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財政力指数は、県平均を下回っているものの、全国平均を大きく上回る値となっている。平成26年度は24・25年度より0.01ポイント改善し0.79となっている。また、単年度の値では前年度の0.79より0.01ポイント改善した0.80となっている。平成26年度においては、基準財政需要額の伸びを基準財政収入額の伸びが上回り、数値的には改善が見られたが、地方消費税率引上げに伴う地方消費税交付金の大幅な増加などによるものであるため、引き続き、財政基盤の強化に努める。
経常収支比率は、84.5%となり、類似団体平均、全国平均、県平均のいずれと比較しても良好な値となったが、前年度比では0.2ポイント悪化した。これは、分子にあたる経常経費充当一般財源のうち、人件費・補助費等・公債費充当額は減となったものの、物件費・扶助費が増となり、分子全体では増となり、一方、分母を構成する臨時財政対策債発行額が減となったものの、経常一般財源がそれ以上に増加したため、分母全体では増となり、分母の増加分より分子の増加分の方が多かったことによる。引き続き、義務的経費の抑制、税収確保に努め、弾力性のある財政運営を目指す。
人口1人当たり人件費、物件費及び維持補修費の合計額は、全国平均、県平均のいずれと比較しても下回っており、特に類似団体平均と比較すると5万円以上の額下回っている。これは、高い割合を占める人件費と物件費のいずれもが類似団体平均を大きく下回っているためである。しかし、物件費で、体育施設の指定管理料の皆増、臨時福祉給付金支給業務委託料の皆増、道路付属物修繕計画策定事業による点検業務委託料の皆増等により、125,566千円の増となったため、前年と比べ微増となっている。今後も、職員数・給与の適正化、経常経費や事務事業の見直しに努め、コスト削減を図っていく。
ラスパイレス指数が101.9と高い水準になっている要因は、平成23年4月1日に職務職階制を見直し、行政職給料表(一)を7級制から8級制へ移行したことと、職員(一般行政職)の平均年齢が37.0歳(平成27年4月1日現在)と若い中で、職員の年齢構成のいびつ化により昇任する年齢が若くなっていること、初任給の格付けが国家公務員と比較して2号から4号級高であることなどが挙げられる。全国的に見ても高い水準にあるため、今後は、市の財政状況なども踏まえつつ、給料水準の適正化に努める。
本市では、市民ニーズや業務量に見合った適正な職員配置に努めてきた結果、全国平均や愛知県平均より多少上回っているものの、類似団体平均より約2.2人下回っている。今後も少子高齢化の進展などによる福祉関連業務の増加が見込まれるなか、更なる業務の効率化の促進を図るとともに、効率的な組織体制の整備に努め、引き続き民間でできることと公務で行わなければならないことを見極めながら、適正な定員管理に努める。
実質公債費比率は、前年度と比較して0.6ポイントの改善となり、類似団体平均、全国平均、県平均いずれの値も下回っており、比較的良好な値で推移している。比率は、元利償還金の減及び臨時財政対策債等の公債費に係る基準財政需要額算入額の増等により減少した。平成27年度以降は、地方債の発行を予定する事業が増加し、一部事務組合の地方債に対する負担金の増加も予想されるが、地方債の計画的な発行に努め、健全な財政運営を進めていく。
将来負担比率は、前年度と比較して3.9ポイント悪化したが、類似団体平均、全国平均、県平均いずれと比較しても良好な値で推移している。地方債発行額を償還額より低く抑え、地方債残高は減少したが、一部事務組合の地方債の償還に係る負担等見込額が大きく増加したため、将来負担額は増加した。また、充当可能基金は財政調整基金及び公共施設整備基金等の取り崩しを行ったことにより、減少した。27年度以降は、大規模事業に係る地方債の発行が予定され、将来負担額の増加が予想されるが、起債に大きく頼ることのない健全な財政運営を進めていく。
職員の平均年齢の低下に伴い、平成25年度より人件費比率は減少したが、比率は類似団体平均、全国平均、愛知県平均の全てにおいて上回っている。過去から高い状況にあることから、今後も定員管理や給与の適正化を推進し、人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体を平均0.5ポイント下回っており、全国平均、県平均よりも低い値ではあるものの、前年度比では0.4ポイント上昇した。体育施設の指定管理料の皆増、水痘及び成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種化による予防接種委託料の増等が要因である。今後も、経常経費の削減や事務事業の見直しを行い、物件費の抑制に努める。
扶助費に係る経常収支比率は前年度より0.6ポイント上昇し、類似団体平均と比較しても2.6ポイント高い値となっている。障害者自立支援給付費、生活保護医療扶助費等の増を要因として値が上昇した。扶助費については、今後も増加していくことが見込まれるため、財源の確保等に努めていく。
その他に係る経常収支比率は、前年度比で0.2ポイント上昇し、類似団体平均を1.7ポイント上回っており、県平均、全国平均と比較しても高い値となっている。この値は、国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療、公共下水道事業の各特別会計に対する繰出金が大部分を占めているため、引き続き、各事業について、経費削減、負担の適正化などの見直しに努める。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均を7.2ポイント、県平均を7.1ポイント下回っている。また、前年度との比較でも0.3ポイント低下している。主として、小牧岩倉衛生組合負担金のうち、経常経費充当分が減少したことにより、値が改善したものである。今後も、縮小や廃止も含めた補助金の適正化を図り、補助費等の抑制に努める。
公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均を5.3ポイント下回り、県平均も0.3ポイント下回っている。前年度との比較でも0.3ポイントの低下となっている。近年は、地方債の借入を抑制し、償還額を下回るようにしていることにより、値は改善傾向にある。今後も、計画的な地方債の発行に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度比で0.5ポイント上昇し、全国平均、県平均を大きく下回り、類似団体平均と比較すると0.3ポイント低い値となった。前年度比では、人件費、補助費等では値が低下しているが、扶助費及び物件費で値が上昇している。また、類似団体との比較では、補助費等に係る経常収支比率が低いことが特徴的である。
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