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2013年度
2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は0.35で、依然として類似団体平均を下回っている。前年度と比較し、基準財政需要額について、新設された地域社会再生事業費や地域振興費(人口)、清掃費等で増があったものの、基準財政収入額についても、固定資産税や地方消費税交付金などの増により全体で増額となったため、昨年と同値になっている。今後も市内経済の活性化や産業の振興に引き続き努め、市税やふるさと納税といった自主財源を確保し、比率の改善を図っていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は92.9%で依然として類似団体を上回っているものの、前年度比では1.6%減少した。比率の分子においては、ふるさと納税に係る委託料の増等により物件費の増があったものの、比率の分母においては、地方消費税交付金や普通交付税のほか、令和2年度に限り対象税目を拡充して発行された減収補填債などの増があったことによるものである。一方で、全国平均を大幅に上回る高齢化に伴う介護・高齢者福祉経費や、高い生活保護率などにより、扶助費は引き続き高い水準で推移している。第4次男鹿市行政改革大綱に基づく公債費の低減、生活保護受給者への自立に向けた就労支援等による生活保護費の抑制など、さらなる経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
前年度比21,624円の増となっているが、類似団体平均は下回っている。前年度と比較して、人口減により1人当たりの額が大きくなったことに加え、物件費において、教育用ICT機器の整備や令和2年度からの家庭用ごみ袋有料化に伴う製造委託料等の増などにより、1人当たりの決算額が増となった。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
昭和57年から7年間の無採用期間があったため、その影響で職員の年齢構成に偏りが生じ、一時的に昇格が早まるなどしたが、地域実情との均衡を保った給与水準になるよう努めたことから、類似団体平均や全国市平均を下回る水準で推移している。今後も国及び県の動向等を踏まえながら、本市の実情に合った給与水準となるよう引き続き適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
財政の健全性の確保のため義務的経費である人件費を抑制していく必要があり、定員管理計画に基づき職員数の削減を進めている。人口減少により人口1,000人当たりの職員数は増加傾向にはあるが、類似団体平均は下回る水準で推移している。今後も人口減少による厳しい行財政運営となることから、第4次男鹿市行政改革大綱に基づき、業務改善と組織の効率化を進め、退職者に対する新規採用者の抑制等により職員数の適正な管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度と比較して0.4%減少した。比率の分子においては平成27年度から28年度にかけて実施した船川第一小学校整備事業に係る地方債の元金償還開始に伴い公債費が増加しているものの、比率の分母においては、主に標準税収入額や普通交付税等の増により標準財政規模が増加したことによる。ここ数年、比率は減少傾向にあるが、令和3年度以降に教育施設の大規模改修や児童福祉施設の新設など、大規模な建設事業を複数予定しており、比率が上昇することが見込まれる。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度と比較し17.6%改善し、52.7%となっている。一般会計並びに公営企業会計において、地方債発行の抑制を引き続き図ってきており、地方債残高が減少していることや、充当可能な基金の総額が増加したことが主な要因となっている。ここ数年、比率は減少傾向にあるが、令和3年度以降に教育施設の大規模改修や児童福祉施設の新設など、大規模な建設事業を複数予定しており、引き続き中期財政計画の実践や公共施設マネジメントの推進により財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は20.2%となり、前年度及び類似団体平均を下回っている。これは、一時的に増加していた退職手当組合負担金が減少したことや、令和2年度の退職者が少なかったことが主な要因となっている。今後は、第4次男鹿市行政改革大綱に基づく管理職手当の減額や時間外手当の縮減を図るなど人件費の削減に努める。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均を下回っているものの、前年度と比較すると0.4%増加した。これは、ふるさと納税に係る委託料の増や、地域公共交通のバス路線を増やしたことによる委託料の増などによる。今後も公共施設の見直しによる統廃合や一般事務費の節減に努め、さらなる物件費の抑制を図る。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体平均よりも高い10.9%となったが、生活保護費や医療給付費の減などにより、前年度と比較すると0.3%減少した。今後も高齢化の進行により扶助費の増加が予想されることから、健康づくり対策事業の推進による健康寿命の延伸や生活保護受給者への就労支援等により医療費や生活保護費の抑制を図る。