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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、前年度及び前々年度と同数であり、類似団体の平均的指数を上回って推移している。しかしながら全国平均、県内平均と比較するといずれも大きく下回り、特に県平均との比較では0.13ポイントも下回っている。数値が改善しない理由としては、人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(令和2年度末34.2%)に加え、企業立地が少なく、市税収入の82%超を個人市民税と固定資産税が占めるなど、脆弱な財政基盤となっていることが挙げられ、本市の課税客体を鑑みると、短期間での急激な税収の伸びは期待できない状況である。このため、「山梨市総合戦略」において、インフラ整備を実施するとともに積極的な企業誘致を行い、新たな課税客体の創設に取り組むこととしているほか、第4次行財政改革大綱に基づく推進プランにより、税の収納率向上対策、納税者への意識啓発及び差押えの強化等更なる収納率の向上を目指すこととしている。また、歳出においては定員適正化計画に基づく総人件費の削減、未利用財産の処分、指定管理者制度等を活用した民間委託等の推進などを推し進め、財政基盤の強化を図ることとしている。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、前年度数値と比較すると5.3ポイント上昇し、類似団体平均値を4.1ポイント上回っている。数値が上昇した要因としては、経常一般財源は、地方交付税、地方譲与税、地方消費税交付金等が増額となったものの、会計年度任用職員制度の導入、一部事務組合負担金及び既発債償還元金が増加したことが挙げられる。今後も,市税収入の伸び悩み、高齢化等による社会保障関連経費の増加や公債費の増加に伴い、財政の硬直化が予測される。このため、第4次行財政改革推進プラン(令和2年度から令和4年度)では、税の収納率向上(3年間で1千3百万円の効果)、保険料・公共施設料金の収納確保(3年間で1千6百万円の効果)、未利用財産の処分(3年間で1千8百万円の効果)を目標とする。併せて、「指定管理者制度導入」による義務的経費の削減、市債発行額抑制による地方債残高及び公債費の減少、「公共施設等総合管理計画」及び「公共施設マネジメント計画」に基づく公共施設の解体・統廃合等を検討し、施設管理の適正化に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体平均額は下回ってはいるものの、全国平均及び県平均を大きく上回り、前年度と比較すると14,133円の増額となっており、年々増加傾向にある。令和2年度の増加要因は、人件費は会計年度任用職員制度導入により増額となっており、物件費は主にふるさと納税事業に係る経費の増額により増額となっている。主な増員要因である物件費において、ふるさと納税事業に係る経費は、今後もふるさと納税の伸びに比例して増加していくことが予想されるが、指定管理者制度の導入などにより委託化を進め、コストの低減を図るとともに、「公共施設等総合管理計画」及び「公共施設マネジメント計画」に基づき、公共施設の解体・統廃合等を検討し、施設管理の適正化に努めることにより抑制を図っていく方針である。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、前年度数値と比較すると0.5ポイント上回ったが、類似団体平均及び全国紙平均はより低い指数となっている。定員適正化計画の職員計画数を念頭に各年齢階層の定期的な職員採用を実施するとともに各種手当の総点検を実施してより一層職員給与の適正化に努めることとする。また、定年の段階的引き上げによる影響、公務員制度改革の動向や人事院勧告の動向等的確に見極め、市内の民間企業の平均的給与の状況を踏まえながら市民の理解と支持が得られるような給与制度と勤務条件の確立を目指すこととする。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
類似団体平均よりは0.97人下回っているものの、全国平均及び県内平均よりは約1人以上上回っている状況である。本市の職員管理は合併直後の平成17年度に第1次定員適正化計画を策定し、計画期間内(5年間)で約17.4%(-72人)の人員削減を行った。その後、平成22年度以降は第2次定員適正化計画を策定し、更に4.6%(-18人)の人員削減を行い、第3次定員適正化計画では、2.2%(-8人)の人員削減を行っている。今後も定員適正化計画に基づき、多様化する財政需要、住民ニーズ及び新たな事務事業等柔軟に対応できる体制づくりと組織の連携、並びに効率性のある組織の統廃合等引き続き取り組んでいくこととする。また、コスト意識に基づいた質の高い行政サービスを堅持することを前提に、行政が行うべきことを整理した上で「民間にできることは民間へ」移行する取り組み及びICTの導入推進による事務の効率化を図ることとする。