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基準財政需要額が減少したことと、消費増税による税収増により基準財政収入額が増加したことにより、単年度の財政力指数は若干上昇したが、3箇年平均での数値は0.15と類似団体平均を依然として下回っている。このため、税の徴収率向上対策(3年間で1.5%の向上)を中心とする歳入確保に努めるほか、課税客体の基礎となる人口対策にも努めていく必要がある。
経常一般財源等については、町民税の減収と経常一般財源の多くを占める普通交付税の減少により、全体では、前年度比で-20,534千円、1.3%の減となっている。また、経常的経費は前年度比-59,478千円、3.7%の減となっているが、経常的経費に充当した特定財源が前年度比で-66,900千円、21.2%の減となる一方で、経常的経費充当一般財源等は、前年度比7,422千円、0.6%の増となったことにより、経常収支比率は1.6ポイント悪化している。依然として類似団体平均を上回る状態が続いていることから、一般財源の確保及び歳出の抑制に努めることとしている。
集中改革プランに基づく新規採用の抑制(平成16年度から5年間の新規採用の見送り)等により人件費の削減を進めてきたことにより、類似団体と比較しても低い決算額となっているが、平成26年度においては、人件費において不在であった特別職が就任したことや、退職手当組合負担金の増加したこと、また、南海地震対策ソフト事業等の推進により物件費が上昇している。今後もこうした傾向は続くものと推測されているが、その他の部分については引き続き行財政改革の着実な実施を行うなど、現在の水準を維持するよう努めることとしている。
地方公務員の給与削減の影響を受け、ラスパイレス指数は100.0を下回っている。また、職員構成の特質性から類似団体を一定水準を下回る結果となっている。今後においても、他団体との較差も考慮しつつ、適切な給与水準を維持していく。
集中改革プランに基づく人員抑制の結果、類似団体と比較して低い数値が続いてきたが、分母となる人口の減少により数値は上昇傾向にあり、今後は新規採用を新たな退職者の補充にとどめるなど、現在の水準維持に努めることとしているが、増大する行政需要に的確に応えていくためには、一定の増員もやむを得ない状況となっている。こうしたことから、平成27年度からの5年間を期間とする「第8次行政改革大綱」においては、期間中に定員を3名増員する計画としている。
過去の大型建設事業に係る起債償還がピーク期を終えたことや、公的資金補償金免除繰上償還及び国の累次にわたる経済活性化臨時交付金の活用等により数値は着実に減少し、類似団体を下回る数値となっている。今後においても、一定期間低下が続く見込みであるが、平成26~27年度に大型事業が集中していることから、当該借入金の元金償還が始まる平成30年頃からは、数値が上昇に転じることが見込まれている。
類似団体を下回り、数値は表れていない。主な要因としては、公的資金補償金免除繰上償還等による地方債残高の減少や、財政調整基金、施設整備等基金への積立による充当可能基金の増額等が挙げられる。今後においても過疎債等の有利な起債の活用や、公債費等義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政のさらなる健全化に努めることとしている。
不在であった特別職の就任や退職手当組合負担金の増加により前年度から増加しており、類似団体平均も上回っている。また、ゴミ処理業務や消防業務を一部事務組合及び広域連合で行っており、一部事務組合等への人件費見合いの負担金を合計した場合では、さらに上回ることとなり、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体を抑制していく必要があるが、増大する行政需要に的確に応えていくためには一定の増員もやむを得ないと判断しており、これらのバランスをいかに取っていくかが重要となっている。
徹底した歳出の削減に努めたことや、一部業務を広域連合により処理していることにより、類似団体平均を下回っている。今後も国、県などの補助事業を有効活用し、引き続き物件費の抑制に努めていくこととしている。
中芸地区5町村で構成する中芸広域連合に給付事業等が順次移管されてきており、決算額に占める扶助費の割合も減少が続いているが、児童医療費助成や出産祝金などの少子化対策事業の充実により、前年度から数値は増加している。削減の難しい費目ではあるが、現在の水準を堅持していくよう努めていくこととしている。
公営企業(簡易水道)会計への基準外繰出金を最小限に止めるなど、可能な限り抑制を図ることにより、類似団体平均を大きく下回ってきたが、平成26年度においては、国保会計への赤字繰出が多額となり、前年度を大きく上回る数値となっている。
中芸広域連合により消防、介護保険、保健福祉業務等を、安芸広域市町村圏事務組合によりゴミ処理業務を行っており、これらに要する経費を連合等への負担金として支出していることから類似団体平均を大きく上回る数値となっている。今後も広域連合で処理する業務が拡大する見通しであり、構造的にこの数値を下げることは難しくなっている。一方で、各種団体への補助金等については、ゼロベースからの見直しを引き続き進め、総額の抑制に努めていくこととしている。
過去の大型建設事業や、事業集中期の高利率起債の償還が終了したほか、公的資金補償金免除繰上償還の活用により、依然として高い比率ではあるものの、公債費の割合は目下順調に低下している。近年の大型建設事業実施により数年後の再上昇も予測されているが、特定財源の積極的に確保しつつ、事業の選択と集中を進め、公債費の抑制に努めることとしている。
公債費が大きなウェイトを占める構造は徐々に解消されてきているが、広域行政の推進により補助費等が類似団体平均より高い数値で推移している。今後は、公債費の再上昇の懸念があり、その他の経常経費と併せてさらなる抑制に努め、経常収支比率を現在の水準で維持していくこととしている。
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