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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(25年度末39%)に加え、市内に核となる大きな産業がないこと等により財政基盤が脆弱であることから、類似団体平均と比較しても、かなりの低い水準となっている。公立保育園の民間移管など歳出削減のための事務事業の徹底的な見直しや、債権管理委員会による市税収納対策の一層の強化等により、財政基盤の強化に努める。
25年度は前年度を1.4ポイント下回る78.9%となった。これについては、義務的経費にかかる人件費及び公債費の減少によるところが大きい。ただし、類似団体平均と比較して人口一人当たりの人件費や物件費が上回っていることから、今後も定員適正化計画の着実な推進等により経常経費の抑制を図る。
前年度に比べ数値は減少したが、まだまだ全国平均及び秋田県平均を大きく上回っている。市町村合併以降、老朽化した施設は徐々に整理しているものの、県内2番目の広大な面積を有していることから、旧町ごとの窓口センターや社会福祉施設及びコミュニティ施設等の類似の市有施設を多く抱えているための維持管理費等によるところが大きいと思われる。人件費に関して、給与水準(ラスパイレス指数)は類似団体平均や全国平均を下回っているが、単独の常備消防を有していることや診療所の開設による職員増等のため人口1人当たりの人件費が多くなっている。
指数値は、全国市平均値を下回る95.3となった。これは、比較対象である国家公務員の給与減額特例法が終了したことによる。全国市平均からは3.3ポイント、類似団体平均からは1.5ポイント下回っている状況にあり、今後も引き続き給与の適正化に努める。
人口千人当たりの職員数については、単独の常備消防を有していることや、一部事務組合立病院から市立診療所への転換といった特殊事業により、全国平均や秋田県平均のみならず、類似団体平均を大きく上回る水準で推移している。今後も定員適正化計画等の着実な推進等による職員配置や事務事業の見直しにより、定員の適正化に努め、数値の改善を図る。
比率は着実に改善されており、類似団体平均及び秋田県平均を下回る対前年度比1.1ポイント減の11.2%となった。これは、構成要素である元利償還金が減少していることが大きく、更には元金償還額範囲内での新規起債発行額調整に起因しているものと思われる。今後もこの傾向を維持し、引き続き水準の上昇を抑える。
将来負担比率については、83.2%と前年度比10.2ポイント改善している。これは、定員適正化計画等の着実な推進等による退職手当負担見込額の減による将来負担額の減少及び充当可能基金の増による充当可能財源等の増によるものであるが、公営企業債等の繰入見込額も増加しているため、今後も財政のより一層の健全化を図る必要がある。
人件費については、国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律に準拠したことから横ばいとなった。今後も、定員適正化計画に基づく職員の適正配置により、人件費の削減に努めていく。
類似団体平均と比較しても高水準にあるのは、いまだに多くの社会福祉施設や学校施設を有しているためであり、当該施設に要する維持管理費等に起因するところが大きい。また、原油価格の高騰による燃料費、光熱水費など需用費の増加も原因となる。今後予定している学校再編計画による小学校の統廃合や公立保育園の民間譲渡など市有施設の集約化や廃止などを進め物件費の削減を図る。
扶助費については、類似団体平均や全国平均、秋田県平均のいずれの数値も下回っており、類似団体内順位についても上位に位置している。特に、児童福祉費にかかる人口一人当たりの決算額が低く、出生数の減少により児童福祉施設に関する扶助費の負担が低いためと思われる。今後も少子化対策に取り組むとともに高齢者及び生活保護費に係る動向を注視する必要がある。
その他にかかる経常収支比率は、昨年度より2.9ポイント上回る15.2%となり、類似団体平均を0.7ポイント上回った。これは、維持補修費の除排雪関連経費が昨年度比較で119百万円ほど減となったことが主な要因となっている。今後も繰出金と同様に可能な限りの除雪関連維持補修費の削減を図り、比率の改善に努める。
補助費等にかかる比率は、前年度比0.9ポイント上昇の3.4%となり、類似団体の中でも7位となっている。これは、他の類似団体とは異なり、直営で消防やごみ焼却施設を運営していることから、広域圏組合等に支出する補助費等がないことによるものと思われる。今後もこの体制を維持しながら、市単独補助金等の見直しを積極的に行う必要がある。
比率は連続して類似団体平均を下回る数値で推移しており、今年度は昨年度から0.5ポイント下回る16.4%であった。これはここ数年、地方債の新規発行額を元金償還額の範囲内とすることにより発行残高の縮減を図っているためであり、地方債元利償還金も順調に減少している。今後も同様の対策を講じることにより、公債費負担の軽減を図っていく。
公債費以外の割合については、昨年度より0.9ポイント改善され62.5%となり、類似団体平均を6.4ポイント下回った。ここ数年は、類似団体平均に比べ低く推移しているものの、従来からの取組である職員適正化計画の着実な実行、公共施設の民営化と統廃合、費用対効果の低い事務事業の統廃合など行財政改革の速度の一層の加速化に努める。
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