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自主財源の柱である地方税収入が歳入全体の1割に満たないことが、低指数化の大きな要因であるとともに、人口減少(令和2年国勢調査人口3,044人平成27年国勢調査比-8.5%)が進む中で、自主財源の基盤維持を図るため、引き続き基幹産業である農業や観光及び商工業の振興に取り組むことにより、歳入の確保に努める。
前年度比で2.3ポイント改善されたが、類似団体平均より0.9ポイント高い数値となった。要因としては人口当たりの職員数が少ないため、人件費は類似団体平均より低く抑えられているが、今後の地方債償還額について増加することが見込まれる。そのため、引き続き人件費の抑制等、義務的経費の削減に努め、経常収支比率の改善を図りたい。
人件費・物件費等の決算額が類似団体平均と比較してほぼ同水準となっているが、人口1人当たりの人件費が類似団体平均と比べ-15.4%となっていることから、物件費等について抑制していく検討を加えることが必要である。また、継続して人件費の抑制に努めながら、更なる財政運営の効率化に努める。
給与制度は国公準拠を基本としているが、類似団体平均に比べ高い数値を示している。令和2年度決算では、類似団体との比較で1.8ポイント上回っており、今後も給与の適正化に努める。
これまでに行った新規採用抑制により、類似団体平均に比べて4.62人低い数値となっており、人件費が低く抑えられている要因となっている。今後も効率的な行政運営と組織体制づくりを行うとともに、適正な定員管理に努める。
実質公債費比率は、公債費償還が順調に進んでいることにより類似団体平均を5.4ポイント下回っている。ただし、平成26年度以降に実施した大型整備事業により、地方債残高は増加傾向で推移している。これらの償還開始により単年度償還額が増加することが見込まれ、特に平成30年度以降の事業債の償還が開始されると、大幅な償還額の増となる。今後は、安定的な充当可能財源の確保と公債費負担軽減のため新規発行額の抑制を図り、健全な財政運営に努める必要がある。
将来負担比率は11.6%となった。要因として、令和2年度に米乾燥調製施設整備事業に係る一般補助施設整備等事業債(214,500千円)などの発行により、地方債残高が対前年度比で346百万円増加したことがあげられる。今後は安定的な充当可能財源の確保と新規発行額の抑制を図り、健全な財政運営に努める必要がある。
人員抑制に対応した組織構築を図っており、昨年度を除いてはこれまで類似団体平均値より低い数値で推移している。今後も効率的な行政組織の体制整備を図るとともに、他の地方自治体の状況を踏まえ、給与の適正化に努める。
物件費に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較し3.0ポイント上回っている。歳出において、人件費抑制策として管理運営等の委託化、所管事務のシステム化進行により、今後も物件費の上昇が見込まれるが、効率的かつ効果的な事業執行を行いできる限りコストの削減化に努める。
類似団体平均と同水準であるが、障害者支援費などの給付費が増加傾向であること、また人口減少が進む中で高齢化率の上昇(令和2国勢調査65歳以上人口割合37.5%)から、扶助費の割合が今後は増加するものと考えられる。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、維持補修費の増加が主因となっている。令和2年度は大雪に見舞われ、その除排雪経費が大幅に増となったためである。また、介護保険事業及び後期高齢者医療事業の各会計への繰出金が、高齢化の進行などによる給付費等の増加が近年顕著となり増となっている。
補助費等については、消防事務組合などの一部事務組合への負担金が全体の約25%を占めている。類似団体平均を0.9ポイント下回っており、近年は類似団体平均と比較して下回っている状況にある。
類似団体平均と比較して、新規地方債発行の抑制などから平成26年度より減少に転じている。しかし、近年の投資的事業により地方債残高は増加傾向であり、今後それらの償還開始とともに単年度の償還額が増加する見込みである。普通会計地方債残高(平成30)3,746百万(令和1)3,889百万(令和2)4,235百万
(増減理由)消防庁舎耐震改修工事や第4地区会館解体工事などの財源として「公共施設営繕基金」76百万、小学校ICT教育環境整備に「教育文化振興基金」10百万など、合計93百万の取崩しを行った。その一方で、個人村民税やふるさと納税(一般寄附)の増収により、財政調整基金のほか合計110百万を積立てしたことから、基金全体として前年度比17百万の増となった。(今後の方針)一般財源対策のための財政調整基金は、これまでの積立てにより当面必要とされる額は確保されていることから、今後は公共施設の老朽化対策や公債費負担の圧縮などを目的とした積立てを優先して行うこととする。
(増減理由)個人村民税やふるさと納税(一般寄附)の増収などによる積立てを行い、年度末残高が50百万増加した。(今後の方針)地方交付税の削減や災害など不測の事態への備えとして、今後も一定額(標準財政規模の20%を目途)以上の残高を確保する。
(増減理由)過去に地方債を活用して整備した分譲地の売払収入などを原資として積立てを行い、年度末残高が17百万増加した。(今後の方針)単年度の償還額が増加する見込みであることから、公債費の財源不足に備え積立てを行う。
(基金の使途)・公共施設営繕基金:公共施設の営繕を円滑かつ計画的に実施するため必要な経費の財源に充てるための基金・地域づくり推進事業基金:地域づくり推進事業に要する経費の財源に充てるための基金・地域福祉基金:在宅福祉の普及その他地域福祉の推進事業の財源に充てるための基金・農業振興基金:農業の振興を図るために必要な事業に要する経費の財源に充てるための基金・教育文化振興基金:教育、文化及び青少年の健全育成の振興事業の財源に充てるための基金(増減理由)消防庁舎耐震改修工事や第4地区会館解体工事などの財源として「公共施設営繕基金」76百万、小学校ICT教育環境整備に「教育文化振興基金」10百万など、合計93百万を取崩したことにより、年度末残高が51百万の減となった。(今後の方針)保有する基金については、財政状況を勘案し設置目的を推進するための資金として有効に活用する。活用にあたっては、目的に沿った事業について不足する財源の補填として取崩しを行う。また、初期の設置目的やその必要性が希薄となった基金については廃止を検討することとする。
有形固定資産減価償却率は、類似団体より高い水準である。分類別では道路、保育所施設の有形固定資産減価償却率が高い状況であり、今後は公共施設等総合管理計画に基づき、個別施設の老朽化状況を把握しながら計画的な維持管理に努める。
債務償還可能年数は、類似団体を上回っており今後も施設の老朽化対策などで長期化する見通しである。引き続き債務水準の抑制と償還原資の確保に努めることとする。
将来負担比率は、類似団体との比較で上回る年度もある。主な要因としては、近年行った大型の投資事業に対して地方債を活用しており、元金償還額を超える発行を行っていることで地方債現在高が増加していることが挙げられる。有形固定資産減価償却率においても、類似団体より高い水準にあることから、今後は計画的な老朽化対策に取り組む必要がある。
実質公債費比率は近年減少傾向であり類似団体を下回る状態であるが、将来負担比率は類似団体を上回る年度もある。平成28年度より継続して実施する公営住宅の建替え事業に対し、引き続き地方債を活用する予定であることから、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
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