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現年分の税徴収率は99.05%(平成26決算)と、前年度同様高い値で推移しているものの、人口の減少や全国平均を大きく上回る高齢化率(平成26末…46.43%)に加え、町内に大きな企業等もないことから、税収は伸びず類似団体平均と同じである。ただし、全国平均や山口県平均は大きく下回っている。引き続きUJIターン者の受入をはじめとする各種定住対策に積極的に取り組むとともに、町出身者のネットワークを充実させ企業誘致を促進等により財政力の向上に努める。
経常収支比率はここ数年70%台を維持しており、平成26は対前年度比2.7%増の78.3%となった。これは、山口県下で最も低く、早くから取り組んできた人件費の削減をはじめとする行財政改革の効果によるものが大きい。ただし、社会保障費や行政事務に係る電算維持管理経費等が増加する等、経常経費が増加傾向で推移しており、今後財政状況が厳しくなることを考慮し、更なる事務事業の徹底した見直しや施策の重点化を図りながら健全財政を維持する。
人件費は、職員や議員の削減、議員報酬の削減等の効果により類似団体平均より低いが、一方で物件費は、ゴミ処理業務、斎場業務、消防救急業務等を萩市に委託しており、また、萩・長門新清掃工場建設に係る萩・長門清掃一部事務組合への建設事業の一部負担を含む事務委託を行っていることから類似団体平均より高い。
給与制度は、類似団体平均より若干高いが、山口県下では低い水準である。阿武町の給与制度は、6級制を用いており制度的に給与水準を低く抑えている。(国…10級制、県…9級制)
早くから取り組んできた議員及び職員の削減等行財政改革の効果により、千人当たり職員数は類似団体平均より低い。今後は更なる議員及び職員の削減は困難であるが、引き続き適切な定員管理に努める。
可能な限りの地方債の繰上償還及び新規借入の抑制等財政健全化に向けた取組を計画的に実施してきたことにより、ここ数年減少傾向で推移しており、類似団体平均より低く、山口県下でも低い値である。今後とも事業を厳選するとともに大きく起債に頼ることのない財政運営に努める。
これまでの地方債の繰上償還や新規事業実施に係る起債の抑制、また将来の施設整備に備えた基金の計画的な積立等により、将来負担額については、充当可能財源で十分賄える状況にあることから、将来負担比率は算出されない。
これまで助役・収入役をはじめとする職員、議員の削減や議員報酬の削減等財政健全化に向けた取組を行ってきたことにより、類似団体平均とほぼ同じ値で推移している。また、前年度比1.8%増加しているのは、給与改定による増額があったほか、平成25.6末退職者2名の補充を平成26.4月に実施した事による一般職給与手当等の増額があったためで、今後とも適切な定員管理に努める。
ゴミ処理業務、斎場業務、消防救急業務について、平成17.3市町村合併により、従来の一部事務組合への負担金支出から萩市への委託料支出に変わったこと、また、行政事務に係る電算維持管理経費が年々増加傾向にあること等から、類似団体平均を上回っている。今後もマイナンバー制度導入に係る経費が増加する見込みであり、自治体クラウドへの取組を含め更なる経費節減に努める。
当町は、高齢化率が平成26末で46.43%と全国平均よりかなり高く、老人福祉施設への措置者数も平成26末で21人と人口に対する割合が高く、また、養護老人ホーム(50床)、特別養護老人ホーム(30床)入所者のうち障害者自立支援制度による介護給付を受ける方の割合が高く、類似団体平均を上回っている。今後とも健康づくり事業や疾病予防事業等に力を入れ扶助費の抑制に努める。
分流式下水道への繰出基準の見直しや下水道施設の機能強化事業の実施、奈古地区簡易水道整備事業の実施等による起債の償還に伴う繰出金の増加により類似団体平均を上回っている。今後も水道事業や下水道事業など公営企業会計については、独立採算制の原則に立ち返り、経費の節減はもとより使用料の改定等を図りながら財政の健全化を図る。
ゴミ処理業務、斎場業務、消防救急業務について、平成17.3市町村合併により、従来の一部事務組合への負担金支出から萩市への委託料支出に変わったことにより、以降補助費等の割合が減少し類似団体平均を下回っている。今後も各種補助金の見直しを含め更なる経費削減に努める。
過疎高齢化の進展による扶助費の増加、行政事務に係る電算維持管理経費等物件費の増加、水道事業や下水道事業の償還による繰出金の増加等により類似団体平均を若干上回っているものの、全国平均や山口県平均を下回っている。ただし、扶助費、物件費、補助費等いずれも増加傾向で推移しており、今後も徹底した事務事業の見直しや事業の厳選等により経費の節減を図る。
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