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は14.9%となり、類似団体平均を上回った。その他の経費の多くは、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計などへの繰出金となっている。本市の高齢化率は49.0%(令和2年7月1日現在)と非常に高く、今後も特別会計への繰出金が増加していくことが予想されるが、疾病予防や健康づくり事業の推進により、繰出金の増加を抑制し、普通会計の負担額を軽減するよう努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は13.3%となり、類似団体平均を大きく上回っている。これは、下水道事業会計や病院事業会計など、公営企業会計に対する負担金・補助金が多額であることが要因となっている。公営企業においては、引き続き経営改善を図り、負担金・補助金に依存しない自立した運営ができるように努めていく。
公債費
公債費の分析欄
平成27年度から28年度にかけて実施した船川第一小学校整備事業の元金償還が開始したことなどにより、公債費は増となったものの、比率の分母もともに増加したことによって、経常収支比率はほぼ横ばいとなっている。利率見直しや、第4次男鹿市行政改革大綱において投資的経費に係る地方債単年度発行額の上限を定めることにより抑制を図っているものの、今後、船越小学校の大規模改修や児童施設の新設など、大きな建設事業を予定しており、公債費が増加することが見込まれる。
公債費以外
公債費以外の分析欄
補助費等のうち、公営企業会計への負担金・補助金が多額であるため、依然として類似団体平均を上回っているものの、前年度と比較すると人件費の減などにより減少している。今後も公営企業会計における経営の健全化のほか、疾病予防事業などの各種事業の推進や、事務事業の見直しにより経費の縮減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、前年度比119,302円の増と、大幅に増加している。これは、主に新型コロナウイルス感染症対応として、1人あたり10万円を給付した特別定額給付金給付事業や、男鹿駅周辺整備事業の本体工事によるものである。衛生費は、前年度比4,543円の増で、平成29年度以降、4年ぶりに類似団体平均を上回った。これは、家庭用ごみ袋有料化に係るごみ袋製造等の委託料の増などによるものである。農林水産業費は、前年度比8,418円の増で、これは、令和元年度から2年度へ繰り越した大規模肉用牛団地整備事業費補助金による。商工費は、前年度比12,133円の増で、感染症の影響によるイベントの中止などがあった一方、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等を活用した宿泊助成やプレミアム付商品券など、地域経済活動の回復を図った事業を多数実施したことによる。教育費は、前年度比7,420円の増で、主にGIGAスクール構想の実現に向けた取組みとして実施した、児童生徒1人1台端末の整備や校内通信設備の整備などによる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり726,755円となっている。補助費等は、住民一人当たり227,118円となっており、前年度から倍増している。これは、特別定額給付金をはじめとし、市内事業者に対する支援金や地域経済活動の回復を図るための補助金等、新型コロナウイルス感染症対応に要した各種補助等により大きく増額したことによる。普通建設事業費は、住民一人当たり46,475円となっており、類似団体平均を大きく下回っているものの、前年度から増加した。これは、令和元年度に実施設計を行った男鹿駅周辺整備事業の本体工事や、大規模肉用牛団地整備事業費補助金の増加による。物件費は、住民一人当たり85,180円となっており、類似団体平均を下回っているものの前年度より増加している。これは、教育用ICT機器等の整備や家庭用ごみ袋有料化に係る委託料のほか、前年度に引き続き増加したふるさと納税に係る委託料の増などによる。繰出金は、住民一人当たり67,686円となっており、平成29年度以降年々増加している。これは、高齢化により、介護保険特別会計や後期高齢者医療広域連合など、老人福祉に係る繰出しが増加していることによる。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄財政調整基金は、不測の事態に備え、標準財政規模の15%以上を確保することを目標としており、平成24年度から29年度まで減少し続けていたが事業の取捨選択等により、目標数値まで増加している。実質単年度収支は、平成29年度まで6期にわたり赤字であったが、3期連続で黒字となった。これは、歳出において、加入している退職手当組合負担金の累積赤字解消のため調整負担金の額が前年度よりも減少したことや、歳入において、地方消費税交付金やふるさと納税等の増があったことなどによる。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄一般会計は、歳出において、新型コロナウイルス感染症対応に係る事業の増などにより大きく増加したが、歳入において、地方消費税交付金や地方交付税等の増などにより、前年度と比較すると増となっている。