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、前年度数値と比較すると0.4ポイント上回り、類似団体平均、全国平均及び県平均を大きく上回り推移している。市債を発行する場合、第2次まちづくり総合計画に基づく旧合併特例事業債や過疎計画に基づく過疎対策事業債を優先させ事業展開してきたことから、控除財源となる災害復旧等に係る基準財政需要額の割合は増加傾向になるものと考えられるが、生活環境に必要な未整備地域の公共投資を継続的に進めていることにより市債残高が高止まりしているほか、一部事務組合の元利償還金が大幅に増加したため、実質公債費比率は高い状況となっている。令和5年度をピークに減少に転ずるものと見込まれるが、今後とも住民ニーズに即した事業の優先度を総合的に判断し、基本的には地方債償還額以上の借入を行わない方針で市債発行額の抑制を図り、一般会計、特別会計及び公営企業会計のいずれにおいても公債費抑制に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は、前年度数値と比較すると29.9ポイント下回り、年々改善傾向にあるが、未だ類似団体平均、全国平均及び県平均を大きく上回り推移している。数値が高い主な要因としては、近年、山梨市駅南地域整備事業など大型の普通建設事業を集中的に実施したことにより、地方債残高が高止まりしていることが挙げれる。今後は、地方債残高及び公営企業債等繰入見込額の減少や充当可能基金の増加などにより、いったんは下降傾向が続くことが見込まれるが、令和5年度以降は、地方債現在高等に係る基準財政需要額算入見込額の減少、収支均衡不足を補うための基金取崩しによる基金残高の減少により、数値は緩やかに上昇していくこと予想される。市債発行額抑制による地方債残高及び公債費の減少や事業実施の適正化を図ることにより、少しでも数値の上昇を抑制し、安全領域を堅持しつつ効率的な財政運営に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費経常収支比率は、会計年度任用職員制度導入による影響から、前年度数値と比較すると3.9ポイント上昇しており、全国平均は下回っているが、類似団体及び県平均は上回っている状況である。これまでも、山梨市行政改革大綱に基づく事務事業の見直し、指定管理者制度の導入を含めた民間委託等の推進、臨時職員の活用及び市民との協働事業・人材育成など効率的な職員配置を進めながら総職員数の縮減及び定員適正化の推進に取り組んできたところであるが、今後も財政的見地から、常勤職員だけでなく、会計年度任用職員も含めた中で定員適正化を図るとともに、ICTの活用等により行政サービスを維持し、多様化する行政需要に柔軟に対応できる体制づくりを行っていく考えである。
物件費
物件費の分析欄
物件費経常収支比率は、前年度数値と比較すると0.6ポイント上昇し、全国平均は下回っているが、県平均及び類似団体平均は上回っている状況である。今後もICT化の推進に伴うシステム保守・使用料等固定経費の増加が見込まれるが、引き続き公園など公共施設の民間委託を進めるとともに、「公共施設等総合管理計画」及び「公共施設マネジメント計画」に基づき、公共施設の解体・統廃合等を検討することにより、更なる経費の削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費経常収支比率は、前年度数値と比較すると0.5ポイント下回り、全国平均は下回っているが、類似団体平均は上回っている状況である。本市は類似団体等に比べ医療機関に恵まれた条件下にあるため、医療扶助費が比較的高くなっており、特に子ども医療費助成制度については、市の重要施策として対象年齢を引き上げて実施おり、令和4年度からは入院・通院ともに高校生まで助成拡大となることから、児童数の減少と反比例し、今後も増加することが想定される。また、障害福祉に係る扶助費についても近年増加傾向にあるため、注視していく必要がある。今後も、重層的支援体制整備事業や高齢者保健事業・介護予防一体的実施事業等を実施することにより、疾病予防及び重症化予防を図り、給付の抑制・適正化に努める。
その他
その他の分析欄
その他経常収支比率は、前年度数値と比較すると1.1ポイント下回り、全国平均及び類似団体平均は下回っているが、県平均は上回っている状況である。数値が改善された主な要因は、簡易水道事業の公営企業法適用化に伴い、繰出金から補助費等へ性質替したことが挙げられるが、介護保険特別会計への繰出金は年々増加傾向を示している。今後も、公営事業会計については、更なる経費節減に努めるとともに独立採算の原則に立ち返った料金の見直し等による健全化を図り、介護保険事業、国民健康保険事業及び後期高齢者医療特別会計については、介護給付費及び医療給付費の適正化を図ることなどにより、一般会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等経常収支比率は、前年度数値と比較すると1.1ポイント上昇し、全国平均は上回っているが、県平均及び類似団体平均は下回っている状況である。数値が上昇した主な要因は、簡易水道事業の公営企業法適用化に伴い、繰出金から補助費等へ性質替したことや一部事務組合の経常的負担金が増加したことが挙げられ、今後も一部事務組合負担金については、一定期間高止まりすることが見込まれる。また、補助費等経常経費に係る市単独助成金事業等については、今後も事務事業評価等の結果を踏まえ、補助金の整理統合を推し進め、引き続き補助金の実施効果等を見極める中で整理・統合していく考えである。
