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景気が回復傾向にある中、市税収入の増により基準財政収入額が増加したものの、少子高齢社会の進展により社会福祉費や高齢者保健福祉費などにおいて基準財政需要額も増加しており、指数としては横ばいの0.98であった。類似団体内では高い水準にあるが、景気の下振れリスクや今後の公債費の見込みを踏まえると決して楽観視できる状況になく、税収にも大幅な増加が見込めない状況であるため、市税の収納率の向上や湾岸部への企業誘致など、自主財源の確保をはじめとする財政基盤の安定化に努める。
平成22年度以降85%から87%でほぼ横ばいに推移し、類似団体平均や愛知県平均を下回っている。平成26年度に数値が下がったのは、義務的経費(人件費、扶助費、公債費)がいずれも増加した一方で保育所建設事業などの実施により投資的経費が大幅に伸びたことで決算に占める経常的支出の割合が縮小したもので、財政の硬直化が改善されているわけではないと捉えている。今後も扶助費や公債費の増加が予測されるため新規採用の抑制による職員数の削減、事務事業の見直し、指定管理者制度の活用などにより従来にも増して経常経費の削減に努める。
類似団体平均や愛知県平均に比べると低い数値ではあるが、人件費、物件費とも増加傾向にある(平成22年度から5年間で6.1%の増)。本市は合併団体であることから、類似する公共施設が多く、これに係る人件費や物件費がなかなか削減できていないことが主な要因である。今後も第3次行政改革実施計画に基づく事務事業の見直しに取り組み、人件費や物件費の抑制に努める。
退職者の補充抑制により類似団体平均を下回ってはいるが、市民サービスを低下させることなく、新規採用を抑制するなど、より適正な定員管理に努める。
平成22年度以降ほぼ横ばいで推移し、類似団体平均を下回っているものの愛知県平均を上回っている。今後組合等が起こした地方債の元利償還金等に対する負担金の額は減少が見込まれるものの、庁舎建設事業などを控えていることによる市債元利償還金の増加や公共下水道事業の進捗に伴う公営企業債の元利償還金の増加が見込まれる。このため市債の新規発行に当たっては普通交付税措置のある起債を活用するなど市債発行に大きく依存することのないような財政運営に努める。
前年度から3.2ポイント増加しており、類似団体平均は下回るものの、愛知県平均及び全国平均を上回っている。平成26年度の償還額1,053,318千円に対し、発行額1,199,600千円となり、地方債現在高が146,282千円増加したことが主な要因である。今後も庁舎建設事業などを控え、起債の発行が見込まれるところであるが、施設の規模の適正化や普通交付税措置のある起債の活用などにより将来世代への負担の削減に努める。
人口千人当たりの職員数が類似団体と比較し、低くなっているため、人件費についても類似団体平均をやや下回っている。今後も給与体系の適正化を図りつつ、新規採用職員数の抑制などにより、人件費の削減に努める。
職員代替の臨時職員の増加による賃金の増加や類似団体に比べ公共施設が多く施設の維持管理費が膨らむことから、物件費に係る経常収支比率が前年度比0.4ポイント上昇しており、類似団体平均より高い数値となっている。今後は臨時職員の人員配置見直しや効率的な施設管理を行い、なお一層の経費削減に努める。
児童手当や児童扶養手当の決算額が前年度を下回ったことにより0.4ポイント改善されているが、子ども医療費の支給対象年齢の上乗せ分など市単独の扶助制度を実施していることにより類似団体平均を上回っている。少子高齢社会の到来により国や県の施策に基づく扶助費は抑制することが困難であるが、適正な資格審査の実施や市単独の扶助制度の見直しなどにより安定した財政運営に努める。
維持補修費や後期高齢者医療療養給付費に係る繰出金が増加したことによりその他に係る経常収支比率は、前年度比0.1ポイント高くなった。今後も特別会計について適正な財源の確保に努めるとともに各事業の効率的な運営を図り、一般会計の負担額を減らしていくよう努める。
企業立地指定企業交付金や一部事務組合負担金が減少したことにより補助費等に係る経常収支比率は前年度比2.2ポイント改善された。それでも類似団体平均を上回っているのは、ごみ廃棄処理業務や消防業務を一部事務組合で行っており、それらに対する負担金が大きいためである。今後も負担金の適正化を進めるとともに補助金の見直しを行い、経費の削減に努める。
類似団体平均を大幅に下回っているが平成22年度以降の5年間で1.9ポイント上昇している。今後庁舎建設事業などを控え、起債の発行が見込まれるところであるが、施設の規模の適正化や普通交付税措置のある起債の活用などにより将来の財政的負担が大きくならないよう適切な地方債の発行・管理に努める。
扶助費や補助費等に係る経常収支比率が改善したことにより、公債費以外に係る経常収支比率は、前年に比べ2.0ポイント改善されている。今後庁舎建設事業などを控える中、第3次行政改革実施計画に基づく事務事業の見直しに取り組み、経常経費の節減を徹底するとともに、市税の収納率の向上や湾岸部への企業誘致など、自主財源の確保に努める。
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