男鹿みなと市民病院事業会計は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により外来収益が減少したものの、診療単価の適正化、訪問看護事業の立ち上げ、地域包括ケア病床の病棟化など年度後半からは経営改善の取組みにより医業収支の改善が見られ、黒字に転じた。引き続き、診療単価見直しや職員の適正な配置、後発医薬品の積極的活用等の取組を継続し、経営改善に努める。下水道事業会計は、一般会計からの負担金・補助金の繰入れにより黒字となっているが、経常収益の30%以上が一般会計からの繰入れに依存している状況にあるため、経営戦略に合わせて経費の削減を図るとともに、下水道の加入促進を進め、使用料収入の増加に努めることとしている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄元利償還金は、平成27年度から28年度にかけて実施した船川第一小学校整備事業の元金償還が開始したことなどにより、前年度と比較して増加している。利率見直しや、第4次男鹿市行政改革大綱において投資的経費に係る地方債単年度発行額の上限を定めることにより抑制を図っているものの、令和3年度以降、船越小学校の大規模改修や児童施設の新設等、大きな建設事業を予定していることから、借入額が増加することに伴い、元利償還金も増加すると見込まれる。
分析欄:減債基金満期一括償還の地方債を発行していないため、該当する数値なし。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄○一般会計等に係る地方債の現在高第4次男鹿市行政改革大綱に基づき地方債の発行の抑制を図っていること、また既発債の償還終了により残高は減少している。○公営企業債等繰入見込額公営企業債発行を伴う事業費が減少傾向にあることにより、繰入見込額も減少している。○退職手当負担見込額退職者が多かった前年度と比較すると増加しているが、職員数の減等により、負担見込額は減少傾向にある。○充当可能基金投資的経費の減や交付金の増などにより、基金の積み増しを行うことができ、残高は増加した。今後も充当可能基金残高の確保に努めるほか、地方債残高の減少に引き続き努め、将来負担の軽減を図っていく。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)男鹿駅周辺整備事業の財源として地域振興基金を5,765万円取崩した一方、財政調整基金は決算剰余金の増に伴う積立てと、過疎地域自立促進基金は過疎対策事業債を原資とした積立てにより増加し、基金全体では5億3,900万円の増加となった。(今後の方針)基金残高は、増加傾向にあるものの、令和3年度以降に船越小学校の大規模改修や児童施設の新設等、大きな建設事業を予定していることから、特定目的基金を積立てるとともに、財政調整基金においては、不測の事態に備え適正な額を確保するよう努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)歳出において、退職手当負担金や投資的経費の一般財源が減少したことや、歳入において、交付税や地方消費税交付金、寄附金等が増加したため残高が増加したものである。(今後の方針)事業の取捨選択や公共施設の適正管理を推進し基金に頼らない財政運営を行い、標準財政規模の15%以上の財政調整基金確保に努めることとしている。
減債基金
減債基金
(増減理由)取崩し及び積立てを行っていないため増減なし。(今後の方針)長らく取崩し及び積立てを行っていなかったが、普通交付税において、令和3年度の臨時財政対策債の一部の償還に要する経費の財源を措置するため、同年度に限り、「臨時財政対策債償還基金費」が設けられたことから、相当分を積立て、後年の償還時に取崩しを予定している。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯の強化及び地域振興に資する施策の推進・過疎地域自立促進基金:地域医療の確保、住民の日常的な移動のための交通手段の確保、集落の維持及び活性化その他の住民が将来にわたり安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現など過疎地域の自立に関する施策の推進・森林環境譲与税基金:森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律第34条第1項各号に掲げる施策に要する経費。令和元年度に新たに設置。・教育施設整備基金:市の学校施設及び社会教育施設の整備の推進・観光施設基金:市が設置する観光施設の良好な管理運営の推進(増減理由)・地域振興基金:男鹿駅周辺整備事業に充当するため、5,765万円を取崩したことによる減。・過疎地域自立促進基金:過疎対策事業債を原資とし、8,600万円積立てしたことによる増。・森林環境譲与税基金:森林環境譲与税を基に1,999万円積立て、森林環境譲与税活用事業の財源として740万円取崩したことにより、全体で1,200万円の増となった。・観光施設基金:温浴ランドおが温水ボイラー更新工事に充当するために、基金残高全額228万円を取崩したことによる減。(今後の方針)・地域振興基金:男鹿駅周辺整備事業へ充当するための取崩しを予定・過疎地域自立促進基金:過疎対策事業債を原資として積立て、公共施設等総合管理計画に基づく事業の財源として取崩しを予定・森林環境譲与税基金:森林環境譲与税を原資として積立て、森林管理の意向調査を経て森林整備や人材育成、木材利用の促進や普及啓発に係る事業の財源として取崩しを予定・観光施設基金:令和2年度で廃止
