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人口の推移
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
地方交付税が歳入の約4割を占める極めて脆弱な財政構造で、市税については大きな増額が見込めない状況であり、財政力指数は類似団体平均と比較しても大幅に下回る状況となっている。今後は、人口減少などの影響もあり、税収をはじめとする自主財源の大幅な増加は期待できない状況であることから、行財政運営戦略に基づき、さらなる行財政運営の効率化を推進するとともに公共施設マネジメントの実施など、歳出の削減を図り、財政基盤の安定化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
歳入の多くを占める地方交付税が前年に比べ5.3%増となり、また歳出においても新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う事業費の執行残や、病院事業会計への補助金の圧縮が図られたことにより、経常収支比率は前年度比1.4%減の98.1%となったが、依然類似団体平均より高い水準となっている。今後も公債費の増加が見込まれることから、行財政運営戦略に基づく事業アセスメントサイクルの実施のほか、ありとあらゆる歳出改革を行うなど、行財政運営の効率化をより一層進めることで、財政基盤の強化に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
本市は、過去2度にわたり合併を行っていることから行政面積が広く、支所地区が4地区あり、集落における行政サービスの低下を招かないような職員体制をとっている。そのため、類似団体と比較すると人口一人あたりの職員数が多く、人件費・物件費等は、平均を上回る状況となっている。今後においては、業務のアウトソーシングを推進し行政のスリム化を図るほか、組織体制を見直し機構改革を実施することで、引き続き適正な定員管理を図る。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、100を下回っており、類似団体平均と比較すると令和2年度で大幅に減少している。主な要因は、令和2年度に策定した財政健全化実行計画における職員給与の独自削減が反映されているため。今後においても人事院勧告に基づいた給料体系を基本に適正な給与管理を実施していく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数は、26年度から5ヵ年間の新定員適正化計画を着実に推進した。今後においては、財政健全化実行計画に基づき、、効率的で質の高い市民サービスをめざした組織改革を進め、適正な定員管理に努める。また、業務のアウトソーシングを推進することで、さらなる行政のスリム化を図る。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
近年は、利率が低く推移している状況であるが、大型事業の財源となった起債の償還が本格化しているほか、今後は庁舎改築事業で活用した合併特例事業債の償還が始まることから、実質公債費比率の大きな上昇が見込まれる。公共施設マネジメントに取り組むとともに、債務償還バランスを指標として、緊急度や住民サービスのニーズを総合的に判断し事業選択を行うことで、起債発行の抑制に努め、財政硬直化の解消を図る。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
本市は、広大な行政面積と過去2度の合併を実施した経過から集落が点在しており、各地区において公共施設、インフラ整備を実施してきたことから地方債残高が多い状況にあり、将来負担比率が類似団体平均と比べ大きく上回っている状況である。今後は、令和2年度に策定した士別市財政健全化実行計画で定めた起債の発行額を上限とすることで、公債費の抑制を図るほか、経常的経費の見直しを図ることにより、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は同水準となっている。令和2年度決算から会計年度任用職員にかかる報酬、給与等の性質別分類が物件費から人件費に変更されたことにより、前年比4.9%の増となっている。今後においても機構改革の実施と業務のアウトソーシングを図ることにより、引き続き適正な人員配置に努め、経費の抑制を図る。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、類似団体を下回っている。昨年度数値から大幅に減少しているが、これは令和2年度決算から会計年度任用職員にかかる報酬、給与の性質別分類が物件費から人件費に変更されたことが主な要因となっている。今後も、公共施設マネジメント計画のもと、公共施設の必要性や規模などの検証を行い、効率的な市政運営に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較すると低くなっている。要因としては、人口減少に伴う対象者の減少や生活保護世帯が減少していることが挙げられる。
その他
その他の分析欄
