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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率に加え、中心産業である農林・建設業の低迷などにより財政基盤が弱く、類似団体の平均値とほぼ同等となっている。投資的経費の抑制、また組織の効率化に努めることにより財政の健全化に努める。
前年度から人件費及び扶助費が増加したことにより、昨年度に比べると経常収支比率はやや増となった。歳入については依然国県の補助金や地方交付税への依存が大きく、自主財源の増額が望めない状況のため、経常収支比率は類似団体よりも上回っている。今後とも扶助費については、資格審査等の適正化を図るとともに、高利率の地方債の繰上償還等により、利子償還金の抑制・縮減に努める。
人件費においては、退職者数が平成26年度末の4人から平成27年度末は3人と減り、退職手当負担金が減額となったほか、職員の低年齢化等はあったが、地域おこし協力隊員の増(4名→6名)等により全体的には増額となった。物件費においては、橋梁長寿命化修繕点検委託料の増(55,620増)等により全体的に増額となった。人件費の適正化、物件費等の経費節減に継続的に取り組んできた結果、平成23年度以降は類似団体平均を下回っており、今後とも継続的な行政改革による経費節減に努めていく。
採用者退職者の学歴・経験年数の差、人事異動による職種変更、職員年齢構成及び人事考課の導入等により、類似団体を下回っている。今後においても一層の定員管理及び給与の適正化に努める。
平成15年度には2割に相当する職員の削減や支所等の統廃合などを行ったが、町の面積が広大で人家が点在しているなど、地理的要因により行政効率が悪いことから、平成24年度では類似団体平均を上回っていたが、定員管理計画に基づき職員数の適正化に努めているため、平成25年度からは類似団体平均を若干下回っている。平成25年度には退職者11人、平成26年度には2人、平成27年度には3人、平成28年度には8人、平成29年度から平成30年度までには11人退職予定だが、新規採用抑制等(平成31年度職員数87人予定)を行い、今後とも職員数の適正化に努める。
地方債現在高の減による元利償還金の減(前年度比-774,425千円)の影響で、単年度実質公債費比率が下がった。今後とも公債費の適正化を図り、高利率の地方債の繰上償還を実施することにより、低下に努める。
平成25年度に繰上償還を行い、借入額が償還額を超えないように抑制しているため、対前年度より地方債の現在高が減となったが、今後とも公債費等の削減を中心とする行政改革を進め、後世への負担を少しでも軽減するよう、新規事業等の実施について総点検を図り、財政の健全化に努める。
前年度退職者数の減(4人→3人)や地域おこし協力隊員の増(4名→6名)の影響により増額となり、類似団体平均値を若干上回っているが、今後の定年退職者数等(平成29年度4人、30年度7人)を考慮すれば一時的なものである。
橋梁長寿命化修繕点検委託料の増(55,620増)等により、物件費に係る経常収支比率が前年度より1.6ポイント増加した。今後、職員数の減少による委託(物件費)へのシフトが考えられるが、より一層事業の精査を行い、経費の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っており、要因としては高齢者支援医療給付費の額が増加したことが挙げられる。また、高齢化による各種扶助費も増加傾向にある。今後とも各種審査等の適正化に努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、繰出金の増加が主な要因である。国民健康保険特別会計や介護保険特別会計への繰出金については、職員給与等に対する繰出しもあるが、保険料の適正化を図ることにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
既発債の償還終了等による一部事務組合への負担金の減により、補助費等その他に係る経常収支比率が前年度より0.3ポイント減少した。事業の精査を行ってきたことにより、類似団体平均値を下回る結果となっているが、今後とも、事業の見直しや補助金の交付が適当かどうかの精査を行い、経費の縮小に努めていく。
平成25年度、平成27年度に繰上償還を実施したことと、経常的な既発債の元利償還金が減少した影響により、前年度と比べると公債費に係る経常収支比率は減となった。地方債の新規発行を伴う事業の精査・抑制に努めているが、財政基盤が弱く、自主財源の増額が望めない本町では、インフラ整備や高齢化の進展によるソフト事業の推進等については地方債の発行を行っている。今回、類似団体平均を3.2ポイント下回ったが、今後大型事業が控えており、今後とも、地方債の発行を伴う事業の精査に努める。
公債費以外に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っており、主な要因としては、人件費及び繰出金の増加が挙げられる。しかし、今後の定年退職者の増加による人件費の減少や、特別会計の保険料の適正化や人件費等の繰出金を考慮すると、今後は減少する見込みである。
平成26年度からの「100年の森プロジェクト」が平成31年までで約17億円の支出を予定しており、その財源のほとんどが起債であることから、元金の償還が始まる平成30年度以降から実質公債費比率の上昇が予想される。また、平成30年度以降庁舎の緊急移転や、情報通信環境整備(町内全域の光通信化)等大型事業が山積しており、実質公債費比率の上昇を抑えるためにも多額の基金の取り崩しが必要となることから将来負担比率についても上昇することが予想される。今後、各事業の精査を徹底的に行い、支出の抑制及び財源の確保に努め、各比率が早期健全化基準に達することの無いよう財政の健全化を図る。
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