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成28年度から30年度まで、固定資産台帳は整備されているが、施設類型別の精査が必要なため数値が算出されていない。類似団体平均と比較して低い水準ではあるものの、昭和40・50年代に建設した公共施設の多くが耐用年数を超過し、老朽化が進んでいる。既に策定済みの男鹿市公共施設等総合管理計画に加え、令和2年度には個別施設計画を策定したところであり、今後、同計画に基づき、予防保全型の維持管理による公共施設の長寿命化を図るとともに、統廃合を含めた再配置による質・量の最適化に取り組んでいく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成30年度以降、債務償還比率は改善傾向にあり、令和2年度は類似団体平均値を下回った。改善している主な要因としては、将来負担額において、一般会計及び公営企業会計の地方債現在高の減があったことや、充当可能財源において、財政調整基金など基金残高の増などがあったことによる。令和3年度以降は、認定こども園建設や小学校大規模改修工事など、複数の大規模な建設事業を予定しており、将来負担額の増加が見込まれる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
平成28年度から30年度の固定資産台帳は整備されているが、施設類型別の精査が必要なため数値が算出されていない。将来負担比率は、類似団体平均を上回っているものの、既発債の償還終了及び地方債の発行抑制、基金残高の確保などの取組により、前年度と比較し17.6%改善している。今後は男鹿市公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、予防保全型の維持管理による公共施設の長寿命化を図るとともに、統廃合を含めた再配置による質・量の最適化に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体平均を上回っているものの、既発債の償還終了及び地方債の新規発行抑制により、両比率とも改善傾向にある。今後、認定こども園建設事業や、小中学校の統廃合に伴う建設事業など、複数の大規模な建設事業が予定されていることから、多額の地方債の新規発行及びそれに伴う地方債残高の増加が見込まれるが、引き続き、適切な地方債発行及び既往債の償還に取り組むとともに、将来人口推計等を踏まえ、事業の費用対効果を検証しながら将来負担の軽減に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
平成28年度から30年度の固定資産台帳は整備されているが、施設類型別の精査が必要なため数値が算出されていない。類似団体平均と比較して有形固定資産減価償却率が低いのは道路、橋りょう・トンネル及び港湾・漁港であるが、道路については、供用開始年月日が不明なものについて、昭和50・60年代に供用開始としており、結果的に低い状況となっている。橋りょう・トンネルについては、平成12年に全線開通したなまはげライン上に建設した6基の橋りょうが、全体取得価格の約1/2を占めていることから低くなっている。また、漁港については、3年以内の改修工事のみ固定資産台帳に計上したことから、償却率が低く算定されている。一方、認定こども園・幼稚園・保育園及び学校施設は、建設から30年以上経過したものが多く、類似団体平均を上回っている。今後、児童・生徒数の減少に伴う保育・教育施設の統廃合を視野に入れた認定こども園や小中学校の建設事業を予定していることから、償却率が減少することが見込まれる。公営住宅は、類似団体平均を大きく上回っているが、これは昭和40年~50年代に建築された住宅が多いことが要因となっている。今後は住宅需要の動向等を見極めながら、住宅マスタープランに基づく住宅の建替えや用途廃止について検討していく。公民館についても、建設から30年以上経過した施設が多いため類似団体平均と比較して高い水準にある。今後は施設の利用状況等を踏まえ、集約化について検討していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
平成28年度から30年度の固定資産台帳は整備されているが、施設類型別の精査が必要なため数値が算出されていない。図書館は市内に1施設のみで、建設から40年以上経過しているため、類似団体平均と比較して償却率が非常に高くなっている。一般廃棄物処理施設については、81.8%となっており、昭和50年代に建設され、現在では稼働していない廃棄物焼却施設が比率を引き上げる要因となっている。体育館・プールは、平成17年に建設した総合体育館が含まれているため、類似団体平均を若干下回っているものの、建設から3、40年以上経過した体育館等が多く老朽化が進んでいる。福祉施設は、69.0%と類似団体平均を上回っており、昭和50年代に建設された老人憩いの家などが比率を引き上げる要因となっている。消防施設についても92.9%と高い数値になっており、昭和30年代から平成初期に建設された消防器具置場が約50施設あることから、比率を引き上げる要因となっている。