2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度
人口の減少や全国平均を上回る高齢化率に加え、基幹産業である林業の不振、また、不況による村税の減収により財政基盤が弱く類似団体を下回っている。行財政改革の実施、計画に基づく歳出の徹底した見直しを行い、行政の効率化に努め、財政の健全化、財政基盤の強化を図る。
一部事務組合にかかる負担金や繰出金において、類似団体平均を上回っているが、一部事務組合に対しては、事務の効率化と経費削減の取り組みを要請している。また、普通交付税については令和元年度と比較すると増額となったが(令和元年度1,132,609千円→令和2年度1,210,046千円)平成28年度と比較すると減となっている状況であり(平成28年度1,218,152千円→令和2年度1,210,046千円)、経常収支比率の改善を図りづらい状況となっている。令和2年度で実施された国勢調査結果等に伴う交付税額の減少が想定されることから事業の優先度を見極めながら、財政の硬直化を招くことの無いよう経常収支比率の維持に努める。
人口1人当たりの決算額が年々増加傾向にあるが、増加の大きな要因である人口の減については、人口の減を抑えるため定住者の支援や移住者の増加など今後も様々な施策を講じていく。また、その他の要因の1つである、人件費については国の給与水準や制度、運用に準じながら地域の実態も考慮して定めるよう努めている。また、行財政改革実施計画に基づく徹底した見直しを今後も継承、継続し、経費の削減を図る。
職員の給与については、国の給与水準や制度、運用に準じながら地域の実態も考慮して定めるよう努めており、ラスパイレス指数は類似団体平均を下回っている。今後もそのように努める。
類似団体平均と比較すると職員数増が見られるが、安易な職員削減による行政サービスの低下を招くことの無いよう、行財政改革も取り入れつつ適正に管理していく。
行財政改革により、交付税算入率の高い有利な地方債を借り入れ、事業の見直し等により借入額を抑えた結果、実質公債費比率は減少傾向にあった。しかし、平成28年度まで減少傾向にあった元利償還金が南和公立病院の機器整備や中学校大規模改造に係る地方債の償還が開始されたことなどにより増加した。現在も小さな道の駅ひよしのさとに係る地方債の償還が開始されており、比率の変動には充分注意しなければならない。
行財政改革により事業の見直し等を行い、また、事業の優先度を見定め地方債の借入額を抑えつつ、借入を行う際は、交付税算入率の高い有利な地方債を借り入れることにより、将来負担比率については年々減少を続け、平成30年度には、平成28年度決算剰余金処分による財政調整基金への積立、簡易水道事業費特別会計における地方債残高の減少等により、将来負担額を充当可能財源等が上回った結果、比率は算定されなくなった。しかし、住民サービスの向上に係る建設事業の実施や学校施設の大規模改造など必要な事業に係る地方債の発行に伴う地方債の現在高増等により令和元年度はされることとなった。令和2年度には新型コロナウイルス感染症蔓延に伴い事業が執行出来ない等により再び比率が算定されなくなったが、今後も継続して事業の見直し等を行う。
庁舎や村内観光施設等の照明のLED化を計画的に実施してきたため光熱水費等が減少となった。しかし、行政手続きの電子化等によるシステムの使用料等の増加が今後も想定されることから費用の適切な管理、見直しを行うなどこれ以上上昇しないよう留意する必要がある。
村単独の扶助費はあるものの、比率は類似団体より低い。また、高齢化の影響で比率が増加傾向にある。昨年に比べ経常一般財源が増加したため扶助費の比率は減少しているが扶助費単独としては依然として増加傾向にあり、比率の増加を抑えるため、今後も健康増進事業に力を入れるなど、元気な高齢者を増やす取り組みを進める。
平成29年度には、介護保険における介護給付費の大幅な増に伴う繰出金が増加し、平成30年度には、後期高齢者医療における保険給付費の大幅な増に伴う繰出金が増加した事により経常収支比率が大幅に上昇した。しかし、令和元年度に引き続き令和2年度においても、後期高齢者医療における保険給付費に伴う繰出金が減少し経常収支比率も大幅に減少した。今後も、健康増進事業や介護予防事業に力を入れるなど、介護給付費や保険給付費の抑制を図る。
一部事務組合負担金が類似団体より多く、経常収支比率は高い数値を推移してる。平成28年度よりさくら広域環境衛生組合への負担金が発生し、奈良県広域消防組合への経常一般財源に係る負担金が増加している。昨年に比べ経常一般財源が増加したため比率は減少しているが、補助費等としては増額となっている。
小さな道の駅ひよりのさと(過疎対策事業債分)にかかる地方債の償還が開始された事などにより元利償還金は増加傾向にある。今後も小さな道の駅ひよしのさと(補正予算債分)や中学校体育館大規模改造に伴う地方債の償還が開始されるなど、さらなる増加が見込まれるため充分注意しなければならない。
令和元年度と比べ公債費を除く経常収支比率が減少したことは経費削減に関して一定の効果が現れているところがあるが、大きくは普通交付税額の変動(平成28年度1,218,152千円→平成29年度1,164,225千円→平成30年度1,113,607千円→令和元年度1,132,609千円→令和2年度1,210,046千円)により経常収支比率の変動が連動しているのが見て取れる。地方消費税交付金は増加傾向にあるものの、普通交付税の増額は見込まれないため、さらなる経常経費の削減を講じる必要がある。
(増減理由)・行財政改革により、適切な財源の確保と歳出の精査を行ってきた結果、財政調整基金として積み立てることが出来、また、ふるさと東吉野応援基金や心のふれあい集い基金等東吉野を応援してくださる方々のご寄附により平成30年度までは基金全体としては増加してきていた。しかし、普通交付税額の減少や老朽化・長寿命化対策等の経費増大により行政サービス実施に必要な一般財源が不足してきており、令和元年度には財政調整基金を取り崩す結果となった。令和2年度では新型コロナウイルス感染症蔓延防止の観点から事業の執行等が減ったため取り崩す必要がなくなった。(今後の方針)・近年は普通交付税額が増額傾向にあるが今後の見通しが困難であり、老朽化・長寿命化対策の経費増大が続いていることから事業執行にあたり財源不足が生じており財政調整基金の取り崩しを視野に入れる必要がある。また、東吉野を応援してくださる方々の想いに応えるため、笑顔あふれる木と水のふるさとづくり推進に向け、基金を活用していく。
(増減理由)・例年基金の運用により生じる利息のみを積み増ししてきたが、平成29年度において決算剰余金処分により500百万円積み立てたことにより大幅に増加した。しかし、普通交付税額の減少や、老朽化・長寿命化対策の経費増大により行政サービス実施に必要な一般財源が不足してきており、令和元年度には財政調整基金を取り崩す結果となった。令和2年度では新型コロナウイルス感染症蔓延防止の観点から事業の執行等が減ったため取り崩す必要がなくなった。(今後の方針)・行財政改革により、適切な財源の確保と歳出の精査を行ってきたところではあるが基金を取り崩さなければならない状況になっている。普通交付税額の減少、老朽化・長寿命化対策の経費増大が続いていることから事業執行にあたり財源不足が生じている。令和2年度では新型コロナウイルス感染症蔓延防止の観点から事業の執行等が減ったため取り崩す必要がなくなったが、今後は基金の取り崩しも視野に入れながら財政の硬直化を招くことの無いようさらなる財源の確保と歳出の精査を行い、災害等に備え一定額(400百万円)以上の基金維持を目指す。
(増減理由)・地方債償還のため県の補助金等を積み立てたことにより増加した。(今後の方針)・今後償還が開始される小さな道の駅建設に係る地方債及び移住定住促進施設建設に係る地方債の償還等、地方債償還の増加に対応するため計画的に積立を行う。
(基金の使途)・地域振興基金・・福祉活動の促進及び快適な生活環境の形成等を図る。・ふるさと東吉野応援基金・・林業の振興、観光の振興、文化歴史の継承、自然環境の保全及び新エネルギーの導入等を図る。・森林環境整備促進基金・・間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進を図る。(増減理由)・ふるさと東吉野応援基金・・東吉野村をふるさとと想い応援するためにいただいた寄附を積み立てたことにより増加した。・心のふれあい集い基金・・ふるさとの発展を願う個人・企業からいただいた寄附を積み立てたことにより増加した。・森林環境整備促進基金・・森林環境譲与税を財源とし、後年度に行う事業に活用するため譲与税の一部を積み立てたことにより増加した。(今後の方針)・ふるさと東吉野応援基金・・今までご寄附いただき積み立てたところから、村コミュニティバス購入の際の財源の一部として活用させていただいている。今後もコミュニティバスの購入の財源の一部に活用させていただくと共に村の発展のため活用する。・心のふれあい集い基金・・今までご寄附いただいたものを積み立てている。当該基金については一般寄附を財源としているため増加については見込めないが、今後は笑顔あふれる木と水のふるさとづくりのため活用を検討する。・森林環境整備促進基金・・人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備等林業振興のため計画的に活用する。
平成28年度までは有形固定資産減価償却率は上昇傾向にある。今後は平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づきながら、順次、長寿命化対策や維持修繕、老朽化対策等を行い、有形固定資産減価償却率が高くても安全・安心に暮らせる村づくりを行う。なお、平成29年度及び平成30年度については、完成済みのため直ちに報告する。また、令和元年度及び令和2年度については現在作成中である。
債務償還比率は類似団体、全国平均及び奈良県平均よりは低くなっている。令和2年度では、移住定住の促進や観光施設の整備等に伴う地方債の発行を行ったが、元利償還額より下回った上、基金の取り崩しが不要となり、普通交付税においては地域社会再生事業費の創設等により増額となったこと等により債務償還比率が大きく減少した。今後も比率の動向に十分留意し、比率の減少を視野に地方債の発行には十分注意し事業を行っていく。
将来負担比率と有形固定資産減価償却率は、平成28年度末時点でそれぞれ34.9%、64.7%と将来負担比率は減り、有形固定資産減価償却率は上昇した。令和2年度末の将来負担比率は▲7.4となっており平成28年度と比べると大幅に減少しているが、今後有形固定資産減価償却率の上昇に伴い、地方債を財源とした安易な施設更新を行うことにより将来負担比率の上昇を招くことのないよう、注意して取り組んでいかなければならない。なお、平成29年度及び平成30年度については、完成済みのため直ちに報告する。また、令和元年度及び令和2年度については現在作成中である。
行財政改革により、交付税算入率の高い有利な地方債を借り入れ、事業の見直し等により借入額を抑えた結果、将来負担比率・実質公債費比率はどちらも減少傾向にあったが、平成30年度においては、南和公立病院の機器整備に係る地方債の償還が始まったことなどにより元利償還金が増加し、実質公債費比率は増加した。しかし、過去の交付税算入率の低い地方債の償還が順次終了し、交付税算入率が高い地方債が増えているため、地方債現在高に対する基準財政需要額算入見込額が増加し、また、平成29年度に行った財政調整基金の積み立てにより将来負担比率は減少し、算定されなくなった。令和2年度には将来負担比率が▲7.4%、実質公債費比率が9.2%となったが、地方債の発行により将来負担額増加及び基金の取り崩し等により増加傾向にあるため今後十分注意したい。
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