公債費
公債費の分析欄
公債費経常収支比率は、前年度数値と比較すると1.3ポイント上昇し、類似団体、全国平均及び県平均のいずれも上回っている状況である。近年、大型の普通建設事業を集中して実施したことにより、地方債の元利償還金が増加しており、令和5年度までは増加していくことが見込まれているため、それまでは非常に厳しい財政運営となることが予想される。今後は、住民ニーズにあった緊急度・優先度を的確に把握し、第2次まちづくり総合計画に即した事業の選別と実施年度の平準化を図る中で市債発行額を抑制し、健全な財政運営に努める考えである。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費を除く全体の経常収支比率は、前年度と比較すると4.0ポイント上昇し、全国平均は下回っているが、類似団体平均及び県平均は上回っている状況である。令和2年度の大幅な上昇要因は、会計年度任用職員制度導入の影響による人件費の増加であるが、扶助費については近年増加傾向にあり、今後も増加していくことが見込まれるため、疾病予防対策や重症化予防対策等を積極的に実施することにより、給付の抑制及び適正化に努めていく。また、総合的にみると本市の経常収支比率を押し上げているのは公債費にあると考えられるため、引き続き将来推計を見据えた健全な財政運営を行うこととする。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は、住民一人当たり226,604円となっており、類似団体、全国平均及び山梨県平均と比較して一人当たりのコストが高い状況となっている。令和2年度の大幅な上昇は、特別定額給付金給付事業の実施やふるさと納税事業経費の増加等が主な要因であり、今後もふるさと納税寄附額の伸びに比例して事業経費も増加していくことが見込まれる。民生費は、住民一人当たり166,368円となっており、類似団体及び全国平均と比較して一人当たりのコストが低い状況となっているが、山梨県平均と比較すると一人当たりのコストが高い状況となっている。民生費については、近年増加傾向あり、今後も障害児支援費や介護保険特別会計繰出金の増加や子ども医療費助成事業の拡充等により、増加していくこと見込まれる。土木費は、住民一人当たり59,465円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが低い状況となっているが、全国平均及び山梨県平均と比較すると一人当たりのコストが高い状況となっている。ここ数年は増加傾向にあったが、令和2年度は大幅な減少になっている。これは、継続して実施している大型普通建設事業の山梨市駅南地域整備事業の減額や落合正徳寺線事業の終息等が主な要因となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
公債費は、住民一人当たり70,631円となっており、類似団体、全国平均及び山梨県平均と比較して一人当たりのコストが高い状況となっている。これは、近年、山梨市駅南地域整備事業など大型の普通建設事業を集中的に実施したことが要因であり、令和5年度までは増加していくことが見込まれている。このため、今後は、住民ニーズにあった緊急度・優先度を的確に把握し、第2次まちづくり総合計画に即した事業の選別と実施年度の平準化を図る中で市債発行額を抑制し、公債費の減少に努めることとしている。普通建設事業費は、住民一人当たり53,311円となっており、ここ数年減少傾向となってるが、今後は施設の老朽化等に伴い更新整備費の増加が見込まれることから、新規のハード事業の抑制を図る中で財源を確保し、「公共施設等総合管理計画」及び「公共施設マネジメント計画」に基づき、インフラ資産の適切な更新整備を進めていきたい。また、人件費及び補助費等の令和2年度の大幅な上昇は、会計年度任用職員制度の導入や特別定額給付金給付事業の実施などが主な要因である。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄財政調整基金残高は、適切な財源確保と歳出の精査により、取崩しを回避しており近年ほぼ同額で推移している。地方税及び普通交付税等の増加により歳入は増額となったが、歳出も義務的経費等の増加により増額となった。その結果、前年度と比較し実質収支額は127百万円余の減額、実質単年度収支は28百万円余の増額となり、標準財政規模比ではそれぞれ5.50ポイト、-1.20ポイントとなった。