市民会館は76.9%となっており、コミュニティセンターや文化会館が建設から約40年経過して老朽化が進んだことが、比率を引き上げる要因となっている。庁舎については、本庁舎が建設後50年近く経過していることから、償却率が高くなっているものの、令和2~4年度にかけて大規模改修を実施するため、今後、減少が見込まれる。今後も各施設において、男鹿市公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、施設の予防保全管理による公共施設の長寿命化等を図り、計画的な維持管理に努めるとともに、より効果的・効率的な市民サービスを提供できるよう、新設や統廃合、集約化・複合化、解体など、適切な施設の整備に努める。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,536百万円の減少(△1.9%)となった。金額の変動が大きいものはインフラ資産(固定資産)であり、公共施設等の老朽化による減価償却累計額が増加していることが主な要因となっている。一方、流動資産が増加しているが、決算剰余金の増加等により財政調整基金積立額が取崩額を上回り、基金残高が増加したことなどが要因となっている。負債総額は前年度末から1,020百万円の減少(△6.2%)となった。金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)であり、発行を抑制したことや償還が進んだことが主な要因となっている。今後は、男鹿市公共施設等総合管理計画に基づく長寿命化や、統廃合等について適切に実施していくほか、事務事業の見直しによる経費節減に引き続き取り組み、適切な基金残高の確保に努める。全体の資産総額は前年度末から1,693百万円減少(△1.5%)し、負債総額は前年度末から1,905百万円減少(△4.4%)した。資産総額は、特別会計の現金預金や未収金、公営企業会計の有形固定資産などを計上していること等により、一般会計等と比較し30,546百万円多くなるが、負債総額も下水道事業や病院事業などの公営企業会計における未償還企業債により26,357百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は18,783百万円となり、前年度より3,157百万円の増加(+20.2%)となった。大幅に増加した主な要因は、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として、1人につき10万円を支給した特別定額給付金によるものである。また、業務費用のうち物件費において、令和2年度に家庭系ごみ有料化に伴いデザインを刷新した、指定ごみ袋製造費の増なども増加の要因となっている。同項目や維持補修費、減価償却費を含む物件費等は、純行政コストの33.4%を占めているため、施設の集約化に着手するなど、公共施設等の適正管理による経費の縮減に努める。また、移転費用においては、前述した給付金のほか、他会計への繰出金(4,153百万円)が多く、下水道事業会計や男鹿みなと市民病院事業会計などの公営企業会計に対する負担金・補助金が経常費用を引き上げる要因となっているが、経営状況から短期間で負担金・補助金を減少させることは難しく、今後も同様の傾向が続くと考えられる。全体の経常費用では、病院事業における医師や看護師などを含む人件費、ガス事業におけるガス製造費などを計上しており、純経常行政コストでは一般会計と比較し、7,663百万円多くなっている。連結の経常費用では、秋田県後期高齢者広域連合の補助金等が計上されており、全体の純経常行政コストと比較し、4,335百万円多くなっている
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(17,833百万円)が純行政コスト(18,411百万円)を下回っており、本年度差額は△578百万円となり、純資産残高は515百万円の減少となった。これは、令和2年度に給付した特別定額給付金のほか、公営企業会計に対する負担金や生活保護費などの社会保障給付、公共施設の老朽化による減価償却費など、経常費用に占める割合が高いことなどが主な要因となっていることに加え、人口減による税収等の減少も影響している。今後も公営企業会計における経営の健全化に努めるほか、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿命化や統廃合を実施していく。また、高齢化の進行により社会保障給付の増加が予想されるため、疾病予防事業や健康づくり対策事業など各種事業を推進し、純行政コストの縮減に努める。全体では、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計における保険料を税収等へ計上しており、一般会計等の純資産残高と比較し4,187百万円多くなっている。連結では、秋田県後期高齢者広域医療連合の国県等補助金が含まれており、全体の純資産残高と比較し1,655百万円多くなっている。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、前年度と比較すると、業務活動収支は、収入のうち地方消費税交付金や地方交付税、ふるさと納税寄附金などで増収となったことなどにより+547百万円となったが、投資活動収支では、国県等補助金収入を伴わない男鹿駅周辺整備工事などにより△386百万円となっている。また、財務活動収支は、同工事にかかる地方債の発行などにより+210百万円となった。