類似団体平均を上回っている状況となっている要因としては、行政面積が広いことに加え豪雪地帯であることから、道路除排雪経費が多いことが挙げられる。また、施設の老朽化が進み、維持補修経費が多額になっていることから、今後においては、公共施設マネジメント計画のもと、公共施設の規模の検証と施設の長寿命化に向けた計画的な維持補修を行い、効率的な市政運営に努める。また、繰出金は、繰出基準に基づき適正な支出に努めている。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等の経常収支比率が類似団体平均を下回っているが、病院事業会計および消防庁舎改築に伴う補助金が令和2年度で減少したことが要因となっている。病院事業会計における収支不足額は、繰出基準の新たなルール化を図る中で補てんしており、負担のあり方の検証と、経営健全化に向けた取り組みを一層進める。また、策定した「補助金適正化ガイドライン」を着実に実行し、すべての補助金の見直しを継続する。
公債費
公債費の分析欄
公債費は利率が低く推移している状況であるが、環境センター建設事業や上士別小中学校建設事業など大型事業の実施に伴う元金償還が本格化した影響から、類似団体平均を大きく上回っている。今後は、「士別市財政健全化実行計画」を着実に実行するなかで、緊急度や住民サービスのニーズを総合的に判断し事業選択を行うことで、持続可能な財政バランスの維持に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
大型建設事業の実施に伴う元金償還が開始した影響から、公債費の比率が高くなったことにより、類似団体平均を下回る状況となっている。今後は上記分析欄で示したとおり、行財政運営戦略に基づき経費の縮減を図り、効率的な市政運営に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
議会費・消防費は、30年度から2カ年で実施した庁舎及び消防庁舎の改築工事に伴い、令和元年度で大きく増加していたが、当該工事が完了したことに伴い大幅に減少している。総務費・商工費は、新型コロナウイルス関連の給付金類の支出に伴い上昇している。公債費は、環境センター建設事業や上士別小中学校建設事業など大型事業の実施に伴う元金償還が本格化している影響で増加している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は住民一人当たり1,047,925円で、類似団体平均と比べると、人件費及び維持補修費が高い水準となっている。この要因としては、行政面積が広く集落が点在しているため公共施設数が比較的多く、広大な市域全体の行政サービスを維持するために人口1人当たりの職員、会計年度任用職員が多いことに加え、施設の老朽化に伴う維持補修や道路の除排雪に要する支出が多額になっていることが挙げられる。普通建設事業費は、30年度から2カ年で実施した庁舎及び消防庁舎の改築工事のほか中心市街地活性化事業の着手に伴い大幅に増加していたが、令和2年度については当該工事が完了したことにより大幅に減少した。公債費は、環境センター建設事業や上士別小中学校建設事業など大型事業の実施に伴う元金償還が本格化している影響で大きく増加している。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄
実質収支は、毎年一定の黒字を確保しており、令和2年度においては、28年度から4年連続で実施していた財政調整基金の繰入を行わず黒字を確保できた。今後も公共施設マネジメント計画のもと公共施設の適正化による市政運営の効率化を図るとともに、行財政運営戦略および令和2年度に策定した財政健全化実行計画に基づき、行財政運営の一層の効率化・簡素化を進めることが肝要である。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄
本市財政状況は、依然として市税をはじめとする自主財源の割合が極めて低く、毎年一定の黒字を確保しているものの、多くを国庫支出金や市債などの依存財源に頼る状況となっており、特に地方交付税が歳入の約4割を占める脆弱な財政基盤となっている。病院事業においては、「病院経営改革プラン」に基づき、職員の「意識覚醒」を進めるなかで経営の改善が図られている。30年度から地方公営企業法の全部適用へ移行してきたが、引き続き医療を取り巻く情勢の変化に迅速かつ柔軟に対応し、より自律的な経営を行うことで、一層の経営の健全化を図る。
実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
利率が低く推移している状況であるが、環境センター建設事業や上士別小中学校建設事業など大型事業の実施に伴う元金償還が本格化している影響から、類似団体平均を大きく上回っている。近年は、庁舎改築事業など大型公共事業の実施により新規起債発行額が元利償還金を上回っているため、今後も公債費が増加し、実質公債費比率が上昇することが予想されるが、財政上有利な起債を活用することで、将来の財政負担の軽減を図っている。
分析欄:減債基金
大型公共事業の実施により、今後、公債費の増加が見込まれることから、将来の償還財源の確保を図るために、計画的に執行する見込み。
将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
本市は行政面積が広く、集落が点在しているため、各地区において施設整備や下水道などのインフラ整備を実施してきたことにより、地方債現在高が多くなっている。近年は、庁舎改築事業をはじめとする大型公共事業の実施に伴い、起債の新規発行額が償還元金を上回り、地方債現在高が増加傾向にあるが、財政上有利な起債を活用することで、基準財政需要額算入見込額が比例して増加している。将来の世代に過度な負担を残さないよう、毎年の新規起債発行額を抑制し、将来負担比率の抑制を図る必要がある。
