネットワーク光化促進事業の起債の償還開始に伴い、前年度より0.6ポイント上昇したものの、類似団体平均を3.4ポイント下回っている。行政改革を推進し、長期にわたり、村債発行額をその年の償還額以内に抑制してきたことで、比率の上昇を抑制できている。今後は、義務教育学校建設事業の償還が始まるため、比率の上昇が見込まれる。交付税措置のある起債を計画的に活用し、必要な公共投資と健全な財政運営の両立を図りながら比率の上昇を抑制していく。
将来負担額について、新規採用職員の抑制していることから、退職手当負担見込額が減少している。しかし、今後は、義務教育学校建設に伴う借入金の償還が始まるため、比率の上昇が見込まれる。新規発行地方債の抑制により、村債残高の縮減を図るとともに、交付税措置率の高い起債を計画的に活用することにより、財政の健全化に務める。
人件費に係る経常収支比率は、類似団体を0.5ポイント上回っているが、前年度と比較して1.0ポイント低下した。今後も行政改革への取り組みを通じて、正規職員と会計年度任用職員、再任用職員をバランスよく配置し、人件費の削減に努める。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均を0.7ポイント下回っている。今後も簡素で効率的な行政運営を目指し、各事業の見直しによりできる限りコストの低減を図っていく。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体0.7ポイント下回っている。近年の人口減少に伴い減少傾向にあるため、独自加算等の見直し等により、福祉サービスの充実・向上に努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を1.6ポイント上回っているのは、インフラや公共施設等の老朽化による維持補修費の増によるものである。今後は、公共施設総合管理計画に沿った計画的な維持補修に努め、費用の抑制に務める。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体と比較して、3.3ポイント上回っている。これは、下仁田町及び南牧村2町村で構成する一部事務組合(病院事業・ごみ等処理事業)に対する負担額が大きいことによるものである。一部事務組合に対しては、更なる経常経費の削減を要請し、比率の上昇を抑制していく。
公債費に係る経常収支比率は、前年度より2.5ポイント上昇したが、類似団体平均と比較して、2.3ポイント低くなっている。今後は、義務教育学校建設事業に伴い、村債残高が大幅に増加することから、公債費の増加と比率の上昇が見込まれる。地方債の新規発行を伴う普通建設事業について、単年度に集中しないよう優先順位を精査し、公債費の上昇を抑制する。
(増減理由)新型コロナウイルス感染症対策や森林環境整備のため、特定目的基金を2,900万円を取り崩したが、財政調整基金に1億5,100万円、福祉安心基金に5,000万円、森林環境譲与税基金に2,100万円を積み立てたこと等により、基金全体としては、2億400万円の増加となっている。(今後の方針)人口減少により想定される村税の減収及び地方交付税の減額への対応をはじめ、公共施設の老朽化対策、物価高騰対策など、今後の財政需要の増大に適切に対応していけるよう、財政調整基金の一定額の確保と、特定目的基金の計画的な積立を行う。
(増減理由)令和4年度末の財政調整基金残高は、11億6,700万円となっており、前年度から1億5,100万円増加となっている。適切な財源確保と歳出の精査により、取崩しを回避でき、決算剰余金を1億5,000万円積立てたことが主な要因である。(今後の方針)人口減少による村税収入の減少、普通交付税の減額及び大規模災害等の不測の事態に備えるため、行政改革の取組みを通じた事務事業の効率化を着実に進め、取崩し額を極力抑制し、残高の確保に努める。
(増減理由)令和3年度末の減債基金残高は、5,400万円となっており、基金の運用から生ずる少額の利息を積み立てたのみで、前年度からの大きな増減はない。(今後の方針)義務教育学校整備事業の償還が令和9年度から開始され、その後数年間に渡り、償還のピークを迎えるため、それに備えて積み増しを検討する。
(基金の使途)・教育施設整備基金:教育施設の整備に要する経費の財源に充てる。・福祉安心基金:村民誰もが安心で豊かな日常生活を営める明るい福祉社会の実現を目指し、住民福祉の充実及び推進を図る。感染症対策への財源確保。・森林環境譲与税基金:林業経営の効率化及び森林の管理の適正化の一体的な促進等を図り、林業の持続的発展及び森林の有する多面的機能の発揮に資する。・村基金:村の財政の充実を図るとともに、長期にわたる財政の健全な運営に資する。・元気な村づくり基金:高齢者福祉・子育て・教育活動の充実に関する事業、森林の保全及び景観の維持、水源の保全及び生活排水の浄化等。(増減理由)・福祉安心基金:新型コロナウイルス感染症対策として、1,500万円取り崩したが、5,000万円積み立てたことによる増額。・森林環境譲与税基金:森林環境整備費用として、1,286万円を取り崩したが、森林環境譲与税を2,119万円積み立てたことによる増額。・村基金:一般寄附金として受け入れた134万円を積み立てたことによる増額。・元気な村づくり基金:ふるさと納税寄附金を160万円を積み立てたことによる増額。(今後の方針)・教育施設整備基金は、義務教育学校整備事業に活用するため、今後、全額を取り崩す予定である。・森林環境譲与税基金は、森林環境整備事業の財源として、積極的に活用していく。・元気な村づくり基金は、ふるさと納税寄附者の意向に最大限に配慮しつつ計画的に活用していく。
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均が急激に下降したことにより、類似団体平均より大幅に高い水準となった。公共施設等個別施設計画を策定済みであり、当該計画に基づき老朽化した施設の集約化や除却を進めることで比率の改善が見込まれる。
債務償還比率は、類似団体平均よりも高い水準にある。その要因は、類似団体と比較して経常収支比率が高く、特に人件費の水準が高いことが考えられる。今後は、事業の見直しや職員数の削減により業務支出の改善を図り、比率の圧縮に取り組んでいく。
地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率が低下し、H30から算定されていない。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高く、上昇傾向にある。主な要因としては、1970年代に建設された小中学校2校が、いずれも有形固定資産減価償却率95%以上になっていることなどが挙げられる。今後、老朽化した教育施設の集約化を進めることにより、新たな施設の建設に係る起債額が増加し、一時的に将来負担が増加するものの有形固定資産原価償却率は減少することが見込まれる。
南牧村行政改革大綱に基づき、村債の新規発行を抑制し、財政措置の高い起債を中心に活用してきた結果、将来負担比率は算定されておらず、実質公債費比率についても、類似団体とより低い水準となっている。今後は、平成29年度から平成30年度に実施した地方創生拠点整備事業、定住拠点施設整備事業、ケーブルテレビ光化促進事業等の大型投資事業で発行した村債の償還が開始される他、老朽化した教育施設の建て替えに伴い多額の村債発行が見込まれるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
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