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譲与税交付金等の増加により基準財政収入額は若干増加したものの、人口減少等特別対策事業費の算定などにより基準財政需要額についても増加しており、結果、単年の財政力指数は微増したものの、3か年平均では0.15と依然として類似団体平均を下回っている。このため、税の徴収率向上対策(3年間で1.5%の向上)を中心とする歳入確保に努める必要がある。
経常経費は特別会計への繰出金や物件費で増加となっているが、人件費や公債費などの減少から前年度比24,328千円、1.6%の減となっている。一方、経常一般財源については、地方税が若干減少したものの、全体の約8割を占める地方交付税及び地方消費税交付金で増額となったことから、前年度比83,737千円、5.9%の増となっている。このことから、経常収支比率は前年度から5.9ポイント改善されているが、依然として類似団体平均を上回っていることから、一般財源の確保及び更なる歳出の抑制に努める必要がある。
集中改革プランに基づく新規採用の抑制等により人件費の削減を進めてきたことにより、類似団体平均と比較しても低水準で推移してきたが、平成27年度においては、人件費は減少しているものの、事務事業システムの更新やふるさと納税返礼品などの物件費が上昇したことから、前年度を上回る決算額となっている。近年決算額が上昇傾向にあることから、行政改革の着実な実行などにより現在の水準を維持するよう努める必要がある。
地方公務員の給与削減の影響を受け、ラスパイレス指数は100.0を下回っており、職員構成の特質性から類似団体を下回る結果となっている。今後においても、他団体との均衡も考慮しつつ、適切な給与水準を維持していく。
集中改革プランに基づく人員抑制の結果、類似団体平均と比較しても低水準で推移してきたが、増大する行政需要に的確に対応していくためには一定の増員もやむを得ない状況となっている。こうした状況から、平成27年度からの5年間を期間とする「第8次行政改革大綱」においては、職員数を3名増員する計画としている。
過去に発行した大型起債の約定償還や、公的資金補償金免除繰上償還などの実施により年々減少しており、平成27年度においても昨年度を1.8ポイント下回る結果となっているが、今後においては平成25年度から平成27年度かけて実施した大型事業に係る新規発行債の償還が順次始まることから、数値が上昇に転じることが見込まれている。
数値には表れていないが、近年進めてきた大型建設事業に伴う起債発行額の増加により今後は、数値の上昇が見込まれることから、充当可能基金である財政調整基金や施設等整備基金などへの積立てや、新規発行する起債の抑制を図り、財政のさらなる健全化に努めることとする。
早期退職者が出たことなどから昨年度より2.0ポイントの減少となったが依然として類似団体平均を上回っている。また、ゴミ処理業務や消防業務を一部事務組合及び広域連合で行なっており、一部事務組合等への人件費見合いの負担金を合計した場合では、さらに上回ることとなり、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体を抑制していく必要があるが、平成27年度からの5ヶ年間で3名の職員増員を計画していることから、これらのバランスをいかに取っていくかが重要となっている。
ふるさと納税返礼品の購入やそれに伴う発送料の増加などから昨年度より0.7ポイント上昇したものの、依然として類似団体平均は下回っている。今後も徹底した歳出の削減に努め、現行の水準を堅持していけるように努めていくこととしている。
中芸5町村で構成する中芸広域連合に給付事業等が順次移管されてきており、類似団体平均を下回る結果となっているが、児童医療費助成や出産祝金など町独自の扶助を行ってきたことから近年は増加傾向にある。費目的にも削減は厳しいところであるが、現在の水準を維持できるよう努めていくこととしている。
公営企業(簡易水道)会計への基準外繰出しを必要最小限に止めるなどにより類似団体平均を下回る水準を維持してきたが、近年は医療費の増加などにより国保会計への基準外繰出しが増加するなどにより数値も上昇傾向にある。今後は、医療費の適正化を図ることにより基準額繰出しの抑制に努めていくこととしている。
広域連合においてごみ処理、消防、介護保険、保健福祉業務等を行なっており、これらに要する経費を負担金として支弁していることから類似団体平均を大きく上回る数値で推移している。今後もこれらの業務は削減することが構造的に難しいため高水準で推移していく見通しであることから、町単独の補助金等の見直しを行うなどし総額の抑制を図っていく必要がある。
過去の大型建設事業や、高利率起債の償還が順次終了してきたことから年々減少してきており、平成27年度は類似団体平均を下回る水準まで低下した。しかしながら、近年進めてきた南海トラフ地震対策などの大型建設事業実施により今後は償還額の増加が見込まれることから、積極的な特定財源の確保や事業の取捨選択を行い、新規起債の発行抑制に努めていく必要がある。
公債費が大きなウェイトを占める構造は徐々に解消されてきているが、広域行政の推進により補助費等が類似団体平均と比べ依然として高い水準で推移している。今後は、公債費の上昇が見込まれることから他の経費の抑制などにより、現在の水準を維持していけるよう努める必要がある。
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