基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・財政調整基金については令和2年度決算剰余金の一部及び基金運用利子等を積み立てた結果、前年比600万円増となった。また、基金全体としては、まちづくり総合計画に基づきその他特定目的基金の計画的な活用を図った結果、約2億1,800万円の減となった。(今後の方針)・引き続き年度間の財源不均衡を調整するため財政調整基金の取崩しを予定しているが、令和2年度に策定した「士別市財政健全化実行計画」に基づく健全化方策を着実に実行し、基金の確保に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和2年度決算については、収支不足が生じなかったため繰入を実施していない。(今後の方針)・年度間の財源の不均衡を調整するため、令和10年度までは減少する見込みとなっている。
減債基金
減債基金
(増減理由)・起債償還元金に充てるために取崩しを行ったため。(今後の方針)・決算剰余金の額に応じて計画的に積立てを行う。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・合併特例基金:合併した旧市町の地域の振興・地域福祉基金:在宅福祉の普及向上、健康及び生きがいづくりの推進その他の地域福祉の向上・ふるさと創生基金:ふるさとの活性化(増減理由)・合併特例振興基金:庁舎改築事業のため取崩ししたことによる減少・地域福祉基金:子ども、高齢者及び障がい者の生活支援等に係る事業のために取崩したことによる減少・私の士別・あたなのふるさと応援基金:ふるさと応援寄附金の寄附目的に応じた事業に活用するために取崩したことによる減少(今後の方針)・私のしべつ・あなたのふるさと応援基金について、寄附目的に沿った事業に活用し、基金残高が過大にならないよう運用する。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
多くの施設が、高度経済成長期後の昭和50年代からバブル期終盤の平成3年頃にかけて建設したものであり、これらは建設後30年を経過している。今後は、適切な維持管理や施設の統廃合等を含めた施設の最適化を図るため、改訂した公共施設マネジメント計画のほか、新たに策定した公共施設再編プランを着実に推進する。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
本市は、経常収支比率が高く、償還財源が少ないことから、類似団体と比較して非常に高い数値となっている。債務償還可能年数が平均償還期間を上回ることがないよう、経常経費の縮減に努め、財政状況の改善を図る。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
本市は、広大な行政面積と過去2度の合併を実施した経過から集落が点在しており、各地区において公共施設やインフラ整備を実施してきた。事業費の財源に要した多くの起債残高を抱えている状況にあり、類似団体平均と比べ将来負担比率が大きく上回っている状況である。有形固定資産減価償却率は、令和2年度に新庁舎の供用を開始し固定資産が大きく増加したものの減価償却額が上回り微増している。また、庁舎以外の多くの施設が建設後30年を経過していることから、維持補修経費の増加が見込まれる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
財政上有利な起債を活用することで、将来の財政負担の軽減を図っているが、環境センター建設工事や新庁舎建設工事など大型事業を実施してきたことから、起債残高と償還額の増加に伴い、実質公債費比率が令和4年度をピークに悪化する見込みとなっている。両比率とも類似団体平均と比較すると高い状況となっているが、令和2年度に策定した「財政健全化実行計画」を着実に推進することで減少していく見込みとなっている。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
本市は、行政面積が広く、過去2度の合併を実施した経過から集落が点在しているため、一人当たりの施設面積が類似団体の平均値より高い傾向にある。公民館以外の施設については、老朽化に伴う改築事業により類似団体と比較し減価償却率が低くなっているが、今後、新たな施設の建設等は計画していないため増加していく見込みとなっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
公共施設の多くが、高度経済成長期後の昭和50年代からバブル期終盤の平成3年頃にかけて建設したものであり、類似団体の平均値と比較して、減価償却率が高い傾向にある。また、庁舎及び消防施設は類似団体と比較して非常に高い償却率を推移してきたが、令和元年度に新消防庁舎が竣工し、令和2年度に市役所新庁舎が供用開始となったことで減価償却率が大きく低下した。
