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基準財政需要額は人口減少等の影響によりマイナス155,171千円となった。基準財政収入額は法人税や地方消費税交付金等が増額となったことでプラス167,112千円となり、財政力指数は前年度に比べ0.01ポイント改善した。しかしながら、類似団体平均値と比較して0.13下回っており、今後歳出の抑制や産業の創出、税収の確保につながる施策の推進に努める。
歳出においては、扶助費、補助費が増加したものの、人件費(経常)や公債費等が減額となったたことにより、歳出経常一般財源はマイナス127,737千円となったが、歳入において、地方交付税の大幅な減額などの影響により、歳入経常一般財源はマイナス790,153千円となったため、経常収支比率は4.6ポイント悪化した。類似団体との比較でも、5.1ポイントの差となった。今後は事務事業の見直しを更に進めるとともに、優先度を点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図っていきたい。
分子側の人件費が減となったが物件費及び維持補修費が増となったため総額で増となった。また、分母側の人口は-455となったことにより、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は6,203円の増額となった。類似団体と比較すると人件費が多いが、合併に伴い類似団体平均より職員数が多いことが影響している。指定管理者制度の導入や新規採用職員の抑制・勧奨退職制度の活用等により、定員適正化を行い、人件費の抑制を図る。
ラスパイレス指数は、経験年数階層の変動等により、昨年と比べ0.1ポイント減少した。しかしながら、類似団体平均との比較では、3.5ポイント高と乖離が大きく、今後は給与制度の見直し等により給与水準の適正化に努める。
分母側の人口は-455となったことにより、人口1人当たりの職員数は0.46人増加した。今後、指定管理者制度の導入や新規採用職員の抑制・勧奨退職制度の活用等により、職員数の削減を図りながら定員適性化に努める。
分母側では標準財政規模がマイナス386,413千円となった。また、元利償還額がマイナス134,732千円となったことなどの理由により、実質公債費比率は0.3ポイント改善した。今後、老朽化した支所の整備や広域ごみ処理場の新築事業等の必要不可欠な大型事業が実施されるため、これらの事業以外の新規債の発行抑制に努め、実質公債費比率の抑制を図る。
将来負担比率は、将来負担額を充当可能財源が上回っていることから、平成27年度以降比率なしとなっている。しかしながら、今後、老朽化した支所の整備や広域ごみ処理場の新築事業等の必要不可欠な大型事業が始まるため、義務的経費の削減を中心とする行財政改革の推進による財政健全化に努める。
人件費実額では、前年と比較してマイナス50,414千円であったが、1.5ポイント悪化し、類似団体と比較しても4.9ポイント高い。今後も事務事業の見直しや指定管理、民間活力の活用等により人件費の抑制を図っていく。
物件費における経常的経費は、前年と比較してマイナス37,605千円であったが、0.5ポイント悪化し、類似団体と比較しても0.4ポイント高い。今後は、事務事業の委託事業や指定管理業務の見直し行い抑制に努める。
扶助費は、保育料の無償化等の影響により1.2ポイント増となった。断続的な増加傾向にあり、類似団体の平均値と同水準となった。今後は、国・県の制度を上回るサービス及び市単独の扶助費については、効果を精査し見直しを行う必要がある。
その他の内訳は、維持補修費及び出資金、繰出金である。前年度と比較して0.4ポイント改善したが、類似団体と比較して2.0ポイント高い。この中で大部分を占めるのは繰出金であるが、とりわけ特別会計の公債費分繰出金について、事業の見直し等を行い、削減に努めなければならない。
有害鳥獣捕獲補助や国東市民病院への負担金の増額に伴い1.5ポイント増となったが、類似団体と比較して5.3ポイント低い。今後は、市単独補助金については必要性や有効性、使途状況の精査を行い、効果が期待できないものについては削減を図っていく。
公債費は前年度に比べマイナス90,314千円であったが、0.3ポイント悪化し、類似団体と比較しても3.1ポイント高い。今後、老朽化した支所の整備や広域ごみ処理場の新築事業等の必要不可欠な大型事業が実施されるため、これらの事業以外の新規債の発行抑制に努め、財政の硬直化の改善を図る必要がある。
公債費以外は、前年度と比較して4.3ポイント悪化し、類似団体と比較しても2.0ポイント高い。今後は事務事業の見直しを更に進めるとともに、優先度を点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減をに努める。
過去5年は順調に減少しているが、今後広域ごみ処理場の建設等に伴う大規模な起債の発行や、人口減少等の影響による普通交付税の減額等が予測されることから、予断を許さない状況である。
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