実質単年度収支が近年赤字で推移しているため、事務事業の見直し・統廃合など歳出の合理化等行財政改革を推進し、健全な財政運営に努め改善を図る。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄新市発足以降、本市の一般会計及び特別会計はともに実質収支の赤字に転じたことはなく、また、公営企業会計においても余剰資金等があることから赤字には至っていない。分母となる標準財政規模は、標準税収入額等が313百万円余の増額、普通交付税が211百万円余の増額となったことにより、全体としては前年度比較で524百万円余の大幅な増額であった。一般会計は前年度と比較し、実質収支額が減額となったことを受け、実質収支比率は対前年度で1.55ポイント下回る結果となった。水道事業会計は資金剰余額は増額となったが、標準財政規模の増額により、対前年度0.24ポイントの減となっている。介護保険特別会計の実質収支額は前年度決算額104百万円余に対し令和2年度決算額123百万円余となったことにより、対前年度0.13ポイントの増となっている。国民健康保険特別会計の実質収支額は前年度決算額77百万円余に対し、令和2年度決算額101百万円余となったことにより、対前年度0.20ポイントの増となっている。下水道事業会計は資金剰余額が減額となったことにより、対前年度0.11ポイントの減となっている。病院事業会計は流動負債額がなく流動資産額のみの決算額となっているため、安定した経営と考えられる。対前年度0.02ポイントの増となる結果となっている。交通・火災災害共済事業特別会計の実質収支額は共済見舞金等の支出実績額が支出見込額を下回ったことによるものであり、安定した経営内容であるといえる。その他の会計についても基本的には一般会計からの繰出金等により、実質収支額の赤字はないものとなっている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄元利償還金は旧合併特例事業債等の元利償還金が増額となったことから、前年度比較で205百万円の大幅な増額となった。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は簡易水道特別会計への償還に対する繰出金が減額となったことから、前年度比較で19百万円の減額となった。組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等は、甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合の元利償還金が大幅に増額となったことから、前年度比較で54百万円の増額となった。また、控除財源については、道路橋りょう費の元利償還金の減に伴う事業費補正の減額があったが、旧合併特例事業債など災害復旧費等に係る基準財政需要額が増加したため、全体として186百万円の増額となった。元利償還費等、算入公債費等ともに増額となったが、元利償還金の増額が大きかったことから、実質公債費比率は増加へと転じており、今後も令和5年度をピークに公債費の増加などが見込まれることから、数値のさらなる増加が予想されるため、安全領域を堅持しつつ効率的な財政運営に努める。
分析欄:減債基金利用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄一般会計等に係る地方債の現在高は、普通建設事業費の減少に伴い、市債の借入額が減額となったことから、前年度比較で1,122百万円の大幅な減額となった。公営企業債等繰入見込額は、下水道事業及び簡易水道事業における(準元利償還金/元金償還金)の率が減少したことなどから、前年度比較で551百万円の減額となった。組合等の負担見込額は、東山梨行政事務組合の施設建設費の負担減などにより、180百万円の減額となった。退職手当負担見込み額は、一般会計等対象職員数の減により、前年度比較で234百万円の減額となった。設立法人等の負担額等負担見込額は損失補償付債務残高が減少したため、前年度比較で1百万円の減額となった。充当可能財源等は、充当可能基金がふるさと輝き基金などの増額により1,066百万円の増額、充当可能特定歳入が都市計画事業費の減に伴う公債費への充当率の増により63百万円の増額、基準財政需要額算入見込額が旧合併特例事業債及び臨時財政対策債等の地方債現在高の減により、1,087百万円の減額となり、全体としては42百万円の増額となった。これらの結果、将来負担比率は前年度から29.9%改善された。将来負担比率はここ数年改善傾向を示してるが、今後、基準財政需要額算入見込額の減少、収支均衡不足を補うための基金取崩しによる基金残高の減少等による数値の上昇も予想されるため、市債発行額を抑制し、地方債現在高の減少を図ることにより、安全領域を堅持しつつ効率的な財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金及び減債基金は前年度と同額であり、その他特定目的基金については、主にふるさと輝き基金が979百万円の増額、地域振興基金が50百万円の取崩しを行い減額するなど基金全体として951百万円の増額となった。