財務書類に関する情報①(2020年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等の資産総額は、減価償却累計額が▲2,271百万円となったことなどにより、前年度に比べ2,838百万円(▲3.1%)減少となった。また、環境センター建設事業などの大型建設事業の財源とした起債償還が開始となったことで、一般会計等の地方債の償還額が発行額を上回り、負債総額が減少している。今後においても、庁舎改築事業に伴う起債償還が開始となるため減少していく見込みとなっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、令和2年度の純経常行政コストは17,736百万円となり、前年度比2,042百万円の増加(13%)となった。要因としては、物件費等の業務費用が前年比869百万円増加したことに加え、特別定額給付金事業をはじめとする移転費用が1,188百万円増加している。移転費用の増加要因としては、特別定額給付金事業や「まちなか交流プラザ」の建設にあたり事業補助を行ったことなどが挙げられる。多くの施設が、高度経済成長期後の昭和50年代からバブル期終盤の平成3年頃にかけて建設したものであり、今後は、「公共施設マネジメント計画」に基づき施設の適切な維持管理や再編を推進し、経費の削減を図る。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、令和2年度の税収等の財源(16,101百万円)が純行政コスト(17,720百万円)を下回ったことから、本年度差額は▲1,619百万円となり、純資産残高は1,604百万円の減少となった。地方税は、今後大きな伸びを見込めず、一方で、労務単価の上昇に伴う委託料の増、電気代や燃料単価の高騰などによる物件費の増、公共施設の老朽化に伴う維持補修費の増加が想定されており、令和2年度に策定した「財政件健全化実行計画」に基づき、事務事業の再編などあらゆる歳出の見直しから、抜本的な体質改善を断行し持続可能な財政運営基盤を構築する。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等の令和2年度資金収支について、業務活動収支においては特別定額給付金事業をはじめとする移転費用が増加した一方、新型コロナウイルス感染症に伴う交付金や補助金により業務収入が増加し、前年度比1,284百万円増の1,374百万円となった。財務活動収支は、地方債償還額が地方債発行収入を上回ったことから1,216百万円となっており、資金収支全体としても地方債に依存しない財政運営を行えたと分析している。今後においても、「行財政運営戦略」及び「財政健全化実行計画」に基づき、行財政改革を更に推進し、基金に頼らない持続可能な財政基盤を構築する。
財務書類に関する情報②(2020年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく上回っているのは、過去2度の合併を実施した経過から、行政面積が広く集落が点在しており、各地区における公共施設、インフラ整備を実施してきたことが要因として挙げられる。有形固定資産減価償却率は、令和2年度に新庁舎の供用を開始し固定資産が大きく増加したものの減価償却額が上回り微増している。また、庁舎以外の多くの施設が建設後30年を経過していることから、維持補修経費の増加が見込まれる。引き続き「公共施設マネジメント計画」及び「財政健全化実行計画」に基づき、施設の適切な維持管理や最適化を推進する。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均と同程度であり、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少したものの、減価償却等による固定資産の減で0.3%増加している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、「行財政運「営戦略」及び「財政健全化実行計画」に基づき、行政コストの圧縮を図る。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、また、昨年度に比べて増加している。令和2年度に大きく増加した要因は、新型コロナウイルス感染症に伴う特別定額給付金事業が大きな要因となっている。また、純行政コストのうち、人件費、物件費及び維持補修費が、類似団体と比べて高い水準となっており、この要因としては、行政面積が広く集落が点在しているため、公共施設数が比較的多く、公共施設の指定管理料や委託料の支出が増えていることと施設の老朽化に伴い維持補修に要する支出が増えていることが挙げられる。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく上回っているが、負債合計は昨年度に比べ12億3,330万円減少している。これは「環境センター建設事業」などの大型建設事業の財源とした起債償還が開始となったことが大きな要因である。今後においても、「庁舎改築事業」などの起債償還が開始となるため減少していく見込みとなっている。負債の増加は後年度の負担増につながるため、将来世代に過度な負担を残さないために、引き続き債務償還バランスに留意した財政運営をする必要がある。また、近年は交付税措置が受けられる有利な条件の起債を優先して活用しているため、起債残高の約7割は後年度において交付税によって措置されることとなる。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は前年度から0.5%減少し、類似団体平均を上回っている。経常収益において15百万円増加したものの、新型コロナウイルス感染症に伴う特別定額給付金事業等の影響で経常費用は昨年度から2,057百万円の増加となった。今後も老朽化施設の維持補修費の増が見込まれることから、「公共施設マネジメント計画」に基づき、老朽化した施設の長寿命化や最適化を図ることで経常費用の削減に努める。使用料・手数料については、受益者負担の公平性を確保する観点から、施設の維持管理コスト等をもとに定期的な見直しを実施する。