令和3年度以降も庁舎の大規模改修や子ども園の建設など大規模な建設事業を複数予定しており地方債の発行が見込まれることから、財務活動収入は、比較的高い水準で推移することが予想される。全体について、業務活動収支では男鹿みなと市民病院事業会計における医業収益や、上水道事業会計における水道使用料などを計上しており、一般会計等と比較し、1,238百万円多くなっている。また、投資活動収支では下水道事業会計における管渠造成工事やガス事業会計におけるガス管布設替工事などにより、△1,581百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還が地方債発行収入を上回ったことから、△1,109百万円となっている。連結について、業務活動収支では株式会社おが地域振興公社における営業収益などが含まれており、全体と比較し300百万円多くなっている。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
歳入額対資産比率については、新型コロナウイルス感染症対策に係る補助金の増などにより、歳入総額が大幅に増加しているものの、住民一人当たり資産額と同様に類似団体平均値を上回っている。これは、人口や歳入規模に対し、保有する公共施設が多く管理する道路延長が長いことが主な要因となっている。また、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を下回っているものの、供用開始日が不明な道路について、供用開始日を昭和50・60年代にかけて設定していることが影響していると考えられ、実際の償却率は高い状況に相違ない。加えて、道路を除く公共施設においても、全体的に老朽化が進んでいる状況である。今後は男鹿市公共施設等総合管理計画に基づく公共施設等の長寿命化や、統廃合を実施していく。なお、当市ホームページで公表している分析においては、令和3年3月31日時点の人口を用いている。
2.資産と負債の比率
純資産比率が類似団体平均を上回っているのは、資産について、保有する公共施設が多く、管理する道路延長が長いことに加え、供用開始日が不明な道路について、供用開始日を昭和50・60年代にかけて設定していることが、要因の一つとして考えられる。また、負債のうち地方債の残高が、第4次男鹿市行政改革大綱に基づき、地方債単年度発行額の抑制を行っていることと併せて地方債の償還が進んでいることにより減少していることも主な要因になっている。しかし、公共施設については老朽化が進んでいることから、男鹿市公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿命化や統廃合について実施していく。純資産残高は、純行政コストが税収等の財源を上回ったことなどから、前年度末と比較し515百万円減少している。今後は健康づくり対策事業などの推進や、公営企業会計の経営健全化に努め、行政コストの縮減を図る。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、新型コロナウイルス感染症対策事業の増などにより大幅に増加し、依然として類似団体平均を上回っている。これは、分母となる人口が減っていることに加え、高齢化による社会保障給付の増加や、補助金等のうち、公営企業会計に対する負担金・補助金が多額になっていることによる。今後も高齢化の進行などにより、純行政コストの増加が予想されることから、疾病予防事業などを推進するほか、公営企業会計においては一般会計に依存しない健全な経営に努める。なお、当市ホームページで公表している分析においては、令和3年3月31日時点の人口を用いている。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均を下回っている。これは、分母となる人口は減少傾向にあるものの、第4次男鹿市行政改革大綱に基づき、地方債単年度発行額の抑制を行っていることと併せて地方債の償還が進んでいることにより、地方債残高が減少しているためである。しかし、令和3年度以降は、人口減に加え、庁舎の大規模改修や子ども園の建設など大規模な建設事業を複数予定しており地方債発行額の増加が見込まれることから、横ばいもしくは増加に転じることが予想される。なお、当市ホームページで公表している分析においては、令和3年3月31日時点の人口を用いている。基礎的財政収支の業務活動収支の増加は、税収等収入のうち、地方消費税交付金や地方交付税、ふるさと納税寄附金などで増収があったことによる。投資活動収支の赤字の増加は、男鹿駅周辺整備工事や大規模肉用牛団地整備事業費補助金などによる。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、前年度と比較し0.2%減少し、類似団体平均を下回っている。これは、経常収益において、令和2年7月より家庭系ごみ有料化を開始したことから手数料が増収したものの、経常費用において、新型コロナウイルス感染症対策に係る費用が大幅に増となったことから、比率が減少したものである。今後も高齢化の進行、公共施設の老朽化等による経常費用の高止まり傾向が避けられないことから、男鹿市公共施設等総合管理計画に基づく施設の長寿命化や統廃合を進めるほか、疾病予防事業や健康づくり対策事業などを推進する。
類似団体【Ⅰ-1】
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