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類似団体平均とほぼ同率の0.18となっており、近年財政力指数はほぼ横ばいの傾向にある。人口は定住化対策により微増しているものの、高齢化率(令和3年2月末現在32.94%)の上昇等の影響や、コロナ禍に伴う景気停滞の影響もあり、法人や個人事業主の経営収支の悪化が懸念される状況である。基幹産業である酪農業を中心とした業績の向上や企業化の促進を図るとともに、投資的事業の精査や業務の見直しによる行政の効率化等に取り組み、安定した財政の運用に努める。
類似団体平均を若干下回っており、前年対比1.6ポイントの減。普通交付税額の減額に加え、職員数の増加や会計年度任用職員の給与見直し等による人件費、近年整備した地域特産品等販売促進施設、村立鶴居診療所、子どもセンター等の維持管理経費、総合体育館整備、農畜産物加工施設「酪楽館」増改築事業等に係る起債発行に伴う公債費等の増加により、経常収支比率の上昇が懸念される。今後、民間委託と指定管理者制度の活用や行政の効率化による経常経費の縮減などに努め、現在の水準を確保する。
地域特性として行政面積が広範囲に及ぶため、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送費などの経費負担が大きくなることから、類似団体平均を3割ほど上回っている状況にある。民間委託や指定管理者制度の導入などで行政コストの削減に努めており、今後も行財政の効率的な運営を行い人件費・物件費等の抑制を図る。
国の給与体制に準拠しているが、給与階層の偏り、中途職員採用の実施や比較的若い年代の昇格、減給保障等の影響により、99.4と類似団体平均を3.8ポイント上回る水準になっている。今後は、新規採用と定年退職者の増加によりラスパイレス指数は下降する見通しではあるが、引き続き、給与体系の偏在を是正するなど給与水準の適正化に努める。
23.91人と類似団体平均を若干上回っている。人口に対して行政面積が広大といった地域特性(人口密度4.6/?)にあるが、組織体制の効率化を図り、今後も適正な定員管理に努める。
起債発行額の抑制と基金等の取り崩しによる投資的経費の財源確保により、5.4%と類似団体平均を1.9ポイント下回っている。今後、子どもセンター建設事業及び農畜産物加工施設「酪楽館」増改築事業等による元金の償還開始や、建替予定の総合体育館の大型建設事業や学校増改築事業等に係る借入による比率の上昇を見込んでおり、計画的な地方債の発行を行い、起債償還額の平準化と適正な実質公債費比率の維持に努める。
職員数の適正配置による人件費の抑制により、22.3%と類似団体平均を2.3ポイント下回っている。国の人事院勧告に準拠した給与改定、中途採用等により、前年度比較では0.5ポイント上昇している。今後も、施設管理等の民間委託化や業務体制の効率化などを図り、人件費の抑制に努める。
人口に対して行政面積が広大といった地域事情により、各地区に整備した施設の維持管理費や行政サービスの移送経費等が多くかかることから、18.2%と類似団体平均を2.4ポイント上回っている。近年の村有施設老朽化に伴う施設更新事業により、今後、経常経費の増による影響が見込まれることから、民間委託や指定管理者制度に係る対象業務の拡大、システム関連経費の見直しなどを行い、行政コストの削減に取り組む必要がある。
高校生までの医療費無料化や、出産・就学祝い金、老人医療費給付といった単独事業を実施しているが、2.7%と類似団体平均を若干下回る数値となっている。今後は高齢化率の上昇による扶助費の増加が見込まれることから、単独事業の制度内容や資格審査等の見直しなどを行い、扶助費の適正な支出に努める。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を下回っているのは、繰出金の割合が低いことによる。公営企業会計の農業集落排水事業では利用人口に対して処理区域が広範囲に及ぶことと、公債費が高い水準にあるため、毎年、多額の赤字補てん的な繰出金を支出しており、国民健康保険特別会計では医療給付費の不足額に係る繰出金が増加傾向にあることから、事業運営の見直しなどを行い、経営の健全化を図る必要がある。
村独自の生活路線バス運行補助金や乳質改善奨励補助金、高等学校等人材育成支援金等の実施により、14.2%と類似団体平均を1.4ポイント上回っている。各団体に対する補助金の内容精査等を実施し、適正な支出に努める。
