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普通交付税交付額が対前年度比23,011千円の微増、基準財政需要額側の数値についても27,970千円の微増の中での3か年平均での計算により、前回とほぼ同数値となり、横ばいの状況が続いています。全国平均はもちろん、高知県の平均も依然として大きく下回り、類似団体内での下位に位置するなど、自主財源に乏しく、その財源の多くを地方交付税に依存せざるをえない財政状況が続いています。地方交付税、特に普通交付税の交付額に大きく増減の影響を受けますが、大型の建設事業が概ね完了した平成29年度以降は予算規模が10億円台前半で推移していた平成24年度以前ベースでの普通交付税交付額500,000千円+人口減少対策分での交付額見込みを見据えつつ、過年度の推移を維持させ、現状と同程度を目途にした財政運営を目指します。
経常収支比率については平成15年度の最大ピーク時の105.9%から、過疎対策事業債および災害復旧事業債、臨時財政対策債に限定して発行を行う起債抑制効果および起債償還ピークを越えたこと等により、平成18年度から100%を下回っています。しかし、類似団体順位では長く下位に位置しており、厳しい財政状況が続いています。平成27年度は普通交付税23,011千円の微増および人件費等の経常経費の抑制には引き続き努めていたこともあり、前回から1.2ポイント低下しました。今後については普通交付税以外での自主財源における経常収入の伸びが見込まれない中、臨時算定費目の算定額の減少ならびに平成27年度での国勢調査人口の減少の中で90%台に再び上昇していくことが確実視されるため、経常収支比率の健全化については歳出抑制とあわせて人口減少対策の成果を確実にあげて配分型から成果型の算定費目の中で普通交付税の確保を目指していく必要があります。
物件費の額はマイナンバー制度の稼働に伴うシステム整備委託料23,639千円等の増により対年度比38,971千円、14.9%の増であったものの、人件費ではもともと職員数が僅少な中で新規採用職員が0名であったことと育児出産休暇を取得した職員が2名いたことにより、総額で3,623千円の微減になりました。人口一人当たりの換算では対前年度比で72,773円の微減となりましたが、人口数が397人と全国でも最小クラスの自治体であるため人口一人当たりの人件費、物件費額は依然として高位に位置しています。当面は新規採用、退職者ともに増減も大きくない見込みであることもあわせて今後10年間程度は、人件費については緩やかに上昇していくことが予想されます。
平成10年代から進められてきた55歳での勧奨退職の実施による職員の平均年齢の低下等に伴い近年では100を下回る数値が続いています。今回は国側の給与水準値の変動により2.1ポイントの微減となりました。平成27年度からは昇給率に対する人事評価制度の導入を行っており、より適切な給与額の支出を計りつつ、全体としては引き続き100を上回らない範囲での給与支給を目指します。
平成27年度末で1名退職、平成28年度4月1日付で1名の新規採用があったため職員増減数は0名、人口一人当たりの職員数としても変更はありません。平成29年度では1名増を予定していますが、当面は大きな増減数は見込まれないと思われます。
実質公債費比率について、分母値での標準税収入額35,762千円、普通交付税23,011千円の増に対し、分子は過年度借入の過疎対策事業債の元金償還が開始されたとはいえ2百万円の微増にとどまったため、3か年平均での計算では0.6ポイント減少しました。しかし、平成28年度では約545,000千円、平成29年度では344,200千円の起債発行を計画しており、平成31年以降の起債償還額の増加により上昇が予想されますので、18%以上とならない範囲での起債発行と償還を目指します。
将来負担額については、分母値では大きな増減はありませんでしたが、分子値では基金への積立で充当可能財源が147,897千円増加した一方で、地方債残高は219,177千円の増、組合等負担見込485千円の減、退職手当負担見込額79,110千円の増があり、将来負担比率は前年度の-205.2から-122.6へと82.6ポイント増加しています。今後、地方創生関連事業や村振興計画施策の集中的な大型ハード事業への充当により基金は積立額を取崩額が上回ることと、普通交付税の減少、同事業に充当する過疎対策事業債の起債残高の増加とあわせて上昇が予想されますが、可能な限り0を超えない範囲での維持を目指します。
一般職の新規採用者0名、平成26年度育児休暇所得者1名の職員給増、地域おこし協力隊1名増の増加要因に対し、平成27年度の出産、育児休暇を取得した職員2名分の職員給の皆減により人件費総額では-3,623千円の減で0.8ポイントの微減。今後については平成28年度での職員数の増減は0名ですが、平成29年度での新規採用職員1名の予定や昇給、地域おこし協力隊等の一般職員以外での増員により緩やかに増加していく見込みです。
物件費の額は基幹業務系のクラウド対応業務委託料10,472千円、マイナンバー制度の本格稼働に伴うシステム整備委託料23,639千円等の単年度の臨時的経費の増により全体では増加したものの、経常的な経費部分では歳出抑制に努め、19,991千円の減となり、2.0ポイント減少しました。
平成27年度では自立支援医療費1,955千円の増が大きく全体では3,623千円の微増となっています。村内の障害者数や児童数は全体でも少数で今後も大きな増減はない見込みですので、同低水準程度での推移が予想されます。
施設の老朽化や人口の高齢化等、臨時的かつ新たな歳出を要する要素は年々増加しているものの、維持補修費や経常的な繰出金等においても細かな歳出の抑制や特別会計側での効率運営の効果により前年度比0.2ポイントの微増に留まりました。しかし、村内にが築四半世紀以上が経過し老朽化した未改修施設が多く、単年度突発的に維持補修費は大きく増加する可能性があるため、予算的な面からも安全性の面からも公共施設総合管理計画の中で除却も視野に入れた適切な整備を行っていきます。
単年度で実施した観光振興のための村民を明るく豊かにする補助金18,379千円増、森林組合への林業関係補助金3,341千円増、畜産振興のための特産品販路拡大や人材育成のためのソフト事業補助12,100千円の皆増、プレミアム商品券事業4,974千円皆増等により全体としては61,296千円の増となったものの、経常経費充当一般財源については、村内団体に対し、毎年度、経常的に交付している補助金において畜産振興関係の補助金で増加があり、10,049千円の増加となり、前年度比で0.9ポイントの微増となりました。
過年度借入の過疎対策事業債の元金償還が開始されたことにより7,666千円の増。平成28年度では約545,000千円、平成29年度では344,200千円の起債発行を計画しており、平成31年以降、の起債還額の増加により上昇が予想されます。一時借入金は300,000千円の増で、利子額は425千円増加しています。
村振興計画に記する人口減少対策を目的とした集中的な投資期間の中で関連する各種歳出増加が急増した前年度に引き続き、平成27年度は1,944,220千円という過去最多の決算額となりましたが、国の交付金事業を取り入れつつ、31,370千円の経常経費の増に留まり、1.3ポイントの微減となりました。今後も政策的経費の歳出に少しでも予算を転じることができるよう起債以外での特定財源確保を行いつつ経常的歳出の抑制に努め、全体での経常収支比率80%台を目指します。
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