(今後の方針)義務的経費である公債費や扶助費の増加、デジタル化社会推進に伴う物件費の増加などが予想される一方、本市の歳入構造を鑑みると、大幅な歳入の増加が見込めないため、収支均衡不足を補うための基金取崩しによる基金残高の減少が予想される。基金残高の減少は、財政運営及び各財政指標に大きな影響を及ぼすことから、各種事業のゼロベースでの抜本的な見直し、スクラップ・アンド・ビルドの実践、ワイズスペンディングの徹底などによる歳出の削減、市債発行額抑制による地方債残高の減少、市税等の収納強化や地域経済の活性化など歳入の増加につながる取り組みを進める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)預金利子による増額。(今後の方針)義務的経費である公債費や扶助費の増加、デジタル化社会推進に伴う物件費の増加などが予想される一方、本市の歳入構造を鑑みると、大幅な歳入の増加が見込めないため、収支均衡不足を補うための基金取崩しによる基金残高の減少が予想される。今後は新規の借入額を元金償還額以下に抑える、従来の方針に戻し、地方債残高の低減を進める。
減債基金
減債基金
(増減理由)預金利子による増額。(今後の方針)公債費の増加に伴う財政調整基金の取り崩しが予想されるが、地方債発行を抑制することで、減債基金の取り崩しは避けたい。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)その他特定目的金については、各基金の設置目的を鑑み、条例上積立が定められているものについては条例に沿って予算化して積立を行う。(増減理由)その他特定目的基金については、主にふるさと輝き基金が979百万円の増額、地域振興基金が50百万円の取崩しを行い減額するなど全体として951百万円の増額となった。(今後の方針)地域振興基金については、新市まちづくり計画の期間が終了となる令和元年度までに上限額まで旧合併特例事業債を活用して積み立てており、既に積み立てている分については、従来の計画の通り、元金償還が完了している範囲内で取り崩しを行う。ふるさと輝き基金については、ふるさと納税受領年度に基金への積立を行い、翌年度、寄附者の意向に沿った各種事業の財源として取り崩しを行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当市の有形固定資産減価償却率は、全体では類似団体より低い水準であるが、個別施設では、「公営住宅」、「認定こども園・幼稚園・保育所」、「体育館・プール」及び「一般廃棄物処理施設」などが、類似団体よりかなり高い水準であり、老朽化が進んでいることが分かる。今後は、これらの施設の維持管理費が増加することが予想されることから、「公共施設等総合管理計画」の基本方針と、「個別マネジメント計画」、「公営住宅等長寿命化計画」、「学校施設等長寿命化計画」などの具体的方向性を十分に踏まえ、計画的に修繕を行う。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
当市の債務償還比率は、ここ数年改善傾向にあるが、依然として類似団体より高い水準となっている。今後更に数値を改善させるためには、地方債借入額を公債費償還額以下に抑え、地方債現在高を減少させることなどにより、将来負担額や公債費を減少させるとともに、経常一般財源等を増加させるために、新たな課税客体の確保等による市税収入の増加に取り組んでいく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、地方債現在高などの減少、ふるさと輝き基金の増加などにより減少傾向にあるが、依然として類似団体と比べて高い水準となっている一方、有形固定資産減価償却率は、類似団体より低い水準となっている。今後、将来負担比率については、更なる数値の改善を図るため、地方債現在高の減少や充当可能基金の確保に取り組むとともに、有形固定資産減価償却率については、個別施設において、類似団体より比率がかなり高く、老朽化が進んでいる施設もあるため、各個別計画の具体的方向性を踏まえ、計画的な修繕を行うとともに、施設の統廃合・更新・除去などを行うことにより、老朽化対策に取り組み、数値の抑制を図っていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は減少傾向にあるが、実質公債費比率は上昇傾向となっており、どちらの指数も類似団体と比較して高い水準となっている。今後将来負担比率については、地方債現在高の減少や充当可能基金の確保に取り組むことにより、更なる数値の改善を図っていく。実質公債費比率については、今後数値の上昇が予想されるため、地方債新規発行額の抑制や市税収入の増加などによる標準財政規模の増加などに取り組むことにより、数値の抑制及び改善を図っていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「公営住宅」、「認定こども園・幼稚園・保育所」などであり、今後、維持管理経費の増加が懸念されるところである。ただし、「保育所」については、平成25年度までに年次計画により、耐震・大規模改修を完了しており、適切に日々の修繕を行っている。「公営住宅」については、「公営住宅等長寿命化計画」に基づき、今後、計画的に修繕を行うことにより、老朽化対策に取り組んでいく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、「体育館・プール」、「市民会館」、「一般廃棄物処理施設」、「消防施設」などであり、老朽化が進んでいるため、今後維持管理経費の増加が懸念されるところである。ただし、「市民会館」については、平成27・28年度に耐震・大規模改修を行っており、適切に日々の修繕を行っている。「一般廃棄物処理施設」のし尿処理施設については、現在下水道投入方式への大規模改修を進めており、「消防施設」については、消防団の再編計画を進める中で、計画的に消防詰所の建て替えに取り組んでいる。また、今後は各施設とも「公共施設等総合管理計画」の基本方針と、「個別マネジメント計画」や「学校施設等長寿命化計画」の具体的方向性を十分に踏まえ、計画的な修繕を行うとともに、施設の統廃合・更新・除却などを行うことにより、老朽化対策及び数量の適正化に取り組んでいく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から358百万円減少(△0.5%)した。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が84.8%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、公共施設マネジメント計画等に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。また、負債総額が前年度末から1,353百万円減少(△4.7%)した。これは、地方債が前年度末から1,190百万円減少(△5.2%)、退職手当引当金が前年度末から246百万円減少(△7.6%)したことが主な要因である。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、簡易水道事業の法適化に伴い整備された固定資産台帳が反映されたこともあり、資産総額が前年度末から3,839百万円(+4.0%)、負債総額が前年度末から2,430百万円(+5.0%)それぞれ増加した。また、一般会計等と比べて、水道管等のインフラ資産を計上していること等により、資産総額が26,243百万円(+36.0%)多くなっているが、事業費に地方債を充当していること等から、負債総額も22,714百万円(+81.9%)多くなっている。東山梨行政事務組合、甲府・峡東地域ごみ処理施設事務組合等を加えた連結では、資産総額が前年度末から3,831百万円増加(+3.6%)し、負債総額が前年度末から2,200百万円増加(+4.1%)した。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、純行政コストが前年度比4,580百万円増加(+30.2%)した。そのうち、人件費等の業務費用は9,540百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は7,421百万円であり、業務費用の方が移転費用より多い。最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(6,340百万円、前年度比+1,223百万円)であり、純行政コストの32.1%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。全体では、純行政コストが前年度比4,672百万円増加(+20.4%)した。一般会計等と比べて、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が6,665百万円多くなり、純行政コストが7,875百万円多くなっている。連結では、純行政コストが前年度4,205百万円増加(+16.9%)した。一般会計等と比べて、連結対象企業等の事業収益を計上しているため、経常収益が4,588万円多くなる一方、移転費用が10,172百万円多くなり、純行政コストが9,289百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(20,677百万円)が純行政コスト(19,736百万円)を上回ったことから、本年度差額は941百万円となり、純資産残高は995百万円増加(+2.2%)したが、引き続き地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計と比べて税収等が3,241百万円多くなっており、本年度差額は1,037百万円となり、純資産残高は1,341百万円増加(+2.8%)した。連結では、山梨県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が9,520百万円多くなっており、本年度差額は1,172百万円となり、純資産残高は1,563百万円増加(+2.9%)した。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は2,306百万円であったが、投資活動収支については、山梨市駅南地域整備事業等の大型普通建設事業で減額が生じたとなどから、1,274百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△1,124百万円となっており、本年度末資金残高は前年度末から93百万円減少(△11.2%)し、739百万円となった。行政活動に必要な資金を地方債の発行収入によって確保している状況であるため、行財政改革をさらに推進する必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より747百万円多い3,053百万円となり、本年度末資金残高は一般会計等より1,013百万円多い1,752百万円となっている。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率が類似団体平均を下回っているが、当団体では、道路や河川の敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価格1円で評価しているものが多くあることが要因と考えられる。公共施設マネジメント計画等に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。なお、歳入額対資産比率が当団体・全国平均ともに大幅に減少しているが、これは、新型コロナウイルス感染症への対応として講じられた「特別定額給付金事業」や「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金事業」などの国庫補助事業の増加によって歳入歳出共に大幅な増加となったことが要因である。
2.資産と負債の比率
純資産比率が類似団体平均を下回っていて、将来世代負担比率が類似団体平均を上回っている状態が続いている。令和2年度は、純資産比率、将来世代負担比率ともに若干ではあるが改善が見られたため、今後も新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高の圧縮に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストが類似団体平均を下回っているが、前年度比13.7万円増加(+31.2%)している。令和元年度から大幅な増加となっているが、これは新型コロナウイルス感染症対策事業に係る事業費の増加により、純行政コストが増加したことが要因と考えられる。純行政コストのうち、人件費等の業務費用は9,540百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は7,421百万円であり、業務費用の方が移転費用より多い。最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(6,340百万円、前年度比+1,223百万円)であり、純行政コストの32.1%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っているが、前年度比3.2万円減少(△3.8%)した。主な要因として、地方債発行額の抑制および起債償還額の増加に伴う固定負債の減少が考えられる。引き続き公共施設等の適正管理に努めるとともに、起債発行の抑制を含めた経費の縮減に努める。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を大きく上回ったため、2,112百万円となり類似団体平均を大幅に上回った。業務活動収支の主な増加要因は、新型コロナウイルス感染症対応に係る物件費等支出の増加や新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などの補助費等支出の増加、公共施設等整備費の減少とそれに伴う地方債等発行収入の減少が考えられる。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、平成30年度、令和元年度は類似団体平均を下回っていたが、令和2年度からは転じて上回る結果となった。経常費用のうち最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(6,340百万円、前年度比+1,223百万円)であり、経常費用の37.4%を占めている。施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。
類似団体【Ⅰ-1】
夕張市
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