大型事業の村立鶴居診療所建設事業と子どもセンター建設事業による起債の発行により、18.2%と類似団体平均を0.1ポイント上回っている。今後、総合体育館建設事業や学校増改築事業といった大型事業の起債発行を予定しており、一定期間公債費率が上昇する予定である。公債費を歳出総額の2割以内に調整しており、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行を行い、健全な財政運営に努める。
(増減理由)平成28年度策定の「鶴居村公共施設等総合管理計画」に基づき、今後、増加していくと想定される公共施設等の整備、補修等に要する経費や公共施設等の整備に係る村債の償還及び利息の支払の財源に充てることを目的に新たに設置した公共施設等整備基金に1億2,800万円を積み立てたことを主要因とする増。(今後の方針)公共施設の改修・更新・長寿命化に係る大型事業や村の地域活性化事業等の財源として計画的に基金資金を活用しながら、健全な財政運営の原資として適正な運用に努める。
(増減理由)決算剰余金及び釧路空港ビル株式譲渡収入として3,000万円を積立てたことによる微増。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して個々の特定目的基金に積み立てていくことを検討している。
(増減理由)令和元年度中の運用状況は、利子収入のみのため変動なし。(今後の方針)今後の地方債償還のピークに備え、現計額を維持していく予定。
(基金の使途)・公共施設等整備基金:「鶴居村公共施設等総合管理計画」により、今後、増加していくと想定される公共施設等の整備、補修等に要する経費や公共施設等の整備に係る村債の償還及び利息の支払の財源に充てることを目的とする。・笑顔が輝く移住定住応援基金:鶴居村に定住を希望する者の住宅の確保を支援し、本村への移住及び定住を促進することを目的とする「輝く住ま居る支援金」の財源に充てることを目的とする。・鶴の居る村基金:ふるさと納税制度により、村に採納いただいた寄附金を積み立てし、タンチョウ保護をはじめ、釧路湿原を含めた自然環境の保全、地域振興や地域福祉事業、教育及び文化スポーツの振興、こども子育て及び青少年の人材育成に役立てることを目的とする。(増減理由)・公共施設等整備基金:上記を目的に、平成28年度新規基金条例制定。決算剰余金及び財産売払い収入等を原資とし積み立てたことから増加。・笑顔が輝く移住定住応援基金:「輝く住ま居る支援金」として、支援金交付相当額を一般会計に繰り入れたため減少・鶴の居る村基金:寄附金の1,500万を積立てた一方、地域活性化事業(子育て応援牛乳券配布事業等)の財源として720万を取り崩した結果、微増。(今後の方針)・公共施設等整備基金:決算剰余金及び財産売払い収入等を原資として、20憶円程度を目安に積み増ししていく方針。・笑顔が輝く移住定住応援基金:今後も「輝く住ま居る支援金」として、支援金交付相当額を一般会計への繰り入れを継続する予定。・鶴の居る村基金:今後も寄附金を積み立てる一方、地域活性化事業の財源として有効利用していく方針。
平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、基本方針として(1)総資産量の適正化、(2)長寿命化の推進、(3)維持管理コストの抑制、を掲げマネジメントを推進していくこととしている。有形固定資産減価償却率については、上昇傾向にあるが、令和2年度には保育園を統合し新たな子育て支援施設の建設、令和4年度には総合体育館の更新、また令和5年度には中学校の大規模改修を予定している他、各長寿命化計画等に基づく道路・橋梁・住宅の長寿命化を実施しているため、今後は低下してくるものと想定される。
将来負担額よりも充当可能基金残高等が上回っているため、将来負担比率は発生していない。今後は公共施設の改修・更新・長寿命化に係る大型事業等の財源として計画的に基金資金を活用しながら、健全な財政運営の原資として適正な運用に努める方針であり、将来負担額が発生しない財政運営を維持できるものと推測する。
将来負担額よりも充当可能基金残高等が上回っているため、将来負担比率は発生していない。実質公債費比率に関しては、高利率の地方債の償還が順次終了している状況にあることから、元利償還金は今後減少傾向。しかしながら、近年借入の村立鶴居診療所建設事業や令和元年度から整備を実施する子育て支援施設整備事業、総合体育館整備事業、鶴居中学校大規模改修事業等の大型事業に係る借入の償還が開始されることから、R2年度から償還金は増加しR11年度にピークを迎える見込み。償還年限と据置期間の調整し公債費の単年度支出額を平準化することとし、総合計画に基づいた投資的事業の実施と地方債の計画的な発行を行い、健全な財政運営と